2005年05月30日

靖国補論(2) 戦犯の名誉について

 私の思想・考え方の基盤は、基本的に保守系のものです。
 靖国参拝や戦犯問題は、そもそも中国・韓国が口を差し挟むものではないと思ってますし、はっきり言って最近の中国の声高な言い分は不快です。
 とはいえ、靖国や戦犯の問題について色々と考え、調べる中で、保守系の主張の中にも論理の飛躍を感じるようになってきました。
 今回は、「戦犯の名誉」について簡単にまとめてみたいと思います。

  「戦犯の名誉回復は既に済んでいる。従って外国にとやかく言われる筋合いはない」といった主張が多く見られますが、果たしてこれは正しいのでしょうか?

 1950年代の一連の戦犯がらみの国会決議は都合4回あります
    ・1952年(昭和27年)「戦犯在所者の釈放等に関する決議
    ・1952年(昭和27年)「戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議
    ・1953年(昭和28年)「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議
    ・1955年(昭和30年)「戦争受刑者の即時釈放要請に関する決議
 そしてその後、A級戦犯は昭和31年に、BC級戦犯は昭和33年までに赦免し釈放されています。これにより、国内的には「戦犯」は消滅し、戦犯の公民権が復活しています。その後、東京裁判で有罪判決を受けた重光葵は外務大臣となったこと等も勘案し「名誉回復」と表現しているのだと思いますが、これは対外的(国際的)に有効な主張ではありません。というより、相手が納得できる物言いではないと言った方が正確かもしれません。国内において公民権が回復したことは事実です。ここで問題なのは、「公民権回復=名誉回復なのか?」という点です。
 通常の犯罪者であっても、刑期満了後は公民権を回復します。法律的な意味合いで「公民権」を回復することと、道義的な意味合いで「名誉」を回復することは違うはずです。冤罪が再審によって認められたとすれば、そもそも「罪」が最初からなかったことが認められたということで「名誉回復」と言えますが、減刑・赦免を受けることは(罪の存在を前提とした)刑の執行の軽減・免除ということですので、それが即時「名誉回復」にはつながりません。東京裁判の管轄権が日本政府に無かった以上、東京裁判で認定された「罪」の消滅そのものを決定する権限は日本政府にはありません(サンフランシスコ講和条約には刑の軽減に関する規定はありますが、再審に関する規定はありません)。再審によって無罪判決が出ない限り、「罪」の消滅はあり得ないわけですので、絶対的な名誉回復は不可能であり、日本国内での評価としての(相対的な)名誉回復でしかないということになります。
 「評価としての名誉回復」ということは、「名誉の取扱は評価者に委ねられる」ということでしょう。つまり、中国等が「戦犯は罪を犯した」と主張することに対し、「名誉回復済みだから問題ない」というのは反論にならないわけです。

 下らない誤解を招きたくないのでもう少し書きますと、戦犯は「東京裁判上の犯罪者」にすぎません。但し、講和条約において判決を受諾している以上、「犯罪者であるという認定事実そのもの」は日本政府も受け入れたということです。その後、連合国側の承認等を取り付けることにより、赦免・減刑がなされましたが、どの連合国も「判決の無効」を承認してはいないのです。そのことを認識した上で、戦犯をどう評価するかは日本の国内問題です。外国にとやかく言われる筋合いのことではありません。

 中国等に対しては、「戦犯は既に定められた刑期を満了し、公民権を回復している。法治主義の観点からは、刑の執行後は当該人物は一般国民と同一の権利と地位を回復するのであって、生涯又は死後に至るまで非難し続けなければならないという主張は誤りである。中国側が戦犯をどう評価しようと自由であるが、日本国内における取扱いまで干渉する権利はない」と言えばいいのではないでしょうか。「名誉回復している。問題ない!」というのは、国内のガス抜きとしては有効でしょうが、それ以上の意味を持ちません。

その一押しがブログを書く励みになります。

Posted by yasukichi2004 at 16:57 │Comments(47)TrackBack(4)
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at 2005年10月28日 18:42

コメント

事後報告で申し訳ありませんが、うちからリンク貼らせていただきました。不都合ありましたら消しますので。

一連の靖国関連エントリ、なんというか、私の考えに近いなぁと、頷きながら読ませていただきました。
言いたいけどうまく表現できなかったコトを代弁していただいたみたいで気分スッキリ(^^;

