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あわむら赤光

我が驍勇にふるえよ天地 9 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   



【我が驍勇にふるえよ天地 9 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら 赤光/卵の黄身  GA文庫

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キルクス、カトルシヴァ両皇子との緒戦、勝ち負けつかず。
その結末は引き分けというにはあまりにも重い代償をレオナートに突きつけた。

一方、中央帝国パリディーダでは、ツァーラント帝国、ガビロン帝国を一つに束ね、三国同盟でレオナートを滅ぼす邪悪な秘策が蠢動していた。
恐るべき絵図を描くは、千里をも見通すとされる《魔女》シェヘラザード。
混乱の情勢を不敵に操る魔術のごとき企みが、レオたちを新たな戦いへと誘う――。

いざ示さん、王者の戦い!
強大なる三帝国を堂々迎え撃て!!
痛快にして本格なるファンタジー戦記の大本命、激動の第9弾!!
キルクス皇子、有能さではレオナートのライバルにふさわしいのだけれど、それに比して地盤と人材がレオナートと比べると著しく弱いのがネックだと思っていたのですが、なるほどこういう展開か。
まずはレオナート包囲網。出る杭は打たれる、というのは戦国乱世となった国際情勢なら当然で、放って置いたらまず間違いなく近隣の最大勢力へとのし上がるに違いなく、それでいて平和的にやりましょうなんて連中ではないのだから、まだどうにか出来るうちに寄ってたかって叩き潰そうとするのは当たり前の流れなのでしょう。
でも、むしろ合従軍やら包囲網なんてのを起こさないといけない時点で手遅れ、というケースも珍しくはないのですが、さて今回の場合はどうなのか。
少なくとも、シェーラやジュカが想定していなかった以上は相当に早巻きされた展開ではあるんでしょうね。それだけ、各国のアレクシス軍の勃興に対する危機感は高く、それらをまとめ上げたシェヘラザードの手腕は並々ならぬもの、となるのでしょう。
しかしこのシェヘラザード、かなりいきなりポッと出てきましたけれど、一体何者なのか。バックグラウンドがかなり不明であることはともかく、シェーラと瓜二つというのは何かしらの意味があるんだろうなあ。シェヘラザード自身はシェーラの事は全く知らなかったようなのだけれど。
何気にやりかたも結構似てるんですよね。シェーラの『伝説伝承』構想。あのフォークロアと、シェヘラザードの語る『魔王』という世界の敵を仕立て上げる構想は、ベクトルこそ異なっているものの構造としてはほぼ一緒のものですし。
それでも、シェヘラザードが一番の黒幕でラスボス、というにはもう一つなにか違う気がするんですよね。これだと、あくまでシェーラの対抗馬という構図が一番当てはまりそうですし。
となると、やはりキルクス皇子がレイナートの最大の好敵手になっていくのか。今の段階では包囲網の中でも弱小勢力ですけれど、この件をきっかけに彼に元に色々と糾合していきそうな流れが生まれていましたし。その中でも一番の要になりそうだったのが、ツァーラント帝国の騎士の中の騎士アルフレッドだったのですが……。
いや、こいつ実際どうなの?
自分ルールすぎて、周りついていけてないんじゃない? 怖いは怖いしそのメチャクチャなまでの強さは脅威なんだけれど、こいつだけ在り方が突出しすぎていて過程や他人の心を蔑ろにしすぎている分、質的にも量的にも消耗が激しすぎるんですよね。自分の正義は正しい、という信仰は勝っているうちは渋々周りもついていくかもしれないけれど……。
だいたいこれ、考え方がパターン決まっちゃってる節があるので、レイヴァーンが相手って一番あかん組み合わせだったんじゃないだろうか、アルフレッドにとって。
つーかこれ、相変わらずレイヴァーンが凄すぎる。軍略家として未だに登場人物中で頭一つ抜けてるんじゃないだろうか。よくまあ、この男に勝てたよなあ。いや、実際ちゃんと勝っていなくて、アドモスの政変のおかげで向こうから降ってきた当時を振り返ってみたら、果たしてあのままレイヴァーンと戦っててレイナートですらちゃんと勝てたのかどうか。
そのシリーズ最大の強敵がまったく衰えないまま味方になっている、という現状が頼もしすぎます。彼のみならず、アドモス帝国の強敵たちがほぼまるごと反転してこっちの味方になっているわけですからね。
これでもまだ人材が足りない! と嘆くレイナートが贅沢すぎるのですけれど、これをして贅沢などと言えないくらいやはり包囲網という状況は過酷なのか。
……アランくんがすっげーフラグ立ててったのですけれど、さすがにこれ逆にフラグ潰しですよね? ね?

シリーズ感想

黄昏の騎士団、蹂躙、蹂躙、蹂躙す ★★★☆   



【黄昏の騎士団、蹂躙、蹂躙、蹂躙す】 あわむら赤光 /夕薙  GA文庫

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裏城紫苑は余命少ない末期患者の少年。生きる楽しみを何一つ知らず死にたくないと、闘病を続ける姿が、天上界の姫エミルナの目に留まった。
「適格者よ。我が“不死の騎士公”となり、君が求む快楽を探すといい」
不滅の肉体と、『他者にも不死性を与える』規格外の力を得る紫苑。そして、彼が見出した喜びとは―エミルナの右腕として無敵の軍団を結成し、地上を支配せんとする天上界の王族を殱滅することだった!
「強くなって悪い奴らを踏みにじる。これより気持ちいいことってある?」
不死の暴力。不滅の純愛。今、灰色だった人生への大叛逆が始まる!正義を娯楽とし圧倒的な力で為す独善懲悪バトルパレード、開幕!!
これはまたぶっ飛んでぶっ壊れた主人公だ。でも人間として異常であり破綻していて壊れていても、人間性という部分においては真っ当で物事の善し悪しについても純朴で、他人の感情の機微についても敏いものだから、独善懲悪なんて自ら謳いながらも不快ではなく好感の持てる少年なんですよね。作者のあわむらさん、こういう規格外の一方で感性真っ当な孤立しない主人公描くのうまいなあ。
エルミナ姫も、あらすじ見ると偶々出会って適格者だったので拾い上げました、みたいな感じですし傲慢なお姫様っぽく見えるんですけど、それどころか行きずりの犯行ではなく、何気に何年も紫苑のもとに通って闘病生活を支えてたんですよね。それも、逃亡生活で本来なら一処に留まることすら危険なのに。長きに渡って紫苑の闘病を、終末治療を拒んで苦しみ抜きながら生きることを諦めようとしなかった彼の足掻きと絶望をずっと見続けていたからこそ、献身的に介護し続けてきたからこそ、言えるセリフがあるというものです。
これは間に割って入るの難しい主人公とメインヒロインの一途な関係ですよ。
不死となり、あれだけ自由闊達に振る舞いながら、いざお姉ちゃん属性を振りかざすエルミナにはついつい弟気質が出てしまって、エルミナにうまく迫れなくてジタバタしている紫苑くん、あのお姫様に対してだけ初心でぶきっちょな姿は、別にショタじゃないのだけれど妙に可愛らしくて心擽られるものがありますなあ。
何気にダダ甘お姉ちゃんな姫様も、これはこれで実に可愛らしいのですけど。なんとも微笑ましいカップルなのです。
しかし、一方で敵に対しては死んでも死んでも瞬時に再生して、ニコニコと満面の笑みを浮かべながら迫りくる不死身の怪物さながらで、この盛大にぶっ壊れた精神性こそがキモなんでしょうなあ。普通に怖いもんね!!
とはいえ、不死身とはいえ決して無敵ではなく、封印などの術によってあっさり無力化されかねない可能性は一番最初の戦闘から提示されていて、これ何気に一番最初の戦いこそが最大のピンチだったんじゃないだろうか。というわけで、不死そのものが無敵の理由ではなく、不死の体、そして将棋のように相手の駒を不死にして自軍へと取り込むその能力、そして不死身という特性を存分に利用し尽くした死を全く恐れない理外の戦術策謀こそが、この紫苑の蹂躙劇の要なのである。
でも、もともと死に慣れていると言っていい紫苑と違って、後から仲間になるみんなはそこまで死に瀕するような状況に陥ったこともないだろうに、何気にすぐに身体が原型トドメないほど損壊するような死に様晒してもすぐにもとに戻る状況に適応してるの、果たして彼らが凄いのか不死になったことで彼らも何かが壊れたのか、微妙に恐ろしいところである。一度死ぬたびに人格やらが徐々に欠損していく、と最初から明言されているのでみんなもう少し気をつけて死のうよw
しかし、紫苑くん。あんな境遇でいながら性格壊れはしても歪んでないのは凄いなあ。もっと世界を憎み嫉み負の感情を拗らせていてもおかしくないどころか死んだら怨霊になっても不思議じゃない有様だったのに、常に前向きでプラス思考なんですよね。だからこそ、死に抗い続けられたとも言えるのでしょうけれど。あるいは、それだけエルミナの看護が心の支えになり続けていたのか。
それを言うと、渚なんかも酷い境遇で理不尽を強いられ続けていたのに、根っこはものすごくイイ子であり続けていたのは何とも微笑ましい。いや、境遇相応に性格ひねちゃってるんだけれど、そこから善良さや優しさが滲み出てくるのって、やっぱいいんですよね。ただまあ、紫苑はエルミナに一途も一途だから、報われなさそうなのは可哀想なところだけれど、これに関しては最初からバッサリされているので、ある意味後腐れはないのか。でも、姫様の悪口言うと紫苑にセクハラされる、という取り決め、悪用するとえらいことになりそうだぞ。渚ってむっつりっぽいキャラだしw 紫苑って、変なところで頑固だから一度決めたことは自分に都合悪くても曲げないだろうしw

あわむら赤光作品感想

百神百年大戦 2 ★★★   



【百神百年大戦 2】 あわむら 赤光/かかげ GA文庫

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雌伏の時に終わりを告げ、神々の戦いへと再びその身を投じることになった《剣》の神リクドー。
新たな龍脈の地で契約を交わす巫女は――
「ワンコ! このペロリストめ! 」
リクドーの頬を舐め回す甘えたがりな犬人間族の少女ラランという。手強いライバル出現でミリアは内心穏やかではない!?
リンスク地方を巻き込んだ両巫女の対決に発展しかけるも、共にリクドーに見初められし最高の巫女同士、本当の『敵』を見誤りはしなかった!

リンスクの地に迫る三柱の悪神たち。宿敵ミヒャエルがついに一大侵攻を始め、その軍団をリクドーは迎え撃つ――!!
最古の少年神が征く神による神殺しの物語、第2弾!!
相変わらず庶民的なお姫様、というよりも商店街の看板娘みたいなお姫様である、ミリア。この元気いっぱいテンションあげあげなのがいいんですよね。もうちょいエンジンの回転落とせば、と心配になるくらいガンガン回しまくってるお姫様で、わりとチョロいというか乗せられやすいのが玉に瑕なんだけど、それもまた魅力なんですよねえ。これでアホの子だったり変な暴走するタイプだったりすると迷惑な子になってしまうのですが、ミリアの場合はガンガンぶん回すわりに視野も広くて肝心のところで立ち止まってグルっと周りを見渡して大事なところは見失わずに鋭く見極める子なので、その突っ走り方も安心して見ていられるのである。パワフルでありながら非常に聡明、というのだろう。
今回だって神様任せにせず、起こったかなり面倒な問題を自力で解決してるんですよね、この子。リクドーはどれほど親しみやすい存在であっても神である以上、その発言は絶対のものになってしまう。感情面でも論理面でも正しい結論だったとしても、上から与えられた結論には問答無用で抑え込まれて頭をさげなくてはいけなくなる。全部自分でなんとかしようとしていた時代のリクドーは、それで多分に嫌な思いをするに至って隠遁のような状態になってしまっていたわけで、今回の問題は再びその引き金になりかねなかったわけだ。それを、ミリアは人間だけの力で解決してしまった。神の権威を借りずに、である。リクドーにとって、それは自立した人格として自分と対等に付き合おうという姿勢なんですよね。それがどれほど好ましくあるか。新しい巫女であるラランからしても、快刀乱麻を断つように自分を取り巻く問題を解決してしまって自分を護ってくれたミリアは、敬愛すべき神様なリクドーを介在せずとも、ミリアだけで大好きなお姉さまになっちゃったわけで、この人誑し神誑しなお姫様め、という状況なんですよねこれ。
リクドーを最大のライバル視している敵サイドからしても、リクドーの動向をばかり注視していたら、全然眼中になかった人間のお姫様に策謀をひっくり返されてしまったわけで、まったく予想外だったわけですなあ。その仕掛け人たる月の女神は、自分のちょっかいを蹴っ飛ばしてしまったバイタリティが過剰にあふれているミリアのことをそりゃもう気に入ってしまったわけですから、リクドーが言うようにミリアという少女の性質は、神様からもモテモテになっちゃう類の快なんだろうなあ。クレスの顛末もあれ、リクドーがどうのというだけじゃなくて、ミリアにちょっかいかけたいというのが大きな動機になってそうだし。
まだちょっとミヒャエル陣営の動きが派手なわりに内実があんまりないというか、埋伏の毒にしてもそこで明かされるの? という効果がよくわからない段階での暴露で、ミリアの目立ち方に比べて神様の陣営同士のバチバチとした相対や、クレスやラランという他のヒロインの存在感の見せ方も若干弱かったかなあ、と思う部分もありました。ミリアのリクドーへの接し方も、そのパワフルなキャラのパワーの部分だけでぶん殴ってるような荒っぽさがちょっとどうか、というようなところもありましたし。取りも直さず巫女さん三人揃っての姦しさが、これから全体を盛り上げていってくれればいいのですが。

1巻感想

我が驍勇にふるえよ天地 8 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   



【我が驍勇にふるえよ天地 8 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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アドモフ帝国、陥落! 遂にレオナートは一国を担う為政者となった。
その驚くべき報せは諸国へと轟き、パリディーダ帝国へと出征中だった"冷血皇子"キルクスの耳にも届く。
「今だ。俺の帝国を獲りにいく」

一方、レオ台頭の報せに揺れる首都クラーケンの混乱は、ありえざる客――南方帝国ガビロンの侵略軍を招き入れてしまう。
その四太子にして武の麒麟児、兵にも慕われるカトルシヴァが陽気に親征を開始する!

