澤田啓司の「ブラーヴォ! 赤ちゃん!!」

小児科医・澤田啓司(三重県津市乙部ヤナセクリニック)のブログ

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 前回のブログで紹介した、母乳栄養がうまくいかなくて人工栄養に切り替えたママの手記、繰り返し読んで見ると、色々疑問が湧いてきます。
 
 「ママ中心に書かれていて、赤ちゃんの出番が少ない。母子以外の家族について全く書かれていない。乳房マッサージはママだけが行って、ベビーは連れて行ってないのか。
 たぶん、手記は本当にママが書いたものでしょうが、その手記を新聞社がリライトしたのだろう。リライターは男性か育児経験の無い女性で、母乳栄養の知識が欠けている記者らしい。
 要するに、「母乳栄養はこんなに大変なんですよ。母乳に拘らないで、人工栄養に切り替えたほうがママの気持ちが落ち着き、ベビーも幸せです」という、母乳栄養に対するネガティブキャンペーンが目的らしい。」
 私はこのように受け取りました。

 それでも、幾つか問題をピックアップできました。

 ① 産後すぐから母乳が不足していた私。
 
 ② 母乳のため白いご飯を毎食2膳食べ続けた。和食中心で、水分量2-3リットル飲んだ。
 
 ③ すべてが初体験、抱き方もままならず、とにかく必死でした。
 
 ④ 1時間近く吸わせても、10分後にはまた泣く状態。
 
 ⑤ 地域の母乳外来、乳房マッサージに週1回は通い続けてた。
 
 ⑥ 肩はパンパンに張り、手首は腱鞘炎、乳首の亀裂。
 
 ⑦ いろいろな哺乳瓶を購入して試した。
 
 ⑧ 頑張れば頑張るほどストレスがたまる。 

 次回から、これらの問題一つ一つについて、ご一緒に考えましょう。(続く )

 このシリーズを書こうと思ったきっかけは、あるネット記事からです。無断で引用させてもらいます。悪いことに使うんじゃないから許されるでしょう。

 ファンファン福岡 {ホップ・ステップ・産後}「母乳不足で悪戦苦闘!私が母乳をあきらめた日」
という記事です。2016年8月付けの記事ですから、お子さんはもう大きく育っていられると思います。


”産後すぐから母乳が不足していた私。哺乳瓶を嫌がる子どものため何とか母乳で満足させてあげたいと、できる限り色々なことをしてみますが、精神的に参ってしまう一方でした。母乳のため!と白ご飯を毎食2膳以上食べ続けた結果は・・・・・

産後は当たり前に母乳が出るものだと思っていましたが、実際に産まれてみると,なかなか母乳の分泌が増えなかった私。

最初はとにかく赤ちゃんに吸わせることが大事!と言われ、一生懸命おっぱいを吸わせますが、初めての出産ですべてが初体験で赤ちゃんの抱き方もままならず乳首の形もあまり良くない状況で、とにかく必死でした。

1時間近く吸わせてもあかちゃんのお腹は満たされず、10分後にはまた泣く状態・・・。

母乳量が足りないので粉ミルクを飲ませようとしますが、哺乳瓶が嫌らしく、くわえようともしてくれません。

結局「ミルクを飲んでくれないので、母乳を出すしかない!」
そう思い必死でできることをしました。

先ず、食生活。

和食中心とし、母乳の出に良いとされるものを片端から調べ、朝からしっかりたべました。
冷えがよくないらしいので真夏でも温かいものを飲み、元々水分摂取量は少ない方だったのですが、1日に2~3リットルは頑張って飲みました。

また、地域の母乳外来に毎週通い、分泌を促すための乳房マッサージを助産師さんに行ってもらいました。
自宅でも乳房マッサージやセルフケアを怠らず、今思えば家の中でほぼおっぱい丸出しの状態でした。

それでもなかなか分泌量はアップせず、赤ちゃんは放っておけば1時間以上おっぱいを吸い続けるのです。
毎回飲み足りない赤ちゃんを無理やり乳首から離し、泣かせてしまっていました。

気づけば、わたしはボロボロの状態でした。

授乳時間が長いので、肩はパンパンに張っており手首は腱鞘炎に・・・。
乳首は保護具を付けなければいけない程に亀裂が入っており、激痛でした。

なんとかミルクを飲んでくれないかと、あらゆる形の哺乳瓶を購入し試してみますがそれでもダメ。 
哺乳瓶の代金や母乳をアップさせるというハーブティー、毎週通っていた母乳外来の代金は馬鹿にならず、経済的にも負担は大きかったのです。

