世界の終わりの世界録<アンコール>9 絶望の始祖 (MF文庫J)

【世界の終わりの世界録<アンコール> 9.絶望の始祖】  細音啓/ふゆの春秋 MF文庫J

Amazon
Kindle B☆W

伝説の英勇(えいゆう)エルラインが遺した至宝「世界録(アンコール)」。その在り処の衝突から世界が終わり始めた時代――
海底神殿の探索と激闘の末、ついに神性都市の入り口にたどり着いたレンたち。
だが、思わぬトラブルにより秘境の砂漠地帯に飛ばされてしまい、その矢先に天使や悪魔を捕らえた水晶(クリスタル)の監獄の存在を知る。
いまだ消息の掴めないフィアもそこにいると推測した一行は、残る仲間の手がかりを求めて探査に乗り出す。
一方、シオンやエリエス、ゼルブライトや沈黙機関といった面々は神性都市へ。
「一人ではあるまい? お前も精霊(わたしたち)も」
終極に向かう追走曲(カノン)を超え、偽英勇は、かけがえのない仲間と決戦に赴く――
いま、最も「王道」を行くファンタジー、集結と決戦の第9弾!
相変わらずフィア先輩がマッチョすぎるw 普通、この手の象が踏んでも壊れない系のむやみに頑丈でタフで怪力キャラってドラゴンの方なんだけれど、この天使先輩と来たら、ドラゴンでも即死させそうな毒を盛られても、あと千倍くらい濃くないと効かんわー、となるんだからどんだけなのか。この天使先輩が大人しく捕まっていた、という方が不思議なんだが。
長らく続いた魔王と氷の魔将ルルとのパーティー編成もようやくここで解消。一時的なパーティーかと思ったら、かなり長く続いてしまったわけですけれど、頼もしい戦力ではあったもののあの自分からトラブルを引っ張り込んできてキャッキャとはしゃいでいるあたりは、さすがは悪魔というかエリーゼの身内でありました。というか、エリーゼはヤンチャに見えてそのへん弁えているので、一番はっちゃけてたのルルだったなあ。
そんでもって、シオンやエリエスも神性都市へと突入したことで、ほぼ役者は揃ったことに。ここで一気にかつて神性都市を滅ぼしたという竜と天使と悪魔の三起源との対決となるわけですね。そして、さらにその裏というか奥に真なる敵が存在していて、その正体が浮き彫りになってきたわけだ。
最初、沈黙機関こそがラスボスかと思われてたのに、そこからさらに、さらに、さらに、という展開が続いているわけだけれど、なんかゼルブライトだけ一人ぽつんと状況から離れてボッチかましてるなあ、と思わないでもない。強さの象徴にしても浮きすぎじゃなかろうか。
それはそれとして、味方となるメンバーが増えたところで一旦トラブルからバラバラになって異なるパーティー編成でそれぞれ戦いに突入する、というの。古式ゆかしいRPGっぽくて思わずニヤニヤしてしまいました。
三起源に関しても、自分も作中の人たちのようにある程度交渉からはじまるのかと思ったら、まさかの道中エンカウント強制戦闘突入である。なんか、まんまエクストラボスっぽいぞ。ほら、FF5の神竜とかオメガみたいな。始祖獣ネビュラや巨夢魔オルネートの能力って、昔のRPGのボス演出っぽいですしねえ。特にオルネートのあの異空間みたいなのに引き込まれる演出って、ボス戦になると背景画像がいきなり謎の空間になってしまうのと一緒だし。何気にこれを小説で見たのははじめてかも。
ボスにはこれだけしか効かないという特効があったり、ある一定ターンでその特効を無効化、或いは強制排除する特殊攻撃してきたり、それを狙い撃ちしてきたり、というあたりも自分がプレイしてきたころのRPGっぽくて、なんだか懐かしくなってしまいました。
そうそう、体力バカは必然的に盾役になるんですよねえ。フィア先輩、折角パーティー復活したのにやることと言えばひたすら盾役お疲れしたー。
しかし、最近のRPGというかコンシューマゲームは全然プレイしていないので、最近のはほんとどんなんになってるのか全然知らないんですよねえ。先日、PS3が生産終了というニュースを聞いて愕然としたもんなあ。
PS3、結局一度もプレイどころか、触れることすらなかったよ……。

さて、名実ともに世界有数の旅団として認められつつあるレンたち再来の騎士ですけれど、密かに「黄金の夜明け(ヴィーナス・ライト)」もこの土壇場の最終ダンジョンにまで参加してるし、五大災の一人魅亜まで加わってるしで、レンたち並にメンバーの種族も混成だし、本気で重要キャラクターになってるんですよねえ。この愉快な仲間たちの活躍が、もしかしたら今一番楽しみかも。

シリーズ感想