レオ、キルクス、カトルシヴァ、それぞれの想いを胸にした、三つ巴の戦いの行方や如何に――!?
魔法がなくても熱く燃え上がる痛快戦記ファンタジー、第8弾!!
仇敵アドモフ帝国を獲って、ひとまず次の戦い、本国クロード帝国の旧弊たる貴族たちとの決戦、国取りに向けた前哨戦か準備回かと思いきや、いや実際にほぼその通りだったんだけれど準備回というには激動すぎる巻でした。ここまで動くとはなあ。
アドモフ帝国の方はほぼそのままの形で併呑、という感じで。これほどの規模の軍組織、統治機構をほぼ損壊なく丸呑み出来た、というのは望外のことなのでしょう。普通、敵国に進行して降伏占領というプロセスをたどったなら、国土は荒廃して軍や統治機構はボロボロになってるもので、その復興にどれだけの時間と資金が必要になるか。王子とは言え、一地方領主に過ぎなかったレオナートにとって、滅びた一国そのものを丸抱えして復興させるには体力がいくら何でも足りなさすぎたでしょうし。
それを思うと、ウィラン皇帝との決戦へと至る電撃侵攻短期決戦は理想的な形で終わりましたし、非常に協力的な味方としてアドモフの大半が手に入った、というか麾下にはいったというのは凄い戦果だなあ、と。足引っ張りそうな要素は何気にウィラン皇帝が上手いこと事前に排除してくれてたわけですしねえ。
それにしても、メリジェーヌとレオナートの相性がこれほどよいとは思わなかった。ってか、レオくん、かなり満更じゃないのかこれ!? 実は熟女趣味だったのか! 亡き叔母上を敬愛し慕っていた影響が変なところで出まくっている。男嫌いでならしていたメリジェーヌも、レオナート相手だと打てば響くような噛み合う感じになってるんですよね。元々彼女の男嫌いって、生理的に男性がダメ、というよりも男尊女卑の概念に基づく男の傲慢さに対するもののようで、実直で勤勉な軍人たち相手には毛嫌いの様子は一切見せませんでしたし、政敵となった弟のウィランに対しても愛情は確かなものでしたし、ある意味堅物の塊みたいなレオナートは男らしくも変な男臭さは一切ない男なので相性いいのかもなあ。前巻のアランの企みを見た時はこれ空回りになるんじゃないか、とも思ったのですが意外とこれ行ってしまうのかしら。
いわゆる正ヒロインであるところのシェーラの反応が怖いところだったのですけれど、彼女も意外と言えば意外にも、でも考えてみれば当然なのか個人としての愛情と公人としての立場はくっきり分けているようで、むしろメリジェーヌとの婚姻に賛成にまわるとは。いや、賛成はすると思ったのですけれど、こんなサッパリ気負いも嫉妬もなくいいんじゃないですかー、的な軽い感じで受け入れるとは思わなかったんで。
ある意味強かですよねえ。この方面に関してはジュカの方がすごく不器用に乙女してるようなw
ただ、アリスティアはこの場合どうなるんだろう。ちょっとポディションというかどういう立ち位置になるのかわからなさすぎて、興味深い。

しかし、本国クロード帝国。腐敗しているとはわかっていたけれど、いくら何でもグダグダすぎやしないだろうか。ここまで酷いレベルの貴族の集まりだったとは。これ、普通にレオナートが反旗翻して戦っても、グズグズの豆腐を貫くくらいあっさりと倒せたような気がします。後が混沌として大変かもしれませんが。
現皇帝、レオの父親である傀儡帝についてはまさかこういう形の結末になってしまうとは。彼のレオナートには伝わらない本心については、色々と垣間見えるシーンがあったので驚きはなかったのですが、どういう形にしろレオナートに直接突きつける形で明らかになると思ってたので、まさかレオナートのまったくかかわらないところでこうなってしまうというのは……。
皇帝であった父の想いを、果たして息子が知ることがあるのでしょうか。国璽とも言える宝刀を託していることで伝わればいいのですが、知られることがなかったらそれはそれで悲しい。

結局、表紙にもあるように兄皇子キルクスと南方帝国との三つ巴の戦いになってきましたが、ラスボスって一体誰なんだろう。キルクス皇子は今の所勢力としてレオナートよりも小さいだけに対抗馬としてどうなんでしょうねえ。北方の遊牧騎馬民族を従えるような形になってますし、彼自身そういう気質でクロード帝国内を蹂躙してってますけれど、人材の質量ともにアドモフ取り込んだレオナートが圧倒的すぎて、むしろキルクスの方が挑戦者的な立ち位置に見えるんですよねえ。
ガビロンの方はさすがに手強そう。攻めてきた軍勢の指揮官であるカトルシヴァはレオナートやキルクスに比肩する形で歴史に残る、みたいな書き方をされているのだけれど、本国での立場を見ても彼自身の資質を見ても、先手大将であり個人的武勇の持ち主であってそれ以上ではないんですよね。
スケール的には後に控えている第三王子の方が凄そうなんだけれど。
でも、なんか島津四兄弟的な雰囲気ありますよね、ガビロンの四王子って。つおそう。
ラストの展開については、なんか妙にスポットあたってるから微妙に違和感はあったんですよね。ただ、そうと確信させるようなあからさまはなく、あくまで自然な様子を描いていたんで嫌な予感とまでは行ってなかったんで、なんかこうやられた感あります。バランスというか、埋め込み方が上手いというか。

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 7 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★☆  

我が驍勇にふるえよ天地7 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 7 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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アドモフ帝都を目指し進軍を続けるレオナート。
しかし東より迫る新たなる脅威――草原最強の騎馬軍団クンタイト・ダラウチ氏族襲来!

さらに若き皇帝ウィランがただひとり友と呼ぶ男、眠れる獅子ダノールが国家防衛のために目を覚ます。

だがレオナートは自覚していた。強敵との出会いに武者震いをする己を。
そしてこの一戦が歴史に深く刻みこまれるであろうことを――

「我ら、これより神話に入る!!」

あまねく神々よ照覧あれ、我が驍勇にふるえよ天地!
宿敵アドモフ帝国征服に挑むアレクシス軍飛躍の戦い、成るか?
魔法がないから熱く燃える痛快戦記、激闘の第7巻!
アドモス帝国とレオナート軍との最終決戦が繰り広げられるこの第七巻ですが、これって実質皇帝ウィラン三世の物語だったのではないでしょうか。
元帥皇女メリジェーヌの叛意が明らかになるまで、弟帝であるウィランは超保守派であり始祖であるレゴ帝に憧れ自らをそれになぞらえたいと思っているだけの特に特徴を感じさせない平凡な若い皇帝、という風情でした。おそらく、作中のキャラクターたちから見てもそれほど変わらない評価だったのでしょう。
しかし、実際の彼はそんな平凡とも力ない皇帝とも程遠い、大国の皇帝に相応しい器を持つ人物だったのです。その冴えは、メリジェーヌのクーデターを未然に防いだところから顕著に表に出るようになってきます。
別段、爪を隠していた、というわけでものでしょう。でもこの事件で覚醒した、というわけでもなさそうなんですよね。それまでにも片鱗はきちんと見せていたし、メリジェーヌの反乱が発覚したのは妹姫の密告という偶然の要素もあったわけですけれど、内向きの影働きにしっかりとした人材を雇っていたり、ダノールとの出会いから交流を得ていく段階で見識を高めていったりと、下地はきっちり整えられていたのです。
それでも、まさに彼が皇帝として見事な成長を見せ始めたのは、このレオナート軍の侵攻が始まってからの事ではないでしょうか。未曾有の国の危機が、彼に加速度的に皇帝としての自覚を……、そして多くの挫折が盲目的にレゴ帝の再現を目指していた硬直的な思考にひび割れを促し、誰かのモノマネではない唯一無二の、ヴィラン三世という皇帝像を自ら覚醒させていくのである。
その中で、若く経験も乏しいが故に重臣たちから軽く見られ、思う通りに国を動かせないもどかしさにのたうち回り、また自分の浅はかな考え方が国の行く末に動脈硬化を起こしつつあったことを理解して苦しみ、いわゆる王の孤独と呼ばれる孤立に苛まれながら、しかし目指すべき皇帝としての境地を自ら見出し、忠誠を通り越した真の友情を交わす友であるダノールと本当の意味で心通じ合わせ、意思と願いを通わせあい、王の孤独を癒やしてくれるその存在に救われ、皇帝として最良の幸せを感じ得る。
レオナート軍の国境越えからこっち、帝都への侵攻までの決して長くない期間に、この若き皇帝は王としての、皇帝としての様々な絶望と失望と希望と至高を味わうことになるのである。その中で、彼は歴代の皇帝の中でも類稀なる名君としての資質を、開花させていくこととなる。
いやもうほんとに、途中からどっちを応援して良いのか、と思い悩んでしまうほどに、このウィラン三世というキャラクターが輝きだしていくんですよね。さらに、ダノールとの友情もアドモフ帝国が追い詰められていくにつれて、どんどん盛り上がっていくし。お互いがお互いに殻を破り合い、皇帝として将帥として、そして友として覚醒していく様子はもうどっちが主人公なんだか、と。
ここまで来ると、メリジェーヌいらん事せんかったらアドモフ安泰もいいところだったのに、と思ってしまうんだけれど、何気にメリジェーヌもウィランの覚醒を目の当たりにして同じことを思ってしまったんじゃないのか、という反応を示してましたしね。
ただ、人種や嗜好におけるマイノリティの保護を打ち出しているメリジェーヌとしては、保守派なウィランの政治方針とはどうしても対立せざるを得なかった以上、こうなることは仕方なかったのか。
ウィランも姉の反乱とレオナートの逆侵攻がなければ、保守的な志向を変えてレゴ帝の真似事ではない自分の皇帝像を手に入れることは難しかっただろうし、このような覚醒も権力の掌握も長い長い時間をかけないと難しかっただろうから、どうしても収まるところには収まらなかったのだろう。
それでも、ここまで覚醒したウィラン皇帝、ダノールとのコンビという意味でもこのまま退場というのはもったいなさすぎるなあ、決してレオナートと相いれぬどころかむしろメリジェーヌよりも性格的には相性良さそうなんじゃないのか、このまま皇帝としてレオナートの盟友になってくれたほうがアドモフ軍が味方としてよく動いてくれるんじゃないか、とか思っちゃうところなのだけれど……。
長年の仇敵でもあり、首都を落とすまでの決着を得てしまった以上、指導者たるウィランをそのままというのは禍根が残るのは致し方ないところなのか。
でもだからこそ、このウィラン三世の降伏後の顛末というのは、意外であって痛快だったんですよ。
うわぁっ、そう来たかー! と。
頼りになる味方として残ってはくれなかったとしても、こういう終わり方をされてしまうと文句のつけようも不満もなんもないですわ。これもまた、在るべきところ、在るべき姿へと収まった、というものなのかもしれません。あまりにもしっくりと収まりすぎて、微笑が浮かんでしまったほどに。
ウィラン三世の歴史的評価も、なるほどあの人なら、他の人がいうのならともかくあの人の視点からするとまさにその通り、だったのでしょうし、ダノールの評価に関してもあの裏切り者の末裔という血筋、立場にずっと苛まれ続けてきた彼のことを思えば、もうこれ以上無い支援じゃないですか。
なにより、このウィラン三世はその友情の厚さこそが魅力でした。イイ男だったんじゃよ。

クンタイト騎兵、物凄いイキった登場してきたわりに、恐ろしくあっさりと降されてしまって、若干オイオイ、となってしまいましたけれど、あの弓騎兵、一兵科として捉えるとレイヴァーンが対処のしようがない、というように絶大な威力を発揮するんですよね。
それまで吸収して、となるとレオナート軍って凄まじい諸兵科連合と化しつつある。しかも、今回の顛末でレゴ戦術を扱うアドモフ軍まで取り込むことになったわけだし。アランくんなんか、レイヴァーン軍を率いることで、その動かし方学んじゃってますしね。

まさかこの段階でアドモフ帝国を下す、なんて急転直下なところまで転がるとは思ってなかっただけに、レオナート軍これからどうなるのか、どうするのか。そもそも、母国であるクロード帝国との関係置き去りにされたままなだけに、一地方軍にも関わらず敵国を倒しちゃって吸収しちゃうことになりそうなレイナート軍が、母国からどう扱われるのか。アドモフと比べても盛大に腐りまくってる地元なだけに、一波乱じゃ済まなさそう。アドモフ帝国をどうするのかの問題もありますし、なんかアランがえらいこと企んでましたしね。チョット待って、それシェーラさんが激おこになりません!? いや、軍師としては怒るどころか政略としてむしろ推奨して然るべきなんでしょうけれど、軍師としては埒外な陽キャラで軍全体のマスコットでもあるシェーラさんの場合、そんな自分を殺して主を立てるような陰な反応を素直にするのかしら。あと、レオナート自身がどう反応するかわからない!
ええい、いったいどうなるんだ!(ワクワク

シリーズ感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>22 ★★★★☆  

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 22 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>22】 あわむら赤光/ refeia GA文庫

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今や全世界の敵となった駿河安東を追い、天空に浮かぶ赤き月へと向かった諸葉たち。
サツキ、静乃、エドワード、シャルル、そして全ての仲間との絆が安東打倒の一手に繋がっていく。だが――
「ここからは俺も本気というだけよ」
現世で新たなる力さえ手にした安東はまさに死角なき絶対最強の王者として不遜に笑う。
そして、至高の武を結ぶ天上の戦いは、どんな前世でも到達しなかった究極の先へ――我が剣に宿れ、天地終焉の劫火!
≪剣聖×禁呪使い≫二つの前世を超え、灰村諸葉が未来を斬りひらく!!
超王道学園ソード&ソーサリィ、堂々たる決戦――これで終。
おぅおぅ、面白かったよう。昨今二十巻越え出来るシリーズなんて数えるほどしかないけれど、それに相応しい面白さを最後まで高止まりで維持し続けた傑作でありました。あとがきでも触れていますけれど、これほど長く続かなければ周りを固めるキャラクターをこれだけ掘り下げることは難しかったでしょうね。特に、本シリーズ影の主役である石動先輩ですよ。
とうとう、とうとうその頂きにまで至りましたか。もうめちゃくちゃかっこよくてめちゃめちゃ強えぇ。べらぼうじゃあないですか!!
当初はSクラスを目指しつつもついに手が届かないという儚い運命を背負ったキャラだったそうですけれど、彼の負けてもやられても倒れても諦めずに努力して努力して、ときに邪道に走りながらも闇落ちすることだけは決して無く、高潔な戦士のまま邁進し続けた結果、ストーリーとして自然な形でSクラスという頂きへと至る道をまさに自らの手で切り開いたという、思えば凄まじいキャラなんですよね。
絶対、途中で闇落ちすると思ってたもんなあ。実際、悪魔と契約するに等しい危うい真似はしているのですけれど、護る正義のために力を求めるという原則だけは絶対に見失わず、力を求めて自身の正義を見失うみたいな本末転倒な真似だけは決してしなかったわけで、そのあたりもこの人圧倒的に尊敬に値する人物だったんですよね。諸葉も最初から最後まで石動先輩への信頼は揺らがなかったですからね。
それだけに、最後の最後のあの圧倒的なまでのパフォーマンスはまさに二十巻を超えて待ちわびていただけに、まさに待ってましたの一言でした。
ラストは、クライマックスを飾るに相応しい総力戦。
一番印象的だったのはこの文章でした。
一人の人間としての孤独は、灰村諸葉として生を享けて以降、とっくに癒やされていたけれど。
一人の戦士としての孤高は、今この時に、本当の意味で癒やされたのだった。
自身でも述懐しているところですけれど、これまでずっと諸葉はその圧倒的な力を持って矢面に立ち続け、戦うときは常に最大戦力として身体を張り続けていたのですが、この最終決戦においてシャルルとエドワードという仲間とトリオを組むことで、むしろ自分がフォローに回って彼らの力を引き出す側に回って、自分の新たな可能性、そして自分もまた突出した一人として戦うよりも仲間とともに戦うことでもっともっと強くなれる、ということを、有無を言わさずまさに体感するのである。経験するのである。
ここでめちゃくちゃテンション上がってしまう諸葉が可愛くてねえ。
この主人公の諸葉は、ほんと最初からブレずに最強一途だったわけですけれど、その力に溺れない上から目線で歪まない、すごく可愛げと愛嬌のある好感持てる主人公で在り続けたのですけれど、それ故にシャルルとエドワードという一緒に戦えば相乗効果で力が増していく、本当の意味で対等の仲間を得てはしゃいでしまうところがもう可愛くて可愛くて、良かったねえと場を弁えずに微笑んでしまいました。そうお祝いしたくなってしまう主人公だったわけですよ。
最終決戦ということでほぼみんなに見せ場があったわけですけれど、こうしてみるとやはりフランス支部の魔術師団って世界各国の支部の中でも突出してたんだなあ、と実感させられてしまいます。よくストライカーズ、ある程度でも伍せたものです。イギリス支部があれだけ脆いとは思いませんでしたけれど。わりとAJさんのワンマンじゃね?これ。
アメリカ支部も、国土が広いのに比べてタレントの数が揃ってないですし、思えば壊滅する前のロシア支部、あれ本当に戦力揃ってたんだなあ。戦争スル気満々だったのもむべなるかな。
日本支部けっこう雑魚いね、と思ってたんだけれど各国の実情を見てみるとそこまで劣悪ではなかったのか、と少し思い直しました。
ルー・ヂーシンの顛末はまじで驚きましたけれど。石動先輩、マジぱねえっすわ。この腐れ外道をよくぞまあ……。
一方でレナードの旦那は敵だった頃から今にいたるまで一貫してイカシすぎてるよ、まじで。こうしてみると、シリーズ最強の敵だったのって間違いなく六翼会議だったのを実感させられます。その一角を討ち取った丈弦先輩もまじすげえっすわ。

