ICCCalcWPF_icon

以前バージョン2.0の公開をアナウンスしてから1年強、ようやくICCCalcWPFの新バージョンを紹介できる日がやってきました。2.99という番号はちょっと妙に感じられるかもしれませんが、バージョン3に向けたフェーズに入ったものと考えていただければよいでしょう。

ICCCalcWPFとは

ICCプロファイルを使いるタイプの「カラー計算機」です。例えば、

sRGBの「RGB=rr, gg, bb」に近いカラーをJapan Color 2001 CoatedのCMYKで表現すると「CMYK=cc, mm, yy, kk」

というようなことが手軽に求められますし、なにより変換の条件(変換元・先のプロファイルやレンダリングインテント)を次々に変更してみたり、逆方向の変換を即座に実行したりといった試行錯誤や検証作業に適したユーザーインターフェイスを備えているのが特徴です。

実際の使用例はバージョン2.0公開時の記事を参照してください。

余談ですが、アイコンに描かれている円盤状の物体は計算尺がモチーフになっています。

今回の目玉は情報ウインドウ

2.99ではプロファイルやレンダリングインテントの変更時に生じる処理が重く一旦動作が止まったように感じられるのが改善し、ストレスなく扱えるようになったところが地味に大きいポイントですが、やはり本命は情報ウインドウの実装でしょう。

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ウインドウ右側にある、"i"が書かれた吹き出しアイコンのボタンをクリックすると情報ウインドウが現れ、解説書などでおなじみの図が表示されます。図中、○の形のマーカーが第1カラー(上)、◇の形のマーカーが第2カラー(下)を示していて、両者の関係を確認することができます。

上のスクリーンショットを見るとプレビュー上ではJapan Color 2001 CoatedのC100%とそれをsRGBに変換した結果のカラーが同じに見えますが、情報ウインドウでは両者が少なからず異なっていることが判ります(ちなみに高色域モニタで同じように操作するとプレビュー上でもはっきり違いが現れます)。これはC100%のカラーがsRGBでは表現できないことからくるものですが、プレビューだけ見ているとなかなか判りにくいことでも、情報ウインドウを合わせて確認することで「気付き」が得られることがおわかりいただけるかと思います。

当然といえば当然かもしれませんが、メインウインドウ側での操作は情報ウインドウにも即座に反映されますので、そこは静止画としてしか見られない解説書の図とは大きく違うポイントだと言えるでしょう。

「学ぶ」人だけでなく「教える」人にも

旧バージョンを紹介する際にも「副教材として」などと、ICCプロファイルによるカラーマネジメントを学ぶためのツールとして提案してきました。現在、良質なカラーマネジメントの解説書も十分に供給されているとは言いがたい状況ですが、それ以上にICCプロファイルやアプリケーションのはたらきを「見える化」するツールが教材として必要になってきているように感じます。

当方としてはカラーマネジメントを「学ぶ」人だけでなく「教える」側の方々にもICCCalcWPFやカラまねといったツールを活用していただければと考えています。もし、教材として用いるにあたって「こういう機能があるとよい」「UIはこうした方がよい」「ここの変換条件はこちらの方が適切ではないか」等、意見やアイデアがありましたら、ぜひお聞かせください。

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