中韓が騒げば騒ぐほど、日本の国民感情は反発して強硬になっていくのになぁ、と思います。ただでさえ、戦後60年間土下座させられてきた鬱憤が溜まりまくってるというのに。

Posted by freya at 2005年05月30日 20:04

私もyasukichiさんのおっしゃる通りだと思います。
外務省が、ちゃんと靖国について勉強して、説明すればいいだけの話だと思います。

Posted by Noir at 2005年05月31日 00:38

常々思っていることですが、どうして戦犯を正当化されたいのでしょうか?
彼らは「国を守った英霊」ではありません。「国を滅ばしかけた愚か者たち」です。
結果として存続、繁栄できたのは、まったく彼らのおかげではありません。

個人において、自らの肉親に関してはいかように弔おうが勝手ですが、国家として彼らを弔うことの正当性とはなんでしょうか?
我々日本人こそが、彼らを許すべきではないと思いますが?

それとも、「国を守る」と言えば、どんな行動も正当化できるとお考えですか?

Posted by noname at 2005年05月31日 08:46

28日記事からTBいただきましたkitsと申します。はじめまして。

非常に冷静に客観的に論じていらっしゃるので説得力がありますね。感服いたしました。見習いたいと思っています。(本心です)

>「公民権回復=名誉回復なのか?」

という論点で記事をお書きになっていらっしゃいますが、そもそも東京裁判により刑死した方が『公務死』『戦死』扱いに変更されたのを受けて名誉回復としてるのであって、単に公民権回復をもって名誉回復としてるわけではないのでは?

http://blog.satohs.jp/200504/article_171.html

Posted by kits at 2005年05月31日 12:39

freyaさん、コメントありがとうございます。
コチラでもリンクさせていただきました。今後ともよろしくお願いします。

中韓も、また日本もそうですが、「自分の考え方で相手を屈服させよう」とどんなに頑張っても無理だと思うのですね。日本は、今までかなり「聞く耳」を持ってた方だと思います。しかし、いつまでもそれが続くわけも無く、今ギクシャクしているのはそれはそれで将来のためにいいことかなと思っています。

Posted by yasukichi at 2005年06月01日 14:27

Noirさん。コメントありがとうございます。
外務省の役人に共通する傾向として、相手国のことは勉強し、よく理解しようと努めるけれども、自国のことはあまり知らないという感じがします。結果、相手の言い分を飲まざるを得なくなってしまうと。
自分の中に明確な判断基準が無いため、相手に迎合してしまうんでしょうね。
私も人のことは言えませんが・・

Posted by yasukichi at 2005年06月01日 14:30

nonameさん、コメントありがとうございます。

>彼らは「国を守った英霊」ではありません。「国を滅ばしかけた愚か者たち」です。

これも一つの見解ですね。ただ、私思うのは、人の評価を一面的には行えないのではないでしょうか。
結果責任を厳しく問えば「負けた原因を負う馬鹿」ですし、動機の正当性を考えれば彼らは「日本国のため」に様々な行為をしたのであって、決して反日行為をしたわけではないですから「英霊」として尊重しようということになります。

従って、所謂戦犯の評価そのものは、個々人で異なることが当然でしょうから、誰も参拝や崇拝を強制されるべきではないと思います。

Posted by yasukichi at 2005年06月01日 14:37

Kitsさん、コメントありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

「名誉」ってむずかしい言葉ですよね。
ご指摘の通り、戦犯は「東京裁判上は罪人。但し国内法の取扱としては罪人とは扱わない」ということだと思います。この、「国内法上の罪人ではない」ことが「名誉回復」とするならば、Kitsさんの仰るとおり「名誉回復済み」となります。
ただ、私が引っかかるのは、「名誉回復」という言葉が、「彼らは悪いことをしたわけではないという扱いにした」というニュアンスではなく、「彼らは良いことをした」というニュアンスで使われているケースが圧倒的に多いということですね。結果として、一足飛びに東京裁判の全否定に行き着くという。
その考え方に対する反論としてこのエントリーを書きました。ご理解いただけましたでしょうか?
他にも反論等ございましたら是非お書き込みください。

