海外出張費に関して、調査で指摘を受けそうな論点は次の3点です。

1)海外出張手当を定めた旅費規程の内容確認、海外出張日報の作成状況。
2)海外出張手当の支給金額と給与課税の是非。
3)海外子会社に請求すべき海外出張旅費「実費相当額」の精算の有無。

・1は、海外出張が法人の業務として妥当かどうかの判断材料であり、法人税法
 の基本通達で明らかにされている海外渡航費の損金算入に関する論点です。業
 務起因性が低いと損金不算入となります。

・2は、原則、給与課税である日当について、所得税法上、不相応に高額でない
 ということで、非課税として取り扱ってもよいかどうかが論点です。

・3は、法人税法上、海外子会社が負担すべき費用を、日本の親会社が未精算の
 ままとすることで、国外関連者への寄附金等にならないかが論点です。

・2と3について、2の従業員へ支払う日当と、3の負担すべき日当精算額に相
 当の乖離があるというご意見をときどき受けますが、まったく別なので混同し
 ないように注意したいものです。下記の例の通り、金額は一致しません。

例1)海外出張手当を定めた旅費規程の日当:従業員の海外出張1日1万円
例2)海外子会社に請求すべき海外出張旅費「実費相当額」
    ↓
  日当は「総原価+間接経費配賦額の合計額」をもとに計算。たとえば、海
  外出張者の年間給与総額400万円、社会保険料会社負担額70万円、年間通
  勤費等12万円、計482万の場合、365日で除すると日当は13,205円。