キマグレなヒトリゴト: IN PERTH

オーストラリアはパースから映画情報やらその他もろもろ。

カテゴリ: 映画「た」行

オーストラリア映画です!



 
日本には進出していない模様ですがここでは結構話題になったんですよー。図書館の予約も結構沢山入ってて『heavy demand- return within 2 weeks』になってます(いつもは3週間)。

この映画は完全にコメディです。そこのところをしっかり理解していないと辛くなるかも。なんだろう、よく比較されているのはラッセ・ハルストレムの『ショコラ』ですがあんな爽やかな映画と比べたらアウトです、アウト!レビューみてたら『ドッグヴィル』も出てきますが、私の中では逆にタランティーノ的なものとして納得していた感じがします。やけにスタイリッシュだからちょっと勘違いしちゃうのかも知れませんが、あらかじめ、これ、結構人がバタバタ死にます。さっくり死んでくれるのでそこらへんがタランティーノ的…。

それでもなんだかとてもvery Australian なんですよね、この映画。だから多分劇場で見てたら結構笑い声が上がったんじゃないかと想像出来ちゃう。皮肉なんかもかなり激しいし。病んだ人(メンタル!)多いし。

唯一まともなテディだってオージー的なバカだし(でもいい人)。なんかものすごく親近感。男子ってバカだなぁと思うエピソードがちょいちょいありますが、サイロに(サイロって日本語もサイロ?) 関しては本当にとほほ、なんです。ただ!あいつら絶対やるんだろうな、とすごく納得。やることが20代前半なんですがきっと設定もそんなもんだったのでしょう。この国の男子の「大人」の骨折率が高いように思えるのですが、友人たちに理由を聞くと、「買い物カートに乗ってたらこけて」「酔って喧嘩した」とかそういう理由ばかりです。だから「は?呪いを覆してやるとかそんなんいいから止めて!」なんて言っても無駄無駄無駄。あいつら100パーやりますね。こういうところもそういう可愛らしい(そうか?) オージー感満載です。

狂っている人が多い、というのは「閉ざされた村」であればきっとどこの国でも一緒なんでしょうね。オーストラリアに限ったことじゃない。日本だって八つ墓村とかがまさに同じ状況。都井睦雄事件としても知られる津山事件が実際にあって、それをベースにこの八つ墓村が作られているんですが、これもまた「閉ざされた」ことによっての弊害です。この映画は一見カラッとしてるから気づかない可能性もありますが、最初のいじめにしろ、Evanの性癖にしろいろいろ箍は外れているんですよね。これはきっとこの小さな村の特色で、一度外に出てしまったTillyからしてみたらおかしなものに映ったんだろうなぁ。

住民は単純だからキレイなものをみたら、わたしも、わたしも!となるのでしょうが、その裏を見ていたTillyはよくもまぁ手伝ったなぁという話です。特にあのお友達(ガートルード?ドイツっぽい名前…) があんな風にキレイになるのを手伝うなんてなんかフクザツ!まぁ小さい頃の話だけどそれだってTillyは一度だって忘れたことなかっただろうし。母親は何度か帰ってこなければよかったのよ、というが確かにそう。でも!こんなにキレイになってこんなに才能溢れる私を見て!という気持ちになるのもわからないでもないです。

そしてフッティのヒーローでもあるテディを引っ掛けちゃうあたりも憎い。ただ、どうしてもTillyが若くは見えないので彼との絡みは違和感ありまくるぞ!おばさんが若者たらしこんだ感ハンパ ない…なんだろう、顔というよりはあの体型のせいなのだろうか…。どっしり感が…(それはそれでキレイなんだろうけど、相手役とのバランスのお話です)そういえばここではフッティが盛んで(オーストラリアンルールと呼ばれるアメフトのようなもの)、今日も職場ではtippingが行われております。(年間を通しての賭けとでも言うのか) それはそれは盛り上がるスポーツで、大騒ぎなんですが、それが劇中でやってたスポーツなんですが、当時はこんなになぁなぁだったのか!と驚き。グランドファイナルって言ってたのに…。

それから鳥の声だとか時々聞こえる音、空、そしてヒューゴ・ウィービングなんかがオーストラリア的で、(ヒューゴの代表作はオーストラリアの代表作でもあるプリシラです。ドラッグクイーンです) なんか落ち着く映画でした。日本ではこの映画観れるのかなぁ。


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もう何度見たかわからないほど見たターミネーターシリーズ。
殊に1と2は(特に2かなー)は結構見ています、ただし吹き替えで。



