ストライク・ザ・ブラッド (12) 咎神の騎士 (電撃文庫)

【ストライク・ザ・ブラッド 12.咎神の騎士】 三雲岳斗/まにゃ子 電撃文庫

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獅子王機関の攻魔師、羽波唯里と斐川志緒が見守る中、ついに執行された“聖殱”の遺産封印の儀式。しかしアヴローラの魔力の暴走によって儀式は失敗、神縄湖底に眠っていた災役が覚醒する。取り残された暁凪沙を救助するため、それぞれ凍結した湖上を彷徨う唯里と志緒。そんな彼女たちが遭遇したのは、聖殱派と呼ばれる謎の飛龍使いだった。一方、“静寂破り”の急襲によって海に沈んだ古城と雪菜は、なぜか本土の温泉宿で目を覚ます。戦いの傷も癒えぬまま、神縄湖へと向かう二人が出会った謎の少女グレンダの正体とは―?世界最強の吸血鬼が、常夏の人工島で繰り広げる学園アクションファンタジー、待望の第十二弾!
なるほど、ようやく物語のラスボスが見えてきた。これまで出てきた幾多の登場人物の多くは、まさにこれに対向するための総戦力とも言えるわけか。殆ど反則紛いの人も多々居てましたけれど、この類の輩が相手となると、味方サイドにボスキャラレベルが何人も居ても多すぎるって事はないんだろうなあ。
というわけで、あらすじの末文が今回盛大に間違ってる、島の外の本土でしかも常春どころか極寒となってしまった山中が舞台となって、繰り広げられるはあ最終決戦に至るであろう開幕の鐘。と言っても、あくまでヒントを散りばめるような展開であって、龍のグリンダの正体やアヴローラの役割など含めて、まだ伏せられてる事は多いまんまなんですけれど、獅子王機関の上層や真祖やその側近たち、牙城たちは今回の動きを通じてほぼ状況の大半は把握したんじゃないだろうか。ともあれ、古城や雪菜たち組織の外や末端に居る子たちにとっては訳の分からない事ばかりで、まだまだ翻弄され続けることになるのだろう。ご愁傷様、と言いたいところだけれど、古城含めてこの若い子たちも、上の連中の思うとおりに動くかというと、むしろ用意した籠を飛び出し道を外れ、好き勝手突っ走っていくのだから、上の連中は連中で頭の痛い事なのだろう。さて、どちらが振り回し振り回されているのやら。幸いなのは、ここに出てくる立場が上の連中は、古城たちを頭から押さえつけようとするのではなく、抑えられないなら抑えられないで彼らが思う通りに動こうとするのをさり気なく支援し手助けしサポートしてくれる、賢明にして優しい人達ばかりな事なのだろう。そして、古城くんはそれをちゃんと察して感謝できる謙虚さがあるのよねえ。その意味では、初対面である唯里の古城への見立ては極々正確なのでしょう。勿論、古城と雪菜がもはや「夫婦か!!」と言う他ない関係なのも……いや、それは誰が見ても一目瞭然か。
本来なら、雪菜よりも唯里ちゃんの方が正統派ヒロインなんですよねえ。ちょっとズレてて短気で狭量でストーカー気質の雪菜よりも(苦笑
まあそれでも、嫁系ヒロインとしては雪菜はやはり抜群の資質の持ち主なのだというのが改めて認識できました……雪菜が嫁っぽければ嫁っぽいほど、浅葱が見事に自分からルート踏み外しているのと、チョロインさんが根っからの愛人気質だというのが浮き彫りになるんですけどねえ。特に浅葱さんは、今回もなにしてるのやら。戦車乗りとなに競泳水着着て遊んでるんだ? いや、この娘はこの娘で古城とは違う意味で人誑しなのはよくわかったんだが……カインの巫女というキーキャラクターとしての特筆も、今回の一件でなんか怪しくなってきた気が。
個人的には、久々に「あの」アヴローラが垣間見えて、嬉しかったんですけどね。やっぱり、完全消失してしまったわけじゃなかったのね。
しかし、女のモテ方に関しては絶対に息子よりも親父の方が質悪いよね、これ。舞威媛はみんなチョロいのがフォーマルなのか!?

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