Posted by yasukichi at 2005年06月01日 14:43

>yasukichiさん

丁寧なコメント、ありがとうございます。yasukichiさんの仰る意味、理解しました。
確かに『名誉回復』がイコール『東京裁判全否定』となるのは行き過ぎですよ。これについてはyasukichiさんに異議はありません。

私自身、自分のブログで『名誉回復』と言った意味は『もう戦犯とは言わない』という意味で東京裁判の無効までは言及していないつもりです。

ただ、yasukichiさんが本文でリンクしている国会議事録でも、東京裁判への不満と、そこで裁かれた戦犯への同情というか哀悼が当時の日本の総意であったことが読み取れます。それが戦犯の赦免釈放に繋がったと思っています。

Posted by kits at 2005年06月01日 18:38

戦犯について思うことは仕方がなかったのだろうというのが半々で、もう半分は本土決戦に持ち込んででもアメリカを引き摺り込んで半永久的なゲリラ戦地獄を味合わせて、堕ちるところまで堕ちてしまえば良かったのに・・・五族協和も大東亜の解放も所詮後乗りの侵略戦争の理由付けだとしてもそれが日本人のあの戦争を呑みこんだ、呑みこまざるを得なかった正しさの一端だと60年後も保守論壇詩や知識人等が強弁するのならばいっそあの時、降伏など拒否し大東亜解放の石杖ならんとす!などと、とことん抵抗すれば、勿論馬鹿げた理屈ではあるけれどもまあそういうことなのです。
最近はとくに、イラクのアメチャンの下手の打ち振りをみるにつけ大儀の有り様は時局が左右するのだなあと感じています。

Posted by ポン日 at 2005年06月02日 21:19

Kitsさん、ども。

>哀悼が当時の日本の総意

これについても実は私書きたいことがあってですね(笑)。総スカンをくらいそうで恐くてまだ書いてないのですが。

「4000万人の署名」や、「国会で全会一致」ということで、「戦犯の名誉回復」に繋がるわけなんですけど、ここには「同床異夢」があると思っているのです。「海外で拘束されているBC級戦犯の早期帰国を求める」ものと、「A級戦犯の名誉回復」と。

「国民の総意はA級の名誉回復だったのか?」がテーマです。ああ恐い。。

Posted by yasukichi at 2005年06月03日 00:05

ポン日さん、コメントありがとうございます。

「最後まで戦ったらどうだったのか?」というのは私もよく考えます。
最近は、「彼らはポツダム受諾によって日本の継続性を護ったのだ」と思っています。

Posted by yasukichi at 2005年06月03日 00:09

良く知らないので誤りがあればご指摘いただきたいのですが、名誉回復のメカニズムは
たしか遺族年金法に犯罪者は除外するという項目があって、これがため遺族が年金を
もらえなかった。そこで国会決議で犯罪者の範疇には入らないことになって、年金の
支給が始まった、と聞きました。この認識で正しいんでしょうか?

もう1つは、判決があり、刑も終了している以上、犯罪者というのは適当ではない、と
いう主張もあります。これは国内的なものですけどね。
マスコミなどが「A級戦犯」などと言うのが私には奇異に思えます。ニュースなどで
過去に犯罪暦があっても決して「犯罪者」誰それ、などと言うことはないのに、
「A級戦犯」だけは例外扱い。私は「東京裁判受刑者」というような新しい呼び方が
必要であり妥当だと思います。

Posted by 吉岡 at 2005年06月11日 12:00

吉岡さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

年金法については、吉岡さんの仰るとおりです。国内においては「犯罪者」ではないとすることで遺族年金・恩給等が支払われることとなりました。
ただこれは、法技術上の問題であって、客観的に「名誉回復」と言えるのか?が疑問ですね。つまり対外的に「彼らは犯罪者ではない」と言えるのかという。

A級戦犯についてはご指摘の通りだと思います。国際的にも、「彼らは罪を償った」とは言えると思いますし、その後も「犯罪人」のレッテルを貼り続けるのは変ですよね。

Posted by yasukichi at 2005年06月13日 01:13

>吉岡さん
>yasukichiさん

たんに技術的な話ではないと私は思います。
下記に社会党の方の見解を引用しますが、当時はこういった論調が主論だったのでは?