気づけば、満たされずに延々とおっぱいを吸い続ける赤ちゃんを抱きながら、私は涙していました。

せきを切ったかのように涙が止まらなくなり、一人大泣きしました。

散々泣いた後、「こんな状態ではいけない」と我に返り、ようやく母乳を諦める決心がついたのです。

それからは、「赤ちゃんが泣いてもおっぱいは与えず、哺乳瓶でミルクを飲ませようとしました。

丸1日は泣き続けミルクを飲みませんでしたが、心を鬼にし、「頑張って!」とひたすら哺乳瓶をくわえさせました。
翌日には少しずつコツを摑んでミルクを飲んでくれるようになり、それjからは完全にミルクに移行することができたのです。

今思えば何故もっと早くこうしなかったのかと思いますが、初めての子育てで無知なことばかりで、本当に必死だったのだと思います。

産後のホルモンバランスも影響していたのではないかと思いますが,頑張れば頑張るほどストレスはたまり、完全に逆効果でした。「こう育てたい!」という強い思いは誰にでもありますが、割り切ることも子どものためになるということを学ばされた最初の経験でした。” 



この記事を、皆さんはどう思われますか。ぜひコメントをお送りください。

それをもとに母乳育児環境を良くするには何が問題か?どうすれば母乳育児の大変さ、苦しさを減らすことができるか、読者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

私自身は、産科クリニックで赤ちゃんを診察する立場の小児科医として、この記事を書かれたママの周りの、母乳外来や母乳マッサージをされた母乳育児を支援する専門プロが、このママについてまったく無力であった理由を考えて見たいと思います。

ぜひ、コメントをお送りください。










 私たち現生人類は、世界中ほとんど皆、単一種のホモ・サピエンスです。
 皮膚色の違いや、鼻の高低や、身長や下肢長の差は生活環境に適応するための小さな変異で、遺伝子上の差は極めて少ないです。
 
 直立して、他の四足動物の後肢にあたる2本の足で歩き、歩行に使わない前肢は、手として使うようになりました。直立できることで重い大きな頭を支えることができます。大きな頭は、発達した大脳のためです。

 大脳が発達したので、記憶、思考能力が発達しました。言葉でコミュニケーションがとれ、その言葉を文字で記録できるようになりました。

 20万年前アフリカで出現したホモ・サピエンスは、狩猟採集生活に適した進化を遂げた人類です。それ以後現在まで、ほとんど進化していませんから、現代人も20万年前のホモサピエンスも、能力的に大差ありません。  走るスピードはそれほど速くないけれど、汗腺が発達して体温を調節でき、サバンナの野生動物がオーバーヒートして動けなくなるまで、獲物をじっくり追跡してつかまえることができました。言葉で意思を伝え合い、グループで狩猟をしました。集団で生活していましたから、他の野獣に襲われても集団で身を守り、家族が安全に生活できました。

 しかし、直立二足歩行の代償として、骨盤の傾斜、構造が変化して出産が難しくなりました。円筒形の骨盤、産道を持ったイヌにあやかりたくても無理。ヒトの胎児は、狭く曲がりくねった産道を通り抜けて出生します。大きな大脳を納めた頭蓋が産道を無事通過できるように、胎内で成熟しきれずに、他の動物より未熟な状態で出産しなければなりません。これを、アドルフ・ポルトマン(バーゼル大学生物学・動物学教授:1897-1988)は、ヒトは生理的早産であるといっています。
 具体的に言えば、他の哺乳動物の赤ちゃんは、生まれて間もなく立ち上がり、自力でママのオッパイにたどり着きますが、ヒトの赤ちゃんは、泣いてママを呼び、抱き上げて乳を含ませてもらえなければ生きていけません。体全体の成熟を後回しにして、頭の大きさで在胎期間が決まっています。

 このような条件は、ヒトにとって不利と見る考え方もありますが、出生後の経験、知識の吸収、記憶とその再現、応用など、出生時の白紙に近い大脳を徐々に発達させるためにはむしろ有利と私は考えます。

 赤ちゃんを診るたびに感じることですが、生まれたらすぐ必要になる、哺乳のための口腔の構造、哺乳のための原始反射は完璧に備わり、さしあたりすぐ必要でないものは手抜きされて後日の発達に任せてあるヒトの赤ちゃんの洗練された合理性には驚かされます。

 以上書いてきた内容から、育児の基本を読み取っていただけると嬉しいです。
 新生児は、空腹であるとか、母乳が足りないとか余計なことは考えていないと思います。ひたすら泣いて、ママに抱き上げられて乳を含み、泣くたびに母乳を与えられて、無制限にオッパイを飲み、体や脳を作っていきます。
 もし、新生児が要求を泣き声で知らせる必要があるのなら、いろいろな泣き方ができるはずですが、現実は、泣き声で赤ちゃんの意思を読みとることは、3ヶ月までは、不可能です。新生児の泣き声はいつも同じで、泣き声で空腹を知ることはできない。いつも空腹といえばそうだし、空腹でなくて泣いてもオッパイで静まります。
 
