漫画家 安富崇史のブログ

ここは漫画家 安富崇史 のブログです。日々のあれやこれやを載せていきたいと思います。お暇がおありでしたら読んでいただければ幸いです。

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ツィッターはじめました。

長い事投稿できずにすみません。近いうちに必ず再開させていただきます。
ツィッターを始めました。主に最近劇場やdvdで見た映画のレビューを書いています。字数が少なく簡単な感想ですが、✩をつけています。
おすすめな物は改めてブログに投稿しますが、そうでない物も書いています。
お暇な折にでも覗いて頂ければ幸いです。

ユーザー名は 安富崇史 です。ツィッター検索で #安富映画 でも検索できるようです。恥ずかしながらまだツィッターの使い方が把握できていません。そのうち、きちんとリンクなどを貼らせていただきます。

当方pcのため、見ていない日もありますが、映画のお話などつぶやきで出来れば幸いです。

よろしくお願いします。

実はおすすめ 映画  「ヒドゥン」

明けましておめでとうございます。昨年は投稿もロクにせず、本当にすみませんでした。
今年は、いろいろなことを少しずつやっていこうとおもっています。
今年もよろしくお願いします。

さて、新春ご紹介の第一作ですが、なぜか、カイル・マクラクラン主演の「ヒドゥン」をご紹介します。
この映画、お正月にもクリスマスにもなんの関係もありません。
しかし、以前、テレビで見て以来、その面白さを忘れられず(たしかテレビでは2,3回放送されたと思います)、ひそかにソフトを探していた一本でした。

ある偶然から昨年、買うことができ、10年以上ぶりに見てみたのですが、やっぱり面白い!
というわけで、早速ご紹介します。

この映画、いわゆるビッグタイトルではありません。しかし制作は「エルム街の悪夢」シリーズなどをプロデユースしたロバート・シェイ、監督は「バーニング」のジャック・ショルダーということで、B級ではもちろんなく、いわゆる「低予算映画」ののくくりに入る作品でしょう。
低予算映画はアイデアがすべて、という感がありますが、本作はそのアイデアはもとより、演出、選曲、演技などが何拍子もそろった、「ぜひおすすめすべき一本」なのです。

主演のマクラクランの「ブルー・ベルベット」や「ツイン・ピークス」でおなじみの「つかみどころのない二枚目」ぶりがまさにうってつけですし、悪役のエド・オロス(「レッドブル」などで悪役をしている、一度見たら忘れない人。惜しいことに本作では「悪役」になるのは後半少しだけ)もぴったりはまっています。

実はおすすめ  「ヒドゥン」  1988年 アメリカ映画   監督 ジャック・ショルダー 制作 ロバート・シェイ                                    カイル・マクラクラン  マイケル・ヌーリー 主演


冒頭。ある銀行の防犯カメラの映像からスタートします。
大勢の客が窓口に立ったり出入りしています。・・・と、その中で一人、まったく動かないおっさんがいます(演 クリス・マルケイ)。
警備員や警官が気付き、近づいてきます。と、おっさんはやおらコートの中からショットガンを引き抜きいきなり発砲!ところが、カウンターに行くでもなく、そこらに散らばってる札の袋を集めるだけで、表のフェラーリに悠々と乗り、銀行を後にします。この、行動のアンバランスさが不気味です。

ロサンゼルスの街中を、パトカーをガンガンぶっ壊しながらぶっとばすフェラーリ。中ではヘビメタが大音響でかかり、おっさんは無表情ながらノリノリです。やがて警察の非常線に遮られフェラーリは炎上、おっさんは蜂の巣にされてしまいます。
主人公のロス市警刑事、トム(マイケル・ヌーリー)は、普通の証券マンだったおっさんがなぜか豹変、2週間にわたり、23人殺害、銀行6行を襲い、フェラーリを何台も強奪したことをいぶかしがります。(そりゃそうだ)

と、そこに、FBI捜査官のギャラガー(カイル・マクラクラン)が登場。トム刑事を相棒に指名し、捜査を手伝うよう命令します。
ギャラガーが追っていたのもそのおっさんでした。おっさんは蜂の巣にされ、病院に運ばれたがじき死ぬ、と聞かされギャラガーは顔色を変え、病院へ向かいます。

