2010年11月14日

強みについてその2~鳥と魚が一緒に泳ぐ~

以前、「強みについてその1~なぜ強みがGIFTなのか?~」にて触れた「強み」についてですが、この「強み」が補完しあうことについて、3年程前に、当時一緒にがっつり仕事をしていた石川さんというパートナー(現在はco-ducation の代表として活躍中)と何気なく行なった会話の内容が、具体的な「強みの補完」の参考になりそうでしたので、ここにご紹介したいと思います。


なお、この文章は、当時この会話がとても個人的に面白かったので、即時でメモにして、社内に共有したものがありましたので、それを多少リバイスして、ここに掲載させていただきます。



■■■■■以降より、当時の会話■■■■■


YLog









※Sさん=当時の吉沢の直接の上司(ベンチャーの会長)


(吉沢と石川さんの取り組んでいるベンチャー企業の運営について、車中にて雑談・・・)


石川さん「他にも、Sさんに対しても、僕が『ううん・・・Sさんがそこまでおっしゃるならなるほど・・・』と、(石川さんからすると)突拍子のない提案を受けてしまうことがあるが、吉沢さんはそういうときに、『いやいやSさん。あのですね、それはちょっと丁寧にご説明させていただくと・・・』というふうに、きちんと反応するよね」


吉沢「ああ、いや。それって、普通じゃない?なんというか、Sさんのそういう突っ走るところはかわいげがあるというかさ。」


石川さん「あーそう?! 『かわいげがある』・・・ねえ。

そういやあんた、そういうところがあるよね。 

ひとの弱みを『かわいげ』って言って捉えたりとか。」


吉沢「! おお、たしかに。 それってね、他の人からのフィードバックにもあったよ。

『人の弱みの部分を、かわいげがあると、ポジティブに捉えて、相手の強み・弱みも含めてありのままに受け入れる』って。

最初にやったストレングスファインダーにあった『個別化』のことかね」


吉沢「ああ、そういえば特に、権威だったり目上だったりする人に対して、僕はそういう弱みの部分を見て、それに対するフォローや対応を毅然とする成功体験が多いのかも。 

ほら、うちの親父がある種そういう偉い立場なわけだが、『こいつ、どんだけアンバランスなんだ・・・やれやれ(苦笑)』という感じでずっと接してきていて、親父の弱いところ(例えば、人の話を聞いてないとか)をフォローして、結果的によかったことという経験が多いからね。」


YLog







吉沢「そういう意味では、相手が偉かったりすると、普通の人は『この人偉い、凄いなあ。』と感じて、相手の弱みにフォーカスが当たらないかもしれないが、僕の場合は逆に偉ければ偉い程『どんなところが強くて、どんなところが弱いか』っていうことに興味が惹かれるんだよね~。 

あと、『これをいったらきっといいことにつながる』って感じるから、積極的に”偉い人”に弱みフォローのようなアクションや発言ができるんだよね。」


石川「あ~! そう!!(感嘆) そんなこと、全然考えたことないわ、全然(石川自身はそういう)感覚がない。」


吉沢「ん? そういえばさ、逆に俺がそう感じるのは、石川さんの社交性だな。

ほら、佐島で食事をするときに、いろんなテーブルに別れて話をするじゃん。

俺の場合『知らない人と話をすると、白けたり、会話が滑ったりしたらいやだなあ・・って気が重いんだけれども、あんたはそういうのが全然なさそうだよね。

なんというか、『初対面の人と話をしたら、いいとにつながるに決まってる』って感じに見えるんだが・・・」

※石川さんのストレングス1つ目は社交性



YLog







石川「!! あ~! そう?! うわ~、そんな『気が重い』なんて、考えたこともなかった。

 『疲れてるからめんどくさいなあ・・・』って思うことはあるけれど、初めての相手と話をして『うまくいかないかも』なんて、考えたこともなかった。 へえ~」


石川「なんかね、初対面の人と話をすると『楽しいに決まってる』って感じなんだよね。

絶対の自信を持っているというか。 こうさ、まずいろんなことを質問していって、相手の反応を見るわけよ。 

で、「おっ、これには興味がありそう。」「ここは乗ってきたねえ」というのがあったら、そこを掘り下げていって、それでどんどん仲良くなるって感じ。」


吉沢「はあ~、そうなの?(感嘆) あ~、そういえば、こないだ六本木で女の子に囲まれてカラオケをしたときもさ、あんたやたら相手の子に質問しまくって、あっという間に仲良くなってたよね。」

