つい数年前まで、赤ちゃんの顔は石鹸を使わず、ぬるま湯でぬらしたガーゼで拭くだけというのが常識でした。
 しかし、生後2-6週にみられる顔のブツブツは皮脂腺の働きが思春期並みに活発なためにできるニキビが大部分です。たくさんできる子も、少ない子もあって個人差が大きいです。また、額や頭のすりおろしたチーズ片のような脂漏も活発な皮脂腺の働きでできるものです。洗わずに放置しておくと、大泉門の上あたりが厚いべとべとしたカサブタ状になり、昔はこれを胎毒と呼んでいました。こんな状態になったときは、ベビーオイルやオリーブ油を付けてふやかし、15分ぐらい経ったらふき取って、その後に石鹸できれいに洗ってください。赤ちゃんの体内に毒気などありませんから胎毒ではありません。ニキビ・脂漏合わせて乳児湿疹と呼ばれます。乳児湿疹は、1日1回の石鹸洗顔を続けていれば、生後6-8週で自然に消えていきます。アトピー性皮膚炎は乳児湿疹と入れ替わりに出てきますが、生後2ヶ月以前には出ることは少ないでしょう。
 そのようなことが判ってきましたから、乳児湿疹の対策としては、思春期のニキビ同様に石鹸で洗う必要があります。洗いすぎも良くありませんから、入浴時に石鹸で顔を洗ってあげてください。泡立てた石鹸を顔につけ、石鹸分が皮膚に残らないように何度かお湯でそっと洗い流し、乾いたガーゼや布で水分を押すようにして拭き取ってください。この時、こすらない様に気をつけてくださいね。油脂成分が入った洗剤や入浴剤は使わないように。保湿クリームや保護剤は必要ありません。ベビーオイル、オリーブ油、軟膏類はかえってニキビをひどくしますから気をつけてください。よくよくひどいニキビでなければステロイド入り軟膏も必要ありません。

 赤ちゃんは、生後一ヶ月くらいは排便回数が多く、母乳を飲ませるたびに反射的に排便とオナラをします。1か月過ぎると、母乳を飲めば排泄する反射が消えて、排便回数が減りますが、それまでの間は、おむつかぶれができやすいと思います。こちらも、オトナのウォッシュレットと同じように、肛門周囲やオシリが赤くなったらぬるま湯で洗ってください。この時役に立つのは、食器洗い用液体洗剤の空きボトルです。似たようなプラボトルは百円均一ショップにも売っているそうです。空きプラボトルを良く洗って、オムツ替えのとき、ぬるま湯を入れておきます。片手で握れて、握り方の強弱でお湯の量が調節できます。赤ちゃん用のママの手動ウォッシュレットです。汚れをきれいにした後、オシリの場合も顔と同じように、水気はこすってふき取らずに、乾いた紙や綿、布で押すようにして拭き取ってください。以前はこの後ベビーパウダーをつけることが多かったと思います。ベビーパウダーの役割は、水分を吸着することが主です。パウダーの1粒1粒は球形ですから表面積が板状の場合より格段に大きく、オシリだけでなく汗をかきやすい季節にも湯上りなどによく使われます。ベビーパウダーが水分を吸着して皮膚の表面で固まってしまっていたら必ずふき取って新しく付け直してくださいね。パフでパタパタはたきつけずに、ママの手のひらで伸ばしてそっと赤ちゃんの皮膚につけてください。呼吸器に吸い込まないように気をつけて。