一方、病院。ありえない事がおこっていました。蜂の巣にされたおっさんがムクッと立ち上がり、隣のベッドの意識不明の末期患者に近づいたのです。
お互いの口を開けたその時、おっさんの口から「触手をたくさん持ったでかいナメクジ」がゴボゴボッと出てき、末期患者の口の中にゾワゾワッと入って行きました!
入られた末期患者のミラーさんはくわっと目を見開き、駆けつけた医者や看護婦を尻目に去っていってしまいます。
そう、実は、おっさんはナメクジ型のエイリアンに憑依されていたのです。
エイリアンは次々に宿主を変え、殺戮や強盗をくりかえしていました。宿主が死んでも手近にいる人に乗り換えて、誰にも気づかれる事なく活動していました。エイリアンは宿主の脳や運動系を支配していますが、痛覚はカットしているらしく、体を吹っ飛ばされようが弾に当たろうが平気です(人間の武器はエイリアン本体には効かないので、いくら攻撃されても「外側」の人間体が損傷するだけ。もっとも、「乗り換える」時には、わりとすぐ「生きている体」に入る必要があるらしい。完全な死体には、短時間しか留まれないような描写もある)ので、一見、不死身の人間のように見えます。

病院に到着したギャラガー捜査官。彼はその事実を知っていて、本当はおっさんの中にいるエイリアンを追っかけていたのでした。おっさんが死んだと知るや、「隣のミラーさんに憑依した!」と悟り、すかさずミラーさんの足取りを追います。

そのころ、ミラーさんはレコード店に入り、店主を滅多打ちにして撲殺、でかいラジカセ(当時流行っていました)にヘビメタのテープ、ついでにレジの金を頂き、輸入代理店からまたもフェラーリを強奪していました。(このエイリアン、なぜかヘビメタとフェラーリが「大好物」なのです。強盗に入った店でカントリーがかかっていると、イラついてプレイヤーをブチ壊してしまうほどです)

「なぜミラーが強盗をすると解ったのか」とギャラガーをいぶかるトム。ですが二人は相棒として、次々宿主を変える「犯人」を追いかけます。

・・・ですが、もし、エイリアンが「警官には手が出せない宿主」に憑依してしまったら・・・?例えば、大統領選挙の候補者である上院議員とか・・・。

この映画の魅力の一つは犯人エイリアンの「無軌道な豪快」にあります。
「おいおい」というくらい、とにかく殺しまくり、フェラーリを飛ばしまくり、ヘビメタを大音量で聴きまくります。地球に来た「普通のエイリアン」がまず考える「できるだけ目立たないように、あやしまれないようにしようっと」という「遠慮」を露も持っていないあたりが潔く、一種爽快感すら覚えてしまうほどです。文字通りロケンロールなエイリアンだぜ!
SF映画ファンの方ならお気づきでしょうが、本作の脚本は、いろいろなSF要素がオマージュされています。「ボディ・スナッチャー」や「物体X」「デッドゾーン」などです。

それでも本作が「新鮮で面白い」のは、やはりこの犯人エイリアンの「ぶっとび具合」がハンパではないからでしょう。
 

本作には「ヒドゥン2」という続編があります。たしか一度見た気がするのですが、まったく記憶にのこっていません。
そのうち、手に入ったら見てみることにします。









実はおすすめ 本 大名廃絶録

本当に長いこと投稿できずにすみませんでした。読んで下さっている方には、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
言い訳にもなりませんが、去年、今年と、老齢の母が病気をしたり、私自ら心臓を患ったりして、いろいろなことに追われていました。
それらが解決したわけではないのですが、とりあえず投稿を再開しようと思います。コメントをよせてくださった方には、返事も書き込まず、本当にすみませんでした。遅ればせながら返事を書かせていただきます。
これからはなるべくノータイムで返事を書くようにしますので、平にご容赦くださいませ。コメントをいただくと、勝手な話ですが、本当にうれしいです。

私や母の病気については、同じ立場の方の一助になれば、と考えて、おいおい投稿していくつもりです。

とりあえず定期的に投稿するつもりでおります。拙いブログですが、ついでにでも目を通して頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。

 大名廃絶録  本  南條範夫  (文春文庫では)1993

日本という国は、近世においては、非常に特異な地政学的特徴をもっていた、稀有な存在でした。いわゆる「鎖国」というやつです。
幕府当時の東アジアは、実は頻繁にヨーロッパの船が行き来する、重要な航路帯の一つでした。実際に、インドネシアやフィリピン、マカオなどは好適な補給基地とされ、当時のヨーロッパ船が引きも切らず出入りし、そのために植民地様の港や貿易拠点を作らされていました。

