2006年05月

風呂に入ったら、排水口から先っぽに双葉のついた、10センチくらいの「もやしのようなもの」が生えていた。引っこ抜いたら、ちゃんと根っこもついている。

写真を撮っておけばよかったのだが、あまりに恐くてバラバラにちぎって捨ててしまった。形は、ドカベンの岩鬼(一番右の人物)がくわえている葉っぱにそっくりである。

実はこの「もやしのようなもの」が生えてきたのは今日が初めてではない。数年前にも一度生えており、その時は30センチぐらいに育っていた。

その時は、なんだか水の流れが悪いので排水口の蓋を開けてみたら、やたらとゴミがたまっており、ゴミを捨てようと引っ張ったら、やつがズルズルッと抜けたのだ。あまりに恐かったので、いったん排水口にもどし、後日捨てた。

人間、予想だにしなかったものが出てくると、えもいわれぬ恐怖感を覚えるのだ。「もやしのようなもの」に比べたら、ゴキブリの死体の方がまだましである。

それに、「もやしのようなもの」のようなものがよくない。これが「もやし」だったら正体が分かっているからさほど恐くはない。ようなものがついたとたんに、それはもはや「もやし」ではなくなり、得体の知れない何かになってしまうのだ。
ためしにいろいろなものに「ようなもの」を付けてみよう。
  • 袋にうどんのようなものが入っている。
  • 池に魚のようなものが泳いでいる。
  • 空から雨のようなものが降ってきた。
  • 服に泥のようなものがついていた。
ほら、怖いでしょう。ああ、あまりの恐さでついつい、余計なことまで書いてしまった。
で、結局「もやしのようなもの」は一体・・・。
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明治製菓のチョコレートCACAO72%とCACAO99%を試してみた。

まず72%。思ったより苦くない。意外と普通じゃんと思っていたら、あとから苦さがきた。トムヤムクンを食べたあとに来る辛さとタイムラグが似ている。

次に99%。ウワッ、チョコレートってこんなに不味かったのか!ちょっと感動した。

中国茶に苦丁茶っていう、やたらと苦いお茶(正体はお茶じゃないんだけど)っていうのがあって、これもちょっとびっくりするぐらい苦いのだが、苦さの質がちがう。もしかしたら、食感がチョコレートなのに苦いっていうのがよくないのかもしれない。

僕は飲んでいるうちに苦丁茶が好きになって(これもよくヘンだといわれるけど)、よく飲んでいるのだが、CACAO99%はたぶん二度と食べないだろう。

別の意味でストロングバイ。
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優等生、エーミール君の採集したクジャクヤママユの標本を、ついできごころで盗んでしまい、壊してしまった僕。自分の間違いに気づき、エーミール君に謝りに行くが・・・。

上のストーリーは中学校の教科書にでてくる小説教材三定番(あとの二つは、太宰治『走れメロス』と魯迅『故郷』)の一つ、ヘルマン・ヘッセ『少年の日の思い出(クジャクヤママユ)』だから、ご存知の方も多いだろう。

ここ数年、僕が使っていた三省堂の教科書では題名が『クジャクヤママユ』となっている。

「あれ?『少年の日の思い出』じゃなかったっけ???」と思ってはいたものの、「どうせ『我的父親母親』=『初恋の来た道』とか、『那山那人那狗』=『山の郵便配達』とかの類だろう」と思っていた。そういえば、シンディー・ローパーの『Girls Just Want To Have Fun』=『ハイスクールはダンステリア』ってのも有名だけど(本人がクレームをつけたらしい)「ダンステリア」って一体何?犬?

話を元に戻す。僕は今年から光村書店の教科書を使うようになった。これには『少年の日の思い出』とある。読んでみると、プロットは同じだが、内容が微妙に違っている。例えば、最初に思い出を語る友人、ハインリッヒ=モーアなる人物の名前が『少年の日の思い出』にはない。あってもなくてもどうでもいい名前だが、訳者が削っちゃう意味があるとも思えない。また『クジャクヤママユ』ではエーミールが捕まえたはずの蛾が、『少年の日の思い出』では「さなぎからかえした」ことになっている。なんか養殖業者みたいになっているぞ、エーミール。他にも訳者の違いでは説明できないくらい細かい違いがある。

では、比較してみよう・・・いや、面倒くさい、まずは検索。生徒のみなさんはこういう手抜きをしちゃいけませんよ。

ヘルマン・ヘッセ『クジャクヤママユ』『少年の日の思い出』の比較 (硯箱

そのまんまの比較をしていた人がいるじゃないか。インターネットって本当に便利ですね。

で、なんと『クジャクヤママユ』と『少年の日の思い出』は異本だったのである。題名も原題からして違う。妙にストレートな題名だなと思っていた『クジャクヤママユ』は『少年の日の思い出』より20年も前に出ていたのだ。

