2008年09月16日

調子にのってます 2・・・

ちゃお


わたしは外回廊の右部分にいた。

あと三十歩ほど右上方向に走れば、45階へと繋がる階段を登ることができる位置だ。

そして、侵入者は2人。

特に耳を澄まさなくても聞こえるくらい荒く喉の奥の異物を押し出すような濁音混じりの激しい呼吸音と、ともすればソレに掻き消されて聞き漏らしてしまいそうな平穏で冷静な呼吸音。

(ずいぶん性格の違うカップルね。)

そう思いながら、低い姿勢のまま音をたてないようにソっと首を伸ばし、柵越しに44階中央部分を覗き込んだ。











暗闇の中とはいえ、Lv53から44階に通い詰めているわたしにとって、憎悪剥き出しの侵入者が潜む場所を特定するのはさほどの難事ではない。

なによりこの時には、(恐らくは侵入者が残したモノであろう)移動の痕跡が中央階段から糸を引くように残っていたのだから、尚更時間を必要としなかった。


硬く乾いた44階の石畳が濡れている。

濡れて光を吸い込み黒く見える侵入者の痕跡が、中央階段の上がり口から何かを引きずったように45階への階段の方に向かって続いている。

だが、それは私の居る”口”の字型の外回廊にまでは到っていなかった。

わたしを狙っているか、45階↑を目指しているのか。

どちらにしても彼らの居場所は、中央部から見れば柵の手前にある短い壁が仕切ってある場所以外には考えられなかった。


・・・いた!!

周囲の様子を伺うように足音もたてず、前後に並んで歩く2つの影。

先を行くのは、お世辞にも均整がとれてるとは言えない体型で、身長は160cmくらいと決して高くなく、大きな頭とそれを支える異常なくらいに広い肩幅、分厚い胸板、加えて細く短い脚が見て取れた。

特筆すべきは全身が濡れていて、ヌメヌメと怪しく44階にある仄かな光を反射していることだった。

そして、それに従うように後を追うもう1つの影。

こちらは175cmくらいで、線が細く、見るからに闘志が感じられなかった。


(やっぱり2人か。。。)




影の確認が終わると同時に、CRT前ではLogicool社製カスタマイズマウスG9モデル(オープン価格9980円ナゾ)を手早く滑らせて、正体不明の影にカーソルを合わせた。






3に続きます







yappaelf at 19:16│Comments(0)TrackBack(0)

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