エピローグ、いわばこの二十二巻の集大成な代物と言えるわけで果たしてどうするのかと思ったら、かなり大胆に分量を割いて、しかも1年後から5年後まで時系列を分けつつ描くという形でそれこそ「みんな」のその後を描いてくれたのは嬉しいものでした。これだけお付き合いしたわけですから、余すことなくみんなのその後、みたいですもんね。
石動先輩があの静乃のところの理事長の魔手に絡め取られてたのには驚きましたけれど。なんか政略結婚の鬼と化してるじゃないですか、理事長w でも、ただの野心家では収まらない、さすが静乃の係累と言わんばかりの計り知れない所も垣間見せてくれて、いやいや侮れんよこの人。なんだかんだと、あの灰村諸葉も静乃と結ばれたことで身内に引き込んだわけですしね。

……いやあ、まさかの春鹿さん最速とは、これはワラタ。現代においてそりゃ重婚ってのはどうやっても無理なのですけれど、敢えて結婚しないよー、という形で事実婚状態でみんなと結ばれる形にしたのは、時代の流れだなあと実感するところです。そうだよねー、結婚しなきゃ関係ないもんねー。まさか静乃とサツキではなく、最初に春鹿、次にレーシャに子供が生まれるというのは驚きましたけれど。マーヤが合法ロリの道をひた走ってるのも笑いましたし。
一方で、シャルルも年貢の納め時を迎えて、あれだけ結婚しないと宣言していたエドワードも、購入特典のSSで見事にAJさんにエドワード人生初の敗北を喫することになってるんですよね。ちゃんとバランスは取れてるわけだ。AJさん、ほんと良かったねえ良かったねえ。プロポーズされて、乙女らしい喜び方とは程遠いけど心底喜びまくってるのが否応なく実感できる喜び方しているアンジェラさん、可愛すぎでしょうこの人。
諸葉も、異性に対する愛情とか友人に対する友情とか除いて、純粋に人間として一番好き、めっちゃ好き、大好き!! てなってるのってアンジェラさんなんですよね。あの物凄いアンジェラ好きはなんなんだろう、と思うところだけれど、なんとなくわからないでもないw
熾場さんはというと、石動さんとは全く別のアプローチでダークヒーロー路線一直線。もうその背負ってる過去から凄惨な姿までアメコミのヒーローでもやれるんじゃないか、と。
ただ、孤高ではなくちゃんと支えてくれる仲間がいるのがこの人らしですよね。ってか、ネリーはもちろんとして、万理先生……これは行き遅れずに済んだ、と思って良いんですかね?w

なんにせよ、終わりましたねー。終わっちゃったなあ。感慨深いし、満足感もあるし、ちょっとした虚脱感もある。もろもろ、読んでる間ずっと楽しい思いに浸らせてくれる実にエンターテイメントしている作品でした。燃える滾る痛快な物語でした。まったくもってお疲れ様でした。
あー、面白かった♪

シリーズ感想

百神百年大戦 ★★★☆  

百神百年大戦 (GA文庫)

【百神百年大戦】 あわむら 赤光/かかげ GA文庫

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神VS神!天地鳴動バトルファンタジー開幕!

数多の神々が互いの覇を争い、力の源泉《龍脈》を巡って果てなき大戦を続ける世界、タイクーン。
そんな戦乱に関知せず、自堕落に暮らす神がいた。名をリクドー。少年の姿に"剣"の真名を持つ、最古の神の一柱。若き神々からは「中身、枯れたオッサン」と侮られるも、十大龍脈ヴェステル火山を根城とする彼の、本性を知る古き神々は言った。
「あの男こそ最も油断ならぬ腹黒狸」
そして今――リクドーは雌伏の時に別れを告げる!
立ちはだかるは軍神ミヒャエル。名だたる神々の殺戮者にして、大陸一つをも支配する宿敵の覇権を、いざ阻止せん!!
これは智勇以て天地鳴動の大戦に斬り込む、最古の少年神の最新神話。

ってかミリアさん、ちゃんとしたお姫様にも関わらず、世知辛いくらいの貧乏ぐらしすぎて庶民的を通り越して生活が「庶民!」なんですけど!
なまじ普通の民家じゃなくてちゃんとした王宮に住んでいるだけに、貧乏暮らしっぷりが堂に入ってしまってるんですよね。お姫様が王宮の壁の子供の落書きをバケツと雑巾引っさげて消してまわったり、料理する人の手が足りないときは自分で厨房に立って家族のごはん作ったり(そのまま厨房で食べる)。しかもその料理が豪快な野菜炒め、と完全に漢の料理。
神様が実在する世界であり、そりゃ当然神を奉る教会が権威を持ち、相対的に王家の価値は下がり、税金の徴収権は奪われ教会からのお小遣いで収入を賄う日々である。そりゃあ、王家も寂れる世界情勢。持ち込まれる稟議や陳情もそれ町内会でやるようなのじゃない? というものばかり。
お姫様たるミリアもまあやさぐれるわけである。神とか名乗る連中コノウラミハラサデオクベキカ、と怪気炎を上げるわけである。
それでも、このミリア姫、寂れ廃れた王家を復古させるために頑張るんですよね。でも、王家をどうのこうのする以前に、王族として……病気のために一線から退いている父王に代わり、あんまり頼っては来てくれないけれど、国民のために頑張るわけですよ。ご近所トラブルと変わらないような陳情だって、ちゃんと丁寧に聞いて親身になって解決しているのである。それも、わりとテキパキと適切かつスピーディーに解決してるんですよね。情と合理性の調和が取れた、統治者として理想的なそれを、えらくマイクロな規模ではあるもののちゃんと実践している。
何より、その庶民的を通り越して貧乏的ですらあることを、本人が自覚しているかはともかくとして、同じ目線の高さ……同じどころか若干低くね?と思うほどのところから、民を安んじるために走り回る王女様のことを、この年頃の娘さんにも関わらず何気に勝ち気を通り越して男前なんじゃない?と思わせてしまうカッコいいお姫様を、国民はこの上なく親しみ慕っているんですなあ。
それを間近で、押しかけ衛視となって身近で見続けた神様・リクドーが思わずときめいてしまうのもよくわかるほどの、それは普通のお姫様像からかけ離れているにも関わらず、理想的なプリンセス像なのである。神をも惚れさせる生き生きとした輝きというべきか。
可愛い。
そりゃ、神様としてもこの娘に認めてもらうためならば、とハッスルしますわなあ。
特に、人間との関係について他の神とは相容れない、しかし彼なりに確固とした理想像を持つリクドーとしては、その理想を体現するような彼女の存在はまさにクリティカルなのである。
まああれだけ、神=ゴキブリ扱いだったミリアもわりとあっさりとリクドーにコロリといってしまうのはチョロかろうチョロかろうと思ったけれど。他の神たちのえげつないまでの人間の扱いを見てしまうと、神にも関わらず人と同じ目線で生きてくれて、なおかつ普段の昼行灯といざというときのビシッとした在り方のギャップや、カッコよさと誠実さを見せられてしまったら、あれこいつイイ男じゃね?となってしまうのも無理からぬところ。普段のゆるいところも、母性本能くすぐる部分あるしなあ。
神同士のど派手なバトル、という観点だとまだ寝起きってところで宿敵となる軍神ミヒャエルとの手合わせも前哨戦ってところですし、これからが本番ってところですかなあ。
リクドーの神々の中でも油断のならない腹黒、という部分についてまだまだ真価が見えてきていないところですし、これからが本番ですか。
人間である巫女と寿命の無い神様との流れる時間の差異、という所も冒頭の先代巫女とのやり取りを見てても決して無視できなさそうな部分ですし、その辺も鑑みてシリーズ楽しみです。

あわむら赤光作品感想

我が驍勇にふるえよ天地 6 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   

我が驍勇にふるえよ天地6 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 6 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら 赤光/卵の黄身 GA文庫

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宿敵レイヴァーンとまさかの共同作戦を決断するレオナート。
いざ、アドモフ本土攻略へ進み出す!!

「貴軍に共闘を要請したい。謝礼はアドモフ一国、御身に差し上げる」
悲願のリント奪還を成したレオナートの下に怨敵レイヴァーンがもたらした衝撃の共同作戦。元帥皇女軍と名を改めたレイヴァーンは祖国を裏切りレオに助けを乞う。信念を貫こうとする彼の覚悟を知り、レオはこの最も憎むべき敵を迎え入れた。
行く手にはアドモフ帝国の大軍団。新皇帝ウィランが待ち受ける首都を目指し、レオは敵地を突き進む――。

いざ、アドモフ本土攻略へ!
因縁を超えて手を取った宿敵同士の同盟が歴史的戦術を凌駕する!!
痛快にして本格なるファンタジー戦記、激震の第6弾!!
皇帝ウィラン、なんか才気煥発って感じではないけれど、清廉な若さとやる気に満ちた熱血な好青年じゃないですか。そう、好青年なんですよね。姉に裏切られながらもまだ情を残していたり、その抜群の能力を活かす機会を与えられないし受け取ってもらえない親友に地団駄を踏んで悔しがったり。自分のために働け、って事じゃなくて、その親友が才能を発揮しない、世間に知らしめられないことそのものをもどかしく思い、悔しがってるってのは徹頭徹尾相手のことを思っての事なんですよね。
これで超保守派という政治スタンスでなければ、と思わないでもないのだけれど、始祖のレゴ帝と同じ偉業を残すのだ、と意気込んでいるウィランに立ち塞がっているのが、そのレゴの遺した体制であり、皇帝としての権力を満足に振るえない立場に立たされている、というのはずいぶんな皮肉なのではないだろうか。レゴに成るためにはレゴの遺したものを破壊しなければならない、という事実にいまだ彼は気づいていないように思える。あくまで現体制の延長線上に理想を体現しようとしているのがなあ。その食い違いさえなければ、元帥皇女が形成しようとしていた改革派と決して相容れないことはなかったようにも思えるのだけれど。
ぶっちゃけ、あのかなり趣味悪い姉さんよりも人間的には好ましいだけに……。
というか……ふーむ。
今回、元帥皇女派であるレイヴァーンが、皇姉の大逆罪による捕縛によってまさかの叛逆、レオナート軍と共同歩調を取る、というか実質従属するという体を取ってアドモフ本土決戦に一気に突入してしまったのに合わせて、一気にアドモフ側のキャラクターもたくさん登場してきたわけですけれど、みんなこうなんというか……一癖も二癖もある面々ばかりではあっても軍人としては気骨あるいっそ気持ちよいと言っていいくらいの面々なんですよね。
人間としてクズの割合がかなり多いレオナートの本国の貴族たちと比べると、それは顕著な値を示していて……むしろ、レオナートの性格からするとアドモフ人の民族性とか気質とかって相性ピッタリなんかじゃないか、と思うくらいで。それにレオナートもアドモフは敬愛するロザリアを喪い長年領土を占領されていた仇敵なんだけれど、その原因となったのは本国の貴族たちの後背からの卑劣な一刺しであって、アドモフとは正々堂々相争った相手という認識だし、占領されていたリントも取り戻してみれば荒れることもなく穏当に統治されていて、本拠の城なども以前と同じに保たれていたり、と敵国の文化を踏みにじったい蔑ろにしたりしない在り方が、アドモフの国風として根付いていることに大きな敬意を抱いてるんですよね。
本国に憎しみに近い感情を抱いているのと比べると、えらい違いなんですよね。
これは、話の展開次第では前巻のラスト並の大どんでん返しがあるんじゃないか、と期待してしまう。というか、あれこそがお膳立てというか前振りというか前例の構築なんじゃないだろうか。
元のレイヴァーンの軍勢を仮にとはいえアランが別働隊として率いることになって、お互いがお互いの戦い方に感化される、両者の戦い方がまだお互いに困惑しながらだけれどハイブリッドされていく萌芽みたいな展開になってるところなんぞ、まさにまさに。
あと、レイヴァーンってこうなってみると参謀長ポディションがえらいしっくり来るんだよなあ。元々レイヴァーン軍の幹部連中がレイヴァーン当人も含めて参謀集団って感じではあったんだけれど。意外と軍師であるシェーラたちとの住み分けもついてる雰囲気ですし。
いやこれ、アドモフ本土戦、ただ敵を倒していて首都を急襲する、というだけに収まらないナニカが待っていそうで、楽しみじゃあないですか。

シリーズ感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>21 ★★★★   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 21 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>21】 あわむら赤光/ refeia GA文庫

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「諸葉、あなたはもう独りじゃないのね」

駿河安東の軍勢に、熾場亮一党の思惑も絡み、終わりの来ない波状攻撃は、諸葉たちを確実に疲弊させていった。
亜鐘学園は崩壊し、仲間たちは次々と戦闘離脱を強いられた。
なお立ちはだかるは"ランクS"ヂーシンを素体とする、最強空前の魔神級。ついに秘密のヴェールを脱いだ、"不可視"田中太郎。
そして、駿河安東までもが自ら出陣を開始!
廃墟となった亜鐘学園を渦中に、総力戦の様相を呈す。諸葉が、エドワードが、シャルルが、剥き出しの全力を振り絞り、少女たちが負けじと続く。さらには、遥か遠き約束を守るため、"彼女"が現れて――。
そは、第三の伝説のプロローグ。
学園ソード&ソーサリィ、第21弾!!

表紙の女性、誰だろう誰だろうと読むまで首を傾げてたんですよね。アメリカ支部長はあんなに大人な容姿じゃないですし、AJともちょっと違う。雰囲気ちょっと違うけれど四門万里元校長?と考えていたら、まさかまさかの人物である。
それはわからんわーー!!
いや、いわゆる「賢者」についてはチラッと触れられてたことあったんだったけか。サー・エドワードに助言して白騎士機関立ち上げるのにも強力した人物だとかなんとか。いや殆ど覚えて無かったんだけれどもしあったとしてもそれほどちょびっとだけしか描写されてなかったはず。
しかしまあ、諸葉の叔母さんがなんか外国の人だというのを知った時は???が浮かびましたし、物語関係ないところで色々と逸話あるのかなあ、というぐらいに思ってたんですけれど、まさかここまでガッツリ絡んでくるとは。
ってかそもそも、駿河安東があれだけ昔から画策して動いていたのにも関わらず、白騎士機関が駿河に乗っ取られることもなく、彼の支配下に収まったのが日本支部だけ、というのは駿河の初動の速さからすると若干不思議ではあったんですよね。それだけ、サー・エドワードや他の支部長たちが出来物だったから、とも思ったのですけれど、初期目標としてセイヴァーの収拾とそれにまつわる組織の掌握を目論む相手に対して、しかもメタフィジカルを自由に生み出すことの出来る相手に対して、どれほど優秀であっても何も知らないエドワードたちが、最初期の戦略の差から言っても対抗し得るのか、という疑問は後からでも生じるわけで。
そうか、最初から白騎士機関そのものが、相手が駿河とはわからなくても、駿河の目的に対抗・阻止するために結成された組織だった、というのなら大いに納得である。
そもそもからして、最初から駿河と諸葉の戦いだったわけだ。それも、前前世からの因縁を前世の諸葉の介入によって今世の諸葉が生まれる前から対抗措置が準備されていたという。
それはそれとして、シャルルさんがはしゃぎすぎていて、誰が主役で誰がヒロインなんだかわからないんですけど!
この人がはしゃぎだすと、本人主役のつもりなのかもしれないけれど、むしろ全力でヒロイン枠になってしまう不思議。ツンデレも極めると男女の境を飛び越えるんですねえ。いやそれにしても、大暴れして活躍したり、盛大にやられたり、盛大に復活したり、とやかましいことこの上ない。
それでも、次々と集う仲間たちにはやっぱり胸熱くなるわけで。モモ先輩、エドワードやシャルルにすら瞠目させるほどの活躍をするようになちゃって。成長したなあ。出遅れた石動先輩は、真打登場の出番待ち、というのを信じておこう。
前前世も、前世も孤独に一人戦うばかりだった諸葉。前世の冥王の頃には右腕左腕がちゃんと居て、片割れの静乃だけではなく、自分の来世を託すだけの信頼と親愛を寄せる部下が出来ていただけ、孤高の騎士フラガよりも進捗していたのかもしれないけれど、それでも孤独の王だったシュウ・サウラを一番身近に見てきた「彼女」をして、心熱くするほど今世の諸葉の周りには多く人が居て、独りで戦うこと無く、みんなの力を借りて戦っているというのは、ほんと隙らしい隙ないですよね。殆ど単独でも突き抜けて強いはずなのに、それに甘んじず慢心せず、自分の周囲の人たちの成長を促し、敵であった者たちまで味方にして、一緒の舞台で戦っているのだから。独りで戦っていてすらも安定感半端ないのに、そこまでされたら揺るがしようがないじゃないですか。
傍に宇佐子が居たとしても、どうしても独りで戦わざるをえなかった熾場とはあまりに違うその有り様は、田中先生も思う所あっただろうなあ。
さて、ついに次でこのシリーズも最終巻ですか。今から大盛り上がりが予想できるが故に、実に楽しみです。