手抜きしちゃった僕はこれ以上何も言うことがない。詳細は上のリンクをごらんあれ。
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かつて『冒険手帳』(谷口尚規著、石川球太画・主婦と生活社・昭和47年)という本があった。僕はこの本をぼろぼろになるまで繰り返し読んだ。

『冒険手帳』はその名のとおり、衣食住にわたるサバイバル生活のハウツー本なのだが、ハウツー本のくせに実はそれほど役に立たない。

それもそのはず、この本が役に立つようなサバイバル生活(マッチを使わずに火を起こすとか、野うさぎを捕って食べるとか、砂漠で水を手に入れるとか)はよほどのことがおきなきゃありえないからである。しかし、それでいいのだ。この本のテーマは、実際にやってみることではなく、何が起こっても生きのびようとするという心がまえを持つことだからだ。

でも、僕が突然自転車で旅行するようになったのも、キャンプ道具一式かついで熊野古道を歩いたのも、ガキのころに読んだこの本の影響だと思っている。もし、キャンプ場なんかで「バーベキューなんてぬるいことしてんじゃないよ」なんていっているオッサンがいたら、99%この本の読者だと思う。

さて、『冒険手帳』は絶版だが、『新 冒険手帳―災害時にも役立つ!生き残り、生きのびるための知識と技術』(かざまりんぺい著、佐原輝夫画・主婦と生活社)という本がでた。版元も同じ旧『冒険手帳』と同じである。

旧『冒険手帳』が手元にないので、記憶によって比較するしかないが、旧にあった内容はほとんど含まれていて、さらに旧よりは実用的である。佐原輝夫氏の絵も石川球太氏よりははるかにスマートで(でも、意識はしていると思う)見やすい。

面白いなと思ったのは、第一章がマッチで火をつけることから始まっていることである。たしかに今の子どもたちを対象にするなら、そこから始めなきゃいけないだろうな。路上生活者の智恵を紹介してあるのも面白い。

ただし、旧が名著になりえたのは、そのテーマが時代にあっていたことと(冷戦・小野田さん、横井さんの帰国・浅間山荘事件など)、谷口尚規氏のユーモアあふれる文章と、石川球太氏のドロ臭い絵にあったので、ハウツー度を増してスマートになった新はちょっと物足りなく感じた。

なお、石川球太氏の漫画は『巨人獣(ザ・パラノイド)』で読める。こちらはストロングバイ。あまり知られていないが、日本の漫画史に残る傑作である。漫画好きなら買って損はない。
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だまって、大人だけ次のサイトをみてほしい。リンクはしないので、コピペでよろしく。ウィルスとかは無いけど、エロサイトのつもりらしいので、自己責任でよろしく。

(Firefox以外のブラウザで見ると、詐欺サイトだったので削除しました)

なんでも、「セクシーとかヌードだらけなエロサイトのサイトです」だそうだが、なぜか下の方に「やたがらすナビ」が入っている。

いや、セクシーとかヌード(この組み合わせも意味がわからん)とか「だらけ」どころか一つも無いですから。
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僕は地図帳を見るのが好きだ。地図帳を見て、脳内旅行をするのである。これはロードマップではだめ。道とせいぜい等高線ぐらいしか描いていないから景色が浮かんでこないのである。中学校や高校の社会科でつかうやつが、いろいろ余計な情報があっていい。実際に旅行するときにはほとんど役に立たないけど。

よく見るのは、過去に三回自転車で旅行している中国である。だが、最近の地図帳はちょっと問題がある。地名がカタカナ表記されているのだ(カッコ内に漢字表記がある)。

チンタオ(青島)、シャンハイ(上海)みたいに一般的に使われているのはいいのだが、ターリエン(大連)チョンチョウ(鄭州)ハンチョウ(杭州)など一般的に漢字読みしているものをすべて中国語読みにする必要があるのだろうか。黄河をホワンホーと読んだり、長江をチャンチャンと読む(しかもこちらはなぜか読みの方がカッコ入り)やつなんて永久に現れないと思う。

社会科の先生に聞いてみたら、最近は現地の発音を用いる方針だという。だが、こんなのそのまま中国で発音してもほとんど通じないし、もちろん日本人にも通じないだろう。中国人にも日本人にも通じない地名なんて意味があるのか。

もっと問題なのが表記に矛盾があることで、現地語ならペキンはべイチンとかベイジン(英語は最近beijingと書くことが多いらしい)と書かなければならないはずなのに、こちらはなぜかペキンのままである(南京も同じ)。