>  ……戦争が残虐であるということを前提として考えますときに、はたして敗
> 戦国の人々に対してのみ戦争の犯罪責任を追究するということ―言いかえまする
> ならば、戦勝国におきましても戦争に対する犯罪責任があるはずであります。し
> かるに、敗戦国にのみ戦争犯罪の責任を追及するということは、正義の立場から
> 考えましても、基本人権尊重の立場から考えましても、公平な観点から考えまし
> ても、私は断じて承服できないところであります。(拍手)……

【続く・・・】

Posted by kits at 2005年06月13日 10:04

【・・・続き】
……世界の残虐な歴
> 史の中に、最も忘れることのできない歴史の一ページを創造いたしましたものは、
> すなわち広島における、あるいは長崎における、あの残虐な行為であつて、われ
> われはこれを忘れることはできません。(拍手)この世界人類の中で最も残虐で
> あつた広島、長崎の残虐行為をよそにして、これに比較するならば問題にならぬ
> ような理由をもつて戦犯を処分することは、断じてわが日本国民の承服しないと
> ころであります。(拍手)

【・・・続く】

Posted by kits at 2005年06月13日 10:06

【・・・続き】
>  ことに、私ども、現に拘禁中のこれらの戦犯者の実情を調査いたしまするなら
> ば、これらの人々に対して与えられた弁明並びに権利の主張をないがしろにして
> 下された判定でありますることは、ここに多言を要しないのでございます。しか
> も、これら戦犯者が長い間拘禁せられまして、そのために家族の人々が生活に困
> つておることはもちろんでありまするけれども、いつ釈放せられるかわからぬ現
> 在のような状況に置かれますることは、われわれ同胞といたしましては、これら
> 戦犯者に対する同情禁ずることあたわざるものがあるのであります。われわれ全
> 国民は、これらの人々の即時釈放を要求してやまないのでございます。 古屋貞雄議員 (「官報号外」昭和27年12月9日)

Posted by kits at 2005年06月13日 10:07

あ〜、俺、nonameさんと同じ考え方だ。

ものを知ってるわけではありませんが
> 決して反日行為をしたわけではないですから

反日行為をせずに推進したことが問題だと思ってます。
それを英霊というのはどうも。単なる愚か者だと思えます。

# ってつまみ食いのように書き込んで申し訳ない。

Posted by sue at 2005年06月13日 18:33

>kitsさん

この「論調」がくせものだと思うですよ。
このとき、日本の世論が沸騰したのは、海外で抑留されているBC級戦犯の早期帰国を求める動きであって、巣鴨のA級戦犯の早期釈放ではなかったと思うのですね(少なくともご引用されている社会党議員の主張はそうだと思います)。
ただ、それをうまく利用してA級戦犯の公職復帰につなげた勢力もいたわけで、結果的に「圧倒的世論」を背景としたA級戦犯の「名誉回復」が成し遂げられたというのが私の考えです(エントリーにするほど情報が整理されていないのでもうしばらく気長にお待ち下さい(笑))。

Posted by yasukichi at 2005年06月13日 22:40

>sueさん

「英雄」か「愚か者」かを決めるのは日本人自身であって、他国に決められることではないと思いますがどうでしょう?

Posted by yasukichi at 2005年06月13日 22:42

> 他国に決められることではないと思いますがどうでしょう?

そんな独りよがりな...
そんなことは全く思えません。
「盗人に五分の理」を認めろと言われてる気がします。

yasukichiさんちに殺人者がやってきてyasukichiの家族を殺害しました。
殺人者の家族は英雄扱いしました。
私には納得できません。

Posted by sue at 2005年06月14日 09:34

>yasukichiさん

コメントから推察するとyasukichiさんのご意見は、

(1)BC級戦犯の「名誉回復」は、国民の総意を背景とした本当の「名誉回復」であって、単なる福利厚生上の技術的な行政措置ではない。

(2)A級戦犯の「名誉回復」は単に福利厚生上の技術的行政措置であり、民意の後押しはない。

ということでしょうか?

