ご無沙汰しております。

 本来ならここで、コミケの新作のご案内をするところですが、発表のとおり中止となってしまいましたため、ダウンロードでのみ販売いたします。詳細はイラストが出来上がってから随時発表させていただきます。

 で、唐突ですが、新作のテーマは「お話療法」です。

 フロイトから始まる古典的な精神分析は、「無意識」の存在を前提とし、その(クライエント本人も自覚し得ない)無意識にどのようにアプローチするかが主題となっていました。当初フロイトは、催眠による暗示や年齢退行によってそれを試みましたが、フロイト自身の催眠技法が稚拙だったこともあり早期にそれを放棄し、夢分析を経て、自由連想法に至ったと言われています。その過渡的な手法として「お話し療法」があり、主に心的外傷(トラウマ)の治療に使われました。

 お話し療法は、クライエントをリラックスさせ、心的外傷の原因となったと思われる事柄を語らせて、セラピストがただそれを聞くことで、症状が取り除かれる(除反応)という治療法です。この、一見原初的な治療法は、当時ですら批判的な意見がありましたが、現在でも進化した形で用いられており、災害地へ派遣される傾聴ボランティアもその一種です。

 実際のお話療法ですが、いざ実施するとなると、セラピストはクライエントとの間に充分なラポールを保ち共感し続けなければならず、見た目ほど簡単なものではありません。また、セラピストの共感性が逆に高すぎた場合、クライエントの感情や思考を自分の中に取り込みすぎてしまう危険性もあります。そうなると治療になりません。

 今回の作品は、そのお話療法により発生する「強い共感性」を利用したものです。作品中の話者は、あくまで身の上話を淡々と語り続けるのみです。催眠によりあらかじめ共感性を高められた聴者は、お話を聞いていくうちに徐々に感情移入していき、遂にはお話の主人公そのものになってしまうように感じる、そういうギミックの作品です。

 すでに声優さんには発注してあります。私にしては短め(多分完成版で45分〜50分)お手軽な作品です。ですが、ドライオーガズム志向で5、6回は絶頂できますし、ユニセックスなので女性の方でも聞けます。あと「お前がママになるんだよ」のセリフは、半数以上の人が笑ってしまうそうなので、なしバージョンを作る予定です。


 それでは、完成までもうしばらくお待ちください。