世界の終わりの世界録(アンコール) (7) 神代の暴君 (MF文庫J)

【世界の終わりの世界録(アンコール) 7.神代の暴君】 細音啓/ふゆの春秋 MF文庫J

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伝説の英勇エルラインが遺した至宝「世界録<アンコール>」。その在り処での衝突から世界が終わり始めた時代――フィオラとの死闘の末、世界を包み込む衝撃波に巻き込まれたレンは、妹のリンカに引き取られ一命を取り留める。昏睡状態から目覚めたレンが目の当たりにしたのは、天も地も全てが変わり果て荒廃した世界の姿。英勇の遺志を継ぎ、自らの手で世界を救う決意を固めた偽英勇は、離れ離れとなったキリシェ、フィア、エリーゼらの仲間を探し求め、終焉の協奏曲<コンチェルト>が鳴り響く荒野を独り歩み始める。すべての始まりとなったあの場所を目指して。「俺は、お前を越えていく……立ち止まってる時間はないんだ」――いま、最も王道を行くファンタジー、新章突入の第7弾!
三大姫のいない一人旅。そう言えば旅立ちからして、キリシェとの出会いやフィアに促されることで旅に連れだされたレンは、一人で旅をしたことがなかったんだよなあ。
というわけで、実家から一からのスタートとなったレン。行方不明の三大姫を探してたった一人で旅に出る。世界は今や破綻し混沌と化し、魔界は地上へと浮上し天界は地上へと落ちてマーブル模様のように混在してしまっている、まるで見たことのない有様となっていた。
レンがまず訪れたのは冒険者としての原点ともいうべき学園都市。そこで思わぬ再会を遂げたのが、翼のない最初の天使。女神レスフレーゼであった。
「世界録<アンコール>」の中で眠っていたポンコツ人工精霊ナスターシャも加えて、生活力のない幼女女神さまとともに新たなパーティーメンバーを形成するレン。これって、一応天界のトップを仲間にした! てな事になるんだけれど、レスフレーゼさまは戦闘力とかあんまない人だからなあ。というよりも、天界で一番偉い人ではあるんだけれど、それって権力的なものとか能力的なものではなくて、天使全員の親みたいな存在だからだったんですよね、幼女なのに。なぜ天使にも関わらず、彼女にだけ翼がないのか。天使と竜と悪魔がこの世界に現れた理由にも繋がるのだけれど、一番最初の天使であるレスフレーゼさまはかなり直接的に天使をこの世界に召喚した存在に関わってたんだなあ。こればっかりは世代交代している魔王や竜姫とは異なって、直接見聞きしてきた貫禄が感じられる。
この偉い幼女をあっさりと丸め込んで懐かせて団のメンバーにしてしまう「黄金の夜明け」の団長がやっぱり凄いよこの人w
伊達に沈黙機関の一人をメンバーにしてしまっていたのも無理からぬというか、この人だけは本当にレンとはまた違うアプローチで世界の謎の深淵を踏破してしまっていってる感じすらする。別に一緒に行動しているわけじゃないのだけれど、「黄金の夜明け」がひょいひょいとレンと同じ所に現れるというかくっついてくるのは面白いなあ。既に魔界にまで迷い込んでしまった時点でアレだったんだけれど、このフットワークの軽さはそのまま最終決戦の舞台まで一緒についてきそう。

キルシェとの再会シーンは、彼女との最初の出会いのシーンのやり直し、というわけなのか。最初、レンのことをエルラインと勘違いしたキルシェの「今度は間違えなかったぞ」というセリフに、この巻から第二部がはじまったんだなあ、という思いを新たにしたのでした。

表紙絵が敢えて喪われたレスフレーゼさまの翼を描いているの、読み終えたあとにもう一度見なおして感慨に耽ることの出来る良い趣向だと思う。

シリーズ感想

まず訪れたのは、自分の冒険者としての原点である学園であったが、