Fate/strange Fake (1) (電撃文庫)

【Fate/strange Fake 1】 成田良悟/森井しづき 電撃文庫

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その聖杯は、偽りから真実へと至る――
電撃文庫×TYPE-MOONでおくる「Fate」新章、遂に本格始動!

あらゆる願いを叶える願望機「聖杯」を求め、魔術師たちが英霊を召喚して競い合う争奪戦――聖杯戦争。
日本の地で行われた第五次聖杯戦争の終結から数年、米国西部スノーフィールドにおいて次なる戦いが顕現する。
――それは偽りだらけの聖杯戦争。
偽りの台座に集まった魔術師と英霊達。
これが偽りの聖杯戦争であると知りながら――彼らはそれでも、台座の上で踊り続ける。
真偽などは彼岸の彼方。
聖杯ではなく――他でもない、彼ら自身の信念を通すために。
そしてその時、器に満ちるのは偽りか、真実か、それとも――。
TYPE-MOONの大人気ビジュアルノベル『Fate』、成田良悟が描く新章始動!!
ついに違う場所でもはじまってしまった聖杯戦争。もはや冬木市でなくても関係なし、とは言え新たな舞台がアメリカ新大陸というのはなかなか意外。これまで語られてきた魔術師の世界の中でも、アメリカについてはエアポケットみたいな所がありましたからねえ。
しかし、これだけ繰り返し繰り返し行ってもネタが尽きないのだから、Fateという作品が持つエンタテインメントとしての自由度と汎用性、耐久性にはやはり瞠目すべき所があるのだろう。むしろ、この下敷きをもっと今回みたいな他の作家に使わせて、多種多様な作品を送り出すという試みはもっと早くやっていても良かったんじゃないかな、と思うくらい。
さて、成田良悟氏というと【デュラララ!】や【バッカーノ!】などのように無数の登場人物を縦横に動かし状況を混沌にひっくり返して転がしながら、最終局面に収束させていく群像劇を古くから得意技にしてきた作家さん。今回のように特定の主人公をおかず、マスターとサーヴァント全員にスポットをあてながら物語の大風呂敷を広げていく話はまさに掌の中に入れている、と言って過言ではないでしょう。実際、初っ端からずいぶんとまくり上げている。新たな地の新たな聖杯戦争ということで、登場するサーヴァントもこれまでのモノからほぼ一新されて、目新しい英霊たちばかり。一方で英霊たちの繰り手となるマスターたちも、これまた一筋縄では行かないものばかり。いや、もうちょっと一筋縄でいいんじゃない? と思うほどエキセントリックな人たちも居て、これ収拾つくんだろうか。
そう、これ本当に収拾つくんだろうか。ぶっちゃけこの第一巻ってまるごと一冊費やしたプロローグなんですよね。ゲームで言うと、無料で配布する体験版くらいしか進んでないんじゃないだろうか。なにせ、サーヴァントの登場シーンしか描かれてない、と言っちゃったら間違ってるだろうか。間違ってないよね? 全員が召喚された時点で終わっちゃってますよね、これ? うん、これで充分ワクワクして面白いというのは、それはそれで素晴らしいのだけれど、果たして全体像を俯瞰してみた場合、いったいどれだけの巻数費やすことになるのかちょっと計り知れないんだが。先に小説で発表されたというと、虚淵さんの【フェイトゼロ】がありますけれど、あれより長くなるんじゃない? フェイト本編並となると、最終決戦だけで2,3冊掛かるとかあっても不思議じゃなさそうなんですが。果たして、5,6冊の中編シリーズで収まるのか、それともあっさり十巻超えて見通し立たないような超長期シリーズになるのか。いや、企画段階である程度ラストまでの目算は立ってると思うんだけれど、本当に序章だけでこれだけになっちゃったしなあ。
ところで、なんか普通に沙城さんが居るんですけど、いいのかアンタw しかもこの沙条綾香、『Fate/Prototype』の主人公の沙城じゃなくて、むしろ【氷室の天地】のあの曲者沙城タイプみたいなんですけどw 彼女とフラットくんは死にそうなイメージが全然湧かん!
あと、とりあえずライダーのビジュアルイメージは勝手に問題児の黒白メイドでお願いします。そのほうが萌ゆる。無形のモヤモヤより、ねえ。