ソマリアの自治国ソマリランドの首都ハルゲイサに滞在して5日目。とても居心地の良い街。何が良いかというと人が良い、治安が良い、食べ物がおいしい、物価が安い。

ソマリアと言うと紛争地域、無政府状態、国連もお手上げの危険地帯とのイメージが定着しているがこのソマリランドと言う国はソマリアから独立宣言をしてソマリアとは違う国家体制を形成している。

街には紛争の傷跡などほとんど残っておらずビルも建っている。街の中心は市場になっていて食べ物や服などで溢れている。エチオピアの国境からハルゲイサまでの道では検問は多いが街の中に入れば軍人の数はそれ程多くないし戦車なども見当たらない。軍人や戦車の数ならレバノンの方がよっぽど多かった。

繁華街なら夜の街歩きも全く問題ない。一部ではアフリカで一番安全な国などと言われているが実際今まで自分が訪れた国の中でも治安の良さではトップクラスと言っていいだろう。

そして人はとてもフレンドリー。とにかく外国人が珍しいのとイスラムの人特有の人懐こさ。道を歩いていると何人もの人に声をかけられ、立ち止まってしまったりするとあっという間に人だかりが出来てしまうような状態。雰囲気はバングラデシュに似ている。

ジャーナリストか?と聞かれることがほとんどなところがソマリアという地域の特性をあらわしているか。

東洋人と言うと中国人というイメージらしく中国人かと聞かれるが日本人と答えるととてもうれしそうな顔をしてくれる。日本は友達と言ってくれる人も多い。対日感情はすこぶる良い。

そしてこの国の日本車率はほぼ100%。しかも日本中古車が流れてきているようで右側通行にもかかわらず皆右ハンドル。あおぞら幼稚園とか佐倉自動車学校とか石和健康ランドとか書かれたマイクロバスが沢山走っていて日本に居るような錯覚を覚えるほど。日本より日本車率が高い国ではないかと思う。

食べ物は中東料理ともエチオピア料理とも違う独自のソマリ料理。肉や野菜の味を活かした味付けで日本人の口に合う。

主食はパスタとパンだが昼はご飯も食べる。イスラムの国なので豚肉は無いがゲル(ラクダ)肉を中心に羊や牛、魚も食べる。

物価も安くてご飯やパスタだけなら80円位、これに別途肉料理や魚料理をつけても150円もあれば十分。食事にはマラックと呼ばれるスープが付き具は無いが肉と野菜の味が良く出ていてとてもおいしい。

食事は大体シャというミルクティと一緒に頂く。このミルクもラクダ乳らしい。500シリング。デザートの定番はエチオピアと同じフルーツジュース。フルーツをそのままミキサーにかけた100%ジュースでこれが2000シリング。

食事中も地元の人が必ず声をかけてきて一緒に食えと誘ってくれたりおかずを分けてくれたりする。あるレストランでは食事代を無料にしてくれたところもあった。

ホテルも沢山あり5ドル以下の宿もありそう。自分は8ドルのハドワナーグホテル(Hadhwanaag)に泊まっているがシングル、ホットシャーワー、テレビ付きの部屋。

テレビはソマリランドの放送以外にBBCやハリウッド映画も受信できアルジャジーラも受信できるのがまあイスラムの国らしい。

門には銃を持ったガードマンが常駐している。そしてなんと敷地内にWifiまで飛んでいる。しかもエチオピアに比べ100倍早い。(エチオピアはブロードバンドと称し未だに128KB位とか256KBと表示されているが実際にはこの半分も出ていない。この宿は15MB位の速度は出ていてサクサク)

行く前は安宿と思っていたが街の人は皆知っているしどうもソマリランドの中では中級ホテルのようだ。

博物館なんてものは無いので観光にお金はかからず滞在だけなら一日千円でも十分過ごせる。

物価は安いのはありがたいが問題は通貨。独自のソマリランドシリングという通貨が流通しているが最高紙幣が500シリング札。現在1ドル5300シリングなので500シリングはたったの8円くらい。10ドル両替しただけで106枚の紙幣になってしまう。正直かなり邪魔かつ支払いが面倒。

両替は街の中に両替商が沢山いるので簡単だが両替商の集まるエリアには札が壁のように積まれている。テレビでしか目にした事がない札の山を見ることが出来る。結構これはスゴイ光景でソマリランドの最大の観光名所かもしれない。

正直観光するような場所は無いが人の良さ活気のある街と食べ物のおいしさだけで十分楽しめるというか本当に癒される国だ。