そんなターミネーターの新たなる解釈をひっさげたこの新三部作の一作目、見てまいりました。

この先がどう続くのかがまだわからないため、何とも言えませんが、
多少の混乱や突っ込みどころを置いておいて、私は嫌いじゃなかったです。
監督が変わり、あの偉大なるジェームズ・キャメロンのあとを務める大役、頑張ってこなしたと思います。1って1984年!そんなに古い映画だったんですね、さすがに私もリアルタイムでは見ていませんが、今見てもなかなかちゃんとできていますよね。特に2はエドワード・ファーロングのナイーヴな演技がとっても素晴らしかった。この2の出来と比べるとそれはやっぱりちょっと残念なところも見受けられましたが、もちろん映像は当たり前だけどパワーアップしています。殊に最初の20分ほどは懐かしい感じになっていて多分そこいらへんも意識して作っていたと思います。

ターミネーターシリーズでキーとなる人物は、サラ・コナー、カイル・リース、そしてジョン・コナーなのですが、今回はサラとカイルがメインになっていますね。リンダ・ハミルトンの逞しさはいまだに伝説ですが、今回のエミリアちゃん(カリーシーだ)、よかったと思います。いくら訓練されているとはいえ、片手であのでっかいやつは無理だと思うのでリアリティ的にはリンダのほうがしっくりきますが、それでも逞しく、かっこよく、そしてかわいく演技していたと思います。Wikipediaにはおじさんって書いていますけど、もしかしてこれ、吹き替えではおじさんと訳されているのかしら、うーん、popsはパパじゃないの?(ちなみにオーストラリアでは言わないですね)あれはパパだからあの三人の関係がああいう不思議な感じになったのではないんですかね。

そう、この三人の関係なんです、父と娘の彼氏がバレッタに弾丸を込めるシーンはよかったじゃないですかw あの横で機械であるはずのT-800が昔の写真やサラが大事にしていたラジカセ(ラジカセ!!ふるっ!!)を取っておいて、それを愛おしそうに使うあのシーンはとってもよかったです。単純に「おとうさーん」と思って切なくなりました、が、彼は機械ですよね?あんな人間化するなんてドラえもんみたいではないですか!多少の無理は感じました…。しかもあの笑顔…実際あの人ああいう風に笑いそうで怖いです…。

シュワ氏は相当なお年ですよね?それなのにあのムキムキ、結構気持ち悪い…。若いころのT-800もいましたがあんなんでしたっけ?そもそもずっとサングラスしていたからあまり顔を覚えていないというのが正直なところです。あと、日本にいたときはなんとなく吹き替えばかりだったので覚えていませんが、あんなぎこちないしゃべり方でしたっけ?わざとだと思うけどKyle Reeseの発音悪かったですねー。Theoreticallyも聞きづらい。(Kyleが最後に真似して言ってましたね)ロボット的といえばロボット的ですけど、今度ターミネーター1と2、見直してみようかな。英語で。

さて、ジョンですが…。ジョン・コナーはあのサラの息子で解放軍のリーダーなわけですから、それなりの見たくれを期待してしまいます。そういう意味ではクリスチャン・ベイルはとてもよかったのに(個人的に)今回はこのしゃくれ。気づけばジェイ(カイル)もこのジェイソン(ジョン)もどっちもオージーですね。4のサムもそうだし、オージー率高いですね。が、このジョンは微妙だったなぁ。怪しいんだもん、なんとなく。っていうかこれはわざとなんでしょうが。でもやっぱりジョンはなんていうかいい感じであってほしいと思うのは私だけですかね。それだけが残念です。

それにしてもこのシリーズ、どんどんとパラレルワールド化しちゃっていったいどうなるのでしょうか。これからも気になるところです。

あ、そうそうWhiplashの鬼教師がこんなところでなんかいい感じのおっさんとして出ていたのも面白かったです。彼からしてみれば、何年の時を超えて同じ人物が目の前に現れるんですから、彼の視点で見るともっと面白いかもしれないですね。

次回も期待しています。
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ピータ嬢から半ば強制的に貸していただいた

『チョッパー』

を鑑賞。

エリック・バナが出ているオーストラリア映画です。

アホだしオージーっぽいからみてみ、という
ピータ嬢の言葉通りの映画でした。
結構面白かったですけどね。なかなか興味深い
キャラクター。


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刑務所で凶暴性に目覚めて人を殺して追われる身になった

チョッパー。相当殺しておいて殺人罪に問われたのは一度きり。

そんな彼は自伝をだして、


というお話。


この適当さがオージーだよ。ホント。

急に殺しておいて

「Are you alright?」だもんなー。

(この言い回しはピータ嬢が私に貸すときにモノマネを

してくれて、それは結構レベルが高かった)


全体的にオージーなので英語とか楽しみたい方はどうぞ。


ただし、

言葉づかいも悪いし、アホっぽさ全開な会話なので

英語はここから勉強してはいけません。



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不穏な空気が渦巻く美しくも閉ざされた世界。

Dogtooth . ( Kynodontas ) ( Dog Tooth ) [ NON-USA FORMAT, PAL, Reg.2 Import - United Kingdom ]

あらすじはこんなかんじ?