(※このカラオケは、あくまで仕事の一環として行ったものであり、合コンじゃないです)


石川「あはは~、そう、それ!」


吉沢「僕の場合は、相手のそういう反応とかを見るとかっていう余裕がないなあ、初対面の相手だと。 

合コンにいくと例えば、マーケティング的に3パターンくらいの話ネタを持っていて、そのどれかを探ると、8割がたの相手は、まあ乗ってくるから、そこを基点に・・・っていう感じで。」


石川「ほう~、そうなんだあ!それは面白い。そういう意味では、僕はそういうツールとか準備なんかしてなくて、『その時を楽しみまくる』って感じなんだよね。」


吉沢「はあ~、すごいねえ・・・。 ああ、それかさ、ひょっとしたら準備してないんじゃなくて、めちゃくちゃいろんなパターンを持ってたりするんじゃない? 

僕が3択しかできないツールだとすると、あんたのやつは、250択くらいできる、上級者向けツールを自分で活用しまくってるとか。 ほら、あるじゃんスキーとかでも。初心者用と上級者用の板の違いみたいな。

初心者が上級者用を使うと、悲惨・・・」


石川「そうかも。 いやしかしさあ、面白いね。 ま~ったく、見えてる世界が違うんだあ。(感嘆)」


石川「そうするとさ、吉沢さんのストレングスに着想ってあるけれど(※吉沢は、最初にやったときのストレングス第一位が”着想”)、いろいろ物事を考え尽くすのが面白いわけ? 考えるのがいやとかないの?」


吉沢「ま~~ったくない。例えばさ、そこにある信号「青・黄色・赤」って3色に加えて、もう一色加えるとしたら、何色を加える? って聞かれたら、面白くてどんどん考えちゃう。 

さらに、『そしたら、信号のライトの形も○だけじゃなくて、他の形にしたらどんなのがいいかね?』とか。 

でね、それをすると、何かいい発見があったり、自分にいろいろと実りがありそうだな~、なんでも考えるとためになる! ってのがあるわけよ」



YLog





石川「はあ~。 ぜんぜんわかんねえ。 俺のほうにはどっちかというと平均より”着想”がない感じからかもしれないが、そんなこと全然考えようと思わない。」


吉沢「なんかしかしさ、そうすると、相手にとって強み、自分の弱みの力が発揮される場面って、大いに相手との距離が開いちゃうのかもしれんなあ」


石川「ほう?」


吉沢「例えば、こういう感じ(以下参照)」


1.参加者全員が初対面のパーティで、4人1組になって、そこに私吉沢(社交性が低くて、初対面で話すときは特に気が重い)と、別の社交性の高い女性Aさん(初対面で話のは楽しいにきまってる、と思っている)が居合わせるとする


2.Aさんは、初対面の人と話すのが楽しいから、活き活きと周りに語りかける


3.吉沢、その活き活きとした姿を見て、さらにプレッシャーを感じる


4.吉沢、そういうプレッシャーを受ける状態によって、Aさんに対してコンプレックスを感じる


5.Aさん、そうやってテンションが下がっている吉沢をみて『なんでこの人、こんなにどよ~んとしてるの?』と感じる


6.Aさん、『初対面の人と話をすることが気が重い』なんて想像がつかないので、代わりに『この人、なんか私のことが気に食わないの?』など、吉沢に対してネガティブな解釈・仮説が走り出す


7.Aさん、結果として吉沢に距離感を感じる


8.こうして、Aさん・吉沢共に距離が離れていく・・・(悲 涙)


石川「ああ~!! 面白い」


吉沢「いやさ、これって、ちょっと、マズローの欲求段階のセーフティとも関係があるんじゃない? 


