2007年06月

授業で『枕草子』の「村上の先帝の御時に」を読んでいる。

この話、後半がよく分からない。どういう話かってえと、村上天皇が炭櫃に煙が立っているのを見て、「兵衛の蔵人」なる女房に「あれは何の煙か見てまいれ」ってなことを言うのだが、実は蛙が炭櫃に飛びこんで、焦げたものだったというのである。

こんな話の何が面白いかってえと、とっさに藤原輔相の「わたつ海のおきにこがるる物見ればあまの釣してかへるなりけり」という和歌で返事をした兵衛の蔵人の機転が見事だというのである。

蛙というのは湿っているもんだから、仮に炭櫃に飛び込んだとしてもすぐに火がつくわけはなく、煙が出るほど燃えるまで逃げないわけがない。そもそも、水ならともかく、火の中に飛び込むなんてことがあるだろうか。さらに、炭櫃なんて暖房器具だから、蛙の季節にあるわけもない。

なんてことを考えていたら、偶然笠間書院から、『稲賀敬二コレクション』のパンフレットが届いた。このパンフレットに『清少納言の社交術』(初出は広島女学院大学「国語国文学誌」第11号)という稲賀敬二氏の講演録が全文載っていて、自殺蛙のことも書いてあった。

かいつまんでいうと、この蛙は、兵衛の蔵人への課題として、あらかじめ村上天皇が仕込んでいたもので、モズのはやにえなどによる蛙のミイラだったのではないかというのである。なるほど、それならつじつまがあう。目から鱗が落ちた。

前半では妙なものを持ってきて、兵衛の蔵人に歌を詠めと命じているのだから、村上天皇の仕込みと考えてもさしつかえない。それにしても、兵衛の蔵人の反応が見たいなら、餅でも焼いておけば済む話である。本当にミイラかどうかはともかく、蛙を燃やすなんざ、村上天皇、かなり悪趣味だ。

実は村上天皇、「きゃー!変なものがあるぅぅぅぅぅ。ありえなーい!」なんていう反応を期待していたんじゃないだろうか。そういえば、前半部には「歌などよむは世の常なり。折に合ひたることなむ、言ひがたき」という天皇の評価があるが、後半部にはない。冷静に反応されちゃったんで、がっかりしたんだな、きっと。
歌などよむは世の常なり。折に合ひたる「ありえなーい」なむ、言ひがたき。
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物価侍美しい国には、お侍さんがよく似合います。
この、ちょっと蛭子能収キャラ風のお侍さんは、物価を一刀両断。
斬りすぎて、長期のデフレになり、江戸所払いを命ぜられたそうです。
今は許されて東京都墨田区に住んでいます。
その後、ディスカウントストアに再就職、懲りずに物価を斬り続けています。

便所侍美しい国には、お手洗いにもお侍さんが住んでいます。
お侍さんは、おかみさんの部屋に入ると怒られてしまうので、いつも渋い顔をしていますが、おかみさんはどことなく楽しそうです。
おかみさんがなければ、お侍さんだか、ソフトモヒカン男だか分かんないのが悩みらしいです。
このお侍さんは、身延山在住。

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NHKのニュースを見ていたら、10月8日から、羽田空港−上海虹橋空港便が就航するようになるというニュースをやっていた。

これは画期的である。東京(成田空港)も上海(浦東空港)も中心地から遠いのである。上海の方はリニアが通ったおかげでだいぶ近く感じられるようになったが、バスなんかと比べると料金が高い。成田はご存知の通りである。飛行機に乗る時間は三時間程度なのに、たいていの人には空港までの時間が長いので、あほらしいことこの上ない。

そんなわけで、このニュース自体はすばらしいことなのだが、NHKのアナウンサーが虹橋空港を「にじはしくうこう」と読んでいたのはびっくりした。一人が間違えただけかと思ったが、別の人も同じことを言っていたから、打ち合わせ段階から「にじはし」だったんだろう。

日本人なら、虹橋と書いてあったら「にじはし」とか「にじばし」とか読みたくなる気持ちも分からないでもないが、中国の地名なんだから訓読みはないだろう。Googleで検索すると、中国語読みの「ホンチャオ」か音読みの「コウキョウ」が一般的で、「にじはし」ではほとんど引っかからない。

もしかして「虹」の音読みを知らなかったのかな。だったら「にじキョウ」とかになりそうだ。まさか、「にじはし」を音読みだと思っていたとか。まさかまさか、音読みと訓読みがあることを知らなかったんじゃ・・・。
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面白い立て看板を見つけた。(写真をクリックすると拡大します)

つばめ注意1

10メートル先に再び看板が・・・

つばめ注意2

もう少し行くと・・・

つばめ注意3

あたりを見回してみたが、ツバメの巣は見つからなかった。

この町は優しい人がすんでいるんだな、と思った。続きを読む
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電子辞書が欲しい(その1)電子辞書が欲しい(その2)電子辞書が欲しい(その3)