Posted by kits at 2005年06月14日 13:14

横レス失礼
>sueさん

>yasukichiさんちに殺人者がやってきて>yasukichiの家族を殺害しました。
>殺人者の家族は英雄扱いしました。

yasukichiさんも報復として
殺人者の家族を殺害しました。
yasukichiさんの家族は英雄扱いしました。

戦争とはそういうものではないですか?
一方だけが被害者ということはありえません。
現に中国居住の一般の日本人も中国に虐殺されています。
中国では当時の指導者を英雄扱いしていますが。

Posted by kits at 2005年06月14日 13:28

>kitsさん

BC級については、国民的支持の下での名誉回復運動があったことはその通りだと思います。

ただ、そもそもA級の皆様の場合、「恩給もらえないと生活できねえ」ということはなく、むしろ「金は要らないから名誉をくれ」だということだったでしょう。
とはいえ、当時の情勢下において、A級の遺族・関係者が声高に名誉回復を主張することも難しい中、BC級の海外抑留者の解放運動が盛り上がったのを契機に、A級の名誉回復を上手く潜り込ませたのだろうというのが私の考えです。

Posted by yasukichi at 2005年06月14日 15:37

>kitsさん(続き)

目下のところ、色々な文献や当時の新聞記事などを見ていますが、少なくとも今のところは新聞記事において「巣鴨からA級戦犯を釈放すべし!」を全面に押し出した記事を見つけることは出来ていません。もうすこし資料が集まってからエントリーしようと思っています。
ただ、誤解なきよう申し上げますが、別段私は「A級=悪」と思っているわけではなく、「圧倒的な国民的支持でA級の名誉は回復された」という主張に疑問を持っているだけです。

Posted by yasukichi at 2005年06月14日 15:41

> 戦争とはそういうものではないですか?

すいません、論点ずれてます。

Posted by sue at 2005年06月14日 17:17

んー、殺し殺されの現場に立ち会ったことがないのでなんとも言えませんが、仮に私の親が誰かに殺されたとして、その殺人者の妻が自分の子供に「お父さんは優しいいい人だったのよ」と教えることを私は個人的には不快に思っても無理にそう教えることを止めさせようとは思わないでしょうね。ついでに言えば、別に子供を私は恨まないでしょう。

あと、kitsさんが仰っているのは、私の解釈としては「戦争においては加害者と被害者という関係性は『お互い様』なところがあり、一方が他方を単純に断罪出来るものではない」ということかと思います。

繰り返しになりますけれども、中国がどのように戦犯を評価するのも中国の勝手ですが、それに日本が従わなければならない理由はないわけです。心の内面の問題ですから。

Posted by yasukichi at 2005年06月14日 17:29

> 「お父さんは優しいいい人だったのよ」

いやいや、父を英雄とするわけですからyasukichiさんにとってはもっと不快で耳をふさぎたくなるようなことを言うことになると思いますよ。

(例がひどくて申し訳ない)
「yasukichiさんの家族を殺したお父さんは英雄なのよ」って感じ。

殺した殺人者は恨むでしょ?

Posted by sue at 2005年06月14日 18:07

繰り返しになりますが、

私は殺人者を許さないでしょう。
しかしその子供を恨むことはありません。
子供の教育を親がどうしようと、私にはそれを「止めろ」という権利はありません。

Posted by yasukichi at 2005年06月14日 20:21

>kits さん

>ただ、そもそもA級の皆様の場合、「恩給もらえないと生活できねえ」という
>ことはなく、むしろ「金は要らないから名誉をくれ」だということだったでしょう。

中には生活に困窮なさっていた元政府高官、軍人の方々もいらっしゃったと聞いてます。
話は古くなりますが、井上馨のように蓄財した人もいれば、大久保のように、みなが
びっくりするくらい遺産のなかった明治の元勲もいるわけで、人によるでしょう。
それと多少の蓄えがあったにせよ、戦後はすごいインフレがありましたから、遺族の
方々に限らず生活はたいへんだったのではないでしょうか。

Posted by 吉岡 at 2005年06月15日 11:09

>yasukichiさん

コメントどうもです。
yasukichiさんの主張も一つの考え方ですね。
私は主に当時の議員答弁を見ているのですが、議員たちが「戦犯」という場合に、「BC級のみを言っているのか」または「A級ふくめて言っているか」微妙ななところです。
はっきりと「B級、C級の戦犯」といっている答弁は分かりやすいですが、ほとんどはそうではないですから、読み手によって受け止め方に違いがでるのは当然かもしれませんね。

Posted by kits at 2005年06月15日 13:22

>sueさん

>すいません、論点ずれてます。
ということですが、私も脊髄反射的にsueさんに横レスしたので、もしかしたらずれてしまったかもしれません。それはお詫びいたします。
ならばsueさんの元のコメントについて質問いたします。

>「盗人に五分の理」を認めろと言われてる気がします。
もっと詳しくsueさんの先の大戦論を聞かせてください。
「盗人」とはA級戦犯のことですか?それとも当時の日本全体の事でしょうか?あるいはまた別のことですか?

