海外進出企業の【税務会計】虎の巻

税理士法人名南経営 安田昌泰 公式ブログ

総務庁の返礼品3割指導で、過熱したふるさと納税の返礼品競争は沈静化の様相です。
11月以降の返戻品は明らかに返戻率が落ちていますが、依然として、魅力的な制度であり、
顧問先のお客様にお話しする点は、以下のとおりです。
1)ふるさと納税の寄附金は、所得税と住民税の軽減による。所得税は翌3月の確定申告で
  還付。住民税は市町村からの翌5月通知で6月~5月の軽減で住民税の効果が大きい。
2)海外赴任がありそうならば赴任時期は重要。年初に多額の寄附後、海外赴任が決まった
  場合、出国前に所得税の確定申告で還付は可能だが、翌1月1日に非居住者で住民税
  が非課税となるので住民税の軽減メリットを享受できなく本当の寄附になる。
3)寄附を始める前に、年間見込所得を把握し、年の前半にやりすぎないようにする。医療
  費控除、住宅取得控除があるならば、寄付額のシュミレーションは慎重に行なう。
4)返礼品は一時所得扱いのため、満期保険金、他の一時所得がないかを年初に確認する。
  一時所得の50万円控除に留意し、返礼品の評価が超過しないかどうかは意識する。
5)ふるさと納税は先払いで納税先行だが、カード払いでポイント付与のメリットがある。


高額な役員報酬を得ている富裕層の方には、海外不動産に関しての営業を受けるかもしれません。
「海外不動産の投資前に知っておくこと」で言及したとおり、会計検査院が「国外に所在する中古の
建物に係る所得税法上の減価償却費について」で問題視しているため、税制改正の可能性はあり
ます。また、以下の点について、留意と検討が必要です。
1)海外不動産の賃貸には、日本と海外の両国で、不動産所得の申告が必要である。
2)海外の申告では、現地の税理士等に依頼する必要があり、報酬も高額の場合がある。
3)海外不動産には、現地での固定資産税等も必要かもしれない。
4)海外不動産の賃貸では、海外での源泉税の対象となる場合もあるので確認を要する。
5)海外不動産の取得目的が短期転売目的ならば、5年程度のタックスプランニングも踏まえて、
  取得前に投資上の有利不利を両国で検討する。全体でメリットがあるかどうか?
6)相続対策または節税目的ありきで投資すると実際には高くつく?たとえば、海外投資リスクまたは
  不動産会社に支払う管理料、現地経費等が予想以上に高いこともありうる。
7)海外不動産の短期キャピタルゲイン目的の場合、不動産の値下がりの可能性も承諾の上、意思
  決定をする。業者は、「中古物件でも下落はしない」と勧めるが、本当だろうか?
8)日本の申告では、海外の申告内容をふまえて、外国税額控除等の検討をする。
9)海外口座を開いた場合、海外の利子所得などは、日本の申告にも反映させる。
10)海外財産に関する国外財産調書の提出を失念しないようにする。

ベトナム100%子会社を設立後、日本の親会社は、「外国子会社から受ける配当等の益金不
算入等」を適用して、受取配当金の95%を課税対象にしないで申告可能です。
海外進出後、利益を出して配当に至るまでには様々なトラブルに遭遇しますが、ジェトロの
「ベトナムビジネス トラブル事例100選(2018年3月)」はとても参考になります。
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2018/02/7fe5a7cb87295eea.html
事例から、既に進出している又は検討中の関与先への助言ポイントが確認可能です。


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