というわけで、キヤノン wordtank M300買っちゃいました。

あれだけ書いておいてナンだけど、実はあまり買う気がなく、とりあえず現物を見てみようと、秋葉原のヨドバシカメラにいって、いじってみたら、どうしても欲しくなって、買ってしまったのだ。

WordTank WordTank Open

どうしても欲しくなっちゃった理由は、そのサイズ。上の写真では比較のため文庫本を置いてみたが、同じクラスの他社製品に比べて、圧倒的に小さい。

もちろん、大きい方が見やすいし、使いやすいのだが、そんなに長時間見る物ではないし、持ち歩く用途からすれば、小さいにこしたことはない。閉じたままでMP3が聞けるようになっている(ボリュームなどの操作ができる)のもいいと思う。

引き比べてみると『全訳古語辞典』と『旺文社古語辞典』の差は予想以上に大きく、大学の国文学科を志望している人や、国文学科に在籍している人はキヤノン製品できまりだろう。

範囲指定してショートカットキーを押すと、電子辞書の方で検索してくれるUSB辞書機能は、使えないアプリケーションがある。MS-OfficeやIE、一太郎ビューア、Terapadなどはいけるのだが、Firefox、AdobeReaderでは使えなかった。pdfでは使えないのはちょっと残念である。

USB辞書機能を使うには専用アプリケーションをインストールしなくてはならないのだが、どこを探してもCD-ROMが入っていない。なんと本体からインストールするのである。

WordtankをUSB接続すると、USB大容量記憶装置デバイスに認識されて、ドライブレターが割り振られる。そのドライブを開くとインストーラーが入っているのである。1.97MBぶんなので、ちょっともったいない気もするが、ひそかに(勝手に)職場のパソコンにインストールできたりするのは便利なのかな。

このスペース、Windows上からUSBメモリのようにファイルを作成して書き込むこともできる。219KBしか残ってないし、本体からは読めないんだけど、あくまで裏技ということで。

説話文学会の大会へ行ってきた。一日目は「デジタル社会の中の説話文学研究」というテーマのシンポジウムである。

実は説話文学会はWebサイトを持っていない。だから、どんな議論になるかとても楽しみだったのだが(行間を読んでください)、コンピュータを使った研究方法の提示という感じで、思いのほか有益だったと思う。

ただし、聞いていてちょっと気になった点がいくつかあった。

ある、研究機関のサイトで所蔵典籍のDBを作るという話を中国人研究者にしたら、「それは電子テキストですか」と聞かれ、「画像だ」と答えたら、非常に残念そうにしていたという。発表者はそれを、「彼らは原典を読めないから、読める電子テキストが欲しい」と解釈したようだが、それは違うと思う。

研究者はとかく原典を重視するから、従来なかなか見られなかった原典の画像データが、研究室(または家)にいながらにして無料で読めることは喜ばしいことである。だが、画像データでは検索ができない。

中国人研究者が残念がった理由は、原典の画像よりも検索できるテキストが欲しいということではないだろうか。中国の古典の多くが検索可能になっているのに対し、残念ながら日本ではこの点が立ち遅れている。

もう一つ気になったのが、Web2.0の理解である。

個人的にはこの言葉は好きではないが、Web2.0の鍵は集合知にあると思っている。そこには玄人も素人もない。価値があるのは、どんな形であれ情報を出してくれる人である。素人の書いたWikipwdiaを恐れるなら、なぜ研究者はそこに積極的にかかわろうとしないのか。

誰もが情報発信できる、現在のインターネットの世界では、情報を出さない玄人より、情報を出す素人の方が価値があるのである

電子辞書が欲しい(その1)電子辞書が欲しい(その2)のつづき。

電子辞書(国語)の比較

コンテンツに関してはあらかた分かったので、今度は機能を比べてみた。学習モデルについているもので、僕が気になった機能を挙げてみる。

カシオ XD-SW4800
手書き入力パッドが特徴。漢和を引くときには便利そうだが、全く読めないような難しい漢字を出先で引くともおもえない。CD-ROMでの拡張機能が安いのはいい。

SII SR-V4800
キーボードが打ちやすいのが特徴らしい。もちろん打ちやすいにこしたことはないが、文章を入力するわけじゃないので、僕はそれほど魅力を感じなかった。

シャープ PW-GT550M
さすがは電卓のシャープである。普通の電卓程度なら、ほとんどのメーカーのモデルについているが(携帯電話だって付いてるし)、年号計算、年齢計算がついているのは魅力。
MP3プレーヤーも、持っていない人(自分だ)には魅力的だ。

ソニー EBR500-MS
これもMP3プレーヤー付き。ソニーの好きなジョグダイヤルも便利そうだ。意外と盲点なのが、テキストビュアーで、テキストファイルが読めるらしい。ノートパソコンとかPDAを持っていないので、これもいいな。

