ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか (4) (GA文庫)

【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 4】 大森藤ノ/ヤスダスズヒト GA文庫

Amazon

「「「「Lv.2~~~~~~!?」」」」

先のミノタウロス戦での勝利により、Lv.2到達、世界最速兎(レコードホルダー)となったベル。一躍オラリオ中の注目・羨望を集めることとなった少年の元には、仲間への勧誘が絶えない。廻り巡る環境。そんな折――

「俺と契約しないか、ベル・クラネル?」
偶然にも自身の装備《兎鎧》を創った鍛冶師のヴェルフと出会い、仲間を組むことに。しかも、彼は圧倒的な力を誇る《魔剣》唯一の創り手らしいのだが……?

犬人ナァーザ、そして女神ヘスティア、ベルが交わした2つのアナザーエピソードも収録!

これは、少年が歩み、女神が記す、
── 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──
長らく積んでいたのを、既読分にそろそろアニメの方が追いつきだしたので、そろそろ焦って発掘してきました。積み本っていうけれど、ある一定量を超えるとむしろ埋蔵と呼んだほうがいいんじゃないだろうか。探しだすのに掘り起こさないといけないのも含めて。
さて、今回は幕間回と言っていいんだろうか。序盤最大のイベントだった対ミノタウロス攻略戦を終えた直後ということもあり、ダンジョン絡みで大きな事件はなかったものの、新たなパーティーメンバーの参入というのは決して無視できない展開ではあるのか。でも、兄貴参入に際して特にきっかけともなる事件もなくわりとスンナリとパーティー参加したからなあ。いやでも、いちいち大仰なイベントないと仲間増えないというのも変なので、こういう穏やかでスマートな参入もありかなあ、と思う。ぶっちゃけ、そんな大事件なくても普通に一緒に過ごすだけでヴェルフ兄貴の頼りがいある信頼感は十分伝わってきたわけだし。
そう、今までいなかった兄貴分の参入である。ぶっちゃけベルくんはあんなだし、リリというしっかり者が傍についてくれたことで不用意にバカをやらかしたりトラブルに首突っ込んだりする危険性はやや減ったものの、やっぱりどっしりと構えてる頼りがいある人物がイてくれると安心感が全然違うんですよね。リリはなんだかんだと妹分で、どちらかというと庇護対象ですし。そんな彼女をあのけっこう難しい性格も含めて構って受け止めてくれる人材は大きいんですよね。ベルくんとリリ、この年少組二人をまとめて守ってくれるような安心感が、ヴェルフにはあったわけで。もちろん、戦闘力については既にベルくんの方が突出しているのですが、精神面ではなかなかそうもいきませんですしね。
ヴェルフの事情や人柄を知れば知るほど、その鍛冶師としての気概や心構え、野心や意欲など真っ当にして揺るぎない太さがあって、敬スべき人格の持ち主ですし。これはいいメンバーですよ。

と、ヴェルフのパーティー参加もひいて言えばベルくんがレベル2に最速到達した事による波及効果。そんなベルくんを酒場「豊饒の女主人」のスタッフがお祝いしてくれることになったのだけれど、シルさんのあの腹黒っぽさは何なんだろうw 下手をするとフレイア様と同じくらい黒幕臭を感じてしまう瞬間すらあるのだけれど。むしろ、リューさんの方が真っ当に応援してくれているというか、かなりベルくんに無意識に入れ込んでるようにすら見える。リューさん、生真面目だし誠実だからベルくんへの気の掛け方の意気込みの強さがダイレクトに出てるんですよねえ……。

一方で活躍した冒険者たちに神様たちが集まって二つ名を授けて回るイベントも開催され……って、これは酷い。わざと中二病丸出しのイカツイ二つ名つけてまわって笑い話にしてるのかー。いやでも、地上の人間たちの感性はこの名付けを凄くかっこよくてイカしていて神様たちスゲーってなってるんでしょ。だったら、素直にベルくんにもカッコ良い二つ名つけてあげても良かったのに。小学生の男の子たちがカッコイイヒーローネームつけてくれるのをワクワクして待っているのに、わざわざ目立たない渋目の名前つけてあげたりしたら可哀想じゃない。神様たちと人間たちの関係って複雑な面はあっても、おおらかに見たらそんな大人と子供の関係でもあるのだから。ヘスティア様は頑張ったと思うけれど、ちょっとベルくんが可哀想に思ってしまった(苦笑

アナエピはベルくんの過去編と、ナァーザとミアハさまたちとのお話。ベルくんは暇さえあれば騙されてるなあ……。でも、信頼していた相手から騙されていたというのはかなりショックな話なんですよね、価値観変わってもおかしくないくらい。それなのに、ああやってほだされるあたりベルくんのお人好しさ加減は筋金入りなんだけれど、何だかんだとリリとヘスティアさまも話し聞いて納得してしまうあたりわりと同類。まあミアハ様は本気で良い人だからなあ、この人に免じてしまえば大抵のことは許してしまえる気になるけれど。
元はといえば、この人のお人好しさ善良さこそが、ナァーザを良くも悪くも追い込んでいたのだけれど。なるほど、ここってベルくんとヘスティアさまの対比でもあるわけねえ。ミアハさまとベルくんってよく似てるし。