前回に引き続き、ドライオーガズムの話です。

①これってドライ?
 良く『「これってドライ?」はドライに非ず』という言葉を聞きます。この言葉、半分正しくて、半分は間違い(誤解を招きやすい)だと思っています。
 まず、ドライオーガズムであってもオーガズムに違いありませんので、射精同様に明らかな絶頂感覚があります。ですので、射精しなくても明らかな絶頂感覚があれば、それはドライだと思います。
 但し、明楽めいら@性感開発アドバイザー氏(@meira_shemale)もおっしゃってましたが、”射精の何倍も気持ち良い”かどうかは、分かりません。確かに私も、こめかみの血管切れるんじゃないかと思うぐらいの強いオーガズムを感じたこともあれば、射精より弱いんじゃね?と思うこともあります。ですので、確かに絶頂感はあったが、射精より快感は弱かった=だからドライじゃない、は間違いです。
 思い出して欲しいのですが、普段の射精(ウェット)でも、いつも同じ快感かといえばそうじゃないですよね?体調や興奮の昂りなんかで、快感の強さは違うと思います。ただ、男性の場合「射精」によってオーガズムを明確に認識できるがゆえ、このオーガズムの違いを認識できなかっただけのように思います。ですので、この事はドライオーガズムにおいても同じです。いつもいつも、射精の何倍も強い快感が訪れるわけではないのです。

②男性も何度もイっている
 そして、これも思い出して欲しいのですが、通常射精の快感は、数秒程度は続くものだと思っています。良く「ビクンビクン」や「ドックンドックン」というオノマトペを使いますが、これは射精感が複数回続いていることを表しているのではないでしょうか?
 これは、前回お話しした、男性の興奮を抑えるプロラクチンというホルモンが、脳下垂体より分泌されるまでのタイムラグによるものです。つまり、男性も普段から、短いマルチプルなオーガズムを迎えており、プロラクチンの分泌を抑える=射精さえしなければ、もっともっと長時間のマルチプル・オーガズムを迎えることが可能である事を証明しています。
ejaculation_heart
 上の図は、通常のウェットオナニーにおける心拍数のグラフです。残念ながら、私のApple Watchでは心拍数を断続的にしか計測しないため、射精時マルチオーガズムまでは計測できておりませんが、波形としては、下にあるドライオーガズムと変わらないことはお分かりいただけるかと思います。
 ちなみに、射精直前の数回のピークは、私がイきそうになって手を止めてしまっていたからです。それと、横幅のタイムスケールが下のドライオーガズムのものと違います。ドライのものは約40分を示していますが、上記は約20分です。最初にオーガズムをむかえるまでの時間は概ね同じです。

③オーガズムの男性型・女性型
 また、これも多くの人が誤解していますが、生物学的には、男女のオーガズムに差はありません。脳の中では、男女とも同じようにオーガスムを迎えています。違いは、それに射精を伴うかどうかだけなので、射精を伴わないドライオーガズムに性差はないということです。
 ただし、一般には「男性的な…」「女性的な…」オーガズムを感じるという方を良く耳にします。これは。私の考えでは、オーガズムの強さとその間隔による差異ではないかと思っています。
Aneros Heartbeat
 以前Twitterでもご紹介した上の図を見てください。双方とも、Anerosでプレイした際の脈拍の変化を表していますが、一般的に「女性型」になると言われる”Eupho”と、「男性型」と言われる”Helix”で、有意な差が現れていることが分かると思います。女性型といわれるEuphoでは、低めのオーガズム状態が連続して発生しているのに比較し、Helixではピークがはっきりしたオーガズムが間をおいて発生しているのが分かると思います(さらに、オーガズムが回を重ねるにつれ強くなっている)これが、男性型、女性型の違いではないかと考えています。

④脳イキ、メスイキなど
 結局のところ、オーガズムの種類とは、オーガズムピークの高さと、その間隔の幅によって決定されるだけのものと思って差し支えないかと思います。”メスイキ”については、前節の女性型オーガズムによって説明が付くように思います。
 脳イキは残念ながら、話者による定義がばらばらで判断が難しいです。多くのブログでは、性感帯を刺激せずに行うオーガズムと言われており、脳イきがもしそれならば、それは次回以降にお話しする、快感のインプットの話になると思います。
 ところで、通常オーガズムでは男女問わず「全身骨格筋の収縮、過度呼吸、心悸亢進、および骨盤まわりの筋肉のリズミカルな収縮を伴い、後弛緩状態に至る」Wikipediaより、下線は筆者)とあり、お尻の穴、骨盤周りがキュッと締まるような不随意反応が発生します。ところが、この下半身の反応のないオーガズムを、先に挙げた明楽めいら氏は”脳イキ”と規定しておられます(→参照)。個人的にはこれも、先ほどのオーガズムピークが低く、ただし断続的に永く続く状態ではないかと考えていますが、ここはまだ議論、考察の余地があると思います。

 それでは、そろそろどうすればドライオーガズムを迎えられるのか、その話に進みたいと思います(この話はあと3回ぐらい続きます)。

続き;「ドライオーガズムの仕組み③オーガズムの源泉」