人生 第9章 (ガガガ文庫)

【人生 第9章】 川岸殴魚/ななせめるち ガガガ文庫

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勝利の秘訣は、乙女のキスと“態度術”!?

「態度使い、マスター有馬と会うべきだ。それしか生徒会長に対抗する方法はない」

――廃部の危機を回避したと思ったら、今度は部費0円のピンチ!? 生徒会長・白河香織による公開部費決定ショーを目前に迎え、再び窮地に立たされた赤松たち第二新聞部。敵の敵は味方というふみの案により、ネガティブキング矢野君に接触するのだが……。
矢野君曰く、香織の強さの秘密は“態度術”にあるらしい。ただの偉そうな人ではない、ものすごく偉そうな態度を生まれつき身につけているため、常人では対抗できないのだという。半信半疑な面々は矢野君のアドバイスをスルーして別案を探るのだが、ひょんなことから態度使い・マスター有馬と出会ってしまう。
「赤松君。君には最上級の態度のひとつ、“海賊王(キング・オブ・パイレーツ)”を使いこなす才能がある」
有馬によって才能を見いだされた赤松だったが、海賊王の態度を使いこなすには圧倒的に女性経験が足りなかった! 第二新聞部の窮地を救うべく、赤松はお悩み相談メンバーへのキス計画を実行に移すが――?
いや、海賊王は意味わからんけれど、この態度術というのは微妙にありそうなのがまた痒いところに手が届かない感じで嫌だなあ(苦笑
空気を読むが故に空気に逆らえない気質がある日本人にとって、その人が醸し出す雰囲気というのは対人コミュニケーションに大きな影響を及ぼすもので、その雰囲気を態度一つでコントロール出来るのならこれほど強力な武器もないだろう。って、普通は服装や髪型、装飾品に目線や姿勢仕草、事前に相手に与えておく情報や舞台となる場所の選定・演出などを駆使して、場の空気を支配するとか、相手に望む認識を無意識に刷り込む、という方法は交渉術や演出法なんかで普通にある事なんですよね。その意味では態度術というのは、作中のマスター有馬の胡散臭さとは裏腹に実際合ってもおかしくないんだけれど……いや、小道具や見た目の装飾に頼らず、態度一つで相手に望む雰囲気を飲ませるというのは、超絶技巧だわなあ。
事前に準備を必要とせずに態度一つで自在に効果を引き出せるというのは、何気に使いドコロが豊富で凄く便利じゃないか? マスター有馬、何か良からぬことで稼いでるんじゃないか? なんか、この人定職ついてなさそうだし。昼間から道場でゴロゴロしてるくらいだから。
そんな態度術の才能の塊だと評された赤松は、唯一足りない女性経験を積むために暴走を始める……こいつ、内向的なわりに理性の箍は緩いよね?
今回はかなりアウトなアウト、というか普通にセクハラ犯罪だったような気がする。まず女っ気がまるでない、自身女としての意識も乏しそうないくみを最初のターゲットに狙うあたりも、狡っ辛いしw
大丈夫か、赤松。この子、将来普通に痴漢犯罪とかしそうなんだけれどw 梨乃さんにはそろそろ、しっかりとこの男の手綱を握ってもらいたいところです。いつまでも照れてれしてはっきりしないから、この男もフラフラと欲望に流されてしまうのです。貴女がしっかり抱きとめておかないと。
意外だったのは、あれでいくみが身持ち固かったところか。あれでちゃんと女の子らしい潔癖さがあったのね。
あの礼儀と常識の知らなさは、いい加減そろそろ痛い目見れ、と思うところだけれど。

ギャグネタは相変わらず変な方向にすっ飛んでいて笑えるのか笑えないのか、ネタによって微妙なんだけれど、笑えないのでもなんか苦笑で済ませてしまえるあたり、人徳ですか?
三国志を堂上直・ルナ・ドアラで例えたふみの話が一番ひどい意味で笑えましたけれど。いや、中日の選手で例えるのは百歩譲っていいとして、なんで堂上直とルナとドアラなんだよ! 人選が微妙すぎるw

シリーズ感想