パソコンの不調にまぎれて書かなかったが、今月起きた出来事で最も印象に残ったのは、2020年の東京オリンピック決定だろう。
2012年10月25日、勤務先のレターボックスに、オリンピック招致バッジがひっそりと仕込まれていた。作った人には申し訳ないが「いらねぇよ」と言う他ない。

その日、仕事から帰ってくると、なんと石原都慎太郎知事が辞任を表明していた。これはリンクして考えないわけにはいかない。オリンピック招致の夢破れた都知事の、招致グッズ在庫一掃セール(売ってないけど)だろうと思った。
次の日には祖母が老人会でクリアじゃないオリンピック招致クリアファイルをもらってきた。ますます在庫一掃だと思った。

ところが、しばらくして給料袋にまで招致メッセージが印刷されるようになった。もしかしたら、これは在庫一掃セールではないのではないかと思うようになった。その後、町でもポスターや幟を見かけるようになった。これはマジだ。

ここまで、すべて石原氏の後任を決める都知事選挙(12月16日)前の話である。後に都知事となって石原氏の政策を継ぐ猪瀬直樹氏はまだ出馬表明すらしていなかった。それなのに、都はオリンピック招致に本腰を入れ始めたのである。
ここで盛り上げて、都民の支持を取り付けようという算段だったのだろう。東京都には鈴木俊一都知事のとき、世界都市博に失敗した前例もある。あの時は、鈴木都知事の後、世界都市博の中止を公約に掲げた青島幸男が当選して、かなり進行していたにもかかわらず中止になったのである。
もちろん、その程度では盛り上がるはずはない。このころ、ほとんどの都民は、オリンピック招致について反対か無関心で、仮に興味があっても「もうムリだろ」と思う人が多かったように思う。
ところが、オリンピック招致に前向きな猪瀬氏が都知事となり、だんだん風向きが変わってきた。マスコミの扱いも、前回のオリンピック招致のときとはかなり違っている。最後は「東京が最有力」とまでいうようになった。
最終的な結果はご存知の通り。しかし、状況はそれほど変わっていないのに、短い間に「もうムリだろ」から「東京が最有力」に変わったのは、僕にはなんだか解せないのである。
2012年10月25日、勤務先のレターボックスに、オリンピック招致バッジがひっそりと仕込まれていた。作った人には申し訳ないが「いらねぇよ」と言う他ない。

その日、仕事から帰ってくると、なんと石原都慎太郎知事が辞任を表明していた。これはリンクして考えないわけにはいかない。オリンピック招致の夢破れた都知事の、招致グッズ在庫一掃セール(売ってないけど)だろうと思った。
次の日には祖母が老人会でクリアじゃないオリンピック招致クリアファイルをもらってきた。ますます在庫一掃だと思った。

ところが、しばらくして給料袋にまで招致メッセージが印刷されるようになった。もしかしたら、これは在庫一掃セールではないのではないかと思うようになった。その後、町でもポスターや幟を見かけるようになった。これはマジだ。

ここまで、すべて石原氏の後任を決める都知事選挙(12月16日)前の話である。後に都知事となって石原氏の政策を継ぐ猪瀬直樹氏はまだ出馬表明すらしていなかった。それなのに、都はオリンピック招致に本腰を入れ始めたのである。
ここで盛り上げて、都民の支持を取り付けようという算段だったのだろう。東京都には鈴木俊一都知事のとき、世界都市博に失敗した前例もある。あの時は、鈴木都知事の後、世界都市博の中止を公約に掲げた青島幸男が当選して、かなり進行していたにもかかわらず中止になったのである。
もちろん、その程度では盛り上がるはずはない。このころ、ほとんどの都民は、オリンピック招致について反対か無関心で、仮に興味があっても「もうムリだろ」と思う人が多かったように思う。
ところが、オリンピック招致に前向きな猪瀬氏が都知事となり、だんだん風向きが変わってきた。マスコミの扱いも、前回のオリンピック招致のときとはかなり違っている。最後は「東京が最有力」とまでいうようになった。
最終的な結果はご存知の通り。しかし、状況はそれほど変わっていないのに、短い間に「もうムリだろ」から「東京が最有力」に変わったのは、僕にはなんだか解せないのである。