スクールライブ・オンライン 6 (このライトノベルがすごい!文庫)

【スクールライブ・オンライン 6】 木野裕喜/hatsuko このライトノベルがすごい!文庫

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沙耶の記憶奪回ミッションから息をつく暇もなく、栄臨学園は生徒会選挙&学園祭へ突入。城主ギルドのマスターとして生徒会長選に出馬せざるを得ない零央だったが、他候補者に比べ知名度&信頼性が圧倒的に不足。会堂の狂気を阻止するため“心の欠片(フラグメンツ)”と“迷子天使(ロストエンジェル)”は総力を挙げ、背水の陣を敷く!その計画は、零央の全校生徒を相手取った勝ち抜き戦&コスプレ喫茶!?リアルとゲームが交錯する、白熱のMMORPG×近未来学園小説第6弾!今は袂を分かつ、瀧と会堂の小学生時代を描いた書き下ろし短編も収録!
なるほど、学園祭での出し物の評価が、そのまま生徒会選挙の得票率に繋がる仕様になっているのか。単に人気投票になってしまう、というわけではないのが、ギルドでやる出し物が選挙での公約のお試し体験版、みたいになっているため、実際にどんなものか楽しみながら実体験して誰に投票するか考えられるようになっているので、なかなか良く出来たシステムなんじゃないだろうか。
地道に選挙活動なんかやっても、物語として盛り上がるかは微妙なところでしたしね。会堂の卑劣すぎる振る舞いは、いい加減ヘイト溜めすぎて付き合うのに疲れてくるレベルでしたからね。それが選挙となると、何をしてくるかわかったものではなかったですから。賑やかに楽しみながら、選挙対策も、という流れは盛り上げどころとしても良い着眼点だったと思います。ただ、選挙での票稼ぎでどう知名度を集めるか、など選挙対策に手間を取られて、折角の文化祭なのにラブコメイベントが少なかったのが、残念といえば残念か。沙耶との仲も進んで、これからがラブコメの真骨頂、というところだったのに、手をつなぐだけだったもんなあ。いやさ、それだけでも零央からすると、革命的進歩なのかもしれないのですけれど。沙耶は、もう少しガツガツしてもいいと思うのよ? というか、超肉食獣型幼なじみ、というのが沙耶の売りだったんじゃなかろうか。
しかし、肝心の選挙戦の相手である同じ二年生はちょっと役者不足だったんですよねえ。これは、会堂だけではなく、火西先輩や剛田・美作先輩という三年組が色んな意味でキャラ立ちすぎているというか、それぞれ大きくリーダーシップを示しているために、生徒会長候補となる零央の同級生たちは一歩引いた形になってしまってましたからねえ。キャラの立ち方については、結構みんな相応に立ってたと思うのですが、強い目的意識で年長者含めてみんなを率いている零央と比べると、というところがどうしてもあったのかも。
それに、肝心の選挙戦についても、同じ生徒会長候補とじゃなくて、会堂相手、というのがずっとつきまとっていましたし。
その会堂、土壇場でちょっといい人っぽいところを見せられてもなあ、と今までの下衆なやり口で散々苦渋を味わわせられてきた身からすると、なんやねん、と思わないでもない。

書き下ろし短編は、その会堂と瀧先輩との出会いからこの学校に入学するまでの話が描かれているのだけれど……自分、会堂の変化というのはもっと後の話かと思ってたのだけれど、この話からするともう入学直後には今みたいな傾向が出まくってるじゃないですか。自分、彼の変化はギルドを率いるようになってから。例の企業から何らかのアプローチを受けてからのことだと思ってたので、入学してギルド高天原に入った最初からあんなだったとは、ちょっとショックですらある。ってか、先輩方色々と見る目節穴すぎやしませんか!? 瀧先輩もいい加減放置しすぎというか、カノジョ結局ほんとに会堂に対してはなんにも出来てなかったんだなあ。
一応、この話は会堂があんな風な考え方になってしまう原因となる一連の出来事が描かれている、ということなんですが、正直えーってなかんじですよ。極端から極端に走り過ぎじゃよ。いやもう、瀧先輩、実は相手にされてないんじゃ、と思ってしまうくらい意思の疎通ができてないんですが。こんな状態で、どうやって零央と出会ってギルドを離脱するまで、会堂とコミュニケーションとってたんだろう。あんまり納得いかんなあ。

シリーズ感想