国語の先生の立場で言わせてもらうと、漢文はどう読んだらいいのだろう。
「煙花三月下揚州」なんて「煙花三月ヤンチョウに下る」と読まなきゃいけないのか。「邯鄲の夢」は「ハンタンの夢」になっちゃうのか。

もういちど書く。
改めて益なきことは、改めぬをよしとするなり。
(『徒然草』127段)
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北京オリンピックのマスコットもかわいくないんだけど、サッカーワールドカップのマスコットはもっとひどいらしい。なにしろマスコットのぬいぐるみを作っていた会社が倒産しちゃったらしいのだ。

ワールドカップにマスコットがいたこと自体知らなかったので、どんなものかと思って検索してみた。なんでもゴレオ君というらしい。なんか、名前聞いただけでナンだな。

で、これがマスコットキャラクターのゴレオ6世君

たしかにかわいくはないけど会社をつぶしちゃうほどのインパクトはない。

ではもう一枚

・・・いや、首かしげてますけどね、かしげたいのはこっちだよ。

ほかにもなんかいろいろポーズとっているけど、とりあえずパンツはけよ。話はそれからだ。
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このブログ、右側にいろいろカテゴリがあるのだが、今気づいた、中国ネタには三つしかエントリが無いのに、そのうち二つは飲み物話だ。

よし、じゃあもう一発、飲み物話。

基本的に中国の水道水は飲めない。飲めないけど、歯を磨いただけで腹を壊すというわけではないので、口には入れるから味は分かる。たいていまずい。

僕がいままで口に入れたので、一番まずかったのは、紫砂壷といわれる陶器で有名な江蘇省宜興市の水である。妙なにおいがする。お湯にしてお茶をいれてもまずかった。じいさんばっかりの茶館に行ったのだが、ここで出てきたのは紅茶(のようなもの)だった。ついでにいうと、この町は空気もまずかった。

次にまずいのは上海市である。ここは少しは改善してきたのか、僕がなれちゃったのか、三月に行ったときはそれほどまずいとは思わなかった。

逆においしかったのは浙江省紹興市の水で、さすがは酒どころ、あぶなく飲んでしまうところだった。もしかしたら飲んでも平気かもしれない。これは東京よりもはるかにうまかった。

中国では蛇口から色付き(黄色っぽい)の水がでてくることもしばしばあるが、意外にも色付きの水がまずかったことはあまりない。たぶん、まずいのを期待しているのにおもったより普通だからだろう。
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連休の初日という概念しかないから、昨日が憲法記念日だってことを忘れていた。

憲法といえば改正論議だけど、僕は護憲派でも改憲派でもない。納得行った方に組するつもりである。だが、兼好法師の信奉者である僕は基本的に、
改めて益なきことは、改めぬをよしとするなり。
(『徒然草』127段)

と思っている。だから改憲派が憲法を改正することによってどんな「益」があるか言ってくれればそれでいいのだ。

僕が納得できない主張に「押し付け憲法だから」というものがある。日本国憲法はアメリカから押し付けられたものだからイカンというやつだ。

押し付けだろうが、引き付けだろうが、いいものはいいし、悪いものは悪い。たとえ、どこに問題があってどう変えるべきか具体的に言っていても、「それに、押し付け憲法だから」と感情に訴えるってやり方がくっついてくると、その時点でなんかだまされているんじゃないかと、どうにも胡散臭く思えるのだ。

そういう議論を持ち出す人は、さぞかし敗戦が悔しいのだろう。それは同情するが、いまさら60年以上も前のことを言われても困るのである。

どこに問題があって、どう直すと、どうなるのか。感情論は廃してはっきり示してほしいと思う。

ところで、もし憲法が改正されたら、憲法記念日は変わっちゃうのかな。それなら反対。連休なくなっちゃうから。
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やたがらすナビ総合>博物館・美術館カテゴリに、美術館や博物館の所在地を入れた。

ただし、まだ国立と海外には入っていない。国立はだいたい分かっているだろうから後回し、海外は知らずに行く人はいないと思うので、入れないつもり。

サイトに所在地が書いていないのもいくつかあって、調べるのが面倒なのはまだ入れていない。っていうか、サイトをつくっているんだから所在地とか電話番号みたいな基本情報は分かりやすいところに入れて欲しいな。

作業していて分かったのは、ずいぶん閉館するところが多いなということである。

まず、センチュリーミュージアムが鎌倉に移転するらしい。移転するのはいいけど、何でサイトまで閉鎖しているんだろう。ちょっと情報が少なすぎる。

サントリー美術館も、2007年春の移転まで休館中、六本木の防衛庁跡地に引っ越すそうだ。

根津美術館は5月8日から三年半(!)改築工事で閉館。

まあ、新しくなれば設備もよくなるわけで、それまで気長にまとうではないか。
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