とある郊外の美しい家に住む家族、プールつきにその屋敷には高い塀があたりを囲んでいる。
そこに住む子供達は今まで一度も外に出たことがなく、
『電話』は『塩』である、などと奇妙な教育を施していた。
外に出れる手段は車だけで、それも犬歯がぬけて大人になったら出れると
父親は子供たちに話す。
唯一外部からやってくるクリスティーナは、息子の性の処理の相手として連れてこられていたが、
彼女が来ることによって少しずつ何かが変わり始める。

もうのっけっから変わっている。
海は革張りの椅子、
とりあえず熱いお湯に指入れて、最後までもった人が勝ち、
とかもう奇妙奇天烈。
そもそも「どうしてこういうことをしているのか」というのは全く持って説明なし。
ないほうが変に考えなくていいでしょ、と監督は言うがそれにしてもね(笑)

親という存在は子供にとっては絶対的なもの。だけど外に出るようになって
外部からの影響を受ける。演歌が嫌いなうちの親、聞いたことなかった演歌を
幼稚園で演歌好きの子供にしこたま叩き込まれてうちに帰って歌ったら親が
びっくりした、という事件があったが(やっぱりあまり歌わないほうがいいよ、と言われた)
子供というのは吸収しやすい生き物で、いいことも悪いこともすべて吸収して
悪いものはふるいにかけるのが一般的。

ここではそれが全く通用しない。
「電話をとって」というと塩が出てくる。それは塩が電話と教え込まれているから。
物語の途中途中にこういう奇妙な「言葉」が出てくる。
このアイディア、面白いよね。
ネコは危険な生物だったり、(いやー、あのシーンはいやだった!)
犬の鳴きまねをするのは強烈。落ちてくる飛行機もちょっと夢があったね。
落ちた飛行機を車で取りに行ったのは徹底しているわぁ。
犬と一緒で、ここから先は出ちゃダメ、といわれたからでないってのも凄いわぁ。
一般常識で測れない世界ですね。

電話もひたかくし、AVも自分達のみで楽しみ、いったい何が目的なんだろう、
と思わせてくれるあの両親。どうしてこうなったか、という説明がないだけに、
色々考えてしまうのだ。母親はよくもまぁあれに了承したもんだ、とかね。
そもそも結婚しないか、二人ともおかしいのだろう。
そして親が子供の性の処理相手を斡旋するってのもびっくり。

そこらへんはゆるいんだ…

と思わざるを得ないよ、これは。しかもねぇ。ラストはああだし。
それは…よくないだろう、と。
それにしてもこれ、日本で上映したら殆どモザイクかかりそうだねぇ。
結構はっきり出ててびっくりしちゃったぞー。

ラストもすべて観客に投げかけられているから、考え込んでしまう。
どうなったんだろう、とあれやこれや話したくなるのだ。
しかし歪んだ教育は歪んだ個性へと繋がるわけで、
この子達はViolenceを伴った成長を遂げてしまう。
冒頭の熱湯のゲームにしてもしかり、眠り薬にしてもしかり、
自虐的なキャラクターは確かに冒頭から示されていたんだよね。

監督は全然そこまで考えていないような受け答えをしているけど、
ここにインタビュー記事が

いやいや、きっと色々考えてるんだろうな。
まぁ間違いなく彼はシュールな感覚の持ち主なんだろうけどね。
だいたいシーンのカットの仕方なんかでも普通じゃないもんなぁ。

日本で公開になりますよね?
是非見てみてください。いいも悪いも、気になる映画だったことは間違いないです。

コーエン兄弟の作品、というだけで全くもって情報を仕入れずに見に行ったので
「リメイクだったのかー」と後で知りました。
原作があったのは書かれていたからわかりましたが。
これはネタバレがあるのでちょっとスペースあけます。

True Grit - Punishment Comes - Coen Bros 11x17 Poster



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