今月は、あらゆる話題が地震で吹っ飛んだ月だった。書きたいことはいっぱいあるが、今日はまだ現在進行形の原子力発電所(以下、原発)について書くことにする。
現時点での印象だが、日本の原子力開発は詰んだなと思う。
実は今回の地震がくるまで、日本にとって原発は必要なものだと思っていた。発電のコストが安いこと、CO2の排出がないことがその理由である。特に重要なのは後者で、今後新興国での需要があり、日本の企業がそこにイッチョカミして一儲けできるだろうと思ったのである。
例えば、中国では現在発電量の3%ほどが原子力発電でまかなわれている。それ以外の多くが火力発電で、特に石炭によるものが多い。自転車で旅をしていて、煙を吐く火力発電所が見えてくると「ああ、街がちかづいてきたな」と分かる。その中には旧式の効率の悪いものが多く含まれ、大気汚染の原因になっている。
日本にいると、あまり報道されないので、中国では何の環境対策もされていないように感じるが、実際に行ってみると、風力発電、太陽光発電、電気自動車の普及など、中国政府が必死の努力をしていることが感じられる。先に述べた旧式の火力発電所は少しずつ取り壊されている。原子力発電は、環境保護のとりあえずの解答として有効だと思っていた。
しかし、今回の事故で、原発は想像していた以上にコストがかかり、想像していた以上に危険なものであることが証明されてしまった。
いまだに、原発は経済的だと主張している人がいる(原発を擁護する:藤沢数希)が、数字に表れない損失やこれから出てくる損失を考えると、とても納得できるものではない。例えば、今後原発周辺地域の地価は下落するだろう。東京電力の株価はすでに底を割っり、国有化すらささやかれている。海外から日本への旅行者だって減っているはずだ。それでも経済的と言えるだろうか。
おそらく、新興国も原発計画を見直さなければならなくなるだろう。それでも原発は作らなければならないだろうが、少なくとも信用を失った日本企業への発注はしなくなるだろう。
想定以上の地震・津波で事故を起こしたこと、これはしょうがない。しかし、3週間近くたった今もその始末ができておらず、見通しが立たないことが問題である。これにより、日本の原発は完全に信用を失ったのである。
危険を冒して得られる利益は無くなった。払わなければいけないツケは膨大である。推進派がどんな言い訳をしても、もう日本での原子力発電は「詰み」である。
現時点での印象だが、日本の原子力開発は詰んだなと思う。
実は今回の地震がくるまで、日本にとって原発は必要なものだと思っていた。発電のコストが安いこと、CO2の排出がないことがその理由である。特に重要なのは後者で、今後新興国での需要があり、日本の企業がそこにイッチョカミして一儲けできるだろうと思ったのである。
例えば、中国では現在発電量の3%ほどが原子力発電でまかなわれている。それ以外の多くが火力発電で、特に石炭によるものが多い。自転車で旅をしていて、煙を吐く火力発電所が見えてくると「ああ、街がちかづいてきたな」と分かる。その中には旧式の効率の悪いものが多く含まれ、大気汚染の原因になっている。
日本にいると、あまり報道されないので、中国では何の環境対策もされていないように感じるが、実際に行ってみると、風力発電、太陽光発電、電気自動車の普及など、中国政府が必死の努力をしていることが感じられる。先に述べた旧式の火力発電所は少しずつ取り壊されている。原子力発電は、環境保護のとりあえずの解答として有効だと思っていた。
しかし、今回の事故で、原発は想像していた以上にコストがかかり、想像していた以上に危険なものであることが証明されてしまった。
いまだに、原発は経済的だと主張している人がいる(原発を擁護する:藤沢数希)が、数字に表れない損失やこれから出てくる損失を考えると、とても納得できるものではない。例えば、今後原発周辺地域の地価は下落するだろう。東京電力の株価はすでに底を割っり、国有化すらささやかれている。海外から日本への旅行者だって減っているはずだ。それでも経済的と言えるだろうか。
おそらく、新興国も原発計画を見直さなければならなくなるだろう。それでも原発は作らなければならないだろうが、少なくとも信用を失った日本企業への発注はしなくなるだろう。
想定以上の地震・津波で事故を起こしたこと、これはしょうがない。しかし、3週間近くたった今もその始末ができておらず、見通しが立たないことが問題である。これにより、日本の原発は完全に信用を失ったのである。
危険を冒して得られる利益は無くなった。払わなければいけないツケは膨大である。推進派がどんな言い訳をしても、もう日本での原子力発電は「詰み」である。