>殺人者の家族は英雄扱いしました。
そもそも日本は戦犯を英雄視してますか?単に戦没者として追悼しているとしか思えませんが。

Posted by kits at 2005年06月15日 13:23

>吉岡さん

>戦後はすごいインフレがありましたから

そうか、確かにそうですね。
それを考えるとA級の遺族も生活に困窮するということは考えられますね。
盲点でした。ありがとうございます。
色々考えてみます。

Posted by yasukichi at 2005年06月15日 19:11

> 私は殺人者を許さないでしょう。

これは繰り返しではありませんよね。

核家族ではなく、大家族のもと、じいちゃん、ばあちゃん、おじさん、おばさん、ねぇちゃん、にいちゃん大勢で殺人者を英雄扱いしてても平気ですか?何の不安もなくいられますか?

またいまの日本が子供かどうかもいろいろかなぁと。子供だと思ったら殺人者本人かもと思わせてしまっている可能性もあると思っています。

Posted by sue at 2005年06月15日 22:17

> そもそも日本は戦犯を英雄視してますか?

う〜ん、あのぉ....
yasukichiさんの表現に突っ込みを入れるつもりはありませんが、「英雄」と最初に言ったのは私ではありません。
非常にわかりやすい表現だったのでのっただけで....

だってわかりやすいんだもん

Posted by sue at 2005年06月15日 22:37

>sueさん

だからね、「何の不安もなくいられますか?」というよりも、私が心の中でどう思おうが、他者に対して干渉する権利はない、というのが私の本意です。例えがどんなに極端であろうが意味がありません。

Posted by yasukichi at 2005年06月16日 01:10

> そもそも日本は戦犯を英雄視してますか?単に戦没者として追悼しているとしか思えませんが。

A級戦犯を神様と祀っているのに、英雄としていないというのはいろいろ難しくありませんか?

> 「盗人」とはA級戦犯のことですか?それとも当時の日本全体の事でしょうか?あるいはまた別のことですか?

考えてみたんですが、「気がしています」と書いていますよね。
書いた時点ではそう感じただけで論理的思考により帰結したわけではなかったと思います。
つじつまの合うような説明を考える努力をしてもいいのかもしれませんが、
それとこれとはまた別な気がするので正直にそう言います。

Posted by sue at 2005年06月16日 15:31

> 私が心の中でどう思おうが、他者に対して干渉する権利はない

ありがとうございます。理解しました。

身内が殺されたり、事故にあったりしたときには相手に対して(相手の対応にもよりますが)きっと何か言う(=干渉する)私には理解できない考え方だったのでしつこくなってしまいました。申し訳ありませんでした。

しかし権利がないとは思えません。

Posted by sue at 2005年06月16日 15:56

>sueさん

金銭的補償の問題と、心の内面の問題を混同していませんか?
被害に遭った人間が加害者に対して損害賠償を請求する権利はあっても、加害者及びその親族等が心の中で何を思おうともそれに干渉する権利は何人にもありません。

Posted by yasukichi at 2005年06月16日 16:20

>sueさん

>yasukichiさんの表現に突っ込みを入れるつもりはありませんが、「英雄」と最初に言ったのは私ではありません。
>非常にわかりやすい表現だったのでのっただけで....

そうですか?yasukichiさんが最初に「英雄」と表現したのですか?すみません、私にはどこでyasukichiさんがそう表現したのか見つけられません。具体的にどの記事でしょう?

>A級戦犯を神様と祀っているのに、英雄としていないというのはいろいろ難しくありませんか?