 ママの乳房は赤ちゃんを満足させる魔法の力を持ってます。
 泣く→オッパイ→静まる、この単純な繰り返しで赤ちゃんは育ちます。20万年前は体重計も時計もありませんでした。現代でも、新生児の育児に時計も体重計も必要ないと思います。余計な知識や、働きかけや、道具は、不要です。必要な能力は20万年前のホモサピエンスと同じように、赤ちゃんにすべて備わっています。それを信じて扱ってあげれば、育児困難はうんと少なくなると思います。(続く)

 胎児・新生児に関して、遺伝子の解析、脳科学の進歩によって新しい知識が増えていますが、まだわからない事がたくさんあります。しかし、赤ちゃんについて根拠のある情報は、とても多くなりました。その情報をもとに今言えることは、古い胎児・新生児像は、かなり広範囲で書き直す必要があるということでしょうか。

 嗅覚.味覚.触覚.聴覚.視覚は五感といわれて、その器官は胎内で完成していますが、記憶装置である大脳にはまだ繋がってはいません。

、嗅覚味覚の器官は脳に近い部分にあり、危険な臭いや味に反応する、ヒト以外の動物と共通の役割を持っています。大脳皮質が無くても、間脳で感知機能が働きます。呼吸、循環、消化排泄同様、出生時から働き始め、生命維持の働きをします。ヒトの嗅覚味覚は、他の動物とは少し違いますけどね。大脳にも伝って、聴覚、視覚、触覚とも繋がって、料理を見たらその味、初めて食べた時の感触、料理中の焼ける音などが同時に感じられますよね。

 触覚に関しては、赤ちゃんが体に触ったり指を吸ったり、シャックリしたりしていることは、胎児の映像撮影で捉えられていますが、これらの行動で生じる感触を記憶している証拠はありません。

 聴覚に関しては、胎内で胎児にいろいろな音が届いていることは事実です。体外に比べれば低い周波数で、低いデシベルの体外より弱い音が子宮内で録音されています。胎児の聴覚器はその音を聞き取ってはいるでしょうが、その音を意味の有る音として記憶しているかどうかは不明です、胎内音をもとに赤ちゃん像を推理した書物が出版され、胎児に音楽を聴かせて、出生後も赤ちゃんはその音楽を覚えているようだという推理をし、その推理をもとに出生後に同じ音楽を聴かせるとか、胎内音を録音したものを新生児に聴かせると静かになるとか、それを胎教の手段にするとか、録音した音を販売するなどされていますが、これも科学的に客観的に有効かどうかの根拠はありません。新生児の聴覚テストは、聴覚器の反応を調べるもので、脳波などの大脳皮質の反応を調べているのではありません。

 視覚に関しては、胎内で眼球の機能は備わり、明暗を感じる細胞、色を感じる細胞は胎内から未完成ながら働き始めていると考えられますが、左右の眼球が大脳皮質の視覚野につながり遠近がわかり、見たものを記憶するには生後2ヶ月間かかります。

 胎内記憶、出産時の記憶があるというネット記事は多いのですが、それを客観的に裏付ける証拠はありません。

 生まれたばかりの赤ちゃんが泣くのは不快感の表現と書かれた書物がありますが、実際に赤ちゃんを見ていると、オシリが濡れても、低血糖で死の危険があっても、誤嚥で呼吸困難を起こしていても赤ちゃんが泣いて知らせることはありません。

 「授乳後も泣いている。こぶしを吸っている、口をもぐもぐさせている」のは空腹のサインだと書かれた権威ある本がありますが、「 」内に書かれていることはすべて原始反射です。空腹感は3ヶ月過ぎないと獲得できない高等な感覚で、オッパイを飲ませても泣きやまないのは、赤ちゃんが意識的に発する空腹サインではありません。

 赤ちゃんは、いつでも乳首を含ませればオッパイをごくごく飲み始め、泣き止みます。口の構造も、呼吸も、口のもぐもぐ、チュウチュウも、みなオッパイを飲むための道具立てです。原始反射を空腹のサインと考えれば、赤ちゃんはいつでも空腹なんだ、オッパイが足りないんだ、ミルクを足さなくちゃ、とママを人工栄養に誘導してしまいますが、すべての原始反射も、生まれつき備わった口の構造も、オッパイを飲むためのものだと捉えれば、泣くからミルク補足という短絡思考に陥らずに済むはずです。

 私がヤナセクリニックで出産直後の赤ちゃんを診察し、1ヶ月健診を受け持つようなって10年になります。1年に500人の赤ちゃんが出生されますから、10年間に5000人の赤ちゃんを2回宛診察しています。計1万人の赤ちゃん数です。
 その経験から言えば、、赤ちゃんの専門家とされている人たちによって、いかに間違った情報が垂れ流され、赤ちゃんの実像が捻じ曲げられ、その情報を信じて育児にあたるママたちを苦しめてきていることか。

 ほんとうの赤ちゃんの姿を素直に理解すれば、育児不安で悩むママがうんと少なくなるのに。

 次回も赤ちゃんの実像と、間違った育児情報について、具体的に書きます、(続く)












