#よく、僕の授業はどんなのか聞かれます。とてもじゃないが、公開できるようなものではないし、面白いものでもありません。また、生徒たちのプライバシーを守るために、学校のことはあまり書きたくないというのもあります。
#しかし、創作なら許されるんじゃないかと思います。そんなわけで、以下、かなり脚色した僕の授業一場面(中一)を紹介しましょう。しつこいようですが、これはすべて創作です。
中川「『少年の日の思い出』は、「わたし」と「客」の会話の部分と、「客」が少年時代の蝶にまつわる思い出を話す部分からなります。今日は、その「わたし」と「客」の会話の部分を読んでいきます。その場面を想像しながら読んでみましょう。」
<通読する>
生徒「日が沈んだばっかりなのに「わたし」の子どもが寝るって早くない?」
中川「いい質問だ。ヘルマン・ヘッセはドイツ人だろ。ドイツの夏は、夜9時ごろまで明るいんだ。」
生徒「へぇー」
中川「夜、子どもが寝たあと、渋いオヤジが二人、窓際で思い出話をしているってわけだな。」
生徒「なんで渋いって分かるんですか?」
中川「ドイツ人だからな。渋いにきまっている。髭とかはやしてるな、絶対」
生徒「先生ドイツ詳しいね。行ったことあるの?」
中川「ある。っていうか、実はドイツ人なんだよ。」
生徒「えー!ならドイツ語しゃべってみて。」
中川「イッヒ!な、しゃべれるだろ。」
生徒「えー!名前がおもいっきり日本人じゃん。」
中川「帰化したからな。帰化する前はミヒャエル・ナカガワノフスキーだった。」
生徒「それはロシア人では?」
中川「ロシア系ドイツ人なんだよ!オレの名前はどうでもいい。話をもどす。それでだな、ウイスキー飲んでるね、絶対。右手に葉巻(葉巻はちゃんと書いてある)、左手にグラスだ。」
生徒「えー、ドイツならビールでしょう。」
中川「あ・・・、いやビールはビアホールで飲むもんだ。ここでは違う。」
生徒「ワインじゃない?」
中川「ぐ・・・ワイン・・・かもな・・・」
生徒「つまみは?」
中川「男二人だからな。乾き物だろう。皿に乗ったピーナッツだな。」
生徒「えー、ドイツだからソーセージじゃない?」
中川「(意外と手強いな)でも、ソーセージならやっぱりビールだろ。ここはピーナッツだよ」
生徒「ハムとかチーズとか。」
中川「それだ。それにしよう。つまり、渋い髭をはやしたオヤジが二人、ワインを飲みながら、ハムとチーズをつまみに語り合っているわけだ。BGMはボンボンシュビシュビドゥバー(サントリーオールドのCMに流れてた曲)だな。」
生徒「古っ!」
中川「何で中一が知ってんだよ。」
生徒「うちにCDあるよ。」
中川「それ、ちょっと欲しいな。まあ、それで、ランプの火で葉巻に火を付けたんだ。ランプにはかさをのせてあるから(そう書いてある)、客の顔は暗くてよく見えない。暗い中、葉巻の火だけが、明るくなったり、暗くなったりするわけだ。そして客は低い声で一言『奴を消せ!』」
生徒「はぁ?」
中川「実は客はマフィアのボスだったんだ。禁酒法時代のシカゴが舞台だ。」
生徒「先生、設定が変わってます!」
中川「葉巻といえばマフィアなんだよ!そこへ入ってきたのは鬼平こと長谷川平蔵!『カポネ!御用だ!』逃げるカポネ。追う鬼平『待てカポネ!神妙にお縄を頂戴しろい!』・・・」
(チャイムが鳴る)
中川「じゃあ、今日はここまで。続きは明日のおたのしみ」
生徒「続くのかよ!」
#しかし、創作なら許されるんじゃないかと思います。そんなわけで、以下、かなり脚色した僕の授業一場面(中一)を紹介しましょう。しつこいようですが、これはすべて創作です。
中川「『少年の日の思い出』は、「わたし」と「客」の会話の部分と、「客」が少年時代の蝶にまつわる思い出を話す部分からなります。今日は、その「わたし」と「客」の会話の部分を読んでいきます。その場面を想像しながら読んでみましょう。」
<通読する>
生徒「日が沈んだばっかりなのに「わたし」の子どもが寝るって早くない?」
中川「いい質問だ。ヘルマン・ヘッセはドイツ人だろ。ドイツの夏は、夜9時ごろまで明るいんだ。」
生徒「へぇー」
中川「夜、子どもが寝たあと、渋いオヤジが二人、窓際で思い出話をしているってわけだな。」
生徒「なんで渋いって分かるんですか?」
中川「ドイツ人だからな。渋いにきまっている。髭とかはやしてるな、絶対」
生徒「先生ドイツ詳しいね。行ったことあるの?」
中川「ある。っていうか、実はドイツ人なんだよ。」
生徒「えー!ならドイツ語しゃべってみて。」
中川「イッヒ!な、しゃべれるだろ。」
生徒「えー!名前がおもいっきり日本人じゃん。」
中川「帰化したからな。帰化する前はミヒャエル・ナカガワノフスキーだった。」
生徒「それはロシア人では?」
中川「ロシア系ドイツ人なんだよ!オレの名前はどうでもいい。話をもどす。それでだな、ウイスキー飲んでるね、絶対。右手に葉巻(葉巻はちゃんと書いてある)、左手にグラスだ。」
生徒「えー、ドイツならビールでしょう。」
中川「あ・・・、いやビールはビアホールで飲むもんだ。ここでは違う。」
生徒「ワインじゃない?」
中川「ぐ・・・ワイン・・・かもな・・・」
生徒「つまみは?」
中川「男二人だからな。乾き物だろう。皿に乗ったピーナッツだな。」
生徒「えー、ドイツだからソーセージじゃない?」
中川「(意外と手強いな)でも、ソーセージならやっぱりビールだろ。ここはピーナッツだよ」
生徒「ハムとかチーズとか。」
中川「それだ。それにしよう。つまり、渋い髭をはやしたオヤジが二人、ワインを飲みながら、ハムとチーズをつまみに語り合っているわけだ。BGMはボンボンシュビシュビドゥバー(サントリーオールドのCMに流れてた曲)だな。」
生徒「古っ!」
中川「何で中一が知ってんだよ。」
生徒「うちにCDあるよ。」
中川「それ、ちょっと欲しいな。まあ、それで、ランプの火で葉巻に火を付けたんだ。ランプにはかさをのせてあるから(そう書いてある)、客の顔は暗くてよく見えない。暗い中、葉巻の火だけが、明るくなったり、暗くなったりするわけだ。そして客は低い声で一言『奴を消せ!』」
生徒「はぁ?」
中川「実は客はマフィアのボスだったんだ。禁酒法時代のシカゴが舞台だ。」
生徒「先生、設定が変わってます!」
中川「葉巻といえばマフィアなんだよ!そこへ入ってきたのは鬼平こと長谷川平蔵!『カポネ!御用だ!』逃げるカポネ。追う鬼平『待てカポネ!神妙にお縄を頂戴しろい!』・・・」
(チャイムが鳴る)
中川「じゃあ、今日はここまで。続きは明日のおたのしみ」
生徒「続くのかよ!」