2005年11月25日
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生活習慣病は癌より恐い?

生活習慣病という言葉を聞いたことのある方がほとんどだと思います。
皆さんが良く御存知のとおり、私達の食生活、生活パターン、嗜好品などの生活習慣が原因となっておこることが多い病気という意味です。
この生活習慣病には、糖尿病、高血圧症、高脂血症などが含まれます。
癌も広い意味では生活習慣病に含まれますが、今回は除いて考えたいと思います。

 生活習慣病の恐いところは何でしょうか?

 それは症状が無いということだと思います。

もちろん、糖尿病などの場合、血糖値が非常に高くなれば喉の乾きなどの症状はでますが、
一般的には無症状です。症状が無いので患者さん本人は別に困らない。
ここに恐さがあるのです。

 症状がある場合、例えば胃が痛いという場合には比較的早く病院に行きますよね。胃潰瘍かな胃癌かなと考えると不安になって病院に行くということもあるでしょうが、やはり痛くて困るから病院に行くという方が多いと思います。
症状は病気から私達への警告と考えられます。ですから、症状のない病気は気づきにくく、発見までに時間がかかることが多いわけです。

 無症状の病気には恐いものと、恐くないものがあります。
例えば、甲状腺の腫瘍を考えてみましょう。
甲状腺の腫瘍(できもの)は最近の検査技術の進歩によって多く発見されるようになりました。
しかし、その多くは放置していても寿命に関係無いのです。
一方、生活習慣病である、糖尿病、高血圧症、高脂血症は無症状のうちに少しずつ進行していくのです。

 生活習慣病である糖尿病・高血圧症・高脂血症に共通するのは、無症状であっても確実に血管を破壊していくということです。
血管は、年齢とともに硬化(動脈硬化)していきます。
生活習慣病がある患者さんの場合には年齢に比して動脈硬化になる速さが早く、また程度が強いというわけです。
動脈硬化というのは血管の内側がゴツゴツになり、もともと柔らかいゴムのような血管が硬くなってしまう現象です。

 動脈硬化になるとどうなるでしょう。

血管の中に血のかたまり(血栓といいます)ができて詰まりやすくなったり、破けやすくなります。
例えば、頭の血管が詰まれば脳梗塞症ですし、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞症になります。また、頭の血管が破ければ脳出血になります。
いずれも皆さんが良く知っている病気だと思います。

死亡原因の一位が悪性新生物(癌など)となった現在でも、脳梗塞と心筋梗塞でなくなる人を足せばそちらの方が多いのです。
したがって、動脈硬化をいかに防ぐか、いかに遅らせるかということが長生きをしていくためには非常に大切なこととなります。

 そのためには生活習慣病を早期のうちに発見し、早期に治療することが大切です。早期に発見するには、定期的な検査が役に立ちます。
みなさんの多くは職場検診や主婦検診をお受けになっていると思います。
その結果、異常があっても放っていませんか?
しばしば目にするのは、過去5年位、いつもコレステロールが高いと指摘されているにもかかわらず、病院にかからずに放置している人です。

 これでは検診の意味が全くありません。
無症状の病気を探し出してくれるのが検診の良いところですから、異常値があった場合には自分で判断することなく、医師に相談すべきでしょう。

 一般的に、糖尿病、高血圧症、高脂血症が指摘された場合、原則として生活習慣の改善が初期治療となります。
運動、食事、嗜好品を見直し、できる範囲で3ヶ月くらい努力をしてみます。
もちろん、食事指導を栄養士に受けたり、運動のメニューを医師と相談したりしてするのが良いでしょう。
特に血圧は家庭での値をコントロールの指標にしますので、家庭での血圧を毎日測定してもらいます。
それは、病院や検診の時に血圧を測ると高い値が出るけれども、家庭では正常であるという方が少なくないからです。

 生活習慣を改善しても生活習慣病の状態が改善しない場合には薬物療法を行います。
生活習慣病の薬物療法はあくまでも薬を使って病気をコントロールするという考え方ですから、根本的に病気を治すわけではありません。
したがって、例えば高血圧が薬によって改善したからといって自分の判断で勝手にやめてしまってはいけないのです。
薬を飲んで生活習慣病をコントロールすることで、動脈硬化の進行を遅らせて寿命を延ばすことができるわけですから、「長生きの薬」と考えて飲みつづけていただく必要があるのです。

 癌は確かに恐い病気ですが、早期に発見し切除してしまえば治ります。
生活習慣病は決して治るというものではなく、気長にコントロールしていかなければならないものです。
そうした事を考えると、非常に厄介な病気といえるでしょう。

しかし、きちんとコントロールすれば長生きできるのですから、がんばって治療する事をお勧めします。


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