皿の上の聖騎士〈パラディン〉3 ‐ A Tale of Armour ‐ (Novel 0)

【皿の上の聖騎士〈パラディン〉 3 ‐ A Tale of Armour 】 三浦勇雄/屡那 Novel0

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レーヴァテインと並ぶ大国デュランダル。悠久の歴史を持つ古の国家は老王の死を機に東西に分裂していた。時同じく東西二体の霊獣が空中戦を勃発。アイザックは繰り返される激戦下で瓦礫の重なる中間都市に辿り着いて早々、強大な霊獣たちと渡り合う姿から“霊獣使い”と誤解されてしまう―。縷縷変転する神話、第三章。
あかん、霊獣たちの大半がレベルの高い変態すぎるw
アシュリーの腕をペロペロしていたグリフィンも相当だったけれど、太ももの美しさを力説しまくるスレイプニルがまたなんというか、高度なフェチすぎて……。いくらサキュバスの血を継承しているとはいえ、まるっきり姿形の違う種族である人型の足について、あれだけテンションあげられるというのはなんともはや。いや、普段の調子がわりとクール系というか冷ややか傲慢系な分、足のこととなると途端に口数が多くなって熱い語りを初めてしまうあたり、霊獣って霊獣って。スレイプニルの影に隠れてたけれど、股間部というあれな部分に執着しまくってたコカトリスも非常にヤバかった。マジで、各部位がスレイプニルとコカトリスで入れ替わって受け渡されてたのは幸いだったんじゃないだろうか。普通に渡ってたら何されてたか。もうこれ見ると、ヒュドラ氏が変態じゃない紳士に思えてくる。なんか、霊獣の間でもあいつチョロい系と思われてたらしいのは笑ったけれど。
おぱーいこと胸部がいったいどの霊獣の手に渡ってるのか、今から心配だわー。股間部を確保したときにはどういう姿で出てくるのかと心配になったけれど、ちゃんと鎧着た状態なのよね、忘れてたわけじゃないけれど安心した。確保したわいいけれど、グリみたいなちっちゃい霊獣バージョンじゃなくて元のアシュリーの体に戻った時、裸の股間部だけ出てこられても弟としては非常に困っただろうし。
更に言うと、欠損したアイザックの右腕に装着できるの、同じ右腕だけじゃなくて各部位どれでも装着できる、というのも幸いだよなあ。四肢はともかく股間部とか胸部とか腹部とか取り返してもどうするのよ、という話だったし。でも、女性の股間部を右腕に装着するというビジュアルがまた凄すぎる気がするのだけれど。幾ら、変形するとはいえこうつける瞬間の絵面がねえw
しかし、霊獣たちの悪趣味さはまあそれぞれ執着の仕方が違うことで、それぞれなんだろうけれど、ドラゴン氏あれ女の趣味も相当ですよねえ。娘のイザドラが素直で良い子なだけに、ドラゴンと番った人間の女性、イザドラの母親もわりと清楚系の人なのかと勝手に思い込んでたら、なんかすんげえワイルド系だったのには笑ったというか驚いたというか。なんか結構オラオラ系の人じゃないですか、これ?
ただでさえドラゴンと夫婦やってたというだけですごい人なのですが、どうやら深い事情を持っている人のようで、皿の下にいったい何が封じられているか、というこの物語の根幹にも関わっている人のようで、イザドラもただの半人半竜ではなく、物語のキーキャラクター・重要人物であることが判明してきたわけで、なんか真っ当にメインヒロインになってきましたよ。一時期は本気で実姉のアシュリーがヒロインなのかと思ってましたからねえ。いや、事実彼女もまたヒロインなんだけれど、さすがに姉と弟でラブーという関係にはならなさそうだし。
今回の話は、この大陸で何が起ころうとしているのか。レーヴァテイン王国が何を企んでいるのか。その追求をアイザックたち個人ではなく、他国とも共有することでより大きな事態になっていく話であり、父竜に言われてアイザックたちについてきたイザドラが、明確に戦う意思と力を掴み取る話でもありました。そして、アイザックとの仲にも進展があるんですよね。このあたりはアシュリーが押せ押せでイザドラに構っているので、邪魔される要素がないぶん、わりとどんどん進行しそうな、二人ともその辺ようわかってないのでしばらく溜めが続きそうな、どちらともつかない段階ではあるのですが。
古き大国デュランダルの内乱騒動。弟のあの面倒くさいコミュ力低そうな性格は仕方ないとしても、能力に関しては想像以上にとびっきりなんですよねえ。視点が一国に留まっておらず、大陸規模で俯瞰するように現状を把握し、分析している。だからこそ、国を割ってでも動かざるをえないと決断したのだろうか。兄の方は保守派というよりも、ただの現状維持派で国内しか見ていないっぽいんだよなあ。ただ、物分りの悪い人ではなさそうなので、あれちゃんと弟の方が情報を共有して話し合ったらちゃんとわかってくれそうな気もするくらいには温厚そうな人なので、やっぱり弟色々と言葉が足りてない気がするなあ。アイザックたちにも、部下に対しても語る言葉が必要以下すぎて、余計なトラブル巻き起こしているし。悪いヤツじゃあなさそうなんだが。

ともあれ、レーヴァテインの方も大きく動き、大陸全土が鳴動しはじめているような波乱の予感が充満してきているので、もう破裂寸前どころか部分的に割れてきているかのような緊張感が漂ってきてますよぉ。

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