ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (3) ―セカンド・スクワッド・ジャム (下)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3.セカンド・スクワッド・ジャム (下)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

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79,408発の弾丸が乱れ飛ぶ第二回スクワッド・ジャム! 緊迫のクライマックスに突入!!

「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」
そんな衝撃の一言で風向きが一変した第二回SJ。“リアル世界のピトフーイの死”をかけたこの大会で、最悪の事態を回避できる唯一の方法は、レンの手によってピトフーイを殺すことだった……。
参加を決意したレンは《ALO(アルヴヘイム・オンライン)》からコンバートした地元の親友・美優とタッグを組み、ピンクのP90と両手グレネード・ランチャーを武器に次々と現れる強敵をなぎ倒していく。
一刻も早くピトフーイのもとに辿り着こうと焦るレンたちをよそに、鬼のような強さと狂気をみせるピトフーイは、「死」を愉しむかのように参加チームを壊滅させていき――。
果たしてレンはピトフーイを救うことが出来るのか?
『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『ソードアート・オンライン』第三弾が登場!
ヒャッハー、皆殺しだっしゃー、おらおら!!
もうこんな感じ。全般に渡ってこんな感じ。
リアルでしか描けないノリがあるとしたら、これはゲームでしか描けないノリを見事に演出し切ってみせてくれたと言わんばかりの内容で。これ、観客の反応も雰囲気の醸成に一役買ってますよね。当事者たちだけの描写だと、ここまでエンタメとしての雰囲気は出なかったかも。当事者たちの緊迫感、白熱感を味わいながら絶妙のタイミングで外側からの、ある意味呑気で他人ごとで、だからこそ思いっきり楽しんでる感の伝わってくる「抜き」があったからこそ、盛り上がりの緩急が素晴らしかったのでしょう。
当事者であるプレイヤーたちにしても、チームや個々によってスタンスが違うから、その意味での多種多様さ、噛み合ってる部分と噛み合ってない部分がしっちゃかめっちゃか感を引き出してるんですよねえ。これも、ゲームであり「大会」であるという舞台設定だからこそ、だわ。
そんな中で、ゲームでありながら人の生き死にに関わらざるを得なくなったレンは、他の人と違ってメンタルサイドから必死こかないといけない立場に立たされていたのだけれど、そんな彼女の余裕の無さを心身の両面からうまいこと解消し続けてくれたのが、今回の相棒となったリアルの親友でもある美優ことフカ次郎氏であったのでしょう。完全にMVPは彼女だよなあ。フカちゃん居なかったら、とてもじゃないけれどレン、もたなかっただろうし。けっこう、大会中も普通の女性としては、幾らゲーム内とはいえきっつい目にもあっているはずなのに、一貫して脳天気で他人に対して負荷を与えるような態度を一切とらずに通しきりましたからねえ。暑苦しい叱咤激励もせず、ただただ自然体でレンを支え続けたわけですから。エピローグの、リアルでのエムとのやりとりなんかでも、レンが結構いっぱいいっぱいだったのを、美優がうまいことフォローし続けてましたしねえ。
レンって娘は様々な良い出会いに恵まれていましたけれど、いや本当に良い出会いばっかりで(男運はなさそうだが)、その最高の枠はこのフカちゃんだったと言って過言なしでしょ、うん。
そして、新体操部の女子高生たちもまた、同枠で。
いやー……この娘ら、戦い方が男前すぎるでしょー。男前というか、マッチョというか。対ピトフーイチーム戦での戦い方、あの凄まじい作戦にはガチで鳥肌たちましたし。ゲームでしかやれない作戦だけれど、ゲームと考えてさえ、あそこまで体張れる「ソウル」が凄まじい。捨て身だとか、計算された犠牲云々を通り越した「仲間のために死ねッ!」を体現した作戦で、これはもう新体操部チームはガンゲイルの中でガチで畏怖されそう。
このとんでもなくマッチョなチームの中身が現役女子高生軍団、というのは正直萌えます。うはははは。

なにげに、外見と中身のギャップと言う意味ではピトさんもぶっ千切ってましたが。ちょっ、リアルピトさん、もっとガチなロックに針が振り切った歌手なのかと思い込んでたら、カラー口絵の彼女見て吹いたw
エムさんとのでろでろなリアルの関係見てたら、もっと艶かしいタイプの大人の女だと思ってたしなあ。ラストのリアル・レンとの対比からしても、幾らレンが大きいにしても、あのサイズは相当小さそうだったもんなあ。色々とストーカーされてた経緯から見ても、かなり可愛らしい系っぽいのは間違いなさそうだし。
まあ、その分、エムさんは地獄を見てしまったわけですけれど。ギャップが凄まじすぎて、覚醒してしまうとは夢にも思うまいてw
でも、Mさんじゃないけれど、脳内物質がドバドバ出てしまうようなテンションの連続で、期待通りの面白さでした。なんかねー、メインキャラだけじゃなくて名前がちゃんと出てこないようなモブ参加者の一人ひとりに至るまで、ってか観客の一人ひとりに至るまで、みんな心底楽しそうでねー、そんなに楽しそうにされると一緒に楽しまないと損な気になっちゃうじゃないですか。というわけで、一緒になって大はしゃぎできました。大満足!
いやいや、大満足すぎて、これでシリーズ締められてしまうと、なんかテンションの落ち着けどころがないんですけれど。一応、このガンゲイルシリーズはこれで終わりなんですかねえ。もっともっと遊んでいたい気分なんですよぅ。

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