彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ (講談社ラノベ文庫)

【彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ】 竹井10日/ CUTEG 講談社ラノベ文庫

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仮想世界での天使との最終決戦を共に戦い抜いた大名侍鳴。現実世界で旗立颯太と再会を果たした鳴は、あろうことか七徳院の新“No.0”であった。しかし密かに颯太の身を案じているようで―折しも旗ヶ谷学園は修学旅行の真っ最中。目的地の京都にて、古都にふさわしいのかふさわしくないのか全くもって不明な騒動を巻き起こす茜や菜波や菊乃に恵、さらには神楽や鳴までもが…!?京都での驚きの“再会”と“出会い”を経て、クエスト寮メンは第二の修学旅行先・パリへ向かう。花の都でまたもや颯太達を追い詰める強大な敵、現れた意外な味方、そして「旗ヶ谷学園に危機が迫る」という“グリモワール”の予知の真偽は!?波乱の二都物語を描く第13巻登場!!
思わせぶりに七徳院のマントをまとって現れた大名侍鳴、聖帝小路美森、大司教河 くるみ子の三人。そして、新たな七徳院の“No.0”へと就任したことを告げる鳴。じゃあ、美森会長とくるみ子はナンバー何なんだ!? と思ったら……単に鳴に合わせてカッコつけてマント借りて羽織ってただけかい!! 七徳院関係ないんかい!! 思わせぶりすぎた!!
鳴も、天界軍に制圧された七徳院から派遣された、ということで敵に回ったのかと思ったら、なんか即座にポンコツ化してるし。前No.0の神楽・ブレードフィールドのポンコツ化たるや凄まじいものがあったけれど、新旧揃って見事にポンコツ化してるし。神楽さん、もう黒幕然としたあの威厳あるNo.0の面影、もうかけらもないよ。あれとこれが同一人物なのか真剣に疑いたくなるくらい、普通の姉ちゃんになってるよww
京都からフランスはパリにハシゴするという、とんでもない修学旅行行程はこの際まあ「旗ヶ谷学園」ならアルアル、で済んでしまうんだけれど、それにしても思わせぶりに登場した鳴さんが旅行先でも普通にヒロインの座を掻っ攫っていった感である。第一部のクライマックスで、まるで正ヒロインであるかのように最終決戦でボロボロになった颯太の傍らに寄り添い続けた鳴だけれど、あの時のヒロインオーラはポンコツNo.0として復活してきた現実世界でも衰えていないようである。これに対抗するのが、生身の人間からロボ子化した忍者林瑠璃だというのだから、ヒロインの座をめぐる攻防も実に面白い様相を呈している。このツンケンしながらも颯太が気になって仕方がない瑠璃がめちゃくちゃ可愛いのね。健気で従順なアンドロイドモードもいいのだけれど、人間の方の瑠璃もこれいいんだよなあ。
さて、かの仮想世界でのクエスト寮の仲間たちも、ついに白亜が合流してきたことで全員勢揃い。颯太のSBDとしてのあの仮想世界で猛威を振るった力も、徐々に戻りつつあるという状況。
旅先で遊んでばかりいて、話が進んでいないように見えて、今回何気に怒涛の展開である。クエスト寮の仲間たちが集結するのと同じくして、あの「絶対存在」と呼ばれる者たちも次々と表舞台に現れ出したわけですよ。
くるみ子に魔法少女福祉機構事務総長の座を譲り渡して行方不明になっていた天后まおん。ミーロワースやマァリンをして相手にしたくない、と尻込みする彼女は、SBDと同じ絶対存在にして、魔界を統べる大魔王シャルロット・ホーリィである。
さらに、運命狩りと呼ばれる絶対存在「エデン・リ・プライ」が白亜の師匠として久々の再登場。
そして、どうやら颯太の最大の敵となりそうな人物がついに姿を表わすのであります。
聖騎士王ギルガメス・センティア……って、聖騎士王って聖デルタ王国の王様でしょ? 巴御劔のことじゃん!? あれ? 御劔さん、アッチ側なの!? 聖デルタ王国の宮廷魔術師であるマァリンがこっちにいるんで、天界に取り入ってたクリストフ・ブーゲンハーゲンはデルタ騎士団とは外れた怪しい動きをしてるのかと思ったら、デルタを離脱してたのはマァリンの方だったのね。天界騎士団のタリアス卿が、御劔さんの仮の姿なんじゃないか、と疑ってたんですが全然的外れだったよ。
ちなみに、巴御劔という人は同じ竹井10日作【東京皇帝☆北条恋歌】シリーズで主人公の盟友であり滅びかかっていた人類の守護者として、いろいろと助けてくれた人で、かなり頼りになる上に信頼できる人だったんですよね。それが、こっちでは敵に回るのかー。これは、天使なんか相手してるよりよほどキツいぞ。
ってか、デルタ騎士団敵に回ったらどうしようもないじゃん。
一応、天后まおんがこっちにつくということは、ミーロワースも居るし魔界もこっちよりか? 魔法少女福祉機構もくるみ子が新事務総長についてるし、こっち側なのかな。でも、前々から助けてジークリート・キンダーハイムの実家の会社のキンダーハイム・インダストリアル社って、聖デルタ王国の会社なんですよね。瑠璃のボディってエニグマシリーズの流れ汲んでるっぽいんだけど、どうなるんだ?
この世界にもあるっぽい八坂原機関も、あれ御劔さんメンバー入ってるしなあ。
ってか、もう主だった機関や組織には大概御劔さんや聖デルタの息が掛かってるんですよね。そもそも、神楽さんだって、一時期デルタ騎士団で黒騎士やってたって……ああ、あれは聖デルタ王国になる前の旧デルタ王国なのか。でも、現黒騎士は神楽さんの直弟子なんだよねえ。関係大有りなんだよなあ。
天后まおんに加えて、エデン・リ・プライまで味方として現れて、これって戦力過剰じゃない? と一瞬思いましたけれど、颯太の(SBD)含めて絶対存在三人揃えてようやく太刀打ちできるくらいなんだろうか、これ。
天界は、先帝ルシェ・アンチスペルの復権で完全に聖騎士王の勢力下に入っちゃいましたし……。ってか、ルシェ・アンチスペルこと東雲十狼佐さん、ガチで登場してきてしまいましたがな! 
ともあれ、これで役者が揃った、というところでしょうか。どうにも、大物が揃いすぎてえらいことになってる気がしますが。

シリーズ感想