「北欧ゴリ押し」ウォッチ

北欧の理想と現実、ウソと真実、主張と反論

前回は ABBA のフリーダのことを書きましたが、今回はアグネッタ(Agnetha Ase Faltskog)です。ブロンドの女性ですね。
フリーダの話はほとんど ABBA が結成される前の話でしたが、アグネッタのケースは ABBA が解散した後、つまり「その後」の話です。

今回は国際問題とか歴史とかはまったく関係なく、完全にのぞき見芸能ゴシップ・ネタです。それから ABBA ファンの人、特にアグネッタのファンの人は読んでてつらいかもしれません。


ABBA は82年に解散しましたが、アグネッタ以外のメンバーはそれぞれソロで活動していました。
アグネッタもソロ活動はしましたが、80年代後半から2000年代前半まで長いことストックホルム郊外の田舎に引きこもっていたようで、表にほとんど出てこないことで話題になっていました。
実際、ABBAの3人の旧メンバーが揃っているのにアグネッタだけいない、ということがたびたびあったそうです。

そして、久々に公の場に姿を現したのは法廷。ある男性からストーカー被害を受けていると訴えたためです。

訴えられたのは、小さいころからアグネッタが大好きで、ファンレターを送るだけでは飽き足らず、はるばるオランダからやって来て、彼女の近所に掘立小屋を借りて住み始めたという、危なさ全開の男・・・

なんですが、こともあろうに彼女は近所に住みついたこの男を受入れ、交際してたんですね、2年間も。
で、その男が言うには、突然アグネッタから関係を切られたため、法廷を巻き込んだドロ試合になったとのこと。ドロ試合というか糞試合かな・・・。

なぜそんなことになったのか検証しているのが以下の Behind the Blond という番組です。




上の番組は、交通事故とか両親との死別とか、彼女が経験した不幸なことを羅列して、精神状態が不安定になったからストーカー君と付き合うことになった、みたいなストーリーを描いていますが、いまいち、というか、いまさんぐらい説得力に欠けます。
ABBAの人気絶頂時代は Volvo より稼いでいたとか、国内では左翼の反対運動があったとか、少しは勉強になりましたが・・・。

アグネッタは法廷闘争で勝利し、その男はある期間彼女に近づいてはいけないなどの判決を受けます。でも、ストーカー君はゴシップ誌に堂々と登場したりして風評的には負けてます。

美貌といい、実力といい、財力といい、世界中にアグネッタほど恵まれた人はそういないと思うのですが、こんなことになっちゃうなんて人生わからないものですね。

紹介しておきながら言うのもなんですが、上の番組はちょっとおかしい。
元カレの男とか元フレンドのおばちゃん(元フレンドって、絶交されたのかよ!)、とかストーカー君とか、アグネッタに不満がありそうな人がベラベラ喋って、最後はストーカー君の引きで終わるって、ずいぶん悪意のある番組作りですね!

後味悪いので、最後はアグネッタが輝いていたときの動画で終わりにしましょう。




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スウェーデンが生んだ最高のポップ・グループと言えば、なんと言っても ABBA ですよね。かの有名なダンシング・クイーンは、なんともう40年前の曲ですが、今でも十分通用するぐらい完成度高いです。



で、今回は ABBA の二人の美女のお話です。

まず、フリーダ(Anni-Frid Lyngstad)について。赤毛の女性ですね。

アバはスウェーデンのグループなんですが、彼女だけはノルウェー出身です。そして、母親はノルウェー人だけど、お父さんはドイツ人。
ウィキペディアにも書いてあるので知っている人も多いと思いますが、フリーダはノルウェーが占領(1940-45)されていたときに、ドイツ人兵士と現地人との間にできた子供です(生まれたのは戦後)。

しかも、恋愛とか "現地の女の子に手を出した" というのとはちょっと違います。当時のドイツ兵は、占領地ノルウェーの女性と懇ろになって子供を作るよう奨励されていました。
つまり、ナチスドイツの人口政策の一環であり、半ば命令のようなものだったわけですね。

