柳町徒然草

それほど遠くない昔、柳町には磐城平城の外堀が残っていたそうです。 柳町の名前の由来は柳の木があったから。お堀端には緑の柳の枝が、吹く風にたなびいていたことでしょう。 子供も大人も親子連れも魚釣りを楽しみ、蓮の花の季節ともなれば、田町の芸者衆が蓮の花が開く時にたてるという「ぽん」という音を確かめに集まったというこのお堀、今はもうありません。そんな柳町の食べ物をレシピとともに紹介します。

御膳

1567eaee.jpgかつては毎朝お膳を供えていたが、今は命日だけにしている。普段の食事はどうしてもナマグサが入ってしまうので、家で仏事を引き継いだときにそのように変えさせてもらった。その代わり、朝は御仏飯、御茶、砂糖湯を上げる。
お供えのお膳は完全な精進料理で作る。今回は市販品の永平寺門前の団助の胡麻豆腐以外は家で調理したもの。
汁は舞茸の汁で、昆布と椎茸の出汁。野菜の煮付けは薩摩芋、南瓜、椎茸、蓮根、インゲンを、昆布と椎茸の出汁で炊いたもの。漬物ははやと瓜と大根の糠漬けに、梅酢で染めた酢蓮根。薄口醤油で野菜を炊けばもっときれいなお膳ができたに違いない。
葉っぱの上の飯粒はいわゆる「生飯(さば)」。功徳を積むための施し。飯粒なら7粒を超えてはならない。

団子

6db8e776.jpg仏事の度に供える団子。家では昔から13個の団子を作る。市販品の団子の粉をこねて、8つは平べったくして、5つはまん丸にする。平べったい8つは八弁の蓮の花を表す。5つは五如来を表すという。五如来は施食会の幡に書かれる仏様。13個というのは十三仏を表す。
お下がりは具沢山の団子汁にしたり、雑煮風にして食べたり、あるいは焼いて砂糖醤油やみたらし餡をかけて食べる。

葬式のおふるまい

今日は隣組のお葬式。今は葬祭ホールで行うが、かつては自宅で葬儀を出し、組内の誰かの家が「おちゅうや」になることが多かった。「おちゅうや」では通夜ぶるまいが振舞われる。ここの隣組では全くの精進料理が出され、きんぴらごぼう、青菜と油揚げの辛し和え、漬物は沢庵や季節の野菜の切り漬け、ごま塩のおにぎり、茶(醤油)ぶかし、八杯豆腐。大して品数が多いわけではない。きんぴらごぼうは指の太さくらいあろうかと思われるような切り方。太いので煮て柔らかくする。
葬儀の前にも同じものが出され、葬儀の後、精進落としは仕出しの料理。お酒は祭壇に上った日本酒が次から次へと空けられる。
隣組には魚屋があって、そこの娘さんが料理の取り仕切りだった。
ごま塩のおにぎりは、濃い塩水を作り、その塩水の手で握れば塩味がつく。胡麻は後で振る。

おふかしの作り方。
蒸かしあがったおふかしに水をざぶざぶ掛けて冷やす。
それをもう一度蒸し器にかけて蒸かす。
こうすると冷めても硬くならないおふかしとなる。

家では、蒸かしあがったせいろを井戸にもって行き、井戸の水をざぶざぶ掛けたそうである。今は水道水をかける。

そうめんの胡麻だれ

お盆の15日の仏膳はそうめんの胡麻だれと精進揚げ。飯椀にそうめんを盛り、汁椀に胡麻だれを盛る。

火を使わず、出汁もいらない。すりゴマを使えば簡単にできる。
仏膳に盛るものには基本的には生臭物は禁止。

黒胡麻を煎ってすり鉢でするのが芳ばしくて美味しいが、黒のすり胡麻を買ってきて、それをすり鉢でするのでも十分。そのまま使うと粒々の胡麻が多すぎて少々邪魔になる。家では黒胡麻でやるけれど、白胡麻でもじゅうねんでもいい。ただ、胡麻のペーストはくどくなってしまうのでおすすめできない。

材料
すり胡麻、味噌、砂糖、水
作り方
,垢蠍嬲磴北A垢蛤重を加えてよく擦る。家では味噌と砂糖の分量が同量ぐらいというのが一つの目安。使っている味噌の甘さとか、家々の好みがあるのでこの辺りは味見しながら調節すれば良いと思う。味噌は粒のない味噌を使うか、胡麻と一緒によく擦るか、あらかじめ漉すなりしておいたほうが良い。
胡麻と味噌と砂糖で味が決まったら冷たい水でのばす。
これでそうめんの胡麻だれは完成。

夏の定番 茗荷の卵とじ 茄子の卵とじ

夏場はそうめんや冷やしうどんでお昼を済ませることが多い。
家では茗荷の卵とじの温かい汁に冷たいそうめんをつけて食べることが多い。

茗荷は松の木の伸びた幹の下に鬱蒼と繁っていたのだが、草むしりをしに来る親戚がどういうことなのか、全部取り払ってしまった。茗荷は植えておくと結構使い道があるものだ。薬味はもちろん、味噌汁、天ぷら、漬物など。甘酢漬けにして箸休めやお茶うけにもなっていた。裏の家の松の根元にも昔から茗荷が沢山生えている。今の家を建てるときに相当盛り土をしたのだが、その盛り土の中をぐんぐん突き抜けて生えてきた。

茗荷の卵とじ
昆布と鰹節で出汁をとり、味醂、砂糖、醤油で味を調える。かけそばの汁よりも濃い目に作る。煮立ったら細切りの茗荷を入れ、掻き玉汁のように卵を流しいれる。
茄子の場合には細切りにしてしっかり煮る。茗荷と茄子の卵とじも美味しい。
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