 血液中のビタミンDが少ないと、くる病になります。
 
 2013年頃、NHKTVの放送で、人工ミルクに比較して、母乳中のビタミンDが少ないという話題が取り上げられました。
 育児用粉ミルクには、たっぷりビタミンDが混ぜられていますので、この放送を見たお母さんたちの中には母乳をやめて人工栄養に切り替えなきゃと考えた方がたくさんあったようです。

 最近また、先日開催された「外来小児科学会」という医師の集まりで、母乳栄養児の血液中のビタミンDが、人工栄養児の血液よりずっと少ないという研究発表があり、それが日経メディカルという日経新聞の医学関係のネット記事で取り上げられ、最近また、ママの間で、わが子がくる病になっては大変という心配が広がり、今回もまた、一日一回は人工栄養を与えるようにされた方があるようです。

 結論からいえば、母乳栄養児では確かに人工栄養児に比べて血液中のビタミンDは少ないが、くる病になっている子は調査対象の赤ちゃんには見当たらなかったということでした。でも母乳栄養児にはビタミンD欠乏児が多いというタイトルが付いてしまうと心配になりますよね。
 NHKの場合も、今度の場合も、番組製作者や研究発表者は、事実を述べただけで責任はないのかもしれませんが、この発表が拡散した時のママたちへの配慮には欠けていたと言わざるを得ません。

 ビタミンDはご存じのように太陽光の紫外線を皮膚にあてれば、体内で合成されます。太陽光が弱く、日照時間が少ない極地に近いところの人種は色が白く、美人に見えますが、あれは紫外線を目いっぱい体に取り込みたいからです。赤道に近くなると、メラニンの多い肌の色が黒い人種が増えてきます。日本はその中間。やや薄褐色の肌です。肌の黒い人がイギリス以北に行くとくる病になります。逆に、肌が白い人たちは、赤道の近くでは強い赤外線、紫外線の為に肌を傷め皮膚がんの原因にもなります。日本人は、日本人の肌の色で、ちょうどよい太陽光を受け取ることができます。普通に手足を日光にさらしていれば、ビタミンD不足は起こりません。何かの理由で戸外に出ず、食物制限をしたりすればビタミンD欠乏を起こします。

 日本に住んで、自然の中で、自然に生活していれば、何も問題は起こりません。このことを、特に強調しておきたいと思います。

 地球上の生物はすべて、人類も含めて、太陽が何億年もかけて、地球に与えてくれたものによって、生命を維持していますし、現在も、これからも、太陽を離れては生存できません。
 
 私たちが現在使っている化石燃料は太陽エネルギーが姿を変えたもの。
 
 自然エネルギーは太陽系の一員としての地球が太陽の運行によって与えられたエネルギーです。
 
 唯一、太陽エネルギーによらないエネルギーは、核(原子力)エネルギーですが、人類はまだ核エネルギーを安全なものに手なずけることが出来ていません。

 太陽の力を再認識すべきですね。ビタミンDもその一つです。肝油も、もとはと言えば、太陽光の恩恵を受けて生存している動物の肝臓から抽出しているんです。

 私たちは、人類の手で獲得してきた文明の恩恵を受けて現在生活しています。しかし、文明の利器は両刃の剣で、本来人類が持っている力を弱めています。自動車、エアコンによってどれほど本来の生命力を弱めているか考えてみてください。

 太陽の下で、文明の利器を離れて、本来人類が持っている力を、できる限り鍛え、取り戻すべきです。文明を離れても生命を維持しうる体力を取り戻して初めて、文明を上手に活用できるのではないでしょうか。

 これからママになる女性も、ぜひ、日本人には無理な白い肌に憧れたりせず、日焼け止めを使ったりせず、体の中にビタミンDをたくさん作ってください。胎内の赤ちゃんにもママの血液中の豊富なビタミンDが胎盤をとおして与えられます。母乳中にもビタミンDが出てきます。
 生まれてきた赤ちゃんの為にも、日光が柔らかな朝夕の一刻を、手足を出して日光に当たりながら散歩する習慣をつけてください。

 母乳にはビタミンDが不足しているなどという、舌足らずな、センセーショナルなニュースに惑わされないで、日光を浴びながら、母乳を赤ちゃんに飲ませ続けてあげてくださいね。

