彼女がフラグをおられたら ちがう水泳大会で出会えていたら、私達親友になれたかもね…… (講談社ラノベ文庫)

【彼女がフラグをおられたら ちがう水泳大会で出会えていたら、私達親友になれたかもね……】 竹井10日/CUTEG 講談社ラノベ文庫

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イベントてんこ盛りっぷりに定評ある旗ヶ谷学園に、水泳大会の季節が到来した。仮想世界にいた頃の体育祭を思わせるおかしな種目がずらりと揃う祭典で、クエスト寮の皆さんに水着選びから競技のペアまでつきっきりの颯太―珍しく平穏な日々が続く一方、「世界の終わりが迫る」というグリモワールの予言を受けての、クエスト寮地下の探索は進んでいた。暗い地下洞穴にて“亡命政府”のメンバーが見つけたもの、同行した凛に降りかかった重大な危機…そして過去生の夢を見るようになった颯太に忍び寄る恐怖、仮想世界での記憶を取り戻した菜波の想いは何処へ!?故国奪還のため、颯太王子は「天界」支配下のブレードフィールド公国へ―躍動する14巻登場!!
これだけしっちゃかめっちゃか、賑やかに大騒ぎしていながら「嵐の前の静けさ」なのか。静かなのか!
いや、わりと凛くんのそれは重大なシリアス案件になりかねないヘヴィーな出来事だったはずなんだけれど、単にキャラ造りが変わっただけで処理されてしまっているあたり、さすが「がおられ」としか言いようがない!
ちなみに、凛くんの中の人は内にこもった分、実は表に出てしまった表成分よりも欲望を熟々と抉らせてしまっていて、エロスですね、いやらしいですね!

というわけで、国を追われて命を狙われながらの逃亡生活、となるはずがかなり呑気に旗ヶ谷学園で学園生活をエンジョイしながら、ホイホイと集めてしまった過剰戦力で故国奪還戦へとピクニック気分で挑むことになった颯太王子。天界軍に征服される、という地上の戦力ではどうにもならない超常の存在が相手だったのに、それに対してEXボスを集めて逆撃、とかけっこうズルいよ!?
栄光の神竜兵団、そのTOP8に新たに与えられることとなった称号・八岐大蛇。のちのち、七剣神に匹敵する栄誉ある称号になるらしいけれど、今回の奪還戦に参加したメンバーって、颯太を筆頭に、魔人ミーロワース
、大賢者マァリン、運命狩りエデン・リ・プライ、大魔王シャルロット・ホーリィ、元・妖精王女リヴェド、魔法少女福祉機構・新事務総長大司教河くるみ子、ブレードフィールド公国建国王神楽・ブレードフィールド、龍騎士アリシア・ドラグーン、七徳院No.0大名侍鳴、となるんだけれど……颯太を除いても9人居ますよ?
リヴェドとくるみ子はこの場合、魔法少女と妖精コンビということでセットだったんだろうか。それとも、五人揃って四天王というアレですか!?
魔法少女の相棒の妖精というとマスコット扱いが普通なんだけれど、リヴェドに関してはどうも単体戦力で大魔王クラスみたいなのよねえ。
公国に詰めてた天界軍の騎士たちも、三大召喚士の真紅のエベラーゼやジェルトロなど決して低い戦力でもないにも関わらず、タコ殴りである。
それはそれとして、元々前線向きじゃない鳴ちゃんはともかくとして、このクラスの中に混じると先代黒騎士の神楽さんが完全にお姫様枠な件について。あれぇ? 確か、この人第一部では黒幕感をたっぷり醸し出しながら暗躍して、前線に出てきても圧倒的な雰囲気出してたはずなんだけれど、今回の水泳大会でもひたすらポンコツなところばかりしか見せず、朱に交わりすぎて取り返しのつかないところまで来ちゃってるぞ!? その挙句に、ジェルトロとの戦いでのあの役回りである。お母さん、がんばれー!
あと、エデンさん、凛ちゃん並にキャラがブレてます。演じすぎ! ってか、もしかして淑女時代のエデンってそんなんだったの? 淑女の意味間違えてるよ!?

殆ど労せずブレードフィールド公国の奪回も成り、特に何事も無く楽しく遊ぶばかりだった水泳大会も含めて、今回はまるごと「嵐の前の静けさフラグ」扱いである。いや、故国奪還は第二部の怒涛の展開からの最大目標だったはずなんですけれど。凛くんの人事不省もかなり大事だったはずなんですけれど。それらもまとめて、静けさ扱いである。平和、だったのか、これで。となると、これからの波乱たるや相当なものになってきそうなんだけれど、聖騎士王の本格出馬が控えているのか、これ。

一方で、前世のSBD(スター・ブレイド・ドラゴン)とのちの聖騎士王ギルガメス・センティアとの出会いと因縁、そして友情が描かれると同時に、旧世界の滅びと菜波との前世からの縁、エデン・リ・プライという絶対存在の詳細やらあれやこれや、世界設定にまつわる話も盛りだくさんで……うん、なんだかんだで一応メインヒロインはやっぱり菜波になるんかねえ。仮想世界での記憶も、菜波は取り戻してしまったみたいですし。
颯太きゅん、それは普通に聞いてても告白とかプロポーズと間違えられても仕方ないですよ!?

あとがきでは、作者未踏の十四巻達成に関して話題にしてましたけれど、普通もう最近ではシリーズ二桁到達するのも珍しいですから、滅多ないですから。しかしそうか、【東京皇帝☆北条恋歌】で13巻完結だったんですねえ。このシリーズは冗談じゃなく20巻行きそう。

シリーズ感想