クロニクル・レギオン4 (ダッシュエックス文庫)

【クロニクル・レギオン 4.英雄集結】 丈月城/BUNBUN  ダッシュエックス文庫

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箱根での決戦を制した征継たち新東海道軍は、着実に日本での存在感を増していた。だが、そんな志緒理の躍進を好ましく思わない現女皇・照姫は、志緒理への対抗心から恐るべき復活者を新たに召喚していた!!一方、間近に迫ったミスコンに志緒理、立夏までもが出場することになり、学園祭は大波乱!!さらにミスコンで征継が不在の隙をついて、大英帝国軍の獅子心王リチャード一世がついに箱根奪還に乗り出してきて!?列強国の思惑が入り乱れる中、皇国日本の運命を担う復活者・橘征継は何を思う…!?復活せし英雄たちと美少女が繰り広げる極大ファンタジー戦記、かつてない衝撃でおくる第4巻!!
男風呂のなんという密度の濃さよw
いやマジで、本当に濃い。この作品に登場する男のキャラクターって、比喩抜きで歴史上の本物の大英傑、大将軍ばっかりなんですよね。それも、一つの戦史で主人公やラスボスを担うレベルの。超大物で一筋縄でいかない食わせ物ばかり。そういうキャラがたくさん登場する戦記モノ、というのは決して珍しくはないのかもしれませんけれど、本当にラスボスしかおらず余人を交えずヤンヤと暴れてる作品はさすがに見当たらないんじゃないかなあ。歴史上の偉人達が一処に集まって暴れまわる作品群でも、ある程度役割分担があり、駒として動くキャラクターなども居ますからね。
でも、本作の復活者たちと来たら、それぞれ好き勝手に思うがままに、もしかしたらかつての自分の時代の頃よりも自由に、その英傑としての有り様に耽溺してるんですよねえ。誰かの思惑に理不尽に動かされるのではなく、思うように動いている。一人ひとり、ラスボスみたいな在り方してる連中が、です。
それは、狗と呼ばれる橘征継も、純粋に将帥として上意下達に徹していた衛青ですら同等で、それぞれ狗であること、従順であることを思う存分闊達に楽しんでいる。
この作品の恐るべきは、男キャラにそういう連中しか、「しか!」いない、という所なんですよ。だから濃い。なにをするにも、濃くて大仰であり優雅であり遊戯のようですらある。正しく、英傑たちの遊技盤として、世界が成立してるのである。
だからこそ、征継にしても大英帝国軍との闘争と学園祭でのミスコンに存念の比重をつけようとしていないわけである。日常を大事にしよう、という観念すらなく、まったく自然に戦争とミスコンが同等なんですなあ。
こういう有り様は、リチャード1世やエドワード、衛青やカエサルも似たようなもので、だからこそ今のような戦争が成立している、と言ってもいいのでしょう。
その意味では、女皇・照姫の呼び出した復活者は異質のものとなりかねないファクターなのだけれど、果たして「彼」がどのような存念を持ってこの世に現れ出でたのか、作品の方向性そのものに対する大きな刺激となりかねないだけに、非常に興味深い。
興味深いというと、照姫の呼び出した復活者と、ラストに征継の前に現れた復活者はけっこう関わりが深いんですよね。そのあたり、決して無関係には進行していかないでしょうし、さてどう関わってくるものか。
という以前に、あのラスト登場の復活者には驚愕させられました。同時代において、まさに頂点に立つ大英傑にも関わらず、どうしてもこの人って現代やら異世界に復活させてもらえることのない偉人でしたからねえ。
近年、あまりイメージが良くなかった、というのもあるのでしょうけれど、最近ちょっと評価の筋が変わってきてるようなんですよね。自分なんかも、かなりこの人に関しては印象がガラッと変わってきてる最中なので、この参戦はとてもおもしろく感じてます。

しかし、征継と女性陣の儀式はあれですよね、もうどう見ても普通にナニするのと変わらんノリというか雰囲気ですよねえ。いや、ここまでするならもう普通にイタしてても構わない気もするんですけれど、そんなに建前が大事か!(笑
征継さんはあれですよねえ、女好きなのにそのへん淡白というか、誘い受けを楽しんでいるというか、女性陣が恥ずかしがりながら求めてきつつ、一線を超えるのは意地張って我慢しているのを、めっちゃ堪能して味わってますよねえ。なんというイジメっ子w さすが、女性を尊重しながら甚振るのが得意なだけあります。すごいね!

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