 それでも足りないと心配なら、肝油製剤もありますし、ビタミンDが豊富な食物もたくさんありますから。

 難しい学問的な説明は省略しますが、私は充分その知識を持っていますから、いつでもご質問、ご相談ください。

 神経管閉鎖障害の予防だけでなく、葉酸は生涯を通じて必要なビタミンB群の一員です。

 19世紀半から20世紀前半にかけて、ビタミンA,ビタミンD、ビタミンC、ビタミンB群などのビタミンが次々に発見され、その働きが明らかにされました。
 
 葉酸は、1930年頃、イギリスのルーシー・ウイルス(Lucy Wills)という女性医師によって発見されました。彼女がしばしば訪れていたインド、ボンベイの紡績工場で、女工が妊娠すると悪性貧血を起こすことを知り、酵母エキスから作られた栄養補助食品「マーマイト」が治療効果をもつことを発見しました。この時は、アカゲザルを実験動物に使って研究をすすめたので、ビタミンM(monkeyのM)と名付けられたようです。ビタミンMという名は、今は使われていません。ビタミンB 群の一員なのですが、葉酸と呼ばれています。
 
 葉酸という名はまだそのころには無く、1940年頃のアメリカで、ホウレン草から抽出された結晶が貧血治療に効果があることが発見され、葉酸(folic acid)と名付けられました。ホウレン草の缶詰を食べるとパワーが出るポパイの漫画は1928年から始まったそうですが、ポパイに熱狂した少年が成人して研究者となり、ホウレン草の缶詰を筋肉増強剤の研究対象にしたというストーリーもありそうですね(笑。 私の勝手な想像ですが。
 

 その後の研究で、葉酸は、核酸が体内でつくられる過程で働く酵素の働きを助ける、「補酵素」であることがわかりました。人体は、複雑な有機化学物質の集合体ですから、例えば自動車工場で、幾つもの部品が作られ、その部品を組み合わせて複雑な部品が作られ、という順に何段階もの過程を経て、自動車がつくられるように、人体という化学工場でも何段階もの物質がつくられ、その各段階で働く酵素、その酵素の働きを助ける補酵素があります。葉酸のように一番末端の補酵素であっても、それがなければ完璧な製品は完成しないのです。葉酸の大切さを理解していただけたでしょうか。
 
 「核酸」は、遺伝情報を保存・伝達し、人体を作り上げるために、人体を構成する細胞に必ず含まれる大切な物質です。「遺伝子」といえばわかりやすいですね。
 
 胎児の体を作り育てるためにも、貧血になりがちな母体の貧血を予防するためにも、葉酸を摂取することが必要です。妊娠早期の胎児の神経管を作るためには葉酸は妊娠前から摂取する必要がありますが、妊娠の診断がつき、母子健康手帳が配布されてからも、葉酸が不足しないよう、葉酸を多く含む食品を食べ、足りない分をサプリの形で口に入れることを忘れないでくださいね。妊娠中、授乳中だけでなく、女性だけでなく、老若の別なく、すべての人に葉酸は大切なビタミンです。

 葉酸は、牛レバー(妊娠中は、トキソプラズマや細菌感染を起こさないよう、気をつけて扱って、よく加熱して食べなければなりませんが)、ホウレン草、グリーンアスパラガス、キャベツ・芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、大豆・大豆製品、えび、ビール酵母、ジャガイモ、アボカド、ライ麦粉などに含まれています。加熱では壊れにくいとされています。以上のような食品をなるべく食べてください。妊娠中は胎児の分まで葉酸を食べなければなりませんから、普段よりたくさん、葉酸を含む食品を食べるよう気をつけてください。
 それに加えて、葉酸、それにプラスしてビタミンB2、6、12,などを配合した市販のサプリで、400μgほど追加した方がよいといわれています。食品とサプリ合わせて1000μgを超えなければ、過剰摂取による副作用はないとされています。1000μg口にするのはかなり大変ですから、とりすぎの心配はまずないと思います。

 神経管とは何かの説明から始めましょう。
 
 私たちの脳脊髄などの中枢神経組織は、脳は頭蓋骨、脊髄は脊椎という骨の壁で密閉されています。骨の下には硬膜、クモ膜、軟膜という3層の脳脊髄膜がすっぽりと脳脊髄を包んでいます。脳や脊髄と脳脊髄膜との間にはクッションとして髄腋が充満し、脳脊髄は髄液の中に浮かんでいます。硬膜下出血、くも膜下出血、脊髄液減少症とかの病名を聞かれたことがおありと思います。脳脊髄が入った腔間には、血液とリンパ液以外は入れません。
  
 この大切な脳神経系の基になるのが神経管です。
 神経管は、受精後3-4週の間に、板状の胚葉が丸まって筒状になったものです。この期間にちゃんと筒が仕上がるのを助けるのが葉酸です。受精後3-4週といえば、まだ妊娠の自覚は無い時期です。こんなに早く大切な脳脊髄の原型が出来るってことをご存知でしたか。

 神経管が完全な筒状にならず、腰椎あたりに隙間が残ると、出生後、二分脊椎という診断名がつけられます。

 隙間が狭ければ丁寧に触診しなとそれとは分かりませんが、水頭症を起こしてくることがあります。潜在性二分脊椎という診断がつけられます。

 隙間が広ければ、袋状に髄膜が飛び出しますので、手術をして脊椎を閉じることが必要です。

 このような神経管閉鎖障害の発生頻度は、出産1万例に付き6-7例です。頻度が少ないようですが、もし閉鎖不全状態なら重い後遺症をのこします。妊娠成立前1ヵ月以上前から葉酸を充分量、食品とサプリメントで摂取していれば、頻度がぐんと減ります。