シリーズ感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>20 ★★★☆   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 20 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>20】 あわむら赤光/ refeia GA文庫

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完全崩壊にむかう亜鐘学園で、諸葉は六翼会議の首魁“炎王”熾場亮と再びの対峙を果たす。かつて学園で並ぶ者なき英雄として活躍し、諸葉以前にランクSへと到達した『もう一人の少年』。誰よりも冷静でありながら、誰よりも燃えさかる魂を宿した若き戦士は、いかにして悪魔になり果てたのか?そして今、灰村諸葉を前に練り上げた必勝策が狡猾な牙をむく…。むかいあう超最強VS超最強!!燃やせ。凍てよ。天地にせめぎあう炎と氷。在りし日の悔恨をくべ、竜をも呑みこむ火が燃えあがる!!語られざる物語が明らかとなる、学園ソード&ソーサリィ第20弾!!
ほぼ熾場視点から語られる第20巻。敵キャラ視点で話が進む、というのはかなり珍しいと思うんだけれど主人公の諸葉が熾場さん視点だと完全にラスボスなのはなんともはや。そもそも熾場さん、敵の首魁というには強キャラ感を自分から消しているような人だったから、やたら反則級の諸葉相手だとこう見えてしまうのもわからなくはない。そもそも、戦闘それ自体にはあまり意味を見出すタイプじゃないし。
それに、亜鐘学園黎明期の殉職者が出まくっている環境最悪の頃の悪戦苦闘を見せられると、熾場さんの自身への無力感が伝わってくるんですよね。どれほど力を蓄えても、守りたいものを守れなかった熾場さんにとって、自分の力を誇るなんてとても無理なんだろうし、それに比べて、犠牲者を出さずに仲間たちを守ってみせた諸葉への羨望や憧憬もよくわかる。
それにしても、マリさん校長先生、本当に苦労したんだなあ。黎明期の学園の状況というものは本当に酷いもので、教育方針も敵に対する戦術も何も確立されていないまま現れるメタフィジカルに対して無為に投入されて、次々に死んでいくまだ未熟な学生に過ぎない子どもたち。学園上層部は権力欲に取り憑かれてそもそも生徒を護るという発想もない。
ここからマリさん、ただの学生、ストライカーズの隊長という立場から学園の実権握って、諸葉が入学した頃にはあれだけの態勢を整えてみせてたんだから、本当に大したものである。しかも、それ以前に熾場さんと宇佐子の出奔という事態まであったんだし。
あのマリ校長のトレードマークである魔女の帽子の由来の話もあって、熾場さんと宇佐子が彼女にとってどれだけ大事な存在だったか、今更ながら納得させられる。そりゃあ、あの二人が目の前に現れたら、黙って攫われるとは言わないけれど、逆らう気力みたいなものはなくなってしまうかもしれない。まあそれだけではなく、彼らが完全に悪堕ちしていないという信頼もあったのだろうけれど。
自分を悪辣極まる悪魔と標榜する熾場さんだけれど、どれだけ自認していても人の良さが滲み出てしまってて無理があるんだよなあ。それに、宇佐子がそんな悪魔みたいな輩についていくはずがない、という信頼もありましたし。そんな彼らが、明らかに悪極まっている駿河の下に黙ってついている、というのが違和感ありましたけれど、そういう絡繰りを用意してたのか。田中先生もそっち側に加わっててのね。
田中先生の方は、どうしてインビジブルみたいなのになってたのか不思議ではあったんですよね。一族ぐるみなのかと思ってたら、田中息子の方は何も知らなかったみたいだし。
いや名前が田中太郎ってどれだけあからさまに偽名なんだ、ってそれでしたから古来からの暗殺者一族、みたいなノリなのかと思ってました。まさか、本名だったとは。
しかも、回想聞いてたら特別な事情や理由があったわけじゃなくて、結構なんとなくで今のポディションに収まっちゃってたんですねえこの人。で、後戻りできないところまで泥沼にハマってしまったと。元々善人以外のなにものでもないだけに、余計にしんどかっただろうなあ、この現状。
ともあれ、ここまで来て熾場さんが独自に動き出した、というのは展開としては興味深い。なんとなく、それやらかしてしまったんじゃ、という思いもあるのだけれど。宇佐子さん、ぽわぽわ癒し系キャラのくせに、めっさ幸薄そうなだけになおさらに。

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 5 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   

我が驍勇にふるえよ天地5 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 5 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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リント攻防戦、最佳境へ!!

レイヴァーンの策により壊滅間際まで追い詰められたアレクシス軍。
だがレオナートは奪還した故郷リントを早くも発ち、戦況を打破する豪胆な一手へ向けて走りだしていた。
それは知謀シェーラが示す電撃作戦。不利が有利へ塗りかわり、敗走が大戦果への活路となる!
興奮必至のリント攻防戦、最佳境へ――!!

「急げ。次へ行く」
闇を往く百騎の死神。今宵、我らの英雄譚は終わらない――
終局まで読み切り、正着手を打ち続けるレイヴァーンの作り上げた、盤面全てを覆せ!
魔法がないから盛り上がる、痛快・本格ファンタジー戦記。両軍雌雄を決する第5弾!!
戦記モノって一種の群像劇だと思っているんだけれど、本作のアレクシス軍のキャラクターの多様性はなかなか類を見ない広さだわなあ。これだけ多士済々いるのも珍しいんじゃないだろうか。好漢が粒ぞろいに揃っているというタイプはよくあるんですけどね。お陰で味方陣営の人間模様を眺めているだけでも十分に面白いのだけれど、これが戦場での様子を描くとまた違った側面が出てきて、その上本作って味方が圧倒的に強いばかりではなく、敵側も常に強敵ばかりで一敗地に塗れるときもある。今回なんぞその極地であり、全軍崩壊敗走という憂き目にあうのだけれど、そういった局面だからこそ普段では見えてこない側面なんぞも見えてくるんですよね。
心弱ったジュカの捻くれまくったデレっぷりも、この一敗あってのことでしょう。ってかこの娘、予想以上にアランのこと大好きなんじゃないのこれ? 刺々しい語り口に誤魔化されそうになりますけれど、言ってること客観的に見てみると、めちゃめちゃ恥ずかしいことばっかり言ってないですか?
キスの約束反故にされたときのものすげえガッカリっぷりには笑ってしまいましたがな。シェーラに負けず劣らずの可愛らしさなんですけど。
一方でこの敗走で目立ったのがやはりアランのしぶとさでしょう。士気が崩壊して規律も何もかもがボロボロになった中でさえ、きっちりと軍をまとめて抵抗を続けられた、というだけで名将の器でしょう。このあたりは、同じく軍人としても騎士としても極めて有能であること疑いなしであるフェルナント卿が、戦う集団として指揮下の勢をまとめられなかったことでより引き立っている。いや、フェルナント卿もあの状況で部隊を四散させてないだけで大したもののはずなんですけどね。
最初は将としては特に特徴のない可もなく不可もなく、という塩梅に見えたアランだけれど、巻を重ねるごとにレオナート以外では唯一大軍を任せられる総司令官タイプ、というのが見事に浮き彫りになってきたんじゃないだろうか。
そんでもって、やっぱり一番派手なのがトラーメですよねえ。この忠義心の一切の無さは見事なくらいで、レオナートの方も彼のことはまず間違いなく嫌いなのに、この主従としては面白いほどの噛合いっぷりときたら。見てて一番面白いですわ、この人は。
今回の潰走は、機を見るに敏であり裏切るタイミングとしては最適であり、トラーメみたいなタイプがどう転ぶにしても一番暗躍して好き勝手する機会であったにも関わらず、ある意味一番彼が使い尽くされ働かされ倒す結果になってるわけですしねえ。
それで褒められて喜んでしまっていながら、自分で気づいていない姿ときたら。いやはや。
トラーメを要とした、全面潰走という絶体絶命のピンチからの起死回生の一手。これは、そりゃ後世に渡って軍記物なんかの語り草になるわなあ。なんというか、絵面がもう伝説的じゃないですか。
逆に、あそこまで全面的に勝っていながら、ヤバいとみるやそれまで多くを費やし積み重ねてついに切り出した一手を、まったく拘らずに放り出して致死になりかねない一撃をあっさりかわしてみせたレイヴァーンの徹底した合理性は、空恐ろしさしか感じませんでした。戦場の帥としては極みに至る一人なんじゃないだろうか。
だからこそ、その無謬の合理性をついてみせたシェーラの見ている景色の高さに背筋を震わされるのですが。
ジュカのそれが戦争芸術とすれば、レイヴァーンのそれは鉄血の合理性。そしてシェーラのそれは、血も涙も夢も何もない非情な戦争の現実に、【フォークロア】という浪漫と未来と希望で彩ってみせる演出家。煽動者であり語り部でありコンダクターというわけだ。レイヴァーンも、自ら状況を作り出せる戦略家だけれど、彼の場合それは自分の手が及ぶ範囲なんですよね。シェーラのそれは、ステージが一つ上側に違うと言っていい。そりゃ、前線の将帥の一人にすぎないレイヴァーンからすると想像つかんかもしれんなあ。
彼の手の長さの限界というのは、ラストシーンにも及んでいて、だからこそのあの度肝を抜かれるような仰天の展開に繋がっているのでしょうけれど、あれはまさかまさかだわなあ。
予想外過ぎて、もうどう転ぶにせよワクワクするしか無い展開ですがな。どうすんだこれ!

シリーズ感想

とっとと

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 19 ★★★★  

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 19 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 19】 あわむら赤光/ refeia GA文庫

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「我が総戦力を以って亜鐘学園へ侵攻。捕獲対象は――嵐城サツキ」
日本支部長・駿河安東が発した一言が亜鐘学園に波乱を呼ぶ。
日本各地から名だたる熟練救世主が集結、若き才能たちを蹂躙せんと無慈悲な総攻撃が仕掛けられる。その中にはあの邪仙・ペイリーの姿も……

「竜を戮すとは、こういうこと」
諸葉を殺すためだけに研ぎすませた千の罠の前に、果たして勝機は!?

さらにサツキと諸葉の前世を知る者たちも現れ、亜鐘学園は完全消滅へのカウントダウンを刻み始める。

これは、守るための戦い――。
正義の意味を問う超王道学園ソード&ソーサリィ、壮絶なる第19弾!!
総戦力って、嘘偽りなしに日本支部長としての戦力だけじゃなく、黒幕としての戦力も根こそぎ投じた総戦力だったのか。
ただ、絶望度ということになると前回の六翼会議による襲撃の方がヤバかった気がする。何しろ、前回は諸葉が不在だった上に、攻めてきた相手がSランクも含めたAランクでも逸脱した部類の連中ばかりで、戦力的にも圧倒的だったもんなあ。
今回に関しては、卒業した先輩たちが拘束され不在だったとはいえ、諸葉はちゃんと居るし、何より残った連中についてもレベルの上がり方が凄いことになってる途中でしたし。それぞれ、石動先輩にしても、サツキや静乃、春鹿、レーシャとみんな停滞や壁を突破してブレイクスルーしたあと、でしたからねえ。日本支部の各地の支部長がこれ、完全に当て馬扱い。みんながどれだけ成長したかの試金石、というのがなんともはや。
まあ日本支部自体、他の国と比べるとレベル低い感じではあったんですよねえ。各支部長の描写を見ていても、フランス支部やロシア支部の練達と比べると、セイバーとしての意識の甘さが伺えましたし。
その辺、才能が云々というよりも駿河安東という人物が、他の六頭領と比べると組織を率いるという姿勢において、あんまり力を尽くしてこなかった様子が伺えますしね。他の支部は、六頭領への尊崇や敬意、恐怖でもなんでも、彼らの導き、カリスマ性、リーダーシップによって強くなることに非常に貪欲であるのが見て取れたのに対して、日本支部は全体的に現状維持以上の意識に乏しい感じでしたし。その分、亜鐘学園のストライカーズがその強さへの貪欲さをひとえに抱え込んでいた節があります。もちろん、支部長の中には一廉の人物もいたのかもしれませんけれど、全体のリーダーでない以上どうしたって影響力は限定的になっていまうからなあ。
その意味では、亜鐘学園に校長として残った石動先輩は、最良の選択をしたのでしょう。今の彼は、組織に埋没するよりもリーダーとして影響力を広げ続けるほうが明らかに良い風になってますし。
と、今なら他の国の支部の精鋭たちとも互角に渡り合えるような亜鐘学園実戦部隊が、今更日本支部相手にどうこう出来るわけがなかったわけで、あれ? あたりが鈍いなあ……と思ってたら案の定彼らは前座にすぎず……。
って? あれ? 暗黒騎士ってそんな扱いでいいの!?
いや、彼らって能力的にもキャラクター的にも十分敵の幹部クラスとして存在感があったんですが、わりと簡単に……。そもそも、彼らの存在ってどういうカラクリになっているかまだ不明な部分も多いので、あれでおしまいというわけではないのかもしれないけれど。
それにしても、石動先輩がどうにも頼もしすぎる。ひたすら相手が強すぎて敗戦を繰り返してきた彼ですけれど、そのたびに努力して強くなり、しかし戦う相手はさらに格上、という辛すぎる立場だったのですが、今回の防衛戦でMVPだったのは間違いなく石動先輩だったのでしょう。だって、殆ど一人で戦線を支えて、サツキたち他の生徒たちが太刀打ち出来なかった連中を、圧倒していたのですから。
それでも、良い所を持って行かれてしまうのは彼の宿命なのかもしれませんが。いやもう、殆どSランクに両足突っ込んでる気がするんだけれどなあ。ジーシン相手くらいなら、もう勝てるくらいになっていてるんじゃないだろうか。
そんでもって、久々のシャルル復活。もっと劇的なパワーアップをして帰ってくるのかと思ったら、実のところこのひとも石動先輩と同じく努力型だったんですよね、そう言えば。何気に強くなり方が玄人趣味すぎて、派手なのか何なのかよくわからないあたり、非常にシャルルらしいというか、ギャンギャンうるさい先鋭すぎる性格と裏腹に能力の方はすげえ地道で繊細なのよねえ、というのを改めて実感させられたのでした。

と、ここからさらに本命襲来かー。やべえ、少数精鋭による襲撃もえげつなかったけれど、波がどんどん強くなる波状攻撃は、ジワジワと焦燥が募ってくる。確実に味方側が消耗してきたところに、真打ち登場だもんなあ。
ある意味、この巻は全部が前座だった、と言っていいかもしれない。これは、次の盛り上がりがどれほどになるか、非常に期待してしまう。

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 4 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★☆  

