ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.8 (電撃文庫)
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.8 (電撃文庫)

【ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.8】 聴猫芝居/Hisasi 電撃文庫
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バレンタインを制すべく、残念美少女・アコがついに本気になる!?

バレンタインデー。恋人たちが愛を交わすはずの日を前に残念美少女・アコに襲いかかったのは、取り返しのつかない一言だった。――アコって、ネトゲこそ真の世界とか言ってる割に、ネトゲに本気じゃないよね? 「うわっ…もしかして私のプレイヤースキル、低すぎ…?」 ついに白日の下に晒された、アコの割とみんなもう知ってた真実! かくして、アコのリアルとネトゲのすべてをかけたアコ史上最大の特訓が、ネトゲ部の全面バックアップで始まった! 目標はバレンタイン限定ダンジョンの主討伐で手に入る最高級カカオ豆。ルシアンに――愛する夫に最高のチョコレートを渡すため、アコがついに(※ただしネトゲの中で)本気を見せる!? さらにリアルでも、ネトゲ部対抗のチョコレート渡し合戦が勃発で!? 残念で楽しい日常だいたい=ネトゲライフ、愛の試練の第8弾!
もうチョコもらえるの前提で余裕ぶる事すらなく自然体なルシアンが小憎たらしいっ! と、リア充爆発しろ的な情熱を燃やすほど若くないのよねえ、こちとら。むしろ、面倒くさいことになること間違いないのに、バッチコーイと受け止める気満々なところに男気を感じてしまいます。モテる男というのは、マメで鷹揚なんだよなあ……いや、このルシアン、言うほどどこそこがカッコいい、というようなところがある男の子じゃないんですけれど、その等身大な自然体が妙に好ましいんですよねえ。キャラ作ってない、というかなんというか。そんな彼氏が居るからか、アコももう最初期のようなリアルと仮想現実の区別がついてないようなフワフワした危ないキャラだった部分はだいぶ解消されて、今となっては随分と地に足が着いた感じがします。今回のバレンタインイベントに際しての、ネットゲー内での頑張りや現実におけるネトゲ部の友達たちとの気の置けないやり取りなんかを見てるとねー。特に、あのアコが茜やマスターにチョコの作り方を教えてるシーンなんか、感慨深かった。普段と逆に、隙あらば暴走しようとする茜を押しとどめようとして半分パニックになってるアコ、英騎がほっこりしてるのも宜なるかな。
しかし、既に英騎とアコがちゃんと恋人として成立しているから、と言ってもここまで他の女の子たちと穏当に友人関係構築している主人公、というのも珍しいんじゃないだろうか。実際のところはわからないものの、少なくとも目に見える範囲では、茜もマスターも秋山さんも英騎に対して恋愛感情を垣間見せるようなことは一切ないんですよね。ほぼ全面的にアコとの仲を応援している。一方で、友達としては凄く打ち解けた親愛を見せてくれてるんですよね。今回、みんながくれたチョコレートってあれ義理チョコなんかじゃなくて、それこそ友チョコと言っていいくらい気持ちのこもったものでしたし。秋山セッテがチョコくれたシーンも良かったんだけれど、それ以上に茜が「デレた!」と評されるほど気持ちのこもった言葉とともにチョコくれたシーンは、なんかジーンとしてしまったほど。それも、女の子として男の子に、というのとはなんか違って、仲間として友達として、これまでありがとう、これからもよろしくね、という真心が伝わってくるシーンでねえ。うん、ここのシーンは凄く良かった。
いやあ、アコとルシアンのバカップルさが加速するばかりで、ほんとに割って入る余地全然無いのもあるんでしょうけれどねえ。ちょっと最近、アコに対してデレデレしすぎてやしないだろうか。時々本当に砂吐きそうなことをナチュラルに口にしてたり、思ってたりするんだけれど、こやつw
なんか、アニメ化も決まったそうですけれど……うん、ここは素直に楽しみとしておこう。料理次第ではいくらでも面白くなるだろう題材だし。

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