米国予防医学専門委員会(USPSTF=US Prevenntive ServicesTask Force) は、今年1月に、出産が可能な、または妊娠をを考えているすべての女性に、葉酸サプリメントの摂取を推奨すると発表しました。「米国女性の大半は,最善の効果を示すのに必要とされる量の食品を摂取していないので、400-800μgの葉酸サプリメントを内服すべきで、サプリの効果が最もよく現れる時期は、受胎の少なくとも1ヶ月前に始まり、妊娠お最初の2-3か月を通じて続く。」というものです。
 以上は神経管閉鎖障害の予防に関してのお話です。

 では、妊娠に気付いてから葉酸サプリを飲んでも意味が無いのかといえばそんなことはありません。母子健康手帳を交付されてからでも、葉酸サプリを飲み続けることには大いにメリットがあるのですが、そのあたりについては、次回に続けたいと思います。(続く)

 このところ、母子健康手帳について、いろいろ調べています。
 
 母子健康手帳は母子保健法という法律をもとに、厚生労働省令で記載する内容が定められています。それにプラスして役に立つ情報を記載することは、地方自治体の裁量で許されています。三重県津市が採用している「親子健康手帳」もその一つですが、三重県下では、省令で定められた内容にとどめ、表紙のデザインがさまざまな母子健康手帳が、地方自治体別に採用されています。
 
 省令で定められた母子健康手帳には、妊婦健診、乳幼児健診の結果や予防接種記録、ママが記載される項目などが主に使われているようですね。ネットのスレッドを読んでも、母子健康手帳は記録の為のものとして考えている方が多いようです。しかし、それだけではなく、母子健康手帳には、産科学・小児科学・精神神経学・心理学その他、妊娠・分娩・育児に関する専門家集団が作成した、とても内容が濃く、簡潔で、偏見のない情報が提供されています。中途半端な市販書より、ずっと頼りになることが記されています。是非、母子健康手帳は、記録のページではなく、ただ読むだけのページもしっかり読ん利用してください。
 
 例えば、「妊娠と食事 7カ条」というページには、①妊娠ビタミン”葉酸”をとろう。”神経管閉鎖障害の発生リスクを低減します”と書かれています。⑥「食中毒予防の為に〝洗浄・加熱”しよう」と書かれ、リステリア菌の危険性が書かれていますが、リステリア菌とは何か、ご存じのママは少ないと思います。大切なことなのですが、やや説明不足ですね。 
 
 それと、母子健康手帳がママの手に届くのは、妊娠8-11週です。妊娠届を市役所や健康センターに提出すると母子健康手帳が手渡されるやり方が多いようです。産科病医院で妊娠届に妊娠証明する時期が、安定期に入ってからですから已むを得ないのですが。
 
 実は、子宮内の胎芽・胎児のヒトとしての基本的な構造のほとんどは、妊娠10週くらいまでに出来上がりますから、母子健康手帳がママの手に渡る時から胎児を問題無く出産まで大切にしようと考えられても少し時間が遅いですね。例えば、神経管閉鎖障害(二分脊椎、無脳症、水頭症)は受胎後2-3週間が大切で、葉酸が予防に効果があるとわかっていても、本当に葉酸を効果的に摂取しようとしたら妊娠前一か月前から葉酸を含む食品を食べ、足りない分をサプリで補う必要があります。アメリカでは、妊娠可能な年齢、環境になったら葉酸サプリを服用するよう推奨するようになってきました。

 そういうわけで、理想的な育児は妊娠前から始める必要があります。まずは、赤ちゃんを胎内で健康に育み、予防できる異常は予防し、病原体の胎内感染を避ける手段をとり、早産を避けて胎内で目いっぱい成長した赤ちゃんを出産していただきたいのです。
 そんな観点から、私のブログで、「妊娠前からの育児学」という視点を読者の皆さんに持っていただきたいと思い、新規に掲載を始めることにしました。私には役に立たないブログじゃない?と思われるママもいらっしゃると思いますが、次の妊娠の参考にしていただくとか、結婚妊娠前のお友達にお話しいただくとかにお使いいただければ幸いです。

 次回から、母子健康手帳に記載されている遅すぎる情報をメインに、具体的な事、葉酸とは何か、どんな働きをするのか、リステリア菌とはどんな細菌で、胎児にどう危険なのか、アルコールやタバコの習慣がある方には、いつから禁酒禁煙が必要なのかなどなどを掲載させていただこうと思います。