○強みが発揮される場面→自分の成功体験が多いから、その場面自体をセーフティと感じる


○弱みの場面→自分の成功体験が乏しかったり、トラウマがあったりして、その場面をセーフティと感じられなくて、パワーが必要になる、


って感じ?」


石川「ああ、それつながるかも。」


吉沢「なんかさあ、それって、『魚と鳥が一緒に泳ぐ』みたいな感じじゃないかね?こうさ、魚と鳥が一緒に泳ぐんだけれど、魚からしてみれば、泳げるのは当たり前。


一方、鳥(海鳥みたいな)は、必死に泳ぐけれど、全然たいして泳げない。

そうすると、魚からしてみれば「おいおい、お前なんで泳げないの?やる気ないんじゃねえ?」と思ってイライラするし、鳥からしてみれば「なんで俺っておよげねえんだ・・・。あの魚野郎・・・」みたいな。」



YLog


石川「(笑) そうするとさあ、自分が鳥だって分かってないと、鳥は苦しいよねえ・・・。 がんばれ、泳げ、おまえならできる! みたいに言われれば言われるほどつらい。 本当は、お前飛べるんだから、飛べよ~(笑)」


吉沢「(爆笑) いやさあ、なんかほら『お互いに個性がありますよねえ』ってなんとなくいったりするけれど、それって『お互いの80%くらいはまあまあ一緒で、残り20%くらいに、違うとことか、へんな趣味があるとか』っていうレベルのようなニュアンスな気がするんだよね。 でも実際は、鳥か魚か、ってくらい違うみたいな。」


石川「ああ~、それあるかも(感嘆)。」


吉沢「うーん(感嘆)」


石川「それがわかってると、楽だよねえ。ほら、魚は魚、鳥は鳥、ってあると、めちゃくちゃ気楽」


吉沢「うん、気楽気楽。実際、今回の食事のときってさ、石川さんがいたので、気楽だった(※この直前の4日間の泊り込み研修では、知らない人が大半の中、全ての食事が6人1組のテーブルで行われていた)。

石川さんは社交性があるって、確信を持っていたので、


・知らない人と石川さんが楽しそうにしていてもほほえましい


・自分は無理に知らない人とは話さずに、石川さんが知り合いになったひとと一緒に話をするか、石川さんと最初から同席するか


ってね。

ダイアナさん(※この研修の講師)も、自分が社交性がないから、昔は大変だったけれど、パートナーのアマンダが社交性があるので、彼女と連携してそういう動きをするようになったら、めちゃくちゃ気楽になったって。」


石川「ああ~なるほどね(笑)。」


石川「さらに僕は、アレンジャー(※34の強みのリストの1つ。詳細は「ストレングスファインダー」を参照)があるから、会話の時に、1VS1で仲良くなるだけじゃなくて、例えば合コンなら3VS3で全体を仲良くするために、誰にどの話題を振ったらいいかって、考えるんだよね」


吉沢「ああ、それは分かる。俺も戦略性(※34の強みのリストの1つ。詳細は「ストレングスファインダー」を参照)があるから、先を読んで組み合わせを考えるんだよね。 例えばさ、中学の時の友達3人と、高校の時の友達2人を呼んで飲み会をするとしたら、こいつとこいつはこういう仕事をしてて、こいつはこういう話が好きだから、このネタを振るか、とかさ。そんな感じじゃない?」


石川「!!!!!! ええ~~~ 全然違う!! うわぁ」


吉沢「???」


石川「あー、それは戦略性、前裁きってことだあ・・・。 いやね、俺の場合は全然違っていて、その場その場での即興性を楽しむのよ。この人この話をしてて楽しそうだから、こいつの方にこう話を振って・・・とかさ。」


石川「あー!!!!(感嘆)

なるほど、分かった。そうか、


戦略性=前裁き、アレンジャー=即興性


って感じで、同じ会話の中でも、全然考えてることって違うんだね!!」



吉沢「おお!(感嘆)」


石川「そうするとさあ、Sさんてアレンジャーがあるじゃない。それって、周りの人からすると、『突然何を言い出すんだ』って、対外交渉のときにあるっていうけれど、それもSさんからすると当たり前の話、つまり相手の反応を見てるんじゃないの?」


吉沢「ああ~~!!! それわかる! 前にね、Sさんと一緒にR天に交渉をしにいったとき、交渉が終わったあとに食事しながら、僕に対するフィードバックをもらっていたら、『交渉のときは、いろいろとオプションを提示してみて、相手の反応をうかがって、その反応がよかったところを、深堀していくんだよ』って、Sさんが言ってた!!!」