我が驍勇にふるえよ天地4 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 4 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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ベルエンス平原にて宿敵アドモフ帝国の軍勢を退けたレオナート達。だが、恐るべき智将レイヴァーンの悪魔的な計略は、彼らに少なからぬ代償を支払わせた。時はクロード暦二一二年。新年の風はレオナートの城下へと新たなる傑物を運ぶ。吸血皇子の“伝説伝承”に魅せられた頼もしき仲間を得て、機は遂に熟す―約束の故郷・アレクシス州リント奪還作戦、始動!「―征くぞ」言葉は要らない。恐れよ、我らは取り戻す―。魔法がなくても胸が躍る!痛快にして本格なるファンタジー戦記、権謀術数飛び交う怒濤の第4弾!!
綺羅星の如く集まる将星たち。戦記ものかくあれど、ここまで自陣のメンツを豪華絢爛に揃えるケースは珍しいなあ。銀英伝の帝国陣営とか、アルスラーン戦記の十二翼将かという勢いである。
レオナート軍の中でも将帥としては最上級だったエイナム卿があんな形で脱落してしまったのでどうなるかと思ってたけれど、アランが本隊を預けられるほどの良将に成長しましたからねえ。レオナートを除くと大軍を率いる統率力の持ち主は今のところ彼だけだからなあ。いやでも、その割に敗戦率や損害率けっこう高い気がしますけれど、アラ公。
直接戦う人材もさることながら、後方支援体制の方もしっかりしてるんですよね。このあたりは、ロザリアに薫陶を受けたメイドさんたちが、内閣官房よろしく官僚組織として非常に強固に組織と人材を形成してるんですよね。それが、レオナートの領地の政経を安定、以上のメキメキ経済成長する発展地域に仕立ててる。レオナート自身は武辺寄りで決して内政に関して得手ではないんだろうけれど、彼自身勉強を欠かさないし彼の考えや手が及ばないところも、官僚組織が機能し、レオナートがそれに積極的に承認を与えているために、レオナート個人の能力を上回ったところで、領地が回ってるんだろうなあ、これ。
もうロザリアの人材育成の賜物なんだけれど、メイドさんたちのみならずレオナートはこのロザリアの遺産を、リント奪還作戦含めてとても良く運用してるのが見て取れる。
にしても、ここからさらに軍師枠を増やすとは思わなかったけれど。しかも、またロザリア塾の門弟である。シェーラがロザリア門下の中で「一・二位を争う」軍略家、と唯一無二扱いでなかったのはこのためだったんか。いや、キャラ紹介を見た時咄嗟に新たな敵キャラか、と思ってしまったほどにドギツい彼女。なるほどなるほど、シェーラが諸葛亮だとすると、彼女ジュカは龐統ってところなのか。キャラの極悪っぷりからして法正っぽくもあるけれど。
たった一人の神算鬼謀で、アドモス帝国はレイヴァーン自慢の若手幕僚たちの作戦を尽く潰してみせるジュカ。いや、潰すというよりも彼女の場合、対処療法じゃなくて完全に自分の思惑通りに相手を誘導する、選択肢を対策を打っている範疇でしか与えない、というすべては手のひらの上というやり口なので、これは敵からしたら敵わんよなあ。だからこそ、予想外の一手には脆かったわけなんだけれど、個人的にはレイヴァーンのあの逆転劇にはあんまり納得できなかったり。そんな都合よく毒なんか仕込めないよー。全軍に行き渡るような量の、しかも川に流して薄まらない濃度のものを軍勢が向かい合うタイミングで効果を発揮するように調薬して、しかも相手に気づかれないように無色透明無臭無味のものを準備して、相手が飲料水として汲むタイミングで流す、って言うほど簡単じゃないよ。
歴史上において、経口摂取した毒によって軍勢が戦闘不能に陥って敗走した、なんて合戦の例あるんですかね。病が流行って、というのはよく聞くけれど、往々にしてそういうのは長期の対陣による環境の悪化に寄って蔓延るものだし、こんな毒の一撃によって、というケースは寡聞にして知らないなあ。
レイヴァーンやロザリアの言い分は凄くよく分かるんだけれど、盤上をひっくり返す一手というのはもっと政治的・戦略的な一撃であってほしかった。これだと、軍略においてジュカがシェーラに総合的に敵わない、というロザリアの評価が妥当なのかよーわからんし。シェーラなら、戦争芸術とはかけ離れた汚い手もちゃんと考慮する、ということなんだろうけれど。
結果として凄まじい大敗になってしまったんだけれど、これで幹部クラスの人的被害が出てしまうんだろうか。ほとんど潰走に近い形になってしまったようなので、かなりヤバイっちゃヤバイのだけれどこんな戦いで人材を失うのもちょっと納得行き難いなあ。まあそういう理不尽も戦記の妙味としてありっちゃありなのですけれど。
ところで、女っ気のないアランくんですけれど、何気に今回登場したジュカがそのお相手候補なのか、と穿っていたのですが、あんまりそんな雰囲気なかったですなあ。違うのかなあ。アランくんなら、わりとあの手の悪口雑言系女子にも適正ありそうなんだが。
一方でレオナートは長駆、リントをダイレクトアタックすることに。本来なら兵站の問題とかもあるのでしょうけれどそう言えばレオナートって、リント近郊に既に多くの開拓兵を仕込んで隠し村みたいなのを多数作ってたんだっけ。ある意味それが兵站基地としても機能するから、補給は問題ないのか。
今までかち合わなかったレイヴァーンとイグナートが、お互いの戦場で勝利したことでついに直接相まみえる。今後も、レイヴァーンが好敵手として立ちふさがり続けるかの試金石、でもあるんだろうなあ、次巻。
しかしシェーラさん、そろそろいい加減陥落させないと、横から王子様掻っ攫われますよ。今回けっこう危なかったですし。わりと現状のイチャイチャで満足しちゃってるっぽいけれど、もうちょっと危機感持たないとw

シリーズ感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 18 ★★★★   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 18 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 18】 あわむら赤光/refeia GA文庫

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そして漆原静乃は目を醒ました。繰り返し見る同じ夢、前世で会った冥王シュウ・サウラの物語。愛しい声がつむぐのは“冥府の魔女”として知られる静乃の本当の名―。一方、六翼会議のアジトを突き止めた諸葉たちは迷宮内部へと強行突入を決める。囚われた仲間を救うべく亜鐘学園の精鋭は謎めく罠に挑む。その先で、遂に邂逅した六翼最速の剣士レナードと諸葉。ありえざる必殺の終焉剣と、常識破りな諸葉の太極―奇しくも似た業をぶつけあう、究極の一騎打ちの結末は?見よ、戦技全てを超えし刹那を!!閉ざされた静乃の記憶が、悪夢の如き奇跡を顕現させる学園ソード&ソーサリィ第18弾!!

丈弦先輩、大金星どころじゃないよこの戦果!! すげえすげえ、テンプレートに全く負けずにやり抜いちゃったよ。いいなあ、こういうありがちなパターンを一切合切無視してみせるの。お約束に縛られない、だからといって奇を衒うわけじゃない真っ向勝負でひっくり返してくれるの、見ていて痛快なんてものじゃなかったですよ。
今回は思いっきり静乃メインの話ではあるんだけれど、それとはまた別にレナードを中心にすげえ男臭いやり取りが随所に見受けられて、わたくし大満腹の大満足ですよ。
石動先輩も、あれだけ生真面目で職務に忠実な性格と裏腹に道を踏み外しても強くなることに拘るバトルジャンキーの側面が丁度レナードとの戦いに出てて非常に良かった。敵同士にも関わらず、生涯最高の戦いに対する想いを汲んでしまうあたりなんぞ、漢のロマンにズブズブに沈み込んじゃってまあ。でも、それがいい。
そんでもって、諸葉という主人公はそんな男心を見事に震え響かせ沸き立たせてくれる男なんですよねえ。女にもモテるんだけれど、この主人公それ以上に男の方にベタ惚れされてしまうんだけれど、レナードとの戦いなんか見てると、そのあたり嫌というほどわかってしまう。強い弱い云々じゃないんですよね、敵味方とかそんなん関係なくて、自分が貫き通したものに関して誰も理解してもらえなかった領域、階梯のことだろうと、それこそ自身がわかっていなかった部分まで理解してくれる。自分がこの上なく認めて焦がれる相手が、これ以上無く自分を認めて理解してくれた時の、この歓喜はそれこそ当事者にしかわからんのだろうけれど、あの嬉しそうなレナード見るとなんも言えんわー。
良い、戦いでした諸葉・レナード戦。

そんでもって、今回のメインである静乃。これまで彼女自身思い出せていなかった前世のことが浮かび上がってくるのだけれど、なるほど。これまで、諸葉には2つの前世がある、という話に関してその過去を断片的に思い出すシーンは度々あったけれど、じゃあ恐らく二度目の人生だったシュウ・サウラの時は前世の記憶なんかは蘇らなかったんだろうか。2つの前世は断絶して無関係のままだったんだろうかという点についてはずっと気にはなっていたところだったんですよね。その答えが今回明らかになったわけで……。
めっちゃ絡んでるじゃないか!!
しかも、むしろシュウの方じゃなくて静乃の前世であるエルメナの方がガッツリと。何気に、静乃の前世の真名が驚愕の事実だったんですよね。しかも、シュウとの出会いのきっかけが彼の人の導きだったというのなら、彼女がずっと懊悩し続けていたのも無理からぬこと。
色々と複雑でモヤモヤとしたものを抱えた静乃だったんだけれど、この二度目の生で彼女は因果を吹き飛ばし、また靄を払う太陽の光を得たわけだ。
なんかもう、静乃がサツキのこと実はメチャメチャ好き、今となっては諸葉と同レベルでサツキのこと大好き、というのも物凄い勢いで得心出来てしまった。そりゃあ好きだわ。愛してる、と言って過言ではないくらい好きだわ。実は隙あらばペロペロくらいしたいんじゃないのか、これ?

諸葉の方よりもむしろ静乃の方でサツキ好き好きなテンション上げまくったというところで、あのラストの展開を持ってくるというのは、なんかもうすげえですわ。これはもう、次どうなるんだよ!!? とテーブルばんばん叩いて前のめりにならざるを得ないですよ。ここしばらく、このシリーズ次の巻への引きが毎回凶悪すぎますがな。しかも、その引きが肩透かしにならない怒涛の展開が毎回冒頭から発生するわけで、くぅ魅せ方引き寄せ方心得てるなあ。

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 3 〜アレクシス帝国興隆記〜 ★★★★  

我が驍勇にふるえよ天地3 〜アレクシス帝国興隆記〜 (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地3 〜アレクシス帝国興隆記〜】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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クロード帝国各地で勃発した、未曽有の大叛乱を征伐したレオナート。その武功により、広大なるディンクウッド州を下賜され、彼の常勝軍とともに州都レームへ入城を果たす。季節は冬。レオナートは在りし日の伯母の姿を思い浮かべ、最良の領主たらんとする。大州を完全に掌握し、憎きアドモフ帝国に対抗すべく着実に力を蓄える日々。しかし、春を待たずして、軍靴の音が北より押し寄せる。アドモフ、来襲―!
「天におわすロザリア様よ、ご照覧あれ―全軍突撃!!」
魔法なし!痛快にして本格なるファンタジー戦記、これぞ“吸血皇子”の伝説伝承たる激震の第3弾!!

うわぁ、第三王子のやり口がえげつないなんてもんじゃないなあ。攻略したディンクウッド州がレオナートに下賜されるのを見越して、仕える人材は根絶やしにした挙句にわざと奸臣の類が残るような降伏条件を出したり、とある意味人材の焦土戦術というべき嫌がらせなんですよね。同じ国内でそこまでするかー、と思うんだけれど、アドモフ帝国という外敵が居ても、クロード帝国内ももはや実態は群雄割拠状態という認識なのか。
本来ならここまで広大な領地から人材を消し去られるとどうしようもなくなるものだけれど、同時にしがらみもなくなっているということでもあり、大胆な政策を打ち出せるということでもある。いや、既得権益だけは見事に残してくれているので、本来ならもっと政務に滞りが出てもおかしくはないはずなんだけれど、レオナートの場合出自が根無し草ではなく仮にも皇族であると同時に文武に多くの人材を抱えていたロザリアの財産をそのまま受け継いでいたからこそ、対処ができたんだろうけれど……ここまで文官側にも綺羅星を抱えていたとはなあ。辣腕の法曹関係者と裏社会のドンという秩序の裏表を担える柱を抱えているとか、領地のない根無し草だった人物に揃えられるもんじゃないですしねえ。
その意味では、何も持たないゼロからの出発ではなく、レオナート一人の物語というよりもレオナートを代表にして後継者とするロザリアの薫陶を受けた遺児たちの復仇戦とも言えるのか。
今回の新たな「吸血皇子」のフォークロアの誕生となるエピソードもまた、遺されていく者の想いを一緒に連れていく、というものでありましたし。過去に強くこだわりながら、その過去に引きずられずに先へ先へと血風切り拓いて進んでいく、これはそういう物語なのだ。
あの人が何もなし遂げられないまま無念のうちに死んでいく展開は正直かなりショックだったんですよね。彼こそは、正負どちらの面に転んでももっと劇的な展開の末の結末だと思っていただけに、こんな中途半端な形で無情に、無慈悲に終わってしまうとは予想だにしていなかっただけに。
でも、だからこそレオナートがその無念を背負っていく、その想いを連れて行くという姿が、吸血皇子レオナートという人物の特別な伝承として成立することになったのですね。これ以降、吸血王子の名の意味は変わってくるはずですし、レオナートが率いる軍勢の持つ空気もまたちょっと変わってきかねないのですけれど、際限なく
重荷を背負い続ける宿命を得たレオナートが果たして潰されずに行けるものか。潰れたら、闇落ちしそうな属性なんだよね、吸血皇子って。シェーラのメンタルケアがこれまで以上に重要になってくるんじゃないだろうか。ある意味、新たなレオナートのフォークロアに呑まれないのって、シェーラくらいだろうし。親友のアランですら、これに関しては掣肘を加える側にはならないだろうし。
しかし、アドモフ帝国側の軍制は凄まじいなあ。この時代としてはあり得ないレベルなんですよね。精鋭のみならず、万単位の軍勢の一兵卒までここまで訓練が行き届いてるって。
コストどれだけ掛かってるんだろう。
本来ならこれほどの集団連携戦術……集の力に、個の力は抗しきれずに敗退するというのが歴史の流れなのだけれど、本作は敢えてその逆を行くのだから堪らない。アドモフ帝国側の司令官ナイヘバッハは自己評価の低さとは裏腹に、名将と呼んで過言ではない相手だっただけに、出来れば陰謀の絡まない真っ向勝負で戦えればと思える人だっただけに、あの参謀若造五人衆には怒りがたまるじゃないですか。
アドモフ帝国側の宿敵となるだろうレイヴァーン、これは好敵手というよりも仇敵として立ち塞がってきそうだ。

1巻 2巻感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 17 ★★★☆  

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 17 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 17】 あわむら赤光/ refeia GA文庫

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ランクSの知られざる一面、解禁!?

「見境なくフラグ立てる兄様ね! 」
お好み焼き屋の娘を襲う非道な借金取りを通力無しで撃退せよ!?

「おいたわしや……エドワード様」
作曲に悩むエドを救う、AJの献身的過ぎる職権濫用は吉と出る?

「私はアメリカ支部長に頼みがある」
日本に馴染みはじめたレーシャがアーリンに頼んだ武装がヤバい!

そして、諸葉が過ごす普通だけど普通じゃない『特別な一日』の最後に待つものとは――!?

《白騎士機関》各国代表が力の限りに日常を謳歌する、秘密と油断のオフショットが目白押し!!
さあ、語られざる物語を紐解け!
新たな魅力が満載の超王道・学園ソード&ソーサリー第17弾!!


「お好み焼きソースは危険の香り」

そう言えば本作では一般人の人ってあんまり出てこないので、セイバーたちの認知度っていまいちわからなかったのだけれど、思った以上に伏せられているのね。まあ、ヤクザ如きが相手になるわけでもなく。ってか、野良セイバーなんてものが居るのか。ヤクザの用心棒やってる時点で程度が知れるけれど。


「サー・エドワードのスランプ」

あれ? 白騎士エドワードって本業で作曲家なんてプロフィールあったんだっけ? 話題には出てたかもしれないけれど、全然覚えてなかった。まあイギリス編は基本的にAJさんの暴走を楽しむのが主だわねえ。それなりにイギリス支部もキャラは揃っているはずなんだけれど、アンジェラさんが毎度毎度強烈過ぎて他の人が完全に存在感消え失せてしまってる。それくらい、アンジェラさんが面白強烈すぎるんですけれど。ってか、エドワード絡みの時のAJって、ヤバイどころじゃなくブチギレすぎでしょうw この狂犬に仕切られてるイギリス支部って同情に値する。そんでもって、この狂犬とじゃれ合って遊ぶのが大好きな諸葉は十分おかしいw


パリ半妖夜譚

副支部長を失って一番荒れまくってた頃のシャルルさん……普段とあんまり変わってないような! 基本的に傍若無人で人の話を全く聞かない唯我独尊だもんなあ。ただ、このシャルルさんの場合、無茶苦茶な言いようにハイハイと応じているよりも、激しくツッコミ入れていた方がレスポンスがいい気がするんですよね。対応はそっちの方がいいんじゃないだろうか、と諸葉や今回のリゼットという女学生の言わずにはいられないツッコミの応酬を見ているとそう思うわけで。口は悪いけれど、本当に度し難いほど悪いんだけれど、しかも無自覚で融通無碍なんだけれど、それでもいい人なんだよなあ、シャルル。絶対関わり合いたくないタイプではあるけれど。突っ込み入れるのも大変だししんどいんだぜぇ、と諸葉の疲労度を見ているとよく分かる。その意味では、ガンガン文句言えるこのリゼットは有望株なんだがなあw


「暗殺魔法少女」

作者、ほんとレーシャが好きというか、使いやすいんだろうなあ、というのがよく分かる話である。確かにこのわりとネガティブな割にマイペースで天然なママ押しが強いレーシャって、誰を絡ませても自分ペースで引っ掻き回せるので、何気に日常コメディパートでは万能選手なのよねえ。いや、もう本当に相手選ばないので。あの奇人極まるアメリカ支部長と絡ませても、お互いに化学反応起こしてえらいことになってるしw ツッコミがないまま際限なくどこまでも行ける組み合わせだw


「ユーリ・オグレビッチの謎(性別的な意味で)」

ちょっ、えーーー!? 現状ロシア支部の最大戦力でカティアの唯一無二の相棒、というポディションのユーリ。大人しめの女の子キャラだと普通に思ってたんだけれど、え? なに? 性別不明キャラだったの!? まさかの男の子疑惑!! どころか、自分の性別をどちらにも見せて真実を見せずにほくそ笑んでるあたり、思いっきり魔性キャラなんですけれど。こんなにかわいい子が女の子のはずはない!?