いろいろ難しいとは具体的に何が難しいのでしょうか?詳しく教えてください。
私見ですが、靖国神社は戦没者を英雄として崇め奉る施設ではないと思いますよ。もともとは国営の追悼施設ですし。

Posted by kits at 2005年06月16日 17:54

yasukichi さん
> 混同していませんか?
ごっちゃにして書いてるかもしれませんが、私の中では混同しているわけではありません。

> 干渉する権利は何人にもありません。
反省や謝罪というものには意味がないと言われているように感じるんですか、そういうことですか?

kits さん
> 具体的にどの記事でしょう?
探してますか?ここのコメントですけど。
でもそれにこだわってもという気もします。

> 靖国神社は戦没者を英雄として崇め奉る施設ではないと思いますよ。
A級戦犯を神様として祀っているんですよ。崇め奉てないと言っても詭弁としか思われないと思いますが。

Posted by sue at 2005年06月17日 09:07

こんにちは、みなさん。
こんにちは、yasukichiさん。

え〜と、私の理解した状況を、誤解を恐れずに簡潔に言ってしまいます。
yasukichiさんが戦犯について法原理の側面から説明なされているのに対し、sueさんは感情的な側面から反論なされているようですね。
日本と中国・朝鮮半島の会話に近いものを感じます。(笑)

土俵が違うので、水掛け論で終わってしまうことを危惧します。(汗)
同じ土俵――つまり、このエントリーでは戦犯の法原理上の解釈――の上で、建設的な議論がなされることを望みます。

Posted by Noir at 2005年06月17日 13:12

>sueさん

>それを英霊というのはどうも。単なる愚か者だと思えます。

>A級戦犯を神様と祀っているのに、英雄としていないというのはいろいろ難しくありませんか?

>> 靖国神社は戦没者を英雄として崇め奉る施設ではないと思いますよ。
>A級戦犯を神様として祀っているんですよ。崇め奉てないと言っても詭弁としか思われないと思いますが。

上記のsueさんのコメントよりsueさんが「A級戦犯を神様として祀っているのは問題」という考えであり、sueさんの主張の柱はその点であるのだろうと思います。【続く】

Posted by kits at 2005年06月17日 21:22

【続き】
それへのsueさんの問題意識が、靖国における死者の扱いへの問題意識なのか、現在合祀されているA級戦犯が半世紀前に国会で「刑死」から「戦死」へ変更になった事への問題意識なのか、は、この段階では不明ですし、議論はまだ継続の余地はあると思いますが、Noirさんの提案の通り、このエントリは『戦犯の法原理上の解釈』というテーマなので、ここでの議論は中断してもよい気がします。

もしsueさんさえよろしければ私のブログで継続して議論してもいいですよ。お待ちしてます。

Posted by kits at 2005年06月17日 21:22

> sueさんが「A級戦犯を神様として祀っているのは問題」という考えであり

正確にはちょっと違います。
戦後60年たち、日本は平和ボケしていると私も思っているので、問題だと私が考えているわけではありません。
が、アジア諸国の感情を考えると難癖つけてくる気持ちは理解できるという話です。

逃げたと言われても構いませんが、
結局は価値観の違いなどに落ち着く話だと思ってます。なので.....

と思ったら面白そうなブログですね。
コメントつけられたら継続を目的としてではなくコメントつけたいと思うので適宜返事をください。

Posted by sue at 2005年06月17日 23:29

その1

>>アジア諸国の感情を考えると難癖つけてくる気持ちは理解できるという話です。

横槍でこの部分だけを取り上げて、すみません。
あなたのおっしゃるアジアというのは、日本からパキスタンあたり、南はインドネシア
でしょうか?
この種の話が出るたびに、反日なのは中国、韓国、北朝鮮であり、他のアジアの国々は
反日ではない、という議論が出ます。良く例に出てくるのが、インドネシア、タイ、
インドです。そういう例を調べてみてはどうでしょう。ほんとうに気持ちを傷つけた
のでしょうか。

Posted by 吉岡 at 2005年06月26日 12:23

その2

それと、日本軍はアメリカ、イギリス、オランダ軍と戦いに出かけて行ったという、
根本的なところを軽視なさっておられるのではないでしょうか。日本軍は現地の人と
戦ったときもありますが、その相手は基本的に華人(中国系)だと聞いております。
フィリピンの場合は親アメリカ勢力。
また、当時には、アジアの独立国といえば、タイ、日本しかなく、あとはみな植民地で
あって、アジア各国を侵略したとも言いがたいと思います。

Posted by 吉岡 at 2005年06月26日 12:23

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