YLog







石川「おおー、それわかるわかる。それ、アレンジャーだ」


吉沢「そうかあ・・・。だから、アレンジャーを持っていないと、時にSさんの振りにハラハラして『なんでSさん、ここでそんな話を』って感じるけれど、Sさんからしてみれば、相手の反応を敏感に拾えていて、ごく自然なわけだ・・・」


石川「それだ~(感嘆)。 ああ、そうすると、吉沢さんがこないだ言っていた、武田信玄の『戦(イクサ)は、戦が始まる前に、勝てるようなあらゆる準備をしておく』っていうのに感動していたっていうのは、『前裁き』っていうことで、戦略性なわけだ。だからあんなに感動してたのね?」


吉沢「あれ? あなたはそんなに感動してなかったの?(汗)」


石川「うん」


吉沢「(ガクッ)」


石川「こっちからすると、まあそうかなあ~程度。ただ逆に、その場で即興性で楽しめる要素が欲しいって感じかな。」


石川「昔さあ、アクセンチュアにいたときに、プレゼン資料にはすべての細かいことを入れておくってのを習慣として叩き込まれたんだけれど、その作業をしてると『ここまで固めたら面白くねえじゃん』って思うわけよ。 ああ、戦略性とアレンジャーの理解が深まった気がする・・・」


吉沢「いやあ、これ、めちゃくちゃ面白いし、めちゃくちゃ役に立つねえ。」


石川「お互いの強みが発揮される場面(※34の強みについて)について、何をそのときに考えてるかっていうのを聞いて、そうじゃない人が次に何を考えてるかを話すと、めちゃくちゃ驚きがあるような」


吉沢「だねえ~。 なんかさ、世の中、魚と鳥が、一緒になって泳いでる・・ププ、笑える。 こういうのを話していって、『あっ、おれ鳥だ・・・。飛ぼう!」っていったら、幸せになれる人、多いんじゃない。っていうか、鳥なのに泳いでる人、かわいそう。」


石川「だねえ~。 じゃあ、今日の会話、まとめといて」


吉沢「あい(涙)」


■■■■■■■■■■


いかがでしたでしょうか?こうした「自分の強み」、お互いに相手にとっては新鮮なものだし、「強み」の違いによって見えている世界が全然違うことを、日々感じられると、さらに仕事も楽しくなるのでは、と感じます。


▼このテーマに関連する他のエントリー


このエントリーで紹介した「強み」について、そのルーツの部分に下記の記事で触れています。


強みについてその1~なぜ強みはGIFTなのか~







2010年11月09日

ハッピーな人事評価





YLog-人事面談




10月というと、多くの企業で人事評価が行なわれるタイミングかと思いますが、聞いていてとても残念な気持ちになるのが、


「やれやれ、人事評価のタイミングだよ」


「上司との面談、いやだなあ」


という話。


マネジメントや人事評価が、人からモチベーションを奪うものとして捉えられ、運用されているのはとてももったいないし、そこには大きな誤解があると思います。


本質的に、人の評価とはすなわち、その人に興味を持ち、その人の営みと成長に他者が関わり、そこで生まれたエネルギーが、全体にも貢献できるようにすりあわせをし、ガイドするもの、だと私は思っています。


上手くいけば、「元気になり」「成長が加速され」「全体と、よりハッピーな働き方が見つかる」ようなものであるはずです。


そこで今回は、「人事評価やフィードバック」に関するありがちな誤解と、「こうあったらいいなあ」というところを、簡単に紹介したいと思います。




■ありがちな誤解


まず、私がよく感じる、人事評価によくありがちな誤解には、以下の3つがあります。


1.定期の業績評価をしっかり行なうことが大切

2.客観的に評価することで、よりよい結果が導かれるはず

3.できていないことを指摘することで、成長のきっかけになるはず



1つ1つ、見て行きましょう。



1.定期の業績評価をしっかり行なうことが大切


これは、


会社で定められた半期などでの定期評価をしっかりとやればいい、


という考え方です。

それ自体は間違っていないかもしれませんが、裏返して言うと「定期評価以外では、メンバーのことをちゃんと見ていない」ということにつながります。


普段、ろくに仕事内容も知らず、こっちが何を考えているかにも興味を持たずにいるのに、期末になると、突然紙のシートを書かせて、それを勝手にこねこねして、一方的にしゃべってくる。


