最近出版された平家物語を知る事典(日下力、鈴木彰、出口久徳著・東京堂出版)を買った。NHK大河ドラマ「義経」のおかげで、この分野は特需景気みたいなことになっているが、この本はそんな「ブームにいっちょかみ本」とはちょっと(いや、かなり)違う。
この本は簡単に言っちゃえば『平家物語』各巻のあらすじと名場面、人物事典、その他基礎知識を網羅した一般向けの解説書である。
実を言うと僕は軍記が苦手である。嫌いなのではない。むしろ好きなのだが、人名を覚えるのが苦手なのだ。『平家物語』ならまだしも『太平記』なんかだと誰が誰やら分からなくなってくる。そんなナサケナイ僕にぴったりである。
一般向けなのでとにかく読みやすい。なじみのない用語や人名などは脚注で解説されているから、初心者でも楽に読めるだろう。人物事典は史実と物語の違いが対比されていておもしろい。文覚って元高利貸だったのか。どうもどことなくやくざっぽいと思った。
「一般向け」といって「一般」をあまりにバカにした本も多いが、この本は参照した資料の書名がすべて書いてあったり、『平家物語』の鑑賞には欠かすことのできない諸本の問題や芸能、享受史までていねいに解説されていて一歩踏み込んだ鑑賞や研究にも役に立つ。
さらに、平家琵琶CDのオマケ付き。2800円でこれはおトクだ、持ってけドロボー。
難点をいえば、これを読んだだけで『平家物語』を読んだ気になっちゃうことぐらいだろうか。ちゃんと原典も読みましょう。
この本は簡単に言っちゃえば『平家物語』各巻のあらすじと名場面、人物事典、その他基礎知識を網羅した一般向けの解説書である。
実を言うと僕は軍記が苦手である。嫌いなのではない。むしろ好きなのだが、人名を覚えるのが苦手なのだ。『平家物語』ならまだしも『太平記』なんかだと誰が誰やら分からなくなってくる。そんなナサケナイ僕にぴったりである。
一般向けなのでとにかく読みやすい。なじみのない用語や人名などは脚注で解説されているから、初心者でも楽に読めるだろう。人物事典は史実と物語の違いが対比されていておもしろい。文覚って元高利貸だったのか。どうもどことなくやくざっぽいと思った。
「一般向け」といって「一般」をあまりにバカにした本も多いが、この本は参照した資料の書名がすべて書いてあったり、『平家物語』の鑑賞には欠かすことのできない諸本の問題や芸能、享受史までていねいに解説されていて一歩踏み込んだ鑑賞や研究にも役に立つ。
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難点をいえば、これを読んだだけで『平家物語』を読んだ気になっちゃうことぐらいだろうか。ちゃんと原典も読みましょう。