この3年間。いわゆる都構想議論の事務局機能を担ってきた大都市局。大阪府と大阪市の精鋭?と言われる50人ずつが集まる約100人体制の部局。大阪市におかれた局であるものの、局長は大阪府から配置され、GHQだとか、大阪市のM&Aだとか、様々な揶揄が飛び交う状況もあった。

 住民投票の結果を受けて、橋下市長の言葉を借りるならば、「広げた風呂敷をたたむ」作業の一環?として出てきた大都市局の廃止と「府市連携局」の設置。先の大阪府議会、大阪市会において、大都市局の廃止は決まったものの、結局「府市連携局」は設置を見ることなく関係案件が否決される結果となった。

 提案された当初から現在に至るまで、私は「府市連携局」の設置には否定的ではなかった。それは安易な発想で大都市局収束の一つの経過点としての位置づけとして認めうるものだと感じていたからだ。しかしながら、「府市連携局」の具体、内容をジックリ見つめてみる時、自民党内部からも他会派からも(大阪府・大阪市共に)反対の声が収束することはなかった。

 課題点は複数に及ぶ。
 まず、府市合わせて20名程度という体制。この20人足らずの組織を「局」として位置付ける必要が何故あるのか?ということに対する明確な回答はなかった。
 そして、その20名が何に従事するのか?市長サイドは「うめきた」や「新美術館」といった連携事業を担うという説明を当初していたが、松井知事は府市統合本部で議論されてきたAB項目、すなわち府市の統合事業マターも取り扱うかのような発言をされた事で混乱を招いた。「府市連携局」が何を担うのか?最後まで明確になることはなかった。
 更に、橋下市長が拘った「(府市)共同設置」という点についても否定的な意見が当初から噴出していた。共同設置ということは、府知事と市長と二人のトップが存在することになる。条例による共同設置とせずとも、出向や運用上の共同設置という対応も可能である。共同設置とした時に、主軸となる局長が(今回の提案では)市側の人間が就任することの是非。複雑な内部的な事案であるが、かなりの抵抗があった。

 同時期に成立しようとしていた「大阪会議」「調整会議」の事務局機能を担う部局として「府市連携局」が必要であったのではないか…という意見もあるが、「調整会議」の事務局であれば、先ほどの主軸は大阪府が担うべきであり、「大阪会議」の事務局を想定するのであれば、堺市も入っておく必要がある。
 いずれにしても、チグハグな理屈付けしかできない「府市連携局」の状態がそこにあった。

 否決対応した会派は、何も府市連携に否定的であったわけではない。必要に応じて、今後も府市連携をしていく必要は誰もが重要と考えている。しかし、「局」を共同設置でつくる必要性がどこにあるのか?答えを見出すことができなかったのだ。

 結果として、「府市連携局」には魂が入る事はなく、結果として抜け殻の「府市連携局」には否決の結末が待っていたということなのだ。