「アンジェラ・ジョンソンは吠え面をかかせたい」

今思い返しても、諸葉とAJの二人のロシア行はシリーズ屈指の面白さだったと思うんだけれど、あれだけ凶暴極まるアンジェラさんが、あれだけやりたい方だ諸葉に振り回されるのは、見てて愉快極まる! アババババ、とか言ってるアンジェラさん大好きよ?
振り返ってみても、諸葉がこれだけ遠慮なしに甘えるのってアンジェラさんくらいなんですよねえ。もう好き勝手弄ってるし。どれだけアンジェラさんのこと大好きなんだよ、というくらい。これで、二人ともお互いに恋愛感情はこれっぽっちもないのだけれど、だからこそ気の置けないやり取りが出来るんでしょうねえ。


「灰村諸葉の特別ではない一日?」

ハッピーバースデー。こうしてみると、諸葉くんの生活と言い人間関係といい、充実してますなあ、楽しそうですなあ。女の子だけじゃなく、同年代の友人たちや先輩にも恵まれて、突出した存在にも関わらずまったく孤立せずに同じ輪の中にいるというのは、諸葉の性格も然ることながら周りの連中もイイやつらなんだよなあ。


最近出番なかったアンジェラさんや、ユーリの新境地が見られたり、とこういう短編集もシリーズ長くなってくるとありがたいものです。

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 2 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   

我が驍勇にふるえよ天地2 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 2 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/卵の黄身 GA文庫

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ボロロロスでの激戦を制し、吸血皇子の呼び名を名誉あるものへと変えつつあるアレクシス候レオナート。時を同じくして、大陸南部より憎き四公家の一角・グレンキースが挙兵したとの報せが届く。その大軍は名だたるブレアデト“教導”傭兵団に鍛え抜かれ、まさしく精強無比。レオ達はこの強敵を迎え討つべく南征を決意するが、その先で出会ったのは、四公家の手から逃れてきた幼い姫と白銀の騎士。二人がレオに求めた、唯一つの願いとは―?集えよ!誇れよ!レオナートの御旗と共にある栄光を!痛快にして本格なるファンタジー戦記、英雄女傑入り乱れる第2弾!!
やっぱり軍師がムードメーカーというのは新鮮だなあ。陰気とは言わずともその堅苦しさから決して陽気とは言えないレオナート。彼って生真面目である分、結構内向きに考え込む傾向があると思うんですよね。そんなレオナートに常に寄り添うシェーラはフォークロアという合言葉を用いながら、レオナーとの思考を外側に引っ張り続けてる。加えて、首脳陣の雰囲気が重苦しくなったら率先して場を盛り上げて空気を軽くするんですよね。そうして場が和んだのを見計らって、決定打となる策を食後のデザートみたいにポンと提示して見せるのだから堪らない。これだけ場を掌握し続けているにも関わらず、シェーラは常に主導権そのものはレオナートに任せ続けて、彼女の存在感というのは見事にレオナート軍のマスコットみたいなポディションに収まっているのである。レオナート軍の幹部連中も、シェーラに対しては一目置きながらもどうしてもマスコット的振る舞いやムードメーカー的な言動が強く印象に残っているのか、彼女に対する接し方に自分よりも遥かに頭の良い人間に対する気後れや敬意の類が殆ど見当たらないんですよね。それでいて、ある意味ただの軍師などより言葉が届きやすい心の距離感にとどまっている。
軍師シェーラのこれはレオナート軍の外部の方が徹底しているかもしれない。レオナート軍以外の人間にはシェーラという軍師の存在はほぼ知られてないんですよね。レオナートという恒星が眩すぎて、敵対した相手はついついレオナートにばかり目を奪われて、それ以外に意識が行ってないところが見受けられる。
これに関しては、レオナート以外の諸将に関しても同じかもしれない。ちょっと二巻の段階でこんなにたくさん居ていいの!? というくらい、綺羅星のごとく色んなタイプの将星が集まってるんですよね、レオナート軍。攻勢に強いタイプばかりじゃなく、アレン君なんか今回ちょっと渋すぎないかい!? と思うくらい通好みの用兵見せていましたし、あれアレンくんみたいな若造がやるような指揮じゃないでしょう、地味なのが逆にめっちゃカッコいいんですが。また、前回降伏した中から売り込んできて新しく軍に加わったトラーメ。これがまた、食わせものである分、いい仕事するんですよね。まともに戦っても実に粘り強い戦い方をするし。レオナートとその直属部隊が呂布みたいな無茶苦茶な攻撃力と機動力を持っている分、見た目の派手さは全部レオナートが持っていくんだけれど、他にレオナートに伍する将であるエイナムもどんと構えているわけで、これだけ土台のしっかりした指揮官と部隊が数揃ってたら、そりゃ強いしレオナートを自由自在に遊軍みたいに動かせるわ。シェーラも、これだけレオナート好き勝手動かせたら楽しいだろうなあ。
神出鬼没、いつでもどこにでも現れるレオナート作戦、あれは敵からしたらひでえ悪夢だわ。いやでも、直属部隊は最初から分散して配置しておいて、レオナートだけあっちこっち派遣して、という作戦は各個撃破の一番難点である最適な場面での戦力の集中というのをレオナートと騎馬のザンザスだけに頼れるわけだから、そりゃバンバン決まるってなもんである。トドメに、獣使いティキの鷹によってリアルタイムで敵の動きを把握できてるんだから、シェーラやりたい放題である。
やっぱり戦記モノというのは個人の無双ではなく、群像劇として主人公以外にも推すことの出来るキャラが居たほうが、それもたくさんいた方が盛り上がるんですよね。
グレンキースの係累となるレオナートの妹姫や、彼女の脱出行を助けることになり彼女の騎士となるクルスという、実にこう堪能しがいのある味方勢力も出てきましたし。ってか、姫様可愛いなあ。あの公爵からどうしてこんな孫娘が、という聡明さと行動力を備えた賢姫なんだけれど、クルス相手にだけ恋するポンコツ姫になっちゃって、もう可愛い可愛い。

1巻感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 ★★★☆   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16】 あわむら赤光/refeia GA文庫

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二年生の夏。雷帝の跡を継ぎ、ロシアの代表となったカティアの計らいで黒海での遠征合宿に向かった諸葉たち。しかし一時の憩いを破るようにエドワードから不穏な報せが。
「ロシア支部幹部九名が謎の失踪を遂げている。カティア女史にはくれぐれも油断しないようにね?」
六翼会議とカティアを結ぶ裏切りの線をほのめかし、エドワードは諸葉に密偵任務を与えるのだが―猶予はわずか三日間、果たして諸葉は最凶最悪の陰謀を暴けるのか!?振るえ、聖剣魔剣の絶なる連技!切ない想いが奏でる魔の唄を打ち砕け!信じた友のために清濁あわせて再びのロシアを往く、超王道学園ソード&ソーサリィ第16弾!!
そうだよなあ、世界各国の支部の中でも雷帝の恐怖政治によって統治していたロシア。諸葉に敗れたとはいえ、雷帝ヴァシリーサが健在だった頃はカティアも彼女の権威に乗っかって自由にあれこれ出来たかもしれないけれど、彼女がいなくなってしまったらそりゃ雷帝に抑えつけられていたものが好き勝手しだしますわなあ。元々力と恐怖によってねじ伏せ蓋をしていたものに、カティアがどれだけ対抗できるか。
彼女が最悪を逃れるために最低の選択を選んでしまったのも、悪魔の囁きにうなずいてしまったのも無理からぬところがある。というか、否と言えない状況まで追い込んでどうやっても提案に乗らないといけないところで、甘言を弄するあたり、六翼会議のやり方は実に巧妙で悪魔的なんだよなあ。そもそもの原因であるヴァシリーサを殺ったの、あんたらだってのに。

しかし、ここでしっかりとカティアの裏切りの情報を掴んでしまうのが、さすがは諜報のお家元である大英帝国のエドワード卿である。確かに六翼会議に一手も二手も先手を取られてしまっているものの、未だに本当に致命的なまでに状況が瓦解していないのは、これエドワードの功績だよなあ。彼がガッチリと根本を抑え、火消しに諸葉が駆けまわることで最悪は打開しつつなんとか次へ次へとつなげることができている。救済措置についても諸葉の打診から鐘を突くように対応してみせてくれてるし、エドワードの頼もしさは本当に助かる。
確かに切り崩しはウケてしまっている一方で、日本支部、というか諸葉たちの学園単体で見ると確実に戦力は向上してるんですよねえ。今回、これまでで一番えげつない敵だった人型魔神の大群に対して、諸葉単体での無双ではなく、ちゃんと次世代に世代が変わった実戦部隊で対抗できていたわけですから。特に、校長となった石動先輩抜きでこれだけ戦えたら大したものでしょう。新戦力の田中くんも然ることながら、特にめぼしい飛躍を見せていたのが春鹿で、Aランク昇進もこれなら文句なしですわ。間違いなく今回の戦いのMVPは彼女。ある意味、彼女が駆けまわることで戦線を維持していたようなものですしね。
ついに対異端者戦にデビューとなったエレーナも、これは一撃必殺要員として重要な役割を担えそうですし、先輩がごっそりと抜けてどうなるかと思った実戦部隊も、様々なポディションで優秀なメンバーが出てきて陣容固まってきたなあ。

ラスト、丈弦先輩がまたぞろえらい危ないところまで足踏み入れちゃってるんですけれど、死亡フラグじゃないですよね!?

シリーズ感想

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ ★★★★   

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

【我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~】 あわむら赤光/ 卵の黄身 GA文庫

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天下無双―アレクシス大帝、レオナート一世の驍勇は真実そう評される。しかし、後に大陸統一を果たす彼も、若き日には“吸血皇子”の汚名を着せられ、故郷を奪われた、武骨で不器用な青年でしかなかった。これは、大反撃の物語である。再起を誓ったレオナートはまさに一騎当千!そして一本気な彼に惹かれて集うは、神とも魔物とも例えられる数多の名将、賢者、才媛、奇才。やがて彼らは腐敗した祖国を呑みこむ一大勢力となり、群雄する大国全てと渡り合っていく!痛快にして本格―多士済々の英雄女傑、武勇と軍略が熱く胸を焦がすファンタジー戦記、堂々開幕!!
真っ向勝負な戦記だなあ。主人公からして実に男臭い。無骨で寡黙で硬派な青年というと戦記物の主人公としてはどうしても愛嬌に欠けてしまうのだけれど、それを補うのが軍師にしてヒロインであるシェーラなのでしょう。作中でも触れられていますけれど、シェーラって軍師としてはかなり異質なんですよね。軍略謀略を司り、物事の裏の裏まで勘ぐり操ってみせる軍師という役割の人間は、どうしたって人間というものの裏側や心の闇を覗くせいか、ある種の陰を帯びているキャラが殆どなんですよね。頭が良すぎるが故に、物事に対しても人間に対しても達観し、或いは苦悩している。厭世家であったりキレキレすぎるカミソリのような人だったり、皮肉屋だったり必要以上にクールだったり。
ところがところが、このシャーラという少女は軍師でありながら、ひたすらに陽の人間なのである。わりと悪辣な手段を取ったり、危ない橋を渡る作戦を導き出したり、と戦場の軍師として戦国乱世の謀臣としてやることはやっているのですが、そこに闇を感じさせないのである。むしろ、その明るく天真爛漫なキャラクターでレオナーととその一派のムードメーカー的な役割を担っていて、その愛嬌たっぷりの在り方はマスコット的でもあり、周りの人たちの不安や絶望を才知と雰囲気の両方で振り払うキャラなのである。
そんな彼女に懐かれ、ひっつかれることで……そんなシェーラにいちいちちゃんと真面目に相手をして、構って、応じることで、本来寡黙なレオナートにも、その掛け合いで妙な愛嬌が生じて、暑苦しいだけじゃない微笑ましさ、ちょっとした隙のような真面目故の可愛らしさ、みたいなものが垣間見えてくるのである。
シェーラって娘が、レオナートという主人公の魅力を引き立ててるんですよねえ。これは、よいコンビなのです。
そして、戦記物といえば群像劇。主人公の傍らには、綺羅星のごとく将星が集まってくるのですが、意外なことに男率結構高め!! ライトノベルの戦記物だとどうしても女性キャラが群がってくるし、そういうのも好きなのですけれど、今作は男臭さと暑苦しさを雄叫びを浴びるように堪能するのがもっぱらの楽しみ方じゃあないですか。やっぱり、男同士の揺るぎない友情というのはいいものなんですよ。親友の危機に、助けに来たぞ、なんて野暮なことは言わず当たり前のように、叛逆の疑いを欠けられた友のもとに馳せ参じる。この情熱的な自然体の素晴らしきかな。
やっぱり、戦記物の主人公は情の厚い人の方が読んでいて痛快なんですよね。強さや能力で人を引っ張る以上に、その情の厚さ、熱さ、篤さに周りの人たちが惹かれ、集っていく話が好きなんだよなあ。

ちょっと残念だったのは第二王子の体たらくよりも、その黒幕だった公爵の方ですか。凄い大物感があったにも関わらず、のあの結末でしたからね。この手の黒幕は非常にしぶとく、前になかなか出てこないことで逆に手の出しづらいところから政治的戦略的デバフをかけ続けてくるからこそ、恐ろしいキャラになるだけに描かれていたポテンシャルの割に不用意だったんじゃないかな、と。いささか、倒した時のカタルシスがその分弱くなってしまった気がします。
とはいえ、この程度はただの前座か。どうも後ろにはもっとえげつない相手が控えているようですし、物語としてはレオナートの旗揚げがはじまったばかりですし、本格的に物語が動き出すであろうこれからが非常に楽しみな期待の新シリーズであります。

あわむら赤光作品感想

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 15 ★★★★   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 15 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 15】 あわむら赤光/refeia GA文庫

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石動が校長となって初めて迎える新学年。戦力増強のため刷新された学園システムの目玉『学内総当たりリーグ戦』も大詰め! その優勝者には、ランクA昇格を賭けた石動校長への挑戦権が与えられる。
果たして、舞台に立つのは、
「邪魔はしないでよ、モモ先輩! 」
「サツキこそ足引っ張るなってば」
サツキ&春鹿の現・学園最強白鉄コンビ! それぞれ諸葉の教えを胸に、不撓不屈の精神で遥かなる高みを目指す!
だがその裏でヂーシンが石動に接近。ひたむきに強さを希求する男が闇の中で交わした『契約』とは?

