昨夜は録画しておいたブルース・ウィリス主演の16ブロックという映画を観た。


ざっくりとしたあらすじは刑事のブルース・ウィリスが証人を裁判所に送り届ける途中、謎の男達に襲撃され、逃げて、追われて、まあ色々大変な目にあうといった感じだ。


物語の序盤、ブルース・ウィリスが証人を裁判所に送り届ける車中にて、こんな会話があった。


『刑事さん、質問していい?
オレもずっと考えてるんだ。
ハリケーンの中、車を運転してたら、バス停で3人待ってるんだ。
1人目はおばあさん、病気で死にそうだ。
2人目はあんたの大親友、命の恩人。
3人目があんたの理想の女性なの。
そこで問題。
乗せたいけど、その車は2人乗りだった。
さて、誰を乗せる?
よくある心理テストみたいななぞなぞ。
これで性格がわかるんだ。』



一瞬、私なら誰を乗せるか考えた。
理想の女性も捨てがたい、大親友とそのまま呑みに行くのもありだな。
でもおばあさんを病院に連れていかないとな。
そうこう考えているうちに、襲撃されるシーンになったので、私は考えるのをやめた。

結局その会話のシーンではブルース・ウィリスは面倒臭がって質問に答えなかったが、物語のラストでこう答えた。


『答えは、車を親友に運転させておばあさんを病院に送らせる。
で、自分はバス停に理想の女の子と残る、だろ?
それで万事めでたしだ。』


おお!
スマートな回答に私は思わず唸った。


そして一晩開けて、今朝、歯磨きをしながら思った。
いや、ちょっと待て、本当に万事めでたしなんだろうか?
3人目の女性は逆に迷惑なんじゃないか?
私にとっては理想の女性でも、向こうからすれば私が全然理想とかけ離れているかも知れない。
ハリケーンの中、突然車でバス停に現れた男から
『やあ、ようやく巡り会えたよ。俺の理想の相手に。ずっと君の事を探していたんだ。』
なんて言われたら気味が悪いだろう。
『ちょっと何なんですか!?警察呼びますよ!』
『いや、違うんだ!話を聞いてくれ!』


話がだんだん面倒な方向に向かいだし、時計を見ると遅刻しそうだったので、私は口をゆすぎ、コートを羽織って家を出た。
私個人の感想としては面白い作品だったので、興味がある人はご覧になってはいかかだろうか?