日本は、それら航路から「若干北の」「あえて立ち寄らなくてもいい」位置にあったので、驚くべきことに、ヨーロッパ船団が「なんとなくスルー」していたのです。
(例えば、いわゆる「鉄砲伝来」からしてそうです。日本以外の、マカオやフィリピンでは、実はとっくに「伝来」していました。琉球にもあったという説もあります。当時の室町幕府は鎖国政策など講じていなかったので、なぜ日本に交易船がこなかったのか、明確な理由は特にみあたりません。スルーされていたのでしょう。タイやフィリピン、マカオなどの「交易銀座ぶり」を考えると、1543年まで、日本のすべての大名が、鉄砲の存在すら知らなかったというのは、ほとんど信じられないほどですらあります)
おそらく、「大通りから少し奥まったところにある客の来ないラーメン店」のような位置だったのでしょう。

他の理由としては、ヨーロッパの事情があります。ヨーロッパの海運覇権国であるスペインとイギリスが、東アジアでは「棲み分け」をしていました。おおざっぱに言って、フィリピンを境界として、南航路はスペイン、北航路はイギリス、オランダその他、となっていたようです。そしてどちらも日本にはそんなに関心をおきませんでした。一種の「パワーバランスによる空白地帯」となっていたのでしょう。イギリスとアジア権益を競っていたオランダの「東インド会社」が途中で「倒産」してしまったのも、日本には幸いでした。

「鎖国をしているサムライの国」に畏れのようなものを抱き、政策を尊重していたのでは、という見方もあります。しかし、唯一ヨーロッパの国で日本と交易をしていたオランダに、覇者イギリスが遠慮をする理由もありませんし(実際にオランダはスペインやイギリスと戦争をしていた。ナポレオンにやられた時には、主権そのものを喪失した)、幕府の「国内法」など、どうでもよかったでしょう。やはり魅力的なマーケットとは映らず、「畏れ」も含めて、スルーして良い存在だったのでしょう。

そしてこの「奇跡のようなスルー」が、徳川幕府をして「鎖国」という国是を(驚くべきことに二百数十年の間)、可能にした「外的要因」だったわけです。
(徳川幕府は、幕末期を除いて、一切「対外国軍」を持ちませんでした。おそらく幕閣たちの頭にも、「外国が攻めてくる」という発想など一ミリもなかったでしょう。そういう事を言った蘭学者をことごとく始末しています)

そこで、「問題は内政」になるわけです。幕府にとっての脅威は、常に「国内の反乱」でした。
どうするか。簡単です。「変な事をする大名や、反乱の目がありそうな大名は、全部取り潰してしまえばいい」のです。

現代法理学的に言えば、徳川幕府が「大名たちの盟主」になっている法的根拠は、「朝廷から与えられた征夷大将軍という役職」以外にはありません。原理的には、どの大名がなってもいいわけです。
そうならないように、特に幕府初期においては、とにかく幕府は「取り潰し」を頻発しました。

江戸時代を通じて、取り潰しや改易になった大名は240家にのぼります。平均大名家数が300前後ですから、概数だけで言うと、大半の大名がいつかは交代させられていた計算になります。
では、その「潰された家の家臣」が「大規模反乱」を決起したことがあったでしょうか。一つもありません。
「殿様の仇討!」というケースも、忠臣蔵で有名な赤穂事件ただ一つです。江戸時代の「仇討ち」はすべて「殿様の仇」ではなく、個人的な「親、兄の仇討ち」なのです。非常に意外ですが、事実です。

江戸時代というのは、実は、沢山の大名が並立する「封建時代」ではなく、一つの権力が統治する「中央集権国家」である、という見方があります。本書を読んでいると、そういう見方にも一理ある、と思わずにはいられません。
前置きが長くなって、本書の内容を紹介する余裕がなくなってしまいました。
本書は、その240家の中から、12家を選び、物語として面白く書かれた好書です。
「領内の乞食は全部殺せ!」と、常軌を逸した治世を行った里見忠義、豊臣家への未練や郷愁をはばかることなく公言していた福島正則、その正則を陥れた本多正純、将軍の弟でありながら反乱を企てたとされる徳川忠長・・・。撮り潰された大名の、悲喜こもごもの実像が、悲哀とともに伝わってきます。
歴史ファンだけではなく、たくさんの方に読んでいただきたい一冊です。


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