ご好評いただいている『セクサリオン・リリィ』ですが、いちおSFと言ってますのでそんなに荒唐無稽なことを書き殴っているわけではないというお話。

■オーガズムエナジー
 18世紀の科学者ガルバーニは、カエルの死体を電気で動かすことに成功し、生体は神経という伝達回路を電気が通ることで動作するという説を立てました。この説は部分的に誤っていましたがその後しばらくは信じられており、有名なシェリーの「フランケンシュタイン」はその説を根拠に描かれました。現在では、神経系はニューロンのシナプス接続により、その電位差で情報を伝えていることが知られています。
 また、オーガズムはその発生起因はどうあれ、最終的に全身の筋肉骨格の収縮と緊張と、そこからの離脱を伴います。その際に、神経の中で唯一下腹部にまで達している迷走神経は、そのシナプスを全て性的快感のために接続し、その時発生するエネルギー量は、オーガズムの強さにも比例しますが300〜500kcalにも及ぶと言われています。20分ほどのランニングにより発生する熱量を、わずか数十秒で放出するのです。
 現在(2019年)現在の科学力では、これを回収し再利用する方法はまだありませんが、サイバネティクスに代表される生体埋め込み型機器が発達した場合、これらを有効活用し利用する時代は、もうすぐそこまで来ているように思われます。

■核廃棄施設の核反応
 1956年、米国籍の日本人黒田博士は、一定の条件下においてはウラン235及びプルトニウム239が、管理されていない自然状態でも核分裂反応を起こすことを予言しました。その後、アフリカのガボン国に、20億年前の天然原子炉の痕跡が発見され、その説を裏付けることになったのですが、同時にそのことは、核廃棄物の管理について十分な示唆を与えるものでした。
 この作品で描かれる核廃棄施設(コアポイント)はもちろん架空のものですが、実際にずさんな管理を行った場合、そのようなカタストロフが発生する危険性は十分にあります。特に濃縮ウランを使う軽水炉では、ウラン235を利用しますが、これを過度に集積し、減速材となる真水が大量に流れ込む環境が発生すれば、人為的な天然原子炉(それも暴露し放射性物質=プルトニウム239を絶えず放出し続ける)が出来てしまうわけです。
 セクサリオンは、当初周辺の岩盤を破壊し、この天然原子炉を封印する作戦を立てたのですがことごとく失敗、結果的には、流入する地下水を遮断しようとします。そうすると、減速材を失った核物質は新たな核反応を停止するはずなのですが…

 とまあ、こんな感じ。あくまでもScience Fictionなので話半分でお願いします。間違っているとかのクレームは受け付けませんので