【友人キャラは大変ですか? 7】 伊達 康/紅緒  ガガガ文庫

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連絡の途絶えたシズマを追って、異界に突入する火乃森龍牙と仲間たち。もちろん友人キャラの俺、小林一郎も一緒だ。なんてったって、シズマは俺の息子(育ての意味での)。普通に心配なのだ。異界の意外な姿に驚いたのも束の間、俺たちはキュウキ陣営の襲撃を受ける。ええい、ここが正念場だ!第三部以降ややこしくなっちまったが、元凶のキュウキをぶっとばせば龍牙の異能バトルストーリーはめでたく完結、俺の本来の居場所(日常パート)も取り戻せるって寸法よ!―大人気名助演ラブコメ、佳境を迎える第7弾!
シズマがやっぱりイイ子すぎる! それ以上に残念なところがなく全般的に優秀な面しかないところなんぞ、彼こそが御輿として掲げるべき主人公なんじゃないかと思ってしまうんだが、どうよ小林くん。友人キャラとしてストーリープランナーとしては、息子が主人公というのは自分のポディション的にも難しいのか?
結局、今回小林くんは友人キャラではなく主人公キャラになってしまおうとする自分の立ち位置、キュウキ側からの後押しを避けるために逃げ回っていたら、友人キャラとしての本分を果たすべき「日常パート」から自分から遠ざかってしまった、という致命的な判断ミスを招いてしまうんですよね。自分でも嘆いていましたが、なにやってんだほんとに!!
異界の方に引きこもってしまった小林くんをそっちのけにして、日本の方ではリューガたち主人公組と三姫たちが様々な日常パートのシチュエーションによって仲良くなったり新たな関係を築いたり、とどんどん進展していってしまうのである。ちょっと会わないうちに劇的に変わってる人間関係! 知らないうちになんか親友同士になってる敵同士だったあの子たち。いつの間にかバンドが結成され解散の危機に陥っているという勝手に進んでるエピソード。
小林くんが異界にいるせいで、幾つも堪能できたはずのエピソードが全然見られなかったんですけど! 読者であるこっちまで見れなかったんですけど!!
いつのまにか魅怨とリューガがお互いを愛称で呼び合う親友ポディションに収まっていたのを目の当たりにした時はひっくり返りましたがな。いやそれ、本来なら一巻分のメインとして描かれるような重要パートじゃないの? なんで知らないうちに終了完結してるの!?
それもこれも、全部小林くんのせいである。おのれっ。
ただ、彼の暴挙ともいうべき引きこもりは、確かにキュウキ側の思惑をも外していたようで状況は一気に総力戦に。いや、でも小林くんらが異界に引きこもってまで守っていた場所は実はまったく意味なかったんですけどね! ただ、本当に意味ないところに引きこもられたことが、小林くんとはまた違うストーリープランナーを自認するキュウキとしては、予定と違ってしまったのか。相手側からしても、あれだけ物語の進行的に無駄なことされると、どうしようもないもんなあ。
ともあれ、将軍ポディションの使徒たちも総出演で、総力戦に。でも、将軍クラスってろくにマトモなの居なかったよね。それをいうと、四凶たる魔神たちも全員ちゃんとしたマトモなやつが一人もいなかったわけですが。キュウキだけなんとか敵として黒幕っぽい動きをしてくれましたけれど、逆にちょっとマトモぽかった分、テッたんことトウテツ、コントンのおっさん、トッコことトウコツの三人のあまりもあんまりな色物キャラに比べてどうしてもインパクトが足りなかったのも確かで。
てか味方陣営が人数過多でラスト供給過剰になってしまったのは笑ってしまった。それでも、ラストはようやくヒーロー物の締めらしいリューガの必殺技での決着で、いやこういうちゃんとした終わり方って初めてだったんじゃw

ただ、キュウキ編も結局新章開始の前段階だったわけで。これはタイトルコールを変更しての第二シーズン開始ですよね? あのキャラの突然のポディションチェンジについては、今までの立ち位置の不可解なまでの中途半端さというか蚊帳の外なところからして、なにか絶対にあると感じていただけに、むしろようやくか、という待ってました感が。いやまあ、いまさらヒロイン枠になるにも色物キャラすぎるのですが。
やはり不動のメインヒロイン、小林家のお嫁さんは魅怨が譲らんかったよなあw

シリーズ感想