GOSICK 掘.乾轡奪・青い薔薇の下で】 桜庭一樹/武田日向  富士見ミステリー文庫

 私は本来、あからさまに特定のキャラクターに対して『萌え』という単語を使いたくないタイプのオタさんです。
 安易に乱用される『萌え』という言葉に対して安っぽさを感じているからかもしれません。みっともないのですが、軽んじてる部分もあることを否定できません。
 そんな私ですが、時に、そんな私でさえも、『萌え』としか表現できない感覚を抱かせられるキャラクターと遭遇することがあります。安っぽいと軽んじてるであろう『萌え』という言葉に、脳髄が蹂躙されるこの空からの落下にも似た幸福感。傍から見ればアホにしか見えんだろう陶酔感。堕落です、これを堕落と言わずしてなんというのでしょう。
 ああああああああああ、もうヴィクトリカ最高っ!! ひぐらしのレナじゃねーけど、持ち帰りてぇぇぇぇ!!
 恐るべきは、これ書いてる桜庭さんが女性だってことだよなあ。むしろこういう繊細な可愛らしさ描写は女性の方がいいのだろうか。武田日向さんという絵師のメフィストフェレス的ビジュアルがあるとはいえ、ヴィクトリカの可愛さがもう尋常じゃない。それだけじゃなく、主人公の九城くんも尋常じゃなく可愛いもんだから、もう萌えが弐乗してます。ちうか、この主人公撫でてやりたいよ、可愛すぎて。いやもう抱きしめてあげたい。こいつも持ち帰りてーーっ! どっちか片方じゃだめだわ。二人お揃いでないと。
 そんなわけで、この作品においてはミステリーはあくまで導入。今回はヴィクトリカは居残りで、電話のやり取りで事件していくんですが、正直どう見ても事件解決じゃなくヴィクトリカと久城くんのやり取りが主眼に置かれている。あくまでミステリー要素はこの二人の関係に発起を促すための材料に過ぎないように思うし、それはそれで正しいんじゃないだろうかこの場合。
 どこかのレビューでこの作品の挟までをミステリーではなく、二人の冒険小説だと評していたのを読んでなるほどなーと思ったんですが、安楽椅子探偵形式となった今回も基本はその通りなんだなと実感。
 なんにせよ、もう最高でしたぁぁぁーーーっ!!