ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (2) ―セカンド・スクワッド・ジャム (上)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 2.セカンド・スクワッド・ジャム (上)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

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突如、全ての“GGO”プレイヤーにアナウンスされた、第二回スクワッド・ジャム。知らせを受けた第一回大会優勝者のレンこと小比類巻香蓮だったが―あまり気が乗らない様子。そんな中、香蓮に忍び寄る、謎のストーカー男が口にしたのは、こんな言葉だった。「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」敵として出場するピトフーイを“SJ2”内で倒すことでしか、“最悪の事態”を避けられないという男。香蓮は苦悩の末、大会への参加を決意するのだが…。『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『SAO』、第二弾が登場!
うわぁい、新たなちびっ子登場だぁ! 敵か味方か新キャラか、と思ったらまさかまさかの相棒だった。なにこのちびっ子コンビ。レン一人だけでもビジュアルインパクト大なのに、それが二人となると相乗効果で酷いよ!? しかも、フカと来たら両手にグレネードの二丁グレネードと来た。ロマン装備すぎる(笑
しかしこれ、リアルの方の二人は全然頭身の異なる女子大生なわけですから、なんかある意味本職の軍人が参加しているよりも、色々と別の意味で大人げなくないですか? ……素敵すぎる(笑
前回ラストで、リアルにすれ違った女子高生軍団と何やらそのまま友達になっちゃったらしく、香蓮が小娘どもを家に呼んで一緒にお茶しながら、第一回大会の映像なんかを見て騒いでいるのを見て、彼女の劣等感、コンプレックスはもう綺麗に拭われたんだなあ、と何だか心穏やかな気分に。それどころか、若干お姉さま的に慕われてご満悦のような(笑
実際、小柄な女子高生たちにキラキラした目で見上げられる背の高く凛々しくて格好良いお姉さんという立場を、心なしか楽しんでいるかのようでしたしねえ。
しかし、この女子高生軍団も濃いキャラである。カラー口絵でGGOでのマッチョなアバターとの対照表があるのだけれど、思わず笑ってしまった。この子らも、ああいうマッチョな軍団形成して楽しんでいるあたり、この年頃の女の子としては結構変わっているんじゃないだろうか。なんか、部活でのチームワーク形成の一環で監督から勧められてはじめたみたいだけれど……どう見ても、もうこっちの方がメインになってるよね。部活のレ衆、ちゃんとしてるのか!?
第一回で自分のコンプレックス含めて色々と解消され満足してしまったレン。第二回の開催と参加を打診されても自分の中に燃え立つものがなく、次回は見送ろうと思っていたところに現れたのが、リアルのエムさん。彼によって語られるピトフーイの真実。何だかんだと恩ある彼女を救うために、第二回への参加を決意するレンだったがチーム戦のスクワッド・ジャム、一緒に出てくれる人が居ないどうしよう!? ……という流れが今回のお話だったのですが、そうか……エムさんのアバターネームってつまるドMのエムだったのね!
いや、それはともかくとしてドMという以上にエムさんも相当頭がおかしい事を言っているので、ピトフーイと異常さはどっこいだったりする。しかし、ピトフーイがSAO生還者……という安易な経歴ではなくて「SAO失敗者」なるものだったのには、その内実をみるになるほど、と頷いてしまった。いや、普通だったら自分の運の良さにほっとするのを通り越して放心しそうな奇跡の立ち位置だったにも関わらず、この人の異常性癖からしてそりゃあたってる宝くじをみすみす交換期日をすぎるまで忘れていた、みたいなもんなんだろう。いくら後悔しても飽きたらない精神状態が、彼女を尚更追い込んでいったのか。
とはいえ、果たして彼女がSAOに参加していたからといって、どこまで行き果てていただろう。ブレーキ壊れてるっぽいから、どこかで行き過ぎて死んでそうだけれど……ラフィン・コフィンに加わるような殺人鬼タイプとは、ちょっと違う気がするんだよなあ。彼女自身が言ってるように、PKKは嬉々として専門にやりそうだけれど。
だからこそ、この第二回大会で彼女を助けられる芽があるとも言えるんですよね。彼女の衝動は、ぶっちゃけ自分という範囲から出てないし、あとはエムさんまで範疇に入ってるくらいだけれど、これは身内の甘えみたいなもんだからなあ。ぶっちゃけ、ピトフーイの悪意がレンのリアルやその交友関係にまで及ぶような展開を想像の範疇に入れていたので、第二回におけるピトフーイの考えを聞いて、ああイカレてはいても悪い人じゃないんだ、と納得したくらいで。
さて、参加回避の予定を急遽変更したものの、相棒がいなくて困っていたレンが思い至った相方候補。彼女がまた、痛快すぎる人で。レンもねえ、こういうのをリアルの友達に持っているあたり……ねえ(苦笑
しかし、始まってみるとスクワッド・ジャムも一回のみんなどこか初めてでやりようがわからなくて戸惑いがあった雰囲気と違って、プレイヤーも観戦者たちも楽しみ方を理解したというか、盛り上がり方がさらに洗練されたような気がする。いやあ、序盤から面白すぎるよ、これ。そして、前回以上にレンがキレキレすぎる。優勝者の貫禄、どころじゃない無双っぷりに、思わず読んでるこっちもヒャッハー状態。これ、観戦してる人たちの盛り上がりたるや尋常じゃなかったんだろうなあ。前回以上に作者の時雨沢さんがノリノリすぎる(笑
もうやりたいことやってみたかったことをこれでもかと盛り込んで、ドーパミンだばだば出しながら書いてるんじゃないだろうか、というくらいの勢い。
あまりの楽しさに、これが上下巻編成だというのを本気で忘れてしまって、まだ終わってないのに捲るページがなくなってしまい、泡吹いてしまいましたがな。これ、次が6月って……焦らすすぎよー!!
だがしかし、面白かった。掛け値なしに面白かったよーっ!

1巻感想