これでは、


評価を受ける側は、ちゃんと見てくれていないなあ・・・、


とすねるのが自然というものです。



YLog-すねる部下











2.客観的に評価することで、よりよい結果が導かれるはず


客観的に評価する、という姿勢が高じると、往々にしておきるのが、マネージャがメンバーを評価対象「物」としてみてしまう、という現象です。

人⇔人のメタファーが、人⇒物というメタファーになると、そこでのやりとりには、相互作用が生まれません。


以前、仕事でアセスメント研修(クライアント企業の人材を昇格させるべきか、様々なテストを実施してこちらが評価するという研修)をやっていたときに気づいたことなのですが、評価されるグループが発揮するパフォーマンスは、こちらが「評価対象として厳しく観察する」姿勢をとるほど、明らかに低下するのです。


こんな状態に陥ってしまうと、メンバーがじっくり自分自身のやってきたことをオープンにし、マネージャと一緒に、今後の方向性などを考えるといったことができるはずはなく、ただただ、辛い時間が経過していってしまいます。



3.できていないことを指摘することで、成長するはず


できないことを指摘されると、元気はなくなります。

自分が本来苦手としていることを伸ばすのは、費用対効果が低いし、なによりもモチベーションを失わせます。

逆に、自分が得意で、現在の業績を挙げるために貢献している部分には、光があたらないのは、本当にもったいないことです。


本当は、そこに投資すると、一番伸びるけれども、マネージャはできないことを見つけ出すのと、それをどうすべきかを説教する術は知っていても、できることを見つけ出し、それをどうやったらさらに伸ばすか、その方法を知らないことが多いのではないでしょうか。



■人事評価はどうあって欲しいか?


これらを踏まえ、本来は評価・フィードバックがどうあるべきかを考えると、

個人的には:


評価というのは、メンバーとマネージャがじゃれあい、互いに興味を持ち、


そこで何ができるか、お互いが最大限になるとどこまで成長できるか、


そのパワーを結束すると、どこまでみんなででかいことができるか、


これを醸成する貴重な機会


だと思います。



そうするための具体的なポイントを3つ挙げると:


1.よくしゃべるのは:× マネージャ ⇒ ○ メンバー

2.やりとりは:× 半期に一回 ⇒ ○ 毎日(メンバーの成熟度合いにより)

3.フォーカスすべきは:× できないことをできるように ⇒○ よくできることを、卓越してできるように


ということかと思います。これは、恋人・夫婦関係になぞらえると、こんな風になります。



1.よくしゃべるのは:× 自分 ⇒ ○ 相手(相手の話をよく聞く)

2.やりとりは:× 誕生日だけ豪華なプレゼント ⇒○ 普段からこまめなやりとり

3.フォーカスすべきは:× 相手の欠点 ⇒○ 相手のすてきなところ(を盲目的に)


どうでしょう?このほうが、素敵だと思いませんか。



■現実に適合するか


さて、そんな風にやったときに、「そうは言っても、評価をつけて、納得してもらい、それによって報酬を決めなきゃいけないからさ・・・」という声が聞こえてきそうです。


ですが実際には、相手の話を「普段から」「深くまで」聞いていることで、多くのファクトを掴むことができ、それによって、より納得感のある評価につながります。


例えば、Aという課題に対してこのメンバーはBというリアクションをし、それによってCという結果を得た、としましょう。


このA,B,Cを抑えておけば、その内容を他の人のABCと比較し、「君のABCと、彼のABCを比較すると、ここがこう低くて・・・」という、根拠の強い説明ができるようになるため、評価そのものの精度・納得度が高まります。


同時に、普段から「そのABCはちょっとよくない」「そのABCはいい」というように複数回フィードバックを返し続けておくことで、目線はあっているので、敢えて評価面談でもめることはなくなります。



というわけで、評価・フィードバックをぜひとも、互いに元気がでる、素晴らしい機会にして欲しいと思う次第です。



▼この記事に関連するエントリー


中で触れた、「得意なこと/不得意なこと」に関連して、下記のエントリーで強みに関する解説をしています


強みについてその1~なぜ強みはGIFTなのか?