現在マルチモニタ環境で各モニタのプロファイルが認識されていることをアプリケーション視点で確認するツールを試作しているのですが、おまけでビデオカードLUTの設定とプロファイルのvcgtを見比べられるようにしてみたところ、ひとつ気になる事象に遭遇しました。

以下のスクリーンショットを(元のサイズで)見てください。

load_cal_using_colorcpl

左のグラフはビデオカードLUTをWindowsのAPIで取得したもの、右のグラフはモニタの既定のプロファイルからvcgtのデータを取り出してAPIで読み書きされる形式に変換したものです。見ての通り、左の方が荒れた線になってしまっています。

次のスクリーンショットも見ていただきましょう。

load_cal_using_dispwin

今度はきれいな線になっていますが、こちらはArgyll CMSのdispwinユーティリティーでセットされたビデオカードLUTをグラフ化したものです。一方、最初の荒いグラフは「色の管理」コントロールパネルによってセットされたビデオカードLUTのものでした。

これを見る限り、ビデオカードLUTの設定はサードパーティー製のローダーを使用した方がよさそうです。プロファイル作成を行ったシステム上では作成ソフトに付属のローダーが使われているだろうと思われますが、マルチブート環境でプロファイルを使い回すケースでは個別にローダーをインストールしておく必要があります。例えばMacにサブ環境としてBoot Campを導入している方はOS X上で作成したプロファイルをWindowsにコピーして「色の管理」からロードしているパターンが多いかと思いますので、該当するのであれば対策を検討しましょう。

蛇足ながら、この件に気付いたとき何かしら既視感があったのですが、思い出してみるとdispcalGUIのインストール時に書かれていたことだったのかもしれません。

dispcalGUI_setup_option

括弧書きで"low quality"って説明されていますね。詳細は不明ですがおそらく今回の件を指しているのではないかと思われます。

念のため書いておきますが、同然ながらWindows / MS叩きのネタとしてこの記事を書いたわけではなく、「目の前の問題・課題を把握して、より適切なオペレーションをしましょう」というのが本来の執筆意図であることはご理解いただきたいところです。

Windowsはひどい、MSが悪い、という感想を持つのは各人の自由ですが、そこで思考停止してしまい、きちんとワークフローを組み立て適切に日々のオペレーションを行うことを放棄してしまうのは当方の本意ではありません。

サードパーティー製のローダーを使用する

先ほど登場したdispwinを使用しても構いませんし、他のツールをお持ちならそれでもよいでしょう。ここでは拙作のReGammaを使用する例を紹介します。

まずはReGammaをダウンロードして、適当な場所に展開します。

readmeファイルとregamma.exeが出てきますので、regamma.exeをregamma_vcgt.exeにリネームします(ファイル名によってデフォルトの動作が変わる)。

regamma

あとはregamma_vcgt.exeのショートカットをスタートアップに入れておくか、タスクスケジューラにタスクを作成してログオン後に実行されるよう設定しておけばOKです。環境によっては実行を遅らせる必要があったり、サスペンドからの復帰でビデオカードLUTの状態がリセットされてしまうケースがありますので、その場合はタスクスケジューラを使用した方がよいでしょう。

念のため、「色の管理」コントロールパネルの詳細設定タブにある「Windowsのディスプレイ調整を使用する」のチェックを外しておいてください。