その結果生まれてくる子供は、私生児であっても、大切に育てられました。実際、フリーダのお父さんであるドイツ兵も母国に妻子がいたそうです。
母子ための施設もノルウェー国内の各地に整備され、安全にまた秘密裏に出産し、育児をすることができました。
そのようにして生まれた約12,000人の子供達の大半は、施設の理想的な環境で優良児として育てられたのです、しばらくの間は。

そして、ドイツが負けます。
ヨーロッパの各地でナチスドイツの協力者は酷い目に遭いましたが、ノルウェーでも、ドイツ人と付き合っていた女性とその間に生まれた子供は国民的憎悪の対象になりました。
ただ違ったのは、そういう女性たちを強制的に収容所に入れたことです。政府主導でそのような処分をしたのは、ノルウェーだけだったそうです。

そして、残された子供達は優良児から一転して厄介者となりました。処遇に困った政府は、精神科医が「知的障害の疑いがある」と "診断" したこともあり、子供達を知的障害者施設に入れてしまいます。
このようにして彼らは一般社会から隔離されました。施設内では様々な虐待もあったようで、後に問題になります。

この過酷な状況下で、フリーダの家族はどうしたか?

スウェーデンに逃げました。その後、お母さんは若くして亡くなってしまったので、フリーダは祖母に育てられます。そして、歌手になり大スターの道を歩みます。

彼女は「お父さんは死んだ」と聞かされていたので、ずっとそう思っていたようですが、ダンシング・クイーンを出して世界的に大ブレイクした翌年の1977年、お父さんがまだ生きていることが分かり、ストックホルムで初めて面会します。
以下のドキュメンタリー番組は、その経緯についてレポートしています。



ノルウェーに残って戦後迫害された子供達は国家賠償を求めました。しかし、ノルウェー政府はなかなか受け入れず、漸く認められたのが2004年。一方、フリーダは超大物スターとして活躍した上、何度か結婚を繰り返して今は公子夫人。
明暗が分かれる、とはよく言いますが、ここまでコントラストが強烈だと目眩がしますね。

上のドキュメンタリー番組は一連の経緯がよくまとめてあると思います。ただ、「この出生の秘密がフリーダの心に影を落とした」というトーンを強調し過ぎていて、若干違和感を感じます。
もちろん複雑な心境であったのは確かでしょう。ただ、彼女はスウェーデンに移住した後もノルウェーの親戚の家に遊びに行ったりしてるんですよね。ABBAのメンバーになってからもノルウェーでツアーしたりして人気あるし。

だから、終戦直後の ノルウェーの"国民感情" はかなり早期に終息していたのではないか、と想像します。
それにもかかわらず、精神医学が政府の "公式な迫害" にお墨付きを与えてしまったため、いたずらに問題が長期化して拗れた、ということなのではないでしょうか。

次回はアグネッタを予定してます、いつになるかわかりませんが。

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昨日(5月20日)、ライブドアブログ・ランキングの国際政治・軍事分野で1位、また政治(総合)分野で3位になりました。
(でも、もう今日は落ちてしまいました)

かりそめとはいえ、有難うございました。

うれしくなってブログを書きましたが、たぶんすぐ消します。


20 May ライブドアブログ 国際政治軍事1位


17 May ライブドアブログ ランキング3位


 

2月にスウェーデンで移民による大きな事件があったかのような発言をしたトランプ大統領の一件は、先日取り上げました。

その後、スウェーデン当局がそれを否定し、否定したとたんに移民の暴動が起こり、また、4月にはストックホルムでトラックテロが起きるなど、傍から見ているとわけがわからない状態になっています。