「――僕は灰村君を越えたい」

届け、邪を払う刹那の閃き!!
信念と友情が燃える、疾風迅雷の学園ソード&ソーサリィ第15弾!!
石動先輩、かっけえなあもう!! 当初から闇堕ちしそうな気配をプンプンと漂わせながら、それでも鋼の意志と生真面目さ、一本気通った性格と克己心で踏みとどまり、真っ当な努力を持って成長を続けていた石動さん。しかし、並のAランクでは足元にも及ばない強者となりながら、超越者の壁は厚く高く、彼は何度も無様に這いつくばり、勝者から見下されながら血反吐を吐くような悔しさに咽びながら、無力に涙することになる。
そう、誰にも慕われ、信頼され、諸葉からも絶大な敬意を寄せられている石動先輩は、無残な敗北者であり続けていたのだ。
彼の強さへの希求は飢餓感に等しいもので、度重なる敗北と大きな強さの壁の存在は、求道者的な在り方ゆえに余計に彼を追い込んでいく。
そう、ここであっさりと闇堕ちしてしまうのなら、所詮石動さんもそれまでの人……というには、今までずっとかっこよくそれ以上に気持ちの良い人であり続けていたので、いつか絶対に来る展開だったとはいえ、どうなってしまうのかとハラハラしていたのですが……。
参った、この人は想像以上の人だった。まだまだ、全然分かっていなかったよ。なんて欲張りで、皆の信頼を裏切らない人なんだ。友人である丈弦先輩のほうがやっぱりこの人のことをわかってたよ。
まさか悪魔の誘惑に乗ってしまい強くなるためなら手段を選ばない! としながらも、だがそうやって得た強さをどう使うかはこっちの勝手だ! とばかりにパワーアップするだけして、力さえ得ればお前は用無しだ、とばかりに動いてしまうとは思わなかった。ってか、そのやり口は普通悪者サイドのやり方ですから。裏切り者とか反逆の弟子の行動パターンですから!!
これを主人公サイドでまんまとやってしまう人がいるとは、この展開は想像の埒外だったよ!
普通の闇堕ちする人は、強さを得るために他のすべてを捨ててしまい、自らが強くなりたいと思った理由を見失って、暴走或いは悪の手駒になってしまうというパターンなのだけれど、この石動先輩という人はもうこれだけ強さを渇望しながら、どうして強さを欲するか、の部分に関しては巌のごとく頑なに揺るぎなく見失わないんですよね。だからこそ、強くなるために手段を選ばなくても、道は見失わない。
いや、カッコいいですわ。これほどがむしゃらに、常人の壁を努力で突き破った人は滅多ないですよ。マジカッコいいですわ。
それでも、S級であるジーシンの壁はまだ厚かったのですけれど、今までと同じように打ちのめされ、地面に這いつくばらされながら、今までと違い今度はついに自らの力で立ち上がり、自らの力で届かないはずの敵に拳を届かすことが叶った。あれほど明確に、壁を突き破った瞬間が描かれたことがあっただろうか。
シリーズ15巻という長きに渡る積み重ねがあったからこそ感慨深い、そこで描かれ続けた石動先輩の葛藤と慟哭がついに報われた瞬間である。そして何より、常人の側であった人がついに超人の域へ努力と意思の力で到達した瞬間である。名実ともに、石動先輩は諸葉たちと同じステージへ這い上がってみせたのだ。
もうね、カッコいいですわ。男惚れですわー。
この人の凄いところは、あれだけ強さを求めながら、その求める強さを持っている人に対して一切嫉妬しようとしなかったところなんでしょうね。悔しく思い続けながら、しかし妬ましくは思わなかった。その高みに至りたいと願いながら、その高みに居る人を自分と同じ位置に引きずり下ろしたいと思うことはなかったのである。
ただただ、自分がその高みたるステージに上がりたかった。そこに居る人に憧れた。これぞ、求道者というものだったんでしょうなあ。

そして、彼のそんな克己心は彼ほど凄まじくはなくとも、彼の後輩たちに着実に伝わり、感化し続けている。春鹿の成長しかり、サツキのあの悔し涙もまた然り。
主人公たる諸葉の圧倒的な存在による牽引だけでは、ここまで学園全体の雰囲気が向上したりはしなかったでしょう。強すぎる彼におんぶに抱っこになってしまい、さて他の生徒たちが果たして戦力となり得たか。
まー、なんにせよ今回ばかりは石動先輩オンステージの主人公回と言わざるをえないでしょう。もうこの人が全部持ってっちゃったもんなあ。どうやら、石動先輩の戦い、彼の得た能力を目の当たりにしたことをきっかけに、ある意味頭打ちだったレーシャも、どうやらヒントを得てパワーアップフラグが立ったみたいですし。
相手方は強力だけれど、静乃がマジモード入ったのも含めて、味方サイドの底上げがだいぶ叶ってきた感じだなあ。
にしても、静乃さん、びっくりするくらいサツキと打ち解けだしたなあ。打ち解けたというより、甘やかしだしたというか、可愛がりだしたというか。弄り方にラブが感じられるようになってきたぞw

シリーズ感想
 
9月14日
【ダンジョン飯 8】
 九井 諒子(ハルタコミックス)

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【ヒナまつり 17】
 大武 政夫(ハルタコミックス)

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【欅姉妹の四季 3】
 大槻一翔(ハルタコミックス)

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浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。
 友麻碧(富士見L文庫)

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あやかし万来、おむすび処はじめました。 押しかけ仮旦那と恋患いの狐
 蒼井 紬希(富士見L文庫)

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神華後宮厨師伝 偽りの天は花梨で邂逅す
 真楠ヨウ(富士見L文庫)

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織ノ王国物語 七番目の王子と忠誠の剣士
 あさぎ 千夜春 (富士見L文庫)

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仮そめ夫婦の猫さま喫茶店 なれそめは小倉トーストを添えて
 岐川 新(富士見L文庫)

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ここは書物平坂 黄泉の花咲く本屋さん
 新井輝(富士見L文庫)

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華仙公主夜話 三 その麗人、後宮の禍を祓う
 喜咲冬子(富士見L文庫)

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【反逆のソウルイーター ~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~ 1】
 玉兎(アース・スター ノベル)

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【領民0人スタートの辺境領主様 3】
 風楼(アース・スター ノベル)

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【元英雄は平民として暮らしたい~勇者パーティを理不尽に追い出された俺。これを機に田舎で暮らし始めたけど、周りが俺をほっといてくれない 1】
 茨木野 (アース・スター ノベル)

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【即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 7】
 藤孝剛志(アース・スター ノベル)

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【二度転生した少年はSランク冒険者として平穏に過ごす~前世が賢者で英雄だったボクは来世では地味に生きる~ 3】
 十一屋 翠(アース・スター ノベル)

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【優しさしか取り柄がない僕だけど、幻の超レアモンスターを助けたら懐かれちゃったみたい】
 ねこ鍋 (アース・スター ノベル)

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【魔剣使いの元少年兵は、元敵幹部のお姉さんと一緒に生きたい】
 支倉文度(モーニングスターブックス)

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【異世界でも無難に行きたい症候群 3】
 安泰(サーガフォレスト)

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9月13日
処刑少女の生きる道 2.ホワイト・アウト
 佐藤真登(GA文庫)

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ゴブリンスレイヤー 11
 蝸牛くも(GA文庫)

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やせいのえいゆう が あらわれた! たたかう にげる ▼デレる!?
 雪川 轍(GA文庫)

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家に帰るとカノジョが必ずナニかしています 2
 柚本悠斗(GA文庫)

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可愛い女の子に攻略されるのは好きですか?5
 天乃聖樹(GA文庫)

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29とJK 7.~さらば、憧憬~
 裕時悠示(GA文庫)

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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました スピンオフ ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました
 森田季節(GAノベル)

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異世界国家アルキマイラ2 ―最弱の王と無双の軍勢―
 蒼乃暁(GAノベル)

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貴族転生 ~恵まれた生まれから最強の力を得る~
 三木なずな(GAノベル)

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異世界転生で賢者になって冒険者生活2 ~【魔法改良】で異世界最強~
 進行諸島(GAノベル)

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失格紋の最強賢者10 〜世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました〜
 進行諸島(GAノベル)

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【生活魔術師達、世界樹に挑む】
 丘野 境界(宝島社)

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【転生したら宿屋の息子でした 田舎街でのんびりスローライフをおくろう】
 錬金王(宝島社)

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9月12日
【舞妓さんちのまかないさん 11】
 小山愛子(少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)

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【お酒は夫婦になってから 12】
 クリスタルな洋介(ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

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【死神坊ちゃんと黒メイド 7】
 井上小春(サンデーうぇぶりSSC)

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【戦×恋(ヴァルラヴ) 8】
 朝倉 亮介(ガンガンコミックス)

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【進め!ギガグリーン 4】
 藤木 俊(ビッグ コミックス)

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【英雄教室 7】
 新木伸/岸田こあら(ガンガンコミックス)

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【花咲く日本橋おんみょうじ おばけ嫌いですが謎を解きます】
 四葉夕ト (双葉文庫)

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【太秦荘ダイアリー 3】
 望月麻衣 (双葉文庫)

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【イケメン貧乏神と同居はじめました!】
 花井有人(双葉文庫)

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9月10日
【魔法使いの嫁 12】
 ヤマザキコレ(ブレイドコミックス)

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【初回限定版 魔法使いの嫁 12 小冊子付】
 ヤマザキコレ(BLADE COMIC SP)

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【魔法使いの嫁 詩篇.108 魔術師の青 1】
 ツクモイスオ/三田誠(ブレイドコミックス)

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【魔法使いの嫁 詩篇.75 稲妻ジャックと妖精事件 1】
 オイカワマコ/五代ゆう(ブレイドコミックス)

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【スケッチブック 14】
 小箱とたん(ブレイドコミックス)

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【86ーエイティシックスー 2】
 安里 アサト/吉原 基貴(ヤングガンガンコミックス)

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アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへ
 鎌池和馬(電撃文庫)

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解術師アーベントの禁術講義
 川石折夫(電撃文庫)

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シャドウ・サーガ機 歔定の剣と呪いの黒剣−
 西村 西(電撃文庫)

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妖姫ノ夜 月下ニ契リテ、幽世ヲ駆ケル
 渡瀬草一郎(電撃文庫)

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彼女が俺を暗殺しようとしている
 大平しおり(電撃文庫)

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海のカナリア
 入間人間(電撃文庫)

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魔法科高校の劣等生 30.奪還編
 佐島 勤(電撃文庫)

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86‐エイティシックス‐Ep.7 ‐ミスト‐
 安里アサト(電撃文庫)

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ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.20
 聴猫芝居(電撃文庫)

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スイレン・グラフティ 2.もすこしつづく、ナイショの同居
 世津路 章(電撃文庫)

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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!
 明。(カドカワBOOKS)

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最速無双のB級魔法使い 一発撃たれる前に千発撃ち返す!
 CK(カドカワBOOKS)

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聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました
 神山 りお(カドカワBOOKS)

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【修復】スキルが万能チート化したので、武器屋でも開こうかと思います 2】
 星川 銀河(カドカワBOOKS)

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魔王になったので、ダンジョン造って人外娘とほのぼのする 6
 流優(カドカワBOOKS)

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行き倒れもできないこんな異世界じゃ 2.迷子の迷子の子竜ちゃん編
 夏野 夜子(カドカワBOOKS)

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はぐれ精霊医の診察記録 〜聖女騎士団と癒やしの神業〜 2
 とーわ(カドカワBOOKS)

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本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第四部 「貴族院の自称図書委員 VIII」
 香月美夜(TOブックス)

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忌み子と呼ばれた召喚士 2
 緑黄色野菜(TOブックス)

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黒髪の王 〜魔法の使えない魔剣士の成り上がり〜
 やま(TOブックス)

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秘密の仕立て屋さん 2 恋と決意とオネエの微笑
 江葉(TOブックス)

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出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした4
 紅月シン(TOブックス)

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【復讐を希う最強勇者は、闇の力で殲滅無双する 2】
 斧名田マニマニ(JUMP j BOOKS)

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【娘を婚約破棄された最強軍人、国を見限り辺境へ】
 謙虚なサークル (ツギクルブックス)

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【身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記 2】
 力水(ツギクルブックス)

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9月9日
【勇者と紋章のラグナロク 2】
 渡辺 つよし(ドラゴンコミックスエイジ)

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【マケン姫っ! ‐MAKEN‐KI!‐ 23】
 武田弘光(ドラゴンコミックスエイジ)

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【放課後の拷問少女 7】
 BOKU(講談社コミックス)

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【100万の命の上に俺は立っている 8】
 奈央 晃徳/山川 直輝(講談社コミックス)

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【世界か彼女か選べない 6】
 内山敦司(講談社コミックス)

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【可愛いだけじゃない式守さん 2】
 真木 蛍五(KCデラックス)

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【我間乱―修羅― 8】
 中丸洋介(KCデラックス)

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9月7日
JK無双 2 終わる世界の救い方
 津田夕也(レジェンドノベルス)

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魔界本紀 1.下剋上のゴーラン
 茂木鈴(レジェンドノベルス)

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俺はダンジョンマスター、真の迷宮探索というものを教えてやろう2
 北乃ゆうひ(レジェンドノベルス)

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9月6日
【なんでここに先生が!? 8】
 蘇募ロウ(ヤンマガKCスペシャル)

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【ソウナンですか?5】
 さがら梨々/岡本健太郎(ヤンマガKCスペシャル)

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【鬼の又鬼のアモ 2】
 多田乃伸明(ヤンマガKCスペシャル)

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【手品先輩 6】
 アズ(ヤンマガKCスペシャル)

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【怪獣のトカゲ 1】
 山本崇一朗/福地カミオ(少年チャンピオン・コミックス・エクストラ)

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9月5日
【サバゲにGO! はじめてのサバイバルゲーム】
 アサウラ (LINE文庫エッジ)

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【エクストラ・フォーリン・エールワイフ―異世界の奥さんは日本のビールを学びたい―】
 阿羅本景(LINE文庫エッジ)

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【勇者の君ともう一度ここから。】
 みかみてれん(LINE文庫エッジ)

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【CHiLD ―境界からの降臨者―】
 箕崎准(LINE文庫エッジ)

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【翠竜のティリストリ】
 寺田とものり(LINE文庫エッジ)

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【取締役は神絵師】
 水沢あきと(LINE文庫)

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【居酒屋がーる】
 おかざき登(LINE文庫)

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【出雲の阿国は銀盤に舞う】
 つるみ犬丸 (LINE文庫)

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【レールアテンダントガール 車内販売にまいりました!】
 豊田巧(LINE文庫)

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【異世界洋菓子店フォックステイル ラベンダー香る、甘さを忘れた街唯一のパティスリー】
 月夜涙 (LINE文庫)

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ゴブリンの勇者 2
 神虎斉(ドラゴンノベルス)

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魔獣密猟取締官になったんだけど、保護した魔獣に喰われそうです。 2
 飛野 猶(ドラゴンノベルス)

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ファンタジーには馴染めない 〜アラフォー男、ハードモード異世界に転移したけど結局無双〜
 nov(ドラゴンノベルス)

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【最強の魔物になる道を辿る俺、異世界中でざまぁを執行する 2】
 大小判(BKブックス)

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【美味しいダンジョン生活】
 神谷透子(BKブックス)

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【悪役令嬢の追放後! 教会改革ごはんで悠々シスター暮らし 2】
 柚原テイル(KADOKAWA)

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【キリングバイツ 14】
 村田真哉/隅田かずあさ(ヒーローズコミックス)

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【東島丹三郎は仮面ライダーになりたい 3】
 柴田ヨクサル(ヒーローズコミックス)

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9月4日
【異世界居酒屋「のぶ」9】
 蝉川 夏哉/ヴァージニア二等兵(角川コミックス・エース)

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【ダーリン・イン・ザ・フランキス 6】
 矢吹 健太朗(ジャンプコミックス)

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【ぼくたちは勉強ができない 13】
 筒井大志(ジャンプコミックス)

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【終わりのセラフ 19】
 山本 ヤマト/降矢 大輔(ジャンプコミックス)

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【Dr.STONE 12】
 Boichi/稲垣 理一郎(ジャンプコミックス)

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【早乙女姉妹は漫画のためなら!? 5】
 山本 亮平 (ジャンプコミックス)

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【アクタージュ act-age 8】
 宇佐崎しろ/マツキ タツヤ(ジャンプコミックス)

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【神緒ゆいは髪を結い 2】
椎橋 寛(ジャンプコミックス)

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9月1日
【ノブリス・オブリージュ 〜引きこもり令嬢が何故聖女と呼ばれたか 2】
 剥製ありす (MAGNET MACROLINK)

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9月1日
ミリオン・クラウン 5
 竜ノ湖太郎(角川スニーカー文庫)

