まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる 4 (このライトノベルがすごい!文庫)

【まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる 4】 紫炎/武藤此史 このライトノベルがすごい!文庫

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かつてのゲーム仲間であり、ミンシアナ女王となっていたユウコと再会した風音たち。旧交を温めたのち依頼されたのは、ユウコの息子ジーク王子の鍛錬をかねた、黒岩竜ジーヴェの討伐だった。我が子を千尋の谷に突き落とすユウコに軽く引きつつ、風音たちはジーク王子とともにジーヴェの根城であるダンジョンへと潜るのだった…。魔物を倒してスキルを奪取!大人気異世界ファンタジー第4弾!
順調に風音がパワーアップしている一方で、何故かそれ以上に魔改造を受けているような印象すら与えられる勢いで強化されているのが、ジンライ師匠なんですけど。既にピークを過ぎて、弟子の弓花にもじきに追いぬかれそうというロートルに見えたのも最初だけで、むしろ弟子が強くなるのを上回るペースで強化されていってますよね、この師匠w
しかも、この巻ではついに禁断のアイテムまで使用してしまって……爺がこの手のアイテム使うの初めて見たよ! 普通はこう……とりあえず女性が使うもんでしょう! いいんだけど、別にいいんだけれど。
ご自身は若いころの強さを取り戻すどころか、それを上回る勢いでパワーアップしてるからいいんでしょうけれど、それに合わせるようにして本人知らないところで泥沼に足をツッコんでいるご様子ですし。血の雨が降るぞーー!! 当人はまったく悪くないだけに、可哀想といえば可哀想……いや、一回浮気しちゃってるので、その時点でもうアウトか。清廉潔白ではないもんなあ。
一方で、自覚なく男心を弄びまくってるのが主人公の風音さんである。いや、わかってて頓着してない上にスルーするならともかく、面白半分でイジっちゃってるからなあ。これで魔性の女を気取っているならまだしも、料理を知らない子供が包丁で遊んでるみたいな無邪気な危なっかしさがあるので、なんともはや。さすがに最後のキスはやりすぎである。あれでもうジーク王子は引くに引けなくなったぞ、完落ちしちゃったじゃないか。
将来的に、彼女をめぐって本気で戦争始まっても不思議じゃない気がしてきたなあ。

かなり風音周辺がイージーモードなんで忘れがちなんだけれど、これって死んでも生き返るなんてルールのないリアルワールドなんですよね。途中で、他のパーティーが全滅しているのを見せられて、ハッとしてしまいましたが。ゆっこ姉も、風音たちを信頼しているとは言え危険なダンジョン攻略に愛する一人息子を送り出すのだから、確かに千尋の谷に突き落としてるなあ、これ。ダンジョン攻略は、トラップありモンスターハウスあり、と刺激的な展開も多くて、最後の対ドラゴン戦も含めて素直に楽しかった。風音も個人能力のアップだけじゃなく、パーティの戦術能力を高める事のできるような支援系の能力も手に入れて、こりゃ隙らしい隙もないなあ。探索・隠密系の能力もパワーアップしてるし。
一応、元の世界に戻るための情報は手に入れたものの、もうあんまり戻る気はないんですねえ、風音たちは。既に、この地で生き切って歴史の向こうに消えていった仲間も居れば、子供まで作って暮らしてる仲間に再会し、とこの世界に根を下ろした同じ世界の人たちと出逢えば、思うところもあるだろうしなあ。

シリーズ感想