やんま まのblog(仮)

2011年04月

先日IE9が正式公開されましたね。あまり大きく取り上げられてはいませんが、ひそかに期待していた方がたくさんいるであろう改善点がカラーマネジメント対応であることは間違いありません。

しかし、勘のいい方、広色域モニタをお使いの方は既に気づいているかもしれませんが、IE9のカラーマネジメント表示はちょっと特殊な仕様になっています。Windows XPの「画像とFAXビューア」と同様である、といえば「ああ、そういうことか!」ってスッキリされるでしょうか?

画像のカラーをモニタ上で適切に表示するには、画像のカラースペースからモニタのカラースペースへと変換しなければなりませんが、IE9の場合はモニタのカラースペースをsRGBとみなし、「画像のカラースペースからsRGBへ」変換してしまいます。一般的なモニタをお使いの方はパッと見にはうまく処理されているように感じるかもしれません。しかし広色域モニタで見ると本来より鮮やかに表示されてしまうので一目瞭然です。

理解を深めるため、ご自分でPhotoshopやGIMPなどを用いて変換した結果とIE9の表示を比較していただくことをお勧めします。どうしても確認できる環境にないという方は参考画像をご覧ください。

※Photoshopで確認するには(作業の例)……確認したい画像を開きます。プロファイル変換ダイアログからsRGB、モニタのカラースペース、その他お好みのカラースペースに変換します。ビューメニューの校正設定プリセットをモニタRGBに変更したうえで、IE9で画像を表示したものとほぼ同じになっているかどうか比較します。本来ならモニタのスペースに変換したときの結果とIE9の表示がほぼ一致しなければなりませんが、実際にはsRGBに変換した結果と一致してしまうはずです。

さて、なぜこのような仕様になってしまったのか。あくまで憶測ですが、マルチモニタへの対応にかかる工数が大きすぎるためひとまずシングルモニタのみ考慮することとし、簡便のためモニタのスペースをsRGBと決め打ちしてしまったと考えられます。Firefoxのようにプライマリモニタのカラースペースを見てくれればよかったのですが、そこまで考えは回らなかったのでしょう。

GIMPにはディスプレイフィルタという機構が用意されています。プラグインフィルタと違って編集中のドキュメントはそのままで、画面表示にのみ影響を与える特殊なフィルタです。ユニバーサルデザインに有用な「色覚障害の視覚」や写真に写ったゴミを取るときに便利な「コントラスト」など、数種のフィルタがあらかじめ用意されています。

多くの方はいちども使ったことがないと思われるかもしれませんが、カラーマネジメント表示を有効にしているとき裏で働いているのも「色管理」という名前の付いたディスプレイフィルタですから、知らず知らずのうちに恩恵を受けている方もいるはずです。

今回は、そのディスプレイフィルタについて現在の開発版における重大な問題について取り上げます。

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