9S(ナインエス)〈3〉 →bk1 →blogmap

【9S掘  著:葉山透  電撃文庫

 あれ? なんか前回までちょっと今後購入をどうしようかと迷うような作品だったのですが、今回なんか妙にスッと胃の腑に滑り込むように面白いなと思ってしまった。
 どうしてだろうかと考えてたんですが、どうやら主人公が今回あまり目立たない位置に居続けた所為みたいです。なんだ、私こいつ嫌いだったんだ(w
 どうも無意識下で性格からキャラクターの造型まで全部癇に障ってたみたいです。こいつがストーリーの中心にしゃしゃり出てくると気分が醒めてしまってたみたい。それが今回は由宇がメインで、また主人公の周辺の人々に焦点が散っていたためにさくさくと楽しめた様子。
 でも、主人公にこんな忌避感抱いてしまってるようじゃあ……うーん。
 この9Sって、『ダディフェイス』みたくトンでも設定の嵐、というより舞城の「世界は密室で出来ている」のタイトルを捩って云うと「世界はトンでもで出来ている」んですよね。ただ、ダディフェイスがその大風呂敷広げまくったとんでも設定をあくまで作品の面白さのエッセンスとして乗りこなしているのに対して、此方はどうも……ちょっと酔ってない? ただ、今回は読み終わるまで気にならず、なんか「あれ?」と思うほど面白く感じたので、私の好みと多分ほんのちょっとのかみ合わせの違いなのかも。
 少なくとも、次回は恐る恐るではなく積極的に買おうと思うようになりました。