シャチになりましたオルカナティブ (角川スニーカー文庫)

【シャチになりましたオルカナティブ】 にゃお/松うに 角川スニーカー文庫

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Kindle B☆W

この生物、規格外。

「ほら、私、16で死んじゃった訳じゃない?幸せな未来を手に入れるためにもね、見た目や身体って、大切な要素でしょ?」
「はいさ! 了解!」
天使のお姉さんの元気な返事に期待して、転生したら……シャチでした。

びたん、びたん。……なんでよ!?

体重3トン、海洋最強のシャチボディで異世界(地上)に放り出された元・女子高生のオル子は、人に戻りたい想いとは裏腹に、最強パワーで敵を薙ぎ倒しちゃってレベルアップ! 道中に出会ったウィッチのエルザ、キッズ・デモンのミュラとともに、次期魔王争いに巻き込まれてしまい……!?
目指せ、人化の秘宝『翡翠の涙結晶』! ハイテンション・オルタナティブコメディ!
ウェブ版既読だけれど、ああもう、オル子がアホ可愛すぎる、可愛い可愛い。これはもうペットとして愛でたい。ペットとしてね? 
うん、このオル子。近年屈指のアホ子なのである。もうアホでアホでアホすぎて、愛おしすぎる。完全無欠の愛され系。もう言うこと為すことアホなことばっかりなんだけれど、それがもう楽しくて楽しくて。アホではあっても、無神経とは程遠いあたり何気に女子力あるんじゃないか、と疑いたくなるんだけれど……女子力はないよなあ。ひたすらシャチ力だよなあ。あれだけシャチに成り果ててビタンビタン悶てたのに、何気に魚類扱いされると怒るあたり、シャチにプライドを持ってる模様。持っちゃダメだよ、馴染んじゃってるよ、身も心もオルカっちゃってるよ! ほんと、言ってることはアホなことばっかりなんだけれど、え?なんでそんなことするの? というような考えなしの行動とか、頭の悪い他人の行動を台無しにするようなことはしないんですよねえ。頭悪いんだけれど、頭は確かに悪いんだけれど!! アホなんだけれど! それが周りからも愛される要因なんだろうね。アホだけれど、相手の気持ちなんかはよく考えてるし。
これ、勘違い系ではなくちゃんと仲間になる娘たちもオル子の本性というか、アホ極まってる面は知ってるんですけれど、むしろそれで和気藹々となってる様子が実に微笑ましい。基本、メインのパーティーメンバーになる仲間たちは女性ばっかりで、例外はポメくらいなんだろうけれど、このキャピキャピ感もいいんですよねえ。オル子はアホな分、余計なことを考えずに好意を、好き好き光線を無防備なくらいに遠慮なくばら撒いているお陰で、ほんとパーティーの雰囲気がいいんだ。参謀役の魔女エルザが一応引き締めているけれど、エルザはエルザで何だかんだとオル子にダダ甘だからなあ。彼女らを見てるだけで、笑えて楽しくなって、癒される。
オル子のテンションが最初から最後まで有頂天のまま一切下落しないものだから、暗くなりようもないんだけれど、このテンションアゲアゲについていけたら満足感はなかなかのものとなるでしょう。
まだまだ、これから仲間が増えてきたら更にノリノリになっていくだけに、次以降も楽しみ楽しみ。