キヤノン wordtank M300
MP3プレイヤーに加えてボイスレコーダー付き(マイクは本体)。メモ代わりに便利そうだ。
これの独特の機能にUSB辞書なるものがある。PC上のテキストを選択し、ショートカットキーを押すだけの操作で、電子辞書画面で検索結果を表示するそうだ。画面上でポップアップする辞書はいくつかあるが、別のハードに表示するなら、邪魔にならなくていいかもしれない。PC上で古語辞典が引けるのもいい。

カタログ上、僕が個人的に気になった機能だけなので、他の人にはあまり参考にならないかもしれない。特にMP3やボイスレコーダー、テキストビュアーなどは、iPodだの携帯電話だので代用できる人もいるだろう。また、肝心の辞書の引きやすさや、主要意外のコンテンツも人によって違う。そして、一番大事なお値段の問題もある。

さらに、一番大事な使い勝手などは、実際に使ってみないことには分からない。カタログからみたところ、僕はやっぱりキヤノンかなぁ・・・。

電子辞書を試してみたにつづく)続きを読む

電子辞書が欲しい(その1)のつづき。

というわけで、古語辞典が入っているモデルの国語辞典、漢和辞典、古語辞典、中国語辞典(オプション)を比較してみた。

電子辞書(国語)の比較

詳しくは、上のリンク(6/15現在、未完成ですが・・・)を見てもらうとして、辞書は各社同じものが多く、もっとも一般的な組み合わせは、

国語・・・広辞苑(岩波書店)・明鏡国語辞典(大修館書店)
漢和・・・漢字源(学研)
古語・・・全訳古語辞典 第三版(旺文社)
中国語・・・中日・日中辞典(小学館)

である。

気になるのは、ほとんどのメーカーで古語辞典に『全訳古語辞典』(旺文社・約22,500語)が採用されていることで、中高生の学習向けにはいいかもしれないが、古語辞典としてちょっとものたりない。ただし、『全訳』を採用するメーカーは『広辞苑』も採用しているので、『全訳』にない古語は『広辞苑』で引けということなのだろう。

古語辞典では、唯一、キヤノンが『旺文社古語辞典』第九版(43,500語)となっていて、これは魅力である。もっとも、教材研究の対象となるのは、教科書のテキストだし、先述のように『広辞苑』で引けばいいので、他のコンテンツや機能に魅力があれば、割り切ってもいいだろう。

国語辞典には多くを望まない。『広辞苑』は有名なので売りにしているメーカーがあるが、別に評価が高いわけではないので、こだわる必要はないと思う。シャープが新明解を採用しているのがちょっと面白いかもしれない。

漢和辞典はSIIだけが、『新漢語林』である。漢文読解にはどちらが向いているのだろうか。比較したことがないのでよく分からない。(だれか教えてください)

中国語辞典は、キヤノンだけが講談社である。その他のメーカーが採用する小学館は非常に評価が高いが、これはどうなんだろう(これも、教えてください)。なお、編者は古畑任三郎のモノマネでおなじみ(なのか?)相原茂先生である。

なお、ソニーには中国語のオプションがないようだ。そのかわりに、8ヶ国語モデルなどという、ゴルゴ13ぐらいしか使いこなせそうにないモデルがある。また、カシオはCD-ROMで拡張できるのでリーズナブルらしい。

主要なコンテンツだけで比較したところ、僕の用途では『旺文社古語辞典』採用のキヤノンが一歩リードか。次に機能で比較してみる。

その3につづく)

辞典なら学校にあるし、自分の家にも佃煮にするほどあるので、電子辞書なんていらねぇよと思っていたのだが、今年は1週間に6校とやたらと移動が多くなってしまい、移動の途中で教科書の下読み(教材研究という)をすることが多くなったため、電子辞書が欲しくなってきた。

そこで、電子辞書のメーカーのサイトを見てみた。ところが何がなにやらよくわからない。

僕の希望としては、
  1. 国語辞典
  2. 漢和辞典
  3. 古語辞典
  4. 日中・中日辞典
などは最低入っていて欲しい。
さすがにすべてを満たしているのはなく、4はさまざまな形で追加になるようだ。まあ、これはしょうがないだろう。一番使わないだろうし。

英和、和英はほしくなくても付いているのでしょうがないが、それ以外の余計なものは必要ない。そういのは携帯で調べれば事足りるからである。

ところが、調べてみると、この古語辞典がクセモノで、これが入っているのは、各社高校生向けの「学習モデル」なるものだけのようだ(当たり前か?)。おかげで「数学公式集」だの「センター試験なんちゃら」だの本気でいらないものまで付いてきてしまう。

まあ、どう考えても、国語教師向けよりも、高校生一般向けの方がニーズがあるだろうから、いたしかたないか。

そうなると、次に気になるのが、どんな辞典が入っているかである。国語教師としては、そこにこだわりたい。(その2につづく)

例の年金問題で、社保庁のフリーダイアルがパンク状態なんだそうだ。

こんな応対、職員だけでできるわけはないから、誰がしているんだろうと思っていたら、どうやら派遣社員らしい。

時給1050円〜1100円。これを搾取という。
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