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ヒマワリ:unUtopial World 8
 林トモアキ(角川スニーカー文庫)

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いつか仮面を脱ぐ為に ~嗤う鬼神と夢見る奴隷~
 榊一郎(角川スニーカー文庫)

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戦闘員、派遣します! 4
 暁 なつめ(角川スニーカー文庫)

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真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 5
 ざっぽん(角川スニーカー文庫)

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魔王学園の反逆者 ~人類初の魔王候補、眷属少女と王座を目指して成り上がる~
 久慈 マサムネ(角川スニーカー文庫)

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魔装学園H×H 14
 久慈 マサムネ(角川スニーカー文庫)

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最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する
 タンバ(角川スニーカー文庫)

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ワンワン物語 6 ~金持ちの犬にしてとは言ったが、フェンリルにしろとは言ってねえ!~
 犬魔人(角川スニーカー文庫)

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妹がブラコンであることを兄だけは知っている。2
 ミヤ(角川スニーカー文庫)

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悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました 6
 永瀬 さらさ(角川ビーンズ文庫)

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竜宮輝夜記 天よ望めよ、恋の久遠
 糸森 環(角川ビーンズ文庫)

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8月31日
魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 9
 手島史詞(HJ文庫)

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常敗将軍、また敗れる 3
 北条新九郎(HJ文庫)

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クロの戦記 異世界転移した僕が最強なのはベッドの上だけのようです
 サイトウアユム(HJ文庫)

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魔術破りのリベンジ・マギア 7.再臨の魔人と逆襲術士
 子子子子 子子子(HJ文庫)

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成り上がり魔王のお忍び天下統一計画
 若桜拓海(HJ文庫)

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8月30日
夢に現れる君は、理想と幻想とぼくの過去
 園生 凪(講談社ラノベ文庫)

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世界は愛を救わない
 海老名龍人(講談社ラノベ文庫)

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異世界誕生 2006
 伊藤ヒロ(講談社ラノベ文庫)

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老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます 5
 FUNA(Kラノベブックス)

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暗黒騎士様といっしょ! 3.嘘つきは恋泥棒の始まり
 笹木さくま(ファミ通文庫)

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学園一の不良娘がオレにゲームを作って欲しがっている
 雪月花(ファミ通文庫)

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航宙軍士官、冒険者になる 3
 伊藤暖彦(エンターブレイン)

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三大陸英雄記 2
 桜木桜(エンターブレイン)

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双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。2
 池中 織奈(エンターブレイン)

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【失格から始める成り上がり魔導師道! ~呪文開発ときどき戦記~ 1】
 樋辻臥命 (GCノベルズ)

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【ガチャを回して仲間を増やす 最強の美少女軍団を作り上げろ 7】
 ちんくるり(GCノベルズ)

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【嘆きの亡霊は引退したい~最弱ハンターによる最強パーティ育成術~ 3】
 槻影(GCノベルズ)

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【乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 4】
 三嶋与夢(GCノベルズ)

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【くま クマ 熊 ベアー 13】
 くまなの(PASH!ブックス)

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【地味な剣聖はそれでも最強です 4】
 明石 六郎(PASH!ブックス)

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【異世界転生…されてねぇ! 2】
 タンサン(PASH!ブックス)

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【僕がSSSランクの冒険者なのは養成学校では秘密です 2】
 厨二の冒険者(PASH!ブックス)

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【なんでも吸い込む! ブラックホール!! (´・ω・`)ノ●~~~~ (゜ロ゜;ノ)ノ あらゆる敵を「しゅおんっ」と吸い込んで無双する!!! 1】
 六志麻あさ (モンスター文庫)

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【ぼっち転生記 7】
 ファースト(モンスター文庫)

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【社畜勇者、仕事辞めるってよ 3】
 岸本和葉(モンスター文庫)

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【機動戦士ガンダム サンダーボルト 14】
 太田垣 康男 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

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【かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。6】
 衣丘 わこ/友麻碧(B's-LOG COMICS)

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8月29日
第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 3
翠川 稜(ヒーロー文庫)

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鑑定能力で調合師になります 10
空野 進(ヒーロー文庫)

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クール・エール 2
砂押 司(ヒーロー文庫)

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たのしい傭兵団
上宮 将徳(ヒーロー文庫)

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転生勇者の気まま旅 1
九頭 七尾(ヒーロー文庫)

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サトコのパン屋、異世界へ行く 2
塚本 悠真(ヒーロー文庫)

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最弱の弟子
高崎 三吉(ヒーロー文庫)

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燦然のソウルスピナ 2
蕗字 歩(ヒーロー文庫)

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【グランクレスト戦記 7】
 四葉真/水野良(ヤングアニマルコミックス)

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【ゆるゆり 17】
 なもり (百合姫コミックス)

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8月28日
【魔王様、リトライ! 4】
 神埼黒音(Mノベルス)

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【不遇職テイマーの成り上がり 〜スキル【吸収】でモンスターの能力を手に入れ、最強になる〜 1】
 愛犬ロック(Mノベルス)

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【レベル1の最強賢者 〜呪いで最下級魔法しか使えないけど、神の勘違いで無限の魔力を手に入れ最強に〜】
 木塚麻弥(ブレイブ文庫)

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8月27日
【Fate/Grand Order ―Epic of Remnant― 亜種特異点検ゞ愆降臨庭園セイレム 異端なるセイレム 1】
 大森葵(REXコミックス)

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【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい!?3】
 板垣ハコ/手島史詞(HJコミックス)

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【桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?7】
 ぽんとごたんだ(アクションコミックス)

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【達人伝〜9万里を風に乗り〜 24】
 王欣太(アクションコミックス)

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8月26日
【Fate/Grand Order コミックアンソロジー THE NEXT7】
 アンソロジー(DNAメディアコミックス)

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【フェイト/エクストラ CCC FoxTail 8】
 たけのこ星人(カドカワコミックスA)

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【真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2】
 池野雅博/ざっぽん(カドカワコミックスA)

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【ロクでなし魔術講師と禁忌教典 11】
 常深アオサ/羊太郎(カドカワコミックスA)

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【すべての人類を破壊する。それらは再生できない。2】
 横田卓馬/伊瀬勝良(カドカワコミックスA)

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【魔法使いの印刷所 3】
 もちんち/深山靖宙(電撃コミックスNEXT)

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【ガヴリールドロップアウト 8】
 うかみ(電撃コミックスNEXT)

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【罠ガール 4】
 緑山のぶひろ(電撃コミックスNEXT)

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8月25日
世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)2
 黒留ハガネ(オーバーラップ文庫)

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デッド・オア・リライブ 〜天才科学者がやり直す人生は成功しますか?〜 1
 黒田達也(オーバーラップ文庫)

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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 11】
 鬼影スパナ(オーバーラップ文庫)

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黒の召喚士 10.女帝の帰還
 迷井豆腐(オーバーラップ文庫)

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本能寺から始める信長との天下統一 1
 常陸之介寛浩(オーバーラップ文庫)

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女だから、とパーティを追放されたので伝説の魔女と最強タッグを組みました 2
 蛙田あめこ(オーバーラップノベルス)

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8月24日
白魔法クラスの大忍術師
 藤木わしろ(MF文庫J)

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なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか? 7.禍の使徒
 細音啓(MF文庫J)

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わたしの知らない、先輩の100コのこと 1
 兎谷あおい(MF文庫J)

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理想の娘なら世界最強でも可愛がってくれますか? 3
 三河ごーすと(MF文庫J)

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ラブコメの神様なのに俺のラブコメを邪魔するの? 3.えっちな子でもいいの?
 三月みどり(MF文庫J)

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ぼくたちのリメイク Ver.β
 木緒なち(MF文庫J)

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自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ? 7
 三河ごーすと(MF文庫J)

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西野 〜学内カースト最下位にして異能世界最強の少年〜 6
 ぶんころり(MF文庫J)

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ライアー・ライアー  2.嘘つき転校生は小悪魔先輩に狙われています。
 久追遥希(MF文庫J)

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二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む 7 ~浅ましき正解者~
 木塚ネロ(MFブックス)

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異世界で手に入れた生産スキルは最強だったようです。 〜創造&器用のWチートで無双する〜1
 遠野九重(MFブックス)

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初めての旅は異世界で 1
 叶ルル(MFブックス)

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転生没落王子は『銭使い』スキルで成り上がる 〜魔法もスキルも金次第っ!?〜 2
 時野洋輔(MFブックス)

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アラフォー賢者の異世界生活日記 10
 寿安清(MFブックス)

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帰って来た最強勇者は、末永く幸せに暮らしました ヽ(・∀・)ノ 〜異世界で得た力と金にモノを言わせて、都会的スローライフを送りたい〜
 ハヤケン(HJノベルス)

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神達に拾われた男 7
 Roy(HJノベルス)

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アラフォーおっさんはスローライフの夢を見るか?
 サイトウアユム(HJノベルス)

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食い詰め傭兵の幻想奇譚 10
 まいん(HJノベルス)

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初恋ロスタイム ―First Time―
 仁科裕貴(メディアワークス文庫)

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初恋ロスタイム ―Advanced Time―
 仁科裕貴(メディアワークス文庫)

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いざ、しゃべります。
 並木飛暁(メディアワークス文庫)

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かりゆしの島のお迎えごはん 神様のおもてなし、いかがですか?
 早見慎司(メディアワークス文庫)

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迷える羊の森 フィトセラピスト花宮の不思議なカルテ
 有間カオル(メディアワークス文庫)

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【ディメンションW 16】
 岩原裕二(ヤングガンガンコミックススーパー)

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8月23日
本屋の店員がダンジョンになんて入るもんじゃない
 しめさば(ダッシュエックス文庫)

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若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です! 6
 森田季節(ダッシュエックス文庫)

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【アズールレーン Episode of Belfast 3rd】
 助供珠樹(ダッシュエックス文庫)

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はてな☆イリュージョンR
 原案:松智洋(ダッシュエックス文庫)

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劣等眼の転生魔術師 4〜虐げられた元勇者は未来の世界を余裕で生き抜く〜
 柑橘ゆすら(ダッシュエックス文庫)

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ロード・エルメロイII世の事件簿 5 「case.魔眼蒐集列車(下)」
 三田誠(角川文庫)

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丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。5
 竹村優希(角川文庫)

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【新約・異世界に転生したら全裸にされた 1】
 狐谷まどか(マックガーデンノベルズ)

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【新約・異世界に転生したら全裸にされた 2】
 狐谷まどか(マックガーデンノベルズ)

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【とあるおっさんのVRMMO活動記 19】
 椎名ほわほわ(アルファポリス)

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【欠陥品の文殊使いは最強の希少職でした。2】
登龍乃月(アルファポリス)

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【初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる! 2】
 霜月雹花(アルファポリス)

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【一度目は勇者、二度目は魔王だった俺の、三度目の異世界転生 2】
 塩分不足(アルファポリス)

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【お人好し職人のぶらり異世界旅 5】
 電電世界(アルファポリス)

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【巻き込まれ召喚!? そして私は『神』でした?? 4】
まはぷる(アルファポリス)

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【一般人な僕は、冒険者な親友について行く】
ひまり(アルファポリス)

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【異世界でいきなり経験値2億ポイント手に入れました 3】
 雪華慧太(アルファポリス)

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【ガールズ&パンツァー リボンの武者 12】
 野上武志/鈴木貴昭(MFコミックスフラッパーシリーズ)

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【のんのんびより 14】
 あっと(MFコミックスアライブシリーズ)

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【ディーふらぐ! 14】
 春野友矢(MFコミックスアライブシリーズ)

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【ガールズ&パンツァー プラウダ戦記 2】
 吉田創(MFC)

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【宇宙兄弟 36】
 小山宙哉(モーニングKC)

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8月21日
月とライカと吸血姫 5
 牧野 圭祐(ガガガ文庫)

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むしめづる姫宮さん
 手代木 正太郎(ガガガ文庫)

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ハル遠カラジ 3
 遍 柳一(ガガガ文庫)

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クズと天使の二周目生活 5
天津 向(ガガガ文庫)

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【うちの弟子がいつのまにか人類最強になっていて、なんの才能もない師匠の俺が、それを超える宇宙最強に誤認定されている件について】
 アキライズン(サーガフォレスト)

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【宮廷魔法師クビになったんで、田舎に帰って魔法科の先生になります1】
 世界るい (サーガフォレスト)

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8月20日
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 15
 羊太郎(富士見ファンタジア文庫)

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妖精狙撃 エルフ・ウィズ・サイレントアサシン
 榊一郎(富士見ファンタジア文庫)

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ラストラウンド・アーサーズ 4.最弱の騎士と最も優れた騎士
 羊太郎(富士見ファンタジア文庫)

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ご落胤王子は異世界を楽しむと決めた! 3
 るう(富士見ファンタジア文庫)

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真ハイスクールD×D 3.修学旅行のサンシャワー
 石踏一榮(富士見ファンタジア文庫)

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撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろIII ―弾丸魔法とゴースト・プログラム―
 上川景(富士見ファンタジア文庫)

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豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい 8
 合田拍子(富士見ファンタジア文庫)

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異世界チートサバイバル飯 5 食べて、強くなって、また食べる
 赤石赫々(富士見ファンタジア文庫)

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異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する 3 〜レベルアップは人生を変えた
 美紅(富士見ファンタジア文庫)

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史上最強の大魔王、村人Aに転生する 5.教皇洗礼
 下等妙人(富士見ファンタジア文庫)

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星系出雲の兵站-遠征- 1
 林譲治 (ハヤカワ文庫JA)

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群青神殿
 小川一水 (ハヤカワ文庫JA)

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ハイウイング・ストロール
 小川一水 (ハヤカワ文庫JA)

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誰も死なないミステリーを君に 2
 井上 悠宇(ハヤカワ文庫JA)

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【百鬼一歌 菊と怨霊】
 瀬川 貴次(講談社タイガ)

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【ネタバレ厳禁症候群 〜So signs can't be missed!〜】
 柾木 政宗(講談社タイガ)

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【体育会系探偵部タイタン! レボリューションズ】
 清水 晴木(講談社タイガ)

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【ブラッド・ブレイン 3 闇探偵の旋律】
 小島正樹(講談社タイガ)

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【神さまの怨結び 8】
 守月史貴(チャンピオンREDコミックス)

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8月19日
【キングダム 55】
 原泰久(ヤングジャンプコミックス)

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【シャトルアイズ 1】
 濱原蓮(ヤングジャンプコミックス)

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【BUNGO―ブンゴ― 19】
 二宮裕次(ヤングジャンプコミックス)

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【サバゲっぱなし 5】
 坂崎ふれでぃ(サンデーGXコミックス)

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8月17日
EDGEシリーズ 神々のいない星で 僕と先輩の惑星クラフト〈上〉
 川上稔(電撃の新文芸)

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由比ガ浜機械修理相談所
 斉藤 すず(電撃の新文芸)

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エッチな召喚士の変態的召喚論 2
 RYOMA(電撃の新文芸)

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四畳半開拓日記 02
 七菜 なな(電撃の新文芸)

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【宝石吐きのおんなのこ 9.~少女への祈り~】
 なみあと (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

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8月16日
【彼女、お借りします 11】
 宮島礼吏(講談社コミックス)

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【炎炎ノ消防隊 18】
 大久保篤(講談社コミックス)

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【DAYS 34】
 安田剛士(講談社コミックス)

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【生徒会役員共 18】
 氏家ト全(講談社コミックス)

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【シチハゴジュウロク 4】
 工藤哲孝/笹古みとも(講談社コミックス)

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【ダイヤのA act2 18】
 寺嶋裕二(講談社コミックス)

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【絶対可憐チルドレン 55】
 椎名高志(少年サンデーコミックス)

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【トニカクカワイイ 7】
 畑健二郎(少年サンデーコミックス)

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【君は008 6】
 松江名俊(少年サンデーコミックス)

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【探偵ゼノと7つの殺人密室 7】
 杉山鉄兵/七月鏡一(少年サンデーコミックス)

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【BE BLUES!〜青になれ〜 36】
 田中モトユキ(少年サンデーコミックス)

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【BIRDMEN 15】
 田辺イエロウ(少年サンデーコミックス)

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【古見さんは、コミュ症です。14】
 オダトモヒト(少年サンデーコミックス)

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