カンピオーネ! XX (ダッシュエックス文庫)

【カンピオーネ! XX】 丈月城/シコルスキー ダッシュエックス文庫

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草薙護堂は神殺しである。『最後の王』ラーマとの決戦を賭けて激突する魔王VS魔王。混戦の中、なんと羅濠教主とヴォバン、最古参のカンピオーネふたりがまさかの同盟!迫り来る最凶タッグに、護堂はやむなく手を組んだドニと共にこれを迎え撃つ!一方、ラーマに寄り添う黒き影にしてその実弟、ラクシュマナも顕現。魔王内戦の裏で、怪しい動きを見せ始める。さらに激戦の最中、導かれるようにしてアストラル界にたどり着いた護堂。そこで、ラーマの圧倒的な力の源『盟約の大法』を無効化するための、ある驚愕の秘策を知る。そのための鍵を握るのは、やはりあのカンピオーネで…!?地上も霊界も全てを巻き込んで加速する魔王内戦、ついに決着!!
時間の果てに飛ばしても、「ただいまー」とばかりにあっさり戻ってくるカンピオーネ諸氏w
いやあ、事前に対策打っていたとはいえあそこまで簡単に1万2000年前から戻ってこられると笑ってしまうしかない、ジョン・プルートー・スミス氏。このシリーズ読む度に言わざるを得なかったんだが、重ね重ねこいつらデタラメすぎるww
一応事前のこの魔王内戦の決着策として、夫人の能力で過去に飛ばして、というのは容易に想像出来たんだけれど、ビンビンにやる気なってるカンピオーネ相手だと過去に飛ばす程度だとほとんど意味ないんだもんなあ。
いやね、普通はラスボスクラスでも時間の果てに飛ばされたらそれでそのまま物語としてエピローグに突入してもおかしくない展開なんですよ? 実際に飛ばされたのは今回スミス氏だけだったとはいえ、他の連中も飛ばされたとしてもまず間違いなく長くても数時間で戻ってきそう、というこの確信の揺るぎなさには笑ってしまうしかない。
その現状でもデタラメなカンピオーネ諸氏が、このカンピオーネ同士の全力闘争によって軒並みガンガン自分の権能磨き上げ、めきめき目に見えてレベルアップしていくんだから、手に負えるってなもんじゃないでしょう。
護堂ですらここに来て、今まで持っていたウルスラグナの権能の使い方が工夫レベルじゃなく熟練度があがってより上位の使い方が出来るようになりました、って感じで使えるようになってしまったし。古参であるはずの姐さんですら、新たな技を開発する始末。
個人的には斬る専門でなかなか手の内を見せなかったドニが、ここに来てほぼ使える手を全部見せてくれたことにワクワクでした。ってか、流星剣ってなんじゃーそりゃー! 
ものすごいのは、ここまでやっておきながらカンピオーネ6人、誰一人格落ちを感じさせず、それどころか全員ヤバすぎ、と今まで嫌というほどわかっていたはずのカンピオーネの脅威をさらに盛り込んでワサビ刷り込むように味わわせてくれたことでしょう。そりゃ、これ機会にカンピオーネ全員この世から抹殺してしまった方がいいんじゃないだろうか、と色んな人が思うのも無理ないわなー。よっぽど神様たちよりも質悪いもの。
ついに歴史の修正力さんが実際に現れてしまって、ガチで泣き入れてきてしまったわけですしw
うん、これはもうどいつもこいつもどれだけ戦い尽くしても死にそうにないわー。残念ながら内戦のガチ勝負でとてもじゃないけれど決着がつくとは思えないし、ついた時点で地球が環境を保っているかどうかも怪しくなってしまう。こいつら、アイーシャ夫人のアレなく本気で続けてたら百日戦争くらいなってたんじゃなかろうか。
そう考えると、スミス氏の作戦はもうさすが賢人ですね、としか言いようがない。なんだかんだと、カンピオーネの中ではこの人まともな部類だよなあ……実はスミス人格よりもアニーの方がやべえんじゃないだろうか、という疑惑が発生してしまったわけですがw

決着はあくまで草薙護堂で。これは、神を獲物としか見ていないカンピオーネの中で唯一護堂さんだけが、神の中に友情を見る故、なんですよね。ウルスラグナの権能を得たきっかけもそうだったし、ランスロットの権能もそう。そして、アテナとのライバル関係もそう。
カンピオーネのみならず、鋼の英雄として女神の眷属からも嫌われ、精霊種たちからも排除されようとしているラーマ王子。そんな中で敵でありながら、護堂だけがラーマに対してそれだけではない違う顔を見出してるのである。
でも戦うんだけどね!

シリーズ感想