 
 なお、今秋10月から、ヤナセクリニックの母親教室の一コマとして、ブログと同じタイトルの講座を、私がスピーカーとして、設けていただく予定です。
 このテーマは、これまでのオッパイ教室のように妊娠中のママだけにお話しするのでは意味がありませんので、聴講に来ていただく方は、性別、年齢を問わずに、おいでいただくつもりです。ぜひ、関心をもたれた多くの方々に聞いていただきたいと願っています。
 
 
 
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 10年ほど前には、赤ちゃんは胎盤を通してママの免疫を貰っているから、生後6ヶ月間くらいは風邪をひかないという迷信がありました。最近は、この迷信を本気で信じているママはほとんど無いように思います。

 かつては、生活環境の中に感染症の病原体がたくさんあって、いろいろな感染症に罹ることが通過儀礼のように考えられていました。麻疹生ワクチンの誕生までは、自然感染による麻疹の免疫は終生ママの血液中に残ってて、それが胎盤を通して赤ちゃんの血液中に移行し、生後4ヶ月くらいは赤ちゃんは麻疹に罹りませんでした。限られた病気については、麻疹のように経胎盤免疫(母子免疫)が赤ちゃんを守ってくれていました。それが拡大解釈されて、6ヶ月までの赤ちゃんは風邪をひかないという迷信が生まれたのだと思います。

 実際は、どの月齢でも、もちろん生まれたての赤ちゃんでも、ほとんどの感染症に罹りますから気をつけてください。

 ママが罹る風邪や感染症は、すべて赤ちゃんも罹ります。

 ママ自身が予防接種で予防していても、その病気が環境から無くなってしまったた現在では、自然感染によって免疫を強化する機会がなく、予防接種の免疫が減る一方ですから、外国から入ってくる百日咳や麻疹にパパママ世代が罹っています。当然、赤ちゃんにパパやママが病気を感染させる」可能性が高くなっています。パパママが自身の免疫を調べ、弱くなっていたらワクチンの追加接種をすることが必要な必要な時代になりました。

 胎盤を通じて赤ちゃんに移行する免疫グロブリンは分子量が小さなIgGという免疫グロブリンに限られており、感冒やインフルエンザは母子免疫の効果が無く、免疫グロブリンでは感染を予防できない水痘、ヘルペス口内炎も母子免疫の有無に関わらず生まれたての赤ちゃんに感染します。
 風疹は、ママが妊娠前に生ワクチン接種を済ましていれば、母子免疫で赤ちゃんが守られます。
 麻疹は、最近は予防接種から時間が経って免疫が少なくなったママ世代に自然感染者の発生が見られていますから、母子免疫の効果はなくなっていると考えるべきでしょう。おたふくかぜも、ワクチン接種をせず自然感染も無かったままの場合は母子免疫は働きません。

 こう考えると、母子免疫によって6ヶ月までの赤ちゃんは感染症に罹らないはずという古い迷信は、もはや通用しません。

 母乳(初乳も含めて)に含まれる免疫グロブリン(胎盤を通過できない分子量の多いIgAが大部分です)も同じです。現状では、麻疹や百日咳、インフルエンザなど、身近で赤ちゃんにとっては危険な感染症に対しては、母乳中の免疫グロブリンの働きは期待できません。母乳中のIgAは、ひとつの感染症の病原体に対してそれに対応する免疫グロブリンが一対一の対応をしているので、何万種類もの抗原に対して何万種類もの抗体の免疫グロブリンの集合体なのです。母乳中の免疫グロブリンは一種類だけで、それがすべての病原体に対抗しているのではありません。たとえば、麻疹の抗体を持たないママの母乳・初乳中には麻疹ウイルスに対する免疫グロブリンは存在しないのです。

 もちろん、初乳を飲むことで赤ちゃんの腸粘膜の表面が免疫グロブリンに覆われて、アレルギーの抗原を無力化する事は出来ます。ママが血液中に持っている抗体に対応する細菌やウイルスを無力化する事は出来ます。でも、初乳中の免疫グロブリン量が多くても、本来最も気がかりな感染症を予防する働きは薄れてきていますから、以前ほど初乳に子だわる必要はありません。このあたりは、感染予防という観点では、母乳・初乳の常識を書き換えなければなりません。

 でも、免疫グロブリンの効果は期待できなくても、母乳中には、リゾチームとか、ラクトフェリンなど抗菌作用のある物質が含まれていますから、それらの物質が赤ちゃんを感染症から守ってくれます。
 
 また、母乳中には、間接的に赤ちゃんの善玉腸内細菌を増やす働きを持った物質(オリゴ糖など)が含まれていますから、母乳を与えることで赤ちゃんの腸内に善玉ビフィズス菌を増やすことが出来ます。善玉ビフィズス菌が多いと、先日ニュースに流れた蜂蜜の危険性、蜂蜜に入り込んで赤ちゃんを死に追いやったボトリヌス菌の芽胞の活性化を抑えることが出来ます。蜂蜜を赤ちゃんに与えないことはもちろん大切ですが、母乳も赤ちゃんの力強い味方であることを理解してください。

