前回の記事でも指摘したとおり、MateBookに充電(給電)するにはUSB Power Delivery(以下PD)対応の電源とケーブルが必要です。特にモバイルバッテリーに関しては、「選択肢が非常に少ない」「相性や互換性の不安がある(人柱が現れない)」「高い」の三重苦にユーザーは悩まされてきました。

そんな中、現実的な価格設定のPD対応モバイルバッテリーが発売されましたので、早速MateBookで試してみました。

26,800mAh、465g、¥7,000…PD対応モバイルバッテリーが身近なものに

RP-PB058

今回紹介するのは、RAVPowerのRP-PB058という製品。給電中の写真を初っ端から載せてしまいましたが、ご覧の通り、きちんと外部電源として認識し駆動できているのが分かります。

この写真はRP-PB058を箱から取り出してすぐに接続・撮影したもので、給電開始時点のバッテリー残量は3/4となっていました。そこからTwitterのチェックやWebブラウジング(Firefox使用)、ブログ記事の更新、他PCの操作(TightVNC viewer使用)などを行いながら様子を見ていたところ、4時間と少々経過したあたりでMateBookがバッテリー駆動に切り替わったため、RP-PB058を取り外してひとまずテストは終了。

以上のことから、平均的な負荷のタスクを行う場合において4時間以上稼働時間を延長することが可能、と考えてよいかと思います。まあ4時間では必要十分……とは言いにくいですが、それでも活用の幅がぐっと広がるのは間違いないでしょう。

競合製品との比較

11月初頭にASUSより発売中のZenPower MaxがPD対応でRP-PB058と競合関係になると思われます。

RP-PB058ZenPower Max
価格¥6,999
(Amazon実勢価格)
¥25,704
(直販価格)
バッテリー容量26,800mAh
PD出力最大30W最大60W
サイズ173mm x 79mm x 20mm
(公称値)
222.5mm x 42mm x 42mm
(公称値)
重量約465g
(実測)
約570g
充電方法市販のUSB電源またはPD対応電源
5V 2A(PD対応電源では最大30W)
専用ACアダプター
19V 1.75A
充電時間約4.5時間
(公称値)
約5.5時間
(公称値)

価格・重量・充電手段の柔軟さを考慮するとRP-PB058が優勢といったところでしょうか(ただし、後述のとおり充電には追加の出費が必要な場合があります)。45W・60Wを要求するデバイスへの給電が必要なユーザーや、柱状のボディの方が都合良いというユーザーであればZenPower Maxを選ぶ価値があるでしょう。

その他使用感

  • 当初気付かなかったのですが、直接接続すると給電されない、またはMateBookからRP-PB058に給電されてしまうことが多々あるようです。リセット操作(電源ボタンを長押し)を1回~数回行うと正常に給電されるようになります。当方で試した限りでは、PD給電対応のUSBハブを間に挟むことでリセットすることなく確実にMateBookへ給電できています。
  • 給電中はそれなりの音を発します。カタカナで表現すると「ジュー(ジュワー)」が近いかなと思います(液漏れしているような音ではありません)。給電を受ける側の動作(負荷?)に反応して抑揚が付くので人によっては不快に感じる可能性あり。
  • 給電中、充電中ともに発熱は軽微なようです(2つ以上の機器に給電する場合の発熱は未確認)。

PD対応のACアダプターもついてくる、が……

さて、写真をもう一度見てみると、RP-PB058の右側に黒い物体が置いてあるのが分かります。こちらはPD対応の30W USB電源(ACアダプター)RP-PC018、RP-PB058の付属品です。

これを使えばRP-PB058を急速充電できるのですが、なんと、RP-PB058の箱に入っている付属品ではRP-PC018を接続することができません(苦笑)。RP-PB058を充電するには、付属のケーブルなどを使ってスマホ用の一般的なUSB電源(Type-Aのポートがついているもの)に接続するか、Type-C to Type-CのUSBケーブルを調達してRP-PC018に接続するかのいずれかが必要となります。

MateBookのユーザーであれば本体付属のケーブルを使って急速充電できるとはいえ、もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。

さらに、RP-PC018は設計上(仕様上?)の欠陥により機器の破損などを招く危険性が指摘されています。MateBookやRP-PB058のように30Wまでの電力消費の機器が相手の場合は大丈夫ですが、そうでない場合や消費電力が不明の機器に対しては決して使用しないようにしてください。詳細は解説記事がありましたのでそちらをどうぞ。

参考までに記載しておくと、RP-PC018をMateBookに接続すると20Vでの給電になります(MateBook付属のACアダプターは最大12Vの仕様で接続時12V給電)。もちろん、電力は充電中でも20W台(最大で約1.25A / 25W)に収まりますし異常発熱などの不具合もありません。

参考

充放電の効率や充電時間などの実測データが掲載されています。

MateBookと直接接続した場合の挙動について報告されています。記事中にはありませんが、電圧・電流測定器(ミヨシ製)を使用しているとリセットしても動作が切り替わらないようです。