いつか世界を救うために (2) -クオリディア・コード- (ファンタジア文庫)

【いつか世界を救うために クオリディア・コード 2】 橘公司/はいむらきよたか 富士見ファンタジア文庫

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暗殺対象である神奈川序列第一位・天河舞姫の突然の来訪。二人っきりになる絶好の機会であるにもかかわらず、動揺する紫乃宮晶。ストーキングの証拠満載の舞姫グッズで埋め尽くされた部屋を隠し通せるのか―。さらには四天王入りを果たしたことで、「神奈川伝統の寝起きドッキリでね!」今度は逆に舞姫たちからストーキングを受けることに!?そして明らかになる衝撃の事実―「シノって…女の子だったの?」「そうだが」新世代ボーイ改めガール・ストーキング・ガール!!
ほあーーーっ!? ちょっ、ええ!? えええ!? えええええ!?
ちょっと待ってーーー!! え? シノって女だったの!? 敵の能力で性転換させられてえらいこっちゃなイベントとかじゃなくて、最初っから女だったの!? びっくりすぎるわーー! それはびっくりすぎるわーー!
いやー、マジびっくりした。大仰天でしたよ。マジか〜。そうだったのかー。
はーーーー……そうか、そうなるとシノが舞姫に対してあれほどストーキングをしながら一切邪念らしい邪念が感じられなかったのは、シノがすっとぼけた天然系男子だったからじゃなくて、単純に同性だったからだったのかー。この男、稀代の逸材だぜー、と戦慄しっぱなしだったんだが、ちゃんと道理の通用する人間だったんですね。
……いや待て、そりゃシノが女だったから邪念が感じられなかった、というのはわかるとしても、あの凄まじいまでのストーキング熱はじゅうぶん変態だよ!! 女の子同士でも見事にアウトだよ! むしろ、女の子同士だからこそ執拗すぎて怖いよ!! しかも、あの熱心さは仕事だから、というわけではなかったんじゃないか、という疑惑がシノと舞姫の関係が明らかになることによって湧き上がってきてしまったんだが。
ケンゼンですか!? ホントに、ケンゼンな親友関係ですか!? 健全女子ですか!? むしろ、この巻のあとの話というか、舞姫とシノの関係の方が気になってきますよ、これ。のちのち再登場した時にどえらいことになってないか心配ですよ。

はーー、初っ端から凄まじいパンチ食らって動揺しっぱなしでしたからねえ。うん、開幕攻撃としてこれほど入念にして威力タップリのそれはなかなか経験できないものでした。普通、この手のネタバラシは巻末とかクライマックスなところでやるものだから、第一巻で一切明らかにしないまま、まさかの二巻冒頭で、というのは未だかつてなかった手法なんじゃないだろうか。一巻読んで、二巻の表紙目の当たりにした人は、いったい何事か!?と惑乱させられたでしょうし、そのまま中身を読んだ人は目を白黒させられながら度肝抜かれたでしょうし。
これはこれで、やられたなあ、という思いが。まいった。

しかし、そうなると「ほたる」との関係も男女のそれではなく、百合となってしまうわけで……ヘヴィだ。スーパーヘヴィだ。しかも、事実が明らかになるにつれて、「ほたる」の変態性がそれはもう取り返しのつかないことに。すでに取り返しの付かない変態だけで四天王が形成されているのに、それ以上の手遅れマッドクレイジーなのが浮かび上がってきてしまって、こりゃもうアウト!! これぞ、ヤンデレの極みよなあ。
でも、スッキリした。なるほど、そもそもの舞姫暗殺指令からしてずっともやもや感がつきまとっていたわけですし、シノの中にあった違和感、というか断線したような不可解な繋がりなど、すべてが一つの要因によって形成されていたわけですね。巧妙に消し去られていた部分が明らかになった途端、全部が綺麗に繋がったのは何気にお見事。

神奈川編はこれにて一応の幕引きと相成って、続きは他の地域の作品と合流しての、アニメ化ですか。舞姫とシノたちがアニメで見れるわけですか。ってか、あの変態たちがアニメ化してしまうのですか? 正直、他の作品とキャラの釣り合いがとれているのか心配なんですけど。多少なりとも、マイルド化されてしまうのでしょうか。そうだと安心のような少し寂しいような……。まあでも、素直に楽しみです。
それに、舞姫は健全ですし。彼女だけ?は健全ですし。

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