 母乳授乳後、鼻の奥がグジュグジュ音を立てたり、咽喉がゼロゼロ・ゴロゴロ音を立ててママを心配させるかもしれませんが、これは母乳が鼻の奥や咽喉に入り込むせいです。母乳によって鼻から侵入する細菌やウイルスをブロックする大切な働きと考えられます。鼻から侵入する細菌による中耳炎は、人工栄養児に比べると母乳栄養児でははるかに少ないのです。母乳の効用です。鼻の奥のグジュグジュは、赤ちゃんが乳首をくわえて離さず、鼻呼吸ができるているのなら、鼻づまりではありません。母乳が鼻を護っているんだと考えてください。

 母子免疫も、母乳・初乳中の免疫グロブリンも、赤ちゃんの感染予防の主役と言えなくなった現在ですが、それ以外の母乳の栄養、安全性などの長所は絶対的です。どんなに人工栄養のミルクが進歩しても母乳を超えることはできません。ぜひ、母乳で赤ちゃんを感染症から守ってあげてください。

 
 日常生活では、赤ちゃんを感染症から守る方法はただ一つです。風邪であれ、インフルエンザであれ、罹っている人、罹っていそうな人を、赤ちゃんに近づけないことです。
 
 どんなに大切な来客でも、上のお子さんのお友達でも、発熱、鼻水、咳がある人から赤ちゃんを隔離してください。ママが風邪をひいてしまったり、唇にヘルペスの症状が出たりしたら、手洗い、マスク着用を忘れないでください。人ごみに赤ちゃんを連れださないようにしてください。6ヶ月まで、それが無理なら3ヶ月までの赤ちゃんは、特に、病人から遠ざけることで感染症を防いでくださいね。

 赤ちゃん時代から始まって高齢者に至るまで、伝染病をワクチン接種で予防することが広く普及しました。種類も多く、もたもたしていると接種時期に間に合わないことも出てくるし、任意接種のワクチンは、公費負担がない地域では、高価で経済的負担もたいへんですね。

 病原体に人為的操作を加えて作るワクチンですから、副作用も無くすことはできません。百日咳ワクチンのように、ワクチン接種で病気が少なくなると、副作用のほうが問題にされ、接種を中断したら数年後再び百日咳の発生が増え、ワクチン接種が再開された例があります。ワクチン接種を中止してワクチン接種を受けられなかった世代の間では、成人後に百日咳を発症する人が出ています。おたふくかぜ生ワクチンは、麻疹、風疹の生ワクチンと三種混合でワクチン接種が始められたのですが、おたふくかぜワクチンのウイルスで無菌性髄膜炎になった人があって、おたふくかぜ生ワクチンが除かれ、任意接種としてワクチン接種が続けられています。

 免疫の持続期間もワクチンによって長短様々ですが、いずれにせよワクチンによる免疫効果は長続きしません。時間が経つにつれて抗体価は下がっていきます。
 麻疹を例に取りますと、自然感染で出来た免疫は60数年以上保存されていることが19世紀末にあきらかにされました。デンマーク領ファロー島で65年ぶりに麻疹が流行した時、65年前の流行時に罹患した老人からは患者が一人も発生しなかったことがわかりました。自然感染の免疫は強いのです。
それに比べて現行の麻疹生ワクチンは2度接種しても60年もの間免疫を維持することは出来ません。

 どの伝染病についても、罹患、予防接種で獲得した免疫は、周りにその病気が流行するたびにワクチンの追加接種のように自然感染によって発病せず、免疫だけを強くします。これをブースター効果といいます。周りに病気が無くなれば自然感染によるブースターは得られなくなりますし、ワクチンを追加接種しなければブースター効果は得られず、免疫は先細りになります。ワクチンで伝染病の感染を阻止した私たちは、伝染病がなくなったために免疫の維持が難しくなっているという皮肉な時代です。

 このようにして、百日咳も、麻疹も、たぶんポリオも、地球上から消えることは無く、、患者は発生し続けます。私が今回、「予防接種の限界」という、ブログの項立てをしたのは、この問題が、予防接種を受ける前の赤ちゃんに及ぼす影響を、読者のパパ、ママに考えていただきたかったからです。

 先日来、麻疹が外国から空路日本に侵入したことが報道されました。百日咳も、成人間の発生が問題になっています。そのため、パパ、ママが感染して、それが赤ちゃんに感染する機会があることに気付いてください。

 赤ちゃんに及ぼされる伝染病感染の機会、危険を解決する方法は簡単です。

 パパ、ママが、ご自分のワクチン接種歴、抗体の維持状況を調べ、赤ちゃん出生以前にワクチンの再接種などの方法で免疫を強化し、パパ、ママから赤ちゃんに病気を伝染させないよう考えてくださいね。生まれてくる赤ちゃんを伝染病から守るために。

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