このような状況で、スウェーデン政府の対応に不満な人は国内にいないのかなぁ、と思ってネットを検索してみたら、あっさり見つかりました。

以下の動画の製作者である Angry Foreigner氏は、自身も戦争難民としてスウェーデンに来た移民ですが、現在のスウェーデンの移民政策を厳しく批判しています。



“レイシストが悪い” という文脈で全てのことが解釈されるのが今のスウェーデンだ、と彼は熱弁していますが、私が
まずびっくりしたのは、以下のような政治家の発言ですね。


Fredrik Reinfeldt (前首相)

「この国は、何世代もここで暮らしてきた人たちのものだろうか?それとも、人生の途中でここにやって来た人たちが創り上げるものだろうか?後者であることは明白だ。開かれた社会こそ強くなる。」

「スウェーデンとは本質的に野蛮である。見るべきものがあるとすれば、それは全て移民の方々のおかげであり、スウェーデン人は抑圧と狂気に加担しているだけ。」

Mona Sahlin (社会民主労働党元党首)

「スウェーデン人には文化も歴史もアイデンティティーもありません。そういうものを持っているのは移民の人達です。スウェーデン人は、“新しいスウェーデン” に適応しなければいけません。」



いやー、お見事!鳩山さんが聞いたら涎を垂らして喜びそうな友愛ぶりですね。

こういう反スウェーデン思想っていうのはどこから来るんでしょうか?さっぱりわかりません。
とにかく、このような自己否定の帰結として移民が礼賛されているわけですが、結果としてカオスな状況を作りだしています。犯罪や暴動はもちろん、以下のような "不条理" が起こっているとのこと。

*移民の街 Malmo では、中東からやってきた移民によるヘイト・クライムのため、ユダヤ人が逃げ出している。

*女性上司が部下の男性移民に握手を求めたところ、「女性との握手は宗教で禁じられているのに強制された」として、人種差別法廷に訴えられた。

*レバノンで殺人を犯したアラブ人が、牢屋に入るのが嫌なので亡命を求めた。レバノンで非人道的な扱いを受ける恐れがあるから、という理由でスウェーデンの移民法廷は許可した。

今回は Angry Foreigner 氏の動画の要約ということになりましたが、こういう無理な自虐史観と移民礼賛が本当に蔓延しているとしたら、移民犯罪の隠蔽や統計の誤魔化しが誘発されてもおかしくありません。
実際、上の「握手」の件は、地方の政治家が金で解決したそうですしね。


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エスキモー学(Eskimology)という学問を聞いたことがありますか?
私はつい最近知りました。
どんなことをしているかと言うと、読んで字のごとく、エスキモーについての研究をしています。
(今は、Eskimo ではなく Inuit と言う言葉を使うようになっていますが、エスキモー学は未だに Eskimology と呼んでいるとのこと)

コペンハーゲン大学には世界で唯一のエスキモー学科があります。100年近くの歴史があるそうですが、下のBBCの報道によると、もう学生の募集はしないとのこと。
つまり、学科そのものがリストラされます。残念ですね。


これから北極の氷が融けて、開発とか始まったら必要なんじゃないのかなぁ。もったいない。
まぁ、デンマークは予算厳しくて、研究者や弱小学科は結構リストラされてるみたいです。だから仕方ないんですかね。



ただ、ひとつ気になることがあります。
以前も言いましたが、デンマークって学費が無料であることに加えて、学生に毎月10万円とか、生活費払ってるんですよね。これを先に何とかするべきなのでは?


学費は取らず、加えて学生に生活費まで支給するのに、学科を廃止して研究者はクビにするという、絵に描いたようなちぐはぐさ。
お金の使い方間違ってますよね?これでは学問の発展や振興は望めません。
学生はデモをしてうるさいから、うるさくないところから削ってるってことでしょうか。

生活費支給をやめれば、いや、半額にするだけでも、かなりの「学問」を救えたんじゃなかろうか。
研究者にはしっかり研究してもらって、その成果を広く発表してもらった